『それじゃあラスト、10分の模擬戦闘をやるけど・・いけるよね?』
『『『『はい!』』』』
へとへとになったスバル達だがなのはの言葉に元気よく返事を返す
「・・・・・・・」
その光景を悠斗が眺めている。だが、その表情はつまらなさそうだ
「高町のフォワード達に行っている訓練がそんなに不服なのか?」
「アインス。いや、そう言うわけじゃ」
「顔に不満ありと書かれているぞ」
「・・・まじか」
アインスに言われ、悠斗はアインスの言葉を肯定した
「戦闘訓練ばかりやっているのに不満があってな」
「?何故だ?戦闘技術を鍛えるのは当たり前のことではないのか?」
「戦闘技術を鍛えることに文句はない。だが、戦闘技術だけを鍛えればいいってもんじゃない。身体を鍛えることも重要だ。特にスバルとエリオは近接戦闘を主としている、だから成長に支障をきたさない程度で鍛えればいいのにそれもしない。戦闘技術を覚えるのと同じで筋肉だって一朝一夕で鍛え上げられるものじゃない」
「だが、それは魔法でカバーすれば」
悠斗の話を聞きアインスが思ったことを言う
「じゃあ、質問しよう。魔法で身体能力を1,5倍上げるとしよう、その時、鍛えていた時と鍛えていなかったとき、どっちのほうが上になると思う?」
「それは・・・」
「そう答えは鍛えていたほうだ。近接戦闘ではそのわずかな差で有利にも不利にもなる。だからこそ身体は鍛えておいて損はない。だけどこれはあくまでも俺の自論だ。なのはにはなのはの考えとやり方があるんだろう」
自分の持論を言いながら悠斗は午前最後の訓練を見る。訓練場ではキャロのブーストでスピードアップしたエリオの一撃がなのはに届いたことに4人が歓喜をあげていた
「さて、俺も食堂に行きますか。頑張ってなのはに一撃をいれた4人に祝いの料理でも作ってやるか」
「・・高町に言わないのか?」
「言っただろう?あくまで俺の自論だって。それに部外者である俺がその職を専門としている者に言って困らせるわけにもいかないだろう?」
リインフォースに告げると悠斗は食堂へと向かっていった
「・・私としては貴重意見だと思うのだがな」
前のように成長しない魔導生命体の時とは違い、生身に近い身体を得て復活したリインフォースには悠斗の考えはとても貴重に思えた。戦術的に巧くなったとしても基礎となる戦闘力が低ければ下や同程度の魔導師との戦いでは巧く立ち回れるかもしれないが、上の存在には苦戦あるいは敗北もあると思ったのだ
「・・・ヴィータに頼んで訓練メニューを見直してもらおう」
そして、その日の午後。昼食を取り終えたスバル、ティアナ、エリオ、キャロの4人は六課のデバイスルームへと足を運んでいた。理由は、スバルとティアナが使っていた自作のデバイスが壊れてしまったのを知ったなのはが用意していたデバイスを渡すためだ
「これが・・」
「あたし達の新デバイス」
ケース内で浮いている自分のデバイスの待機状態を見てスバルは嬉しそうにティアナは勿論嬉しいのもあるが期待にこたえられるかという不安も抱えていた
「僕達のは」
「そこまで変わってないね」
スバルとティアナと違って入隊当初から自分達用に作って貰っていたエリオとキャロは貰った時と変わってないデバイスを見て肩を抜かす
「そんなことないですよ~」
そんな2人にいつの間にかいたのか祝福の風の後継機であるリインフォース・ツヴァイが声をかける
「リイ・・・ツヴァイ曹長」
「2人はちゃんとしたデバイスの使用経験がなかったですから、感触に慣れて貰うために基礎フレームと最低限の機能だけで渡してたです」
「あ、あれで最低限!?」
「ほ、本当に」
ツヴァイからの説明を聞いてエリオとキャロは今まで全開で出していた出力が最低限の物だったと知って驚く
「ごめんごめん、お待たせ」
「なのはさん」
「ナイスタイミングです、丁度今から機能説明をしようかと」
4人がデバイスを受け取ると同時のタイミングでなのはが部屋に入ってくる
「そう。もうすぐに使える状態なんだよね?」
「はい」
「それじゃ説明・・」
シャーリーが4人のデバイスの説明をしようとしたとき
「邪魔するぜ」
今度は悠斗が部屋に入ってきた
「悠斗君、どうしたの?」
「俺の愛刀の処理が終わったって聞いたんでね、受け取りに来たのさ」
「そうでした、すずかさん」
「うん。どうぞ悠斗さん」
すずかは台座に置かれていた刀を手に取ると、悠斗に渡す
「サンキュー」
刀を受け取った悠斗は様々な角度から収まった状態の刀を見、すずかから少し離れると刀を抜いた刀身を眺める
「文字やら、魔方陣が刻まれると思ってたんだがそうでもないんだな」
「いえ、見えないだけで魔方陣は刻んでいますよ」
シャーリーの説明を聞いた悠斗は世界が違えば魔法も違うんだなと改めて思い、鞘に納め、刀をアイテムボックス内に収納すると、スバルたちが持っているデバイスに視線を移す
「それが4人の新たな相棒か?」
「うん。これから機能説明をしようと思ってたんだ」
「なら見て行っていいか?この世界の魔導触媒に興味があってな」
「私は構わないけど・・・皆は?」
なのはの問いに4人は問題ないと言い、説明が始まろうとした矢先、警報音と共に赤いランプが光る
「このアラートって」
「一級警戒態勢!?」