神の従者となった剣聖の異世界旅行   作:白の牙

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第13話

 

 

 「すいません、いきなりこんなお願いをしちゃって」

 

 「あ~~気にしなくていいぜ。そりゃあ最初は驚いたけど、俺にとってもこの世界の1級魔法使いの実力を知るいい機会だからな」

 

 ダイオラマ球内にある砂浜で木刀を持った悠斗が普段着から軍服に似た服を着て右手にハルバートに似た魔導杖を持ったフェイトに言う

 

 「しっかし、こっちの世界の杖は変ってるな、アクセサリーかと思っていた物が武器に変わるうえに、服装も変わるなんて」

 

 普段着から今の服、フェイト曰く防護服へと瞬時に変った(その際、眼が良かった悠斗は不可抗力とはいえフェイトの裸体を見てしまったが、心の内にとどめておくことにした)のをみていろんな意味で驚いた

 

 「じゃあ、始めようか」

 

 「あの、その格好で戦うんですか?」

 

 「現時点ではこの格好が動きやすいからな。何だ、何かまずいのか?」

 

 フェイトが防護服に対し、悠斗はジャージ。誰がどう見て戦う格好ではない

 

 「まずくはないんですけど。ちょっと」

 

 「しょうがねぇな」

 

 悠斗はため息を吐くとポケットからパクティオカードを取り出し、登録している服、黒のインナーに黒のスキニーパンツ、白のロングコート、両手にオープンフィンガーグローブ、黒のブーツへと服装を変えた

 

 「こいつは俺の戦闘着なんだが、これなら大丈夫か?」

 

 「ど、どうやったんですか?」

 

 「企業秘密だ」

 

 自分と同じように一瞬で服装を買えたことにフェイトが驚き、尋ねるも悠斗は秘密だと言い、500円玉を取り出す

 

 「この硬貨が落ちたら開始ってことで」

 

 「解りました」

 

 「んじゃあ」

 

 フェイトの了承を得た悠斗は500円玉を上へと弾く。弾かれた硬貨は回転しながら下へと落ちていき、砂浜に落ちたと同時に、悠斗はフェイトに接近し、フェイトは空へと飛びあがった

 

 「プラズマランサー・・ファイヤ!」

 

 空に上がり、悠斗の初撃の一太刀を躱したフェイトは8つのフォトンスフィアを自身の周りに生成し、そこから槍のような魔力弾を悠斗へと放つ。それに対し悠斗は9つの無詠唱魔法の射手・雷の矢verで放たれた魔力弾を相殺させ、残りの1矢はフェイトへと向かった

 

 「っ!?(重い!?)」

 

 『Blitz Action』

 

 矢を弾こうとバルディッシュ(以降BD)を振るうも見た目に反して矢は重く、はじき返せないと瞬時に理解したBDが超高速移動魔法を独断で発動し、矢から離れた

 

 「ありがとうバルディッシュ」

 

 『No Problem.Sir. I think I should go seriously here(問題ありません。サー。ここは本気でいくべきかと思います)』

 

 「そうだね」

 

 BDの言葉にフェイトは頷く

 

 「(喋る杖・・か。意思があるから独自の判断で適切な行動を行い所有者を助けるか。中々面白いな。それにハラオウンの雰囲気が変わった)」

 

 悠斗はフェイトの纏う空気が変ったことに気づき、笑みを浮かべると、瞬動で一気にフェイトの背後へと移動し、木刀を振るう

 

 『Blitz Action』

 

 だが、BDが再び発動した超高速移動魔法で悠斗の一閃は空を切る。悠斗はそれに慌てることなく木刀を後ろに向かって振ると、フェイトの魔導杖をぶつかった

 

 「背後から奇襲をかけるならもう少し気配を消さないといけないぜ?じゃないと強い奴にはばれちまう」

 

 悠斗は木刀を振り切って、フェイトの魔導杖を弾き飛ばすと上段で構えると木刀の剣先に氣を集中させ

 

 「奥義 斬岩剣」

 

 フェイトめがけて一気に振り下ろした。それに対し、フェイトはシールドタイプの魔法障壁を張って悠斗の木刀での一撃を受け止めるが

 

