神の従者となった剣聖の異世界旅行   作:白の牙

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第23話

 

 

 

 「さて、皆、初の任務お疲れ様。皆のおかげで、無事にレリックの確保と運送ができたわ」

 

 六課の部隊長室に集合した隊長陣とFWメンバーにはやてがねぎらいの言葉を贈る

 

 「(なぁ?なんでユウ君はあんなに不機嫌なんや?)」

 

 「(それがよく分からないの。最初のほうは普通だったんだけど、エリオとキャロが落ちたあたりからあんな感じになって)」

 

 はやては椅子には座らず壁に寄りかかって不機嫌そうな表情でこちらを見る悠斗を横目で見ながら念話で理由を知ってそうななのはとフェイトに尋ねる

 

 「(もしかしなくてもそれが不機嫌な理由なんとちゃうか?)」

 

 「(でも、2人とも無事だったんだよ?)」

 

 フェイトの話を聞き、不機嫌な理由がそれではとはやてが言うが無事だったのに不機嫌になっているのはおかしいという

 

 「後でみんなのデバイスにロングアーチが撮った戦闘の映像を送るから、それを見てどこがダメだったを書いて提出してね」

 

 「「「「はい!」」」」

 

 なのはの言葉にFWメンバーは元気よく答え、一礼すると会議室から退出していった

 

 「さってと、ユウ君」

 

 「・・・何だ?」

 

 「ユウ君もお疲れ様や。おかげで大きな被害を出さずに処理することができたわ」

 

 「・・・俺は自分の仕事をしただけだ。話がそれだけっていうなら俺はお暇させてもらう。あぁ、その前になのは、お前に聞きたいことがある」

 

 「ん?どうしたの悠斗君」

 

 「なんで、エリオとキャロから落ちたときに助けにいかなかった?」

 

 「え?何でって、あれだけ離れればAMFに干渉されずにフルパフォーマンスが出来ると思ったから」

 

 「干渉されずに・・ねぇ?その根拠はどこからきたんだ?」

 

 「え?」

 

 「だから干渉されずに魔法が最大で使えるっていう根拠は何処から来たのかって聞いたんだ。通信で聞こえた話だと2人が対峙した機種は初めて確認されたタイプだったらしいじゃないか。だというのにAMFだったか?それの効果範囲が今までのものと同一とは限らないし、出力だって上がっているかもしれないそのことは考えたのか?」

 

 「そ、それは」

 

 悠斗の話になのははたじろぐ

 

 「ここは軍隊だ、上にいる者は下に付いた者の命を預かる立場だってことを自覚しろ」

 

 それを言うと悠斗は部隊長室から出て行った

 

 「あいつ」

 

 「やめろヴィータ」

 

 「でもよぉ!」

 

 「桜井の言っている事は紛れもない正論だ。そのことを我らは身を持て知っているはずだ」

 

 「・・・・」

 

 シグナムの言葉にヴィータはなにも言い返すことが出来なかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「っふ、っふ、っふ」

 

 隊舎近くの林の中で悠斗はとある処置を施した木刀を使って素振りを行っていた

 

 「(きつく言いすぎたか?・・・いや、あれでよかったんだ。あいつらは楽観的過ぎる、何かが起こる前に教えてやらなきゃいけねぇ。例えそれで俺が嫌われることになっても)」

 

 一通りの素振りを終えると悠斗はアイテムボックス内からバスケットボールサイズの鉱石を取り出し、とある魔法を使って鉱石を浮かせ数メートル先の上空まで浮かばさせる

 

 「我流秘剣“鏡桜”」

 

 悠斗は木刀を構え、魔法で浮かせていた鉱石を落とし、視界に入った瞬間、瞬動を使って距離を詰め木刀を振るう

 

 「・・・計4回・・か。まずまずだな」

 

 地面に落ち、8等分になった鉱石を見て悠斗は及第点を付けた

 

 「・・・っで?いつまで隠れてみているつもりだ・・なのは、フェイト?」

 

 「にゃはは・・ばれてたの?」

 

 「バレバレだ」

 

 「だから止めようっていったのに」

 

 近くの木から苦笑いしたなのはとフェイトが出てくる

 

 「ちょっと眠れなくてフェイトちゃんと一緒にお散歩してたら悠斗君が素振りしてるのが見えたんだ。はい、タオルとスポーツドリンク」

 

 「・・・悪いな」

 

 自分で用意していたものがあるがせっかく持ってきてくれたので悠斗はそれを受け取り水分補給と流した汗を拭いた

 

 「う~~ん、見事に8等分されてる。振るったのは1回なのに」

 

 「悠斗、今の技はなんなの」

 

 「複数の斬撃をもって一撃となす剣技だ」

 

 「「??」」

 

 「解りやすく言うなら、4つの斬撃を同時に放ったのさ」

 

 「同時って・・そんなこと出来るはずが・・・」

 

 「普通は・・な。出来たとしても連撃。俺はこれを厳しい修練の末、習得することが出来たのさ」

 

 「・・・悠斗のいた世界ってどんな世界なの?」

 

 水分補給を行っている悠斗にフェイトが興味本位で悠斗のいた世界のこと尋ねる

 

 「俺がいた世界・・か。魑魅魍魎がいる世界だったな」

 

 「「ひぃ」」

 

 魑魅魍魎という単語を聞いたなのはとフェイトは互いの手を握って身体を震わせた

 

 「しかし、厳しいこと言った奴だっていうのによく話なんかしようと思うな?普通は嫌いになると思うけどな」

 

 悠斗は普通に話しかけてきたなのはの精神に呆れる

 

 「だって、私達のことを思ってあえて厳しい言葉で言ってくれたんだよ。感謝はしても嫌いになったりなんてならないよ」

 

 「・・・いつ分かったんだ?」

 

 自分の考えを理解されていたことに少なからず驚いた悠斗はなのはに尋ねる

 

 「悠斗が部屋から出て行った後にシグナムが教えてくれたんだ」

 

 「・・そうか」

 

 「あとシグナムはこうも言ってたよ。“恐らく過去に自身の判断ミスで取り返しのつかない事態になり、誰かを失ったのかもしれん”って」

 

 「・・・あの人はエスパーか何かか?」

 

 「じゃあやっぱり合ったんだね。・・・悠斗君、思い出したくないってことは十分承知してるけど、話してほしいの」

 

 なのはに悠斗に何があったの聞かせてほしいと無理を承知で頼み込む

 

 「・・・そうだな」

 

 悠斗は少し考えるとなのは達に話す事を決めた。話が長くなりそうだと思った悠斗は斬った鉱石を拾い、“錬成魔法”で人数分の椅子と簡易テーブルを作り上げ、アイテムボックスから茶葉とティーポット、水と人数分のカップを取り出し、火の下級魔法で湯を沸かし、淹れた

 

 「「・・・・・」」

 

 一瞬の出来事になのはとフェイトの思考が停止寸前だった

 

 「「ふぇ!?」」

 

 「何呆けてるんだ?座りな」

 

 悠斗は呆けている2人の目の前で指を鳴らして正気に戻し、座るよう言うと自分も椅子に座り

 

 「さて、何から話すかねぇ~」

 

 転生先で巻き込まれた異世界“トータス”で起きた自身の失敗談を語り始めた 

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