「新デバイスぶっつけ本番になっちゃったけど、練習通りで大丈夫だからね」
「はい」
「頑張ります」
「エリオとキャロ、フリードもしっかりですよ」
「「はい」」
「危ないときは私やフェイト隊長、ツヴァイがちゃんとフォローするからおっかなびっくりじゃなくて、思いっ切りやってみよう」
「「「「はい!」」」」
「うん。悠斗君もよろしくね」
ヘリに乗り、任務地へと向かう中、なのはがスバル達にエールを送ると、一緒の乗っている悠斗にお願いするが
「・・・・・・」
悠斗は座禅をしており、返事をしなかった
「悠斗君?」
眠っているのかと思い、もう一度声をかけると、悠斗は
「“精神統一中だ話しかけないでくれ”」
と書かれたプラカードを何処からか取り出し、なのはに見せた
「「「「「(プ、プラカード?っていうかどこから取り出したの/んですか?」」」」」
「“企業秘密だ”」
「「「「「(心の声を読まれた!?」」」」」
「きゅる~~」
なのは達が驚いている中、フリードが悠斗の頭に乗っかる
「あ、駄目だよフリード」
「“気にしなくていい。それより、到着するまでにお前たちも精神を統一させておけ。特にスバル”」
「(なんで私だけ!?)」
「“新しいデバイスを貰って気が緩み切っているからだ”」
次々と文字が書かれたプラカードを出して会話をしていく悠斗になのはは
「(どうやって書いてるんだろう?)」
「“だから企業秘密だって言ってるだろう?これ以上詮索するならお前の子供のころの秘密をばらすぞ?例えば、小学校の体育の授業でやったドッチボールで、ボールをか・・”」
「にゃ~~~~!?もう詮索しないからそれは言わないで!?」
少しばかりカオスになりながらもヘリが現場へと向かっていく
「・・・・・」
現場まであと少しと言ったところで精神統一をしていた悠斗が閉じていた目を開けて立ち上がる
「悠斗君?」
「ヴァイス・グランセニック、ヘリのハッチを開けてくれ。お出迎えのようだからな」
『ガジェット反応、航空型現地観測型を補足!』
悠斗がヘリのパイロットを務める男性 ヴァイス・グランセニックに声をかけると同時に、六課の本部から空からガジェット反応を探知したという報告を受けた
「(ロングアーチよりも早く察知した?)ヴァイス君、私も出るよ。フェイト隊長と2人で空を抑える」
「いや、なのははこのままヘリに乗ってスバル達、FWメンバーと一緒に行け。ここは俺が行く」
出撃するというなのはを抑え、悠斗が出ると告げる
「でも、私とフェイト隊長のコンビなら・・・」
「すぐに片付けれるって?そうかもしれないな、だが飛行型とやらが列車方面にも待機しているのかもしれない。その時、対空手段を持っていないFW達はどうなる?お前は言ったな、何かあっても自分やフェイトが駆け付けると」
「う、うん」
「飛行型の増援が現れ、駆け付けることが出来なくなったらFW達はどうなる?戦場にイレギャラーは付き物、常に最悪を想定して策を講じる、それが指揮権を持つものの務めだ」
そういうと悠斗はハッチに近づこうとして、あることを思い出し、振り返る
「そうだ。キャロ」
「は、はい」
「力は怖いか?」
「え?」
「これは俺の勘だが、練習を見ていた時からお前は力を十二分に出し切れてないと思っていた」
「・・・・」
「当たりか」
俯くキャロに悠斗は自分の考えが当たっていたことを察する
「制御できない強すぎる力は破滅をもたらす」
「っ!?」
悠斗の言葉にキャロはかつて暮らしていた里の長に言われた言葉を思い出す
「だがな、強かろうが、弱かろうが、力は力だ。それを壊すために使うか、守るために使うかは振るう者の心次第。キャロがその力で何かを誰かを守りたいと強く思い、願えば必ず答えてくれる。それに、キャロは1人じゃない。頼もしい仲間に信頼できる上司がいるんだからな」
「悠斗さん」
悠斗はキャロに近づき、頭をなでながら話す
「俺からのアドバイスだ。仲間を信じ中途半端に力を使おうとせずに思い切って使え。今のキャロに必要なのはきっとそれだ。スバル、ティアナ、エリオ、何かあった時、キャロを支えられるのはお前たちだ。そのことを忘れるな、いいな」
「「「はい!」」」
「いい返事だ。そんじゃあ俺も行きますか」
FW達に自分なりのエールを送ると悠斗はハッチに近づく。悠斗が近づいたタイミングでハッチが開く
「ヴァイス・グランセニック、俺が出たら速度を少し落とし、俺が合図したら一気に駆け抜けろ」
「あ、ああ」
ヴァイスに一声かけると悠斗は外へと飛び出し、舞空術で空に浮かびヘリを追い越す
「取り合えず、道を作るとするか」
悠斗は腰に差した鞘から刀を抜刀し、構える
「斬空閃・百花繚乱」