「なのはさん、桜井さんってどれぐらい強いんですか?」
悠斗による露出事件(未遂)から何とか立ち直ったスバルはシャーリーと共に訓練の設定をしているなのはに尋ねる
「う~~ん、実のところ私もそこまで知らないんだよね。少し前に休暇を取って家に帰ったときにお兄ちゃんと互角に剣を打ち合っていたから剣術で言えばシグナム副隊長以上だっていうことは解ってるんだけど」
「私は自分達と互角、またはそれ以上だってフェイトさんから聞きました」
フェイトの補佐を行っていたからかシャーリーがなのはの話に付け加える
「「フェイトさんと互角」」
エリオとキャロは新人の中でフェイトとの付き合いが高く、ある程度だがその強さを知っているため互角に戦える悠斗に驚き、特にエリオはどこか尊敬のまなざしになった
「あれが異世界から来た次元漂流者の男か。見た感じ何処にでもいるひょろい男って感じがするが」
「私も先ほどあった時、同じことを思ったが、それは間違いだった。服越しで分からないがかなり鍛えられている。そして・・」
「そして?」
「我らと同じ匂いを感じた」
訓練場を一望できる場所からシグナムと1人の少女が新人たちの訓練を覗いていた
「あたしらと同じ匂い?」
「・・・・血の匂いだ」
「っ!?」
シグナムの話を聞いて少女 ヴィータが目を見開く
「・・・シグナム、頼みがある」
しばしの間考えたヴィータはシグナムにある頼みごとをした
『桜井さんこちらの準備は整いました』
「こっちも準備を終えたところだ。いつでもいいぞ」
訓練場に着き、始める前の準備体操を行い終えた悠斗はなのはからの通信に、いつ始めてもいいと伝える
『じゃあ、敵の数は20体、目標タイムは5分で・・・スタート!』
なのはの合図とともに訓練場にカプセル状ロボット、通称ガジェットが20体出現する
「近くのやつから壊すか」
悠斗は1体のガジェットに瞬動で近づき、木刀を突きさそうとするが、ガジェットは悠斗の突きを躱した
「(さっき見たのと動きが違う?だが)」
ガジェットの動きの良さに悠斗は一瞬だけ驚いた悠斗だったが、手首をひねって木刀の刃の部分を上に変え、上へと振るいガジェットを打ち上げた
「(動きからして実戦を想定したレベルの動きだな。確か話では魔法を無効化する機能があるって話だが、俺の魔法は聞くかねぇ?)確かめてみるか、バーナウ・ファー・ドラグ 火の精霊19柱、集い来りて敵を射て。“魔法の射手・連弾火の19矢”」
悠斗はフォワードメンバーが訓練しているときになのはからガジェットの性能などを聞いており、自分の魔法もその効果の対象になるのかを確かめるべく、火の矢をガジェットに向け放つ。放たれた矢がガジェットにあたる瞬間、2つの間に幕のようなものが展開され、矢を打ち消そうとしたが、何の効果もなく矢はガジェットを撃ち抜いた
「(俺の魔法の無効化は対象外みたいだな)・・・高町、終わったぞ」
『高町、終わったぞ』
「・・・シャーリー、すずかちゃん、タイムは?」
「・・・1分30秒ジャストだよなのはちゃん」
「タイムだけではどれぐらいの強さなのか計れませんね」
あっという間に終わった訓練を見てなのははシャーリーとすずかにかかった時間を尋ね、2人は結果を報告した
「す、すごい」
「私達の訓練の倍あったガジェットをたった1人で、しかもものの数分で」
「どうするのなのはちゃん?」
「ん~~私が桜井さんと模擬戦をして、直接図るしかないかな?」
『その必要はねぇ』
「え?」
「・・返答がないな。トラブルか?っ!?」
一向に返事が返ってこないことに不審がっていると、殺気を感じとった悠斗は木刀を振るって、何かを斬った
「これは・・・鉄球?」
「木刀で鉄球を斬る・・か。恭也さん並みに規格外な奴だな」
「君は・・」
「あたしはヴィータ。アインスと同じ存在だ」
「そうか、君が守護騎士と呼ばれている者の1人か。んで?俺に何か用か?」
「ちょっと確かめておきたいことがあってな」
空に浮いているヴィータは左手に持っていた長剣を悠斗に投げ渡す。悠斗は左手で長剣を掴み、首を傾げる
「そいつはシグナムの剣だ。無理をいって1回だけお前が使ってもいいよう頼んで貸してもらった。それを使ってあたしと戦え」
『ヴィータちゃん、どういうこと!?』
「うるせぇぞなのは。説教なら後で受ける、今は邪魔すんな」
「・・・・いいぜ。その勝負、受けて立つ」
ヴィータの真剣な表情に何かを感じ取ったのか悠斗はヴィータの頼みを了承し、木刀をアイテムボックス内に収納すると、長剣の柄を握る
「主人以外に使われるのは不服だろうが、この一戦の間だけ付き合ってもらうぜ」
「ヴルケンリッター、鉄槌の騎士ヴィータ、行くぜ」
「そう名乗られたのなら、名乗るのが礼儀だな。神鳴流剣士、桜井悠斗・・参る」
「ヴィータちゃん、聞こえてる?ヴィータちゃん?」
突如として始まった悠斗とヴィータの模擬戦になのはは詳しい話を聞こうとヴィータに声をかけるが返事は返ってこない
「すまないな高町。だが、ヴィータの好きにさせてやってくれないか?」
「シグナムさん」
「「「「シグナム副隊長、お疲れ様です」」」」
「ヴィータなりに部隊と隊員を思っての行動だ。我らのような騎士は言葉や文字よりも剣を交えたほうがそのものの人なり等、多くのことを知ることが出来るのだ」
「だから、レヴァンティンを貸したのか?」
「あぁ、ヴィータたっての頼みだったからな」
リインフォースの問いにシグナムは滅多に見れないものがみれたと呟きながら真剣な表情で訓練場を見つめる。ヴィータとは別視線で悠斗を見極めるために