神の従者となった剣聖の異世界旅行   作:白の牙

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第29話

 

 

 

 

 「あ~~~いい湯だ~」

 

 悠斗はまるで老人のような口調で湯船につかって1日の疲れをとっていた

 

 「しっかし、いろいろと大変だったなエリオ?」

 

 「はい。悠斗さんが助けてくれなかったらどうなっていたか」

 

 悠斗は隣で一緒に湯船につかっているエリオに声をかけるとエリオは疲れた顔で頷いた。悠斗達は今、海鳴市にあるスーパー銭湯に来ているのだ

 

 「だけど、本当に色々なお風呂があるんですね」

 

 「風呂によって効能、温度等が違うんだ。取り合えず全部に浸かってみて、気に入った風呂に入りな」

 

 「はい」

 

 「だけど、まさかキャロがこっちに来るだなんてな~」

 

 エリオにそういうと悠斗は自分の左隣で湯につかっているキャロのほうをみる

 

 「11以下の男の子は女性用の風呂に入っていい。その逆もしかりだが」

 

 「えへへ~~」

 

 純粋無垢な子は時に恐ろしいという言葉を理解した悠斗だった

 

 「それにしても」

 

 エリオは悠斗の身体に刻まれている傷を改めてみる

 

 「更衣室の時も見てびっくりしましたけど、凄い傷ですね」

 

 「鍛練中に負った傷や、戦っているときに負った傷等々で負った傷だ」

 

 「治したりはしないんですか?」

 

 「ん~~確かにこの世界の医療技術なら傷跡も消せるんだろうけど、消そうとは思わないな」

 

 「どうしてですか?」

 

 「自分への戒めのためさ。このほとんどの傷は油断がもとで負ったが傷がほとんどだ。そのことを忘れないためと2度同じ過ちはしないということを思い出させるために残してるんだ」

 

 「「????」」

 

 「はは、2人にはちょっと難しかったかな」

 

 話を聞き、首を傾げる2人を見て悠斗は2人の頭をなでる

 

 「2人にもいつか分かるときが来るさ。まぁ、そういったことにならないのが一番なんだけどな。さて、一緒に風呂に入ることなんて滅多にないし、背中の洗いっこでもするか」

 

 悠斗は風呂から出ると2人を連れて洗い場まで行き、自分の頭などを洗いつつ、エリオとキャロの頭を洗い、2人に背中を洗ってもらった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ん~~~これで景色もよく、酒もあったら最高なんだけどな~」

 

 背中を洗ってもらった後、子供風呂に行くエリオとキャロを見送った悠斗は露天風呂へと赴き、夜空を見上げながらこの場に酒があったらと愚痴るもない物はないので潔く諦め湯につかっていると

 

 「ふむ、これが露天風呂というものか。雑誌やテレビ等で何度か見たことがあるが、ここまでの解放感を感じるとは」

 

 「そういえば改装したっていう張り紙があったけど・・・特に変わった様子はないよね?」

 

 「そうだね」

 

 「(男にしてはやけに声が高いな)」

 

 女性に近い高い声に本当に男なのかと思った悠斗は失礼かと思ったが声のするほうへと振り向く。湯気のせいでぼんやりとしか見えないがどことなく女性の体つきに近かったことに疑念を感じていると、だんだん湯気が無くなっていき、目にしたのは

 

 「・・・は?」

 

 「「え?」」

 

 「む?」

 

 タオルを身体に巻いているがほぼ全ら状態のフェイト、すずか、アインスの3人だった

 

 「んな!?」

 

 「「悠斗/さん!?」」

 

 「桜井、何故ここに?」

 

 裸を見られた同士、当然の反応を示す3人とは対照的にアインスが悠斗に尋ねる

 

 「何故って、ここは男風呂に露天だからな。俺としては何で3人がここにいるのかが気になるんだが?」

 

 「え?ここって女風呂の露天だよね?」

 

 「そんなわけ・・・まさか」

 

 悠斗の話を聞き、フェイトは女風呂だと言う。その言葉を聞いた悠斗はある答えにたどり着いた。それは

 

 「混浴?」

 

 「「「え?」」」

 

 「だから、この銭湯の露天風呂は混浴だってことだ」

 

 「「え」」

 

 「しぃ~~~、大きな声を出すな」

 

 悠斗の話を聞いたフェイトとすずかが大きな声を上げようとする前に悠斗がそれを諫める

 

 「取り合えず、湯につかれ。そのままだと風邪ひいちまうからな」

 

 悠斗は3人を見ないよう後ろをむき、3人はおずおずといった様子で湯につかり始める

 

 「「「・・・・・」」」

 

 「いい湯だ」

 

 気まずい雰囲気の悠斗、フェイト、すずかの3人と違って、1人露天風呂を堪能するアインス

 

 「・・・悠斗」

 

 「・・何だ?」

 

 「その・・・・見た・・よね?」

 

 「・・・・・・(タオルを巻いていたから大丈夫なんて言えねぇねよ。それにタオルを巻いていたから身体のラインやその他諸々がくっきりと解っちまったし)」

 

 「「・・・・・」」

 

 フェイトの“見た”というのが何を意味しているのかを悟った悠斗は答えることが出来ず、返事を返さない悠斗にそれが答えなのだとフェイトとすずかの2人は理解する

 

 「肌を見せるのはそんなにも恥ずかしいものなのか?」

 

 「男はそうでもないが女は・・な」

 

 「そうか。やはり私にはそういう一般常識的な知識が不足しているな」

 