 「ふん!」

 

 “気合一閃”、障壁はあっという間に砕け散る。悠斗はすかさず木刀を振り上げ追撃を行うも、フェイトはいち早くその場から離れ

 

 「バルディッシュ」

 

 『Load Cartridge.Crescent from』

 

 取り付けられているカバーがスライドすると、刃の部分が上に傾き、フレームのようなものが現れ、そこから圧縮した魔力の刃が生成された

 

 「(ハラオウンの魔力が上昇した?)」

 

 「行きます」

 

 フェイトは大鎌となった魔導杖を両手で持ち、猛スピードで悠斗に近づく

 

 「(氣で強化しているとはいえ、あれはまずいな)」

 

 直感で大鎌の刃を受け止めるのはまずいと判断した悠斗は刃ではなくフレーム面に木刀をぶつけることで刃との接触をなくした

 

 「はぁ!」

 

 大鎌は使いにくい印象を持つ武器が悠斗の見解だ。だというのにフェイトはさっきの魔導杖と同じような巧みな手さばきで大鎌を振るっていく

 

 「クレッセント・・セイバー!」

 

 フェイトは大鎌を振るい、生成していた魔力刃を悠斗へと飛ばす。悠斗は回転しながら飛来する刃を木刀で上へと弾き飛ばし

 

 「斬空閃」

 

 お返しと言わんばかりに氣の斬撃をフェイトへと飛ばす。フェイトは新たに生成した魔力の刃で斬撃を斬ると、悠斗に接近し大鎌を振るう。悠斗は大鎌の一撃を木刀で弾くとフェイトに向け木刀を振り下ろす、フェイトは体に纏うタイプの魔法障壁で受け止めると、大鎌を悠斗へ向け

 

 『Plasma Lancer』

 

 そこから単発の魔力弾を至近距離から悠斗へと放つも悠斗はまるでそれが来るのが解っていたかのように身体を海老のように反らしてそれを躱すと、木刀の柄頭でフェイトの腹部に叩き込んだ(無論、痕が残らない程度の強さで)

 

 「っ~!?ロック!」

 

 腹部の痛みに耐えながらフェイトは片手を悠斗に向け、言葉を口ずさむと、悠斗の両手、両足にキューブ状のものが浮かび上がり、動きを封じ込める

 

 「(拘束系の魔法か。いつの間に?)」

 

 「トライデント・・・」

 

 BDが大鎌から魔導杖に戻り、スライドカバーが2回スライドし、フェイトの前に魔方陣が浮かび上がり、左手に収束された魔力球が生成される

 

 「スマッシャー!」

 

 そして、その魔力球を魔方陣に向け放つ。放たれた魔力球は魔方陣に当たると三つ矛のビームとなり悠斗へと向かう

 

 「ふぅ~~~・・・・ぬん!」

 

 悠斗はゆっくりと息を吐き、身体の力をほんの一瞬だけ抜き、数秒後に力を再び入れて腕の拘束魔法を力づくで壊し、木刀を両手で握る。そして、

 

 「我流奥義 斬魔剣・改」

 

 斬魔剣、本来ならそれは妖怪や悪魔と言った“魔”を斬るためのものだが悠斗のたゆまぬ努力の結果、魔法を斬ることも可能させたのだ。木刀を素早く3回振るい、3方向からくる魔力砲を斬った

 

 「・・・嘘」

 

 目の前で起きた現象にフェイトは驚き動きを止めた

 

 「ここまでにしておこうか。この世界の魔法使いがどういうものなのか知ることが出来た。そっちも、大まかだが俺の実力も解ったんじゃないか?」

 

 「はい。でも桜井さん、全然本気じゃありませんでしたよね?」

 

 「それはハラオウンもだろう?汗もかいたことだし、風呂に入ってくるといい、ここの風呂は露天で海を見ながら入れるぞ」

 

 「それは楽しみです」

 

 悠斗はフェイトを風呂場へと案内する。その際、フェイトに入らないのかと聞かれ、男女の隔てはなく混浴何だと伝え、足早に去っていった

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