 「仕方ないですよ。アインスさんが蘇ってまだ3ヶ月しかたってないんですから」

 

 難しい顔をするアインスをすずかがフォローするとちらりと悠斗のほうを見る。背中だけしか見えないが鍛え抜かれた肉体だということが分かる

 

 「(悠斗って着やせするタイプなんだ)」

 

 一方、フェイトもすずか同様、ちらちらと悠斗のほうを見ていた。すると、男子風呂の戸が開き、数人の男性が来たということが分かった

 

 「ど、どうしよう!?」

 

 「3人とも、俺の後ろに隠れろ」

 

 「でも、隠しきれないよ」

 

 「問題ない」

 

 悠斗は2人の影分身を呼ぶ、隠れるよう言う

 

 「これで問題ない。とにかく端のほうに行くぞ」

 

 悠斗はフェイト、すずか、アインスと2体の分身と共に端のほうに移動し、3人は露天風呂のやってきた人にばれないよう身体を縮こませ、悠斗の背後に隠れる

 

 「何だよ~~今日も外れか~~」

 

 「露天風呂が混浴風呂に改装されてから女体を見るのと出会いを求めて毎日来てるがなかなかお目に掛かれないな~」

 

 「俺は小学生の低学年の女子を拝めているから満足だがな。さて、今日はどんな子に会えるかな~~」

 

 「「出たよロリコン」」

 

 入ってきたのは高校生の男子3人。言葉から察するに合法的に女性の裸を見るためにこの銭湯に通っているようだ

 

 「あ~~~出会いが欲しいな~~」

 

 「周りのやつらはどんどん彼女をつくっていくしよ~~」

 

 「俺達の何が悪いっていうんだ!ただ普通にクラスでエロトークしてるだけなのによ!」

 

 「「「「(それが原因だろ/だよ/だね/だな)」」」」

 

 話を聞いていた4人はその行動が彼女が出来ない原因だと悟る

 

 『なのは、聞こえる?』

 

 『フェイトちゃん?どうしたの?』

 

 『今、露天風呂に来ちゃだめだよ』

 

 『え?どうして?』

 

 フェイトはなのはに念話を送り、今、露天風呂に来てはだめだと伝える

 

 『この露天風呂、混浴みたいでね。それを知らないで来たら悠斗がいたんだ』

 

 『そ、そうなんだ。でも、悠斗君だけなら行っても問題ないんじゃ』

 

 悠斗なら紳士的な行動を取るであろうと何となくわかったなのはは露天に行っても問題ないと尋ねるが

 

 『それが、新しく高校生ぐらいの男の子が3人が入ってきてね。その子たちの目的が女の子の裸を見る事らしくて』

 

 『え!?フェイトちゃん達大丈夫なの!?変な目で見られてない!?』

 

 『うん。端に寄ったうえで悠斗の背に隠れてるから今のところは大丈夫だよ』

 

 『わ、分かったよ。皆には私のほうから伝えておくね』

 

 なのはに女子全員への言伝を頼むと念話を終えると、悠斗の背からそっと顔を出し、男子たちの様子をうかがう

 

 「どうやら、彼らは若い女性客がくるまで粘るみたいだな」

 

 「みたいだな。はぁ~~(耐えろ、耐えるんだ悠斗)」

 

 アインスの言葉に悠斗は頷き、ため息を吐くと、タオル越しとはいえ背中に伝わる感触に耐えながら理性を保つ努力を行う

 

 「ん?端のほうに誰かいるな?もしかして女性客か?」

 

 すると、悠斗達がいることに気づいた1人の男子が悠斗達のほうへとやってくる

 

 「「っ!?」」

 

 「(ふむ、まずいな)」

 

 いくら悠斗の後ろに隠れているとはいえ座っている状態。もし近づいてくる男子の背が高ければ一発でばれてしまう。そんな緊張感の中、悠斗がとった行動は

 

 「なぁ、聞いたかあの話?」

 

 「あぁ、課長が浮気してるっていうあの話か?」

 

 「そうそう。実はその話、マジらしいぜ?」

 

 「「(悠斗/さん?)」」

 

 いきなり声色を変えながらあたかも3人で話しているようにしゃべり始めた

 

 「何だ男かよ」

 

 「お~~い、これ以上いても女性客が来そうにないし今日はもう帰ろうぜ」

 

 「おう」

 

 奥にいるのが男だと解ると男性は残念そうにし、一緒に来た男性に声をかけられると露天風呂から出て行った

 

 「「「・・・・・・」」」

 

 「・・・もうこなさそうだな」

 

 3人の男性が露天風呂から出て行ってから1分ほど待ち入ってこないことを確認すると、フェイト、すずか、アインスの3人は悠斗の背の後ろから出る

 

 「ふぅ~~~一時はどうなるかと思った」

 

 「悠斗さんのきてんのお陰ですね」

 

 「通じるかどうかは賭けだったけどな。それより、他の男性客が来るかもしれないから戻ったほうがいい」

 

 「そうだね」

 

 「じゃあ、お先に失礼する」

 

 悠斗の言葉に納得し、3人は露天風呂から上がり女風呂へと戻っていった

 

 「・・・・・・はぁ~~~~」

 

 3人がいなくなるのを確認すると、疲れが出たのか悠斗は湯の中に沈んだ

 

 「(・・・・何とか耐えることが出来た。でも)柔らかかったな~~って、耐え抜いてないやんか」

 

 耐え抜いた自分の理性を褒めたが、耐え抜けていないことに気づき、自分の向けてツッコミを入れた

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