『着いたぞ。この先に研究所がある』
空間に開けた穴を通って研究所のある場所にやってきた悠斗と管理局一同。だが、目の前には建物のたの字も存在していなかった
「何もないじゃんか」
『そう見えているだけだ。よく見ておけ』
悠斗は近くに落ちていた石を拾い錬成を使って砂にすると、気流を操ってその砂を飛ばす。悠斗がすることが分からなく見ていた一同、そんなことをしてもその砂は目の前を通過するだけだと思っていたが、しばらくすると砂は左右に別れ進み、幕のようなものが一瞬だけちらりと姿を現した
「今のは一体」
『侵入者を撃退するバリアに研究所を隠す光学迷彩の2段構え。例え研究所を見つけられてもバリアにより返り討ちに合うっか・中に入るのには骨が折れそうだな』
悠斗がどう研究所内に入り込もうか考えていると
「まどろっこしい、正面突破すりゃいいだけの話だろう。このメンツなら相手にばれても問題ねぇ」
赤茶色の髪の幼女こと“ヴィータ”が実に脳筋な案を出す
「だから、誰が幼女だ!!」
「静かにしろヴィータ。相手にばれる」
桃色髪の女性。一部(主にヴィータ)からはわがままボディと呼ばれている
「む?」
「どうしたのシグナム?」
「いや、何か不名誉なことを言われた気がしたんだが、気のせいか?」
「今日のシグナムとヴィータちゃん、少しへんよ?」
金髪の女性、シャマルが心配そうな顔で2人を見る
「うむ、疲れているのならここは我らに任せて休むといい」
青い毛皮の狼、ザフィーラが2人に休むよう告げる
『正面突破という案は止めたほうがいいだろう。隠れていて解らないだろうがこの研究所はかなりの大きさ。中にいる護衛の魔導士もそれなりにいるだろう。どの程度の実力化までは解らないが、相手をしているうちに研究者達にロストロギアをもって逃亡される恐れもある』
「あの、ガイソーグさんのさっきの魔法で中に入ることはできないんですか?」
なのはがこの場所に来た時に通ってきた穴で中に入れないかと尋ねる
『無理だ。あれは俺が場所を認識していなければ出来ん。アレを使ってこの場所までこれたのは俺が待っている間に飛ばしていた物を通してこの場所を認識していたからこそ使えたんだ。・・・・・あんまり時間もかけてられんことだしな。ここは少し強引にいくか』
「ふわぁ~~~暇だな」
「おい、しっかりしろ。いつ敵が来るか分からないんだぞ?」
見張りをしている魔導師の1人の腑抜けた状態に1人が注意する
「見張りする意味なんてないだろう。何せ周りの風景と同化させて姿をくらませ、バリアで外敵からの侵入を阻むんだからよ。まじめに見張るなんて時間の無駄ってもんさ」
「・・・確かにそれはそうだが」
もう1人の魔導師が納得しようとしていると、張られているバリアに衝撃が入る
「な、何だ!?」
「おい、アレを見ろ!!」
魔導師の1人が指さしたほうを見ると、武装した管理局員が大勢いた
「この場所を自分たちで探し当てたとでもいうのか」
「で、でも大丈夫だろう。いくら管理局でもこのバリアを破るなんてこと・・」
「おい、あれって」
大丈夫だと自分に言い聞かせていた魔導士2人だったが、空にいる2人を見て顔を引きつらせる
「管理局のエース・オブ・エースに鉄槌の騎士、漆黒の魔弾だと!?」
「しかも、エース・オブ・エースと魔弾に至っては砲撃魔法を撃つ体勢だぞ!?」
「っ!緊急通信!管理局がこの研究所を発見し、攻めてきた。総員、武装して入り口に集合せよ!!」
魔導師の1人が研究所内にいる仲間に連絡を取り終えたとたん
「ディバイン・・バスター!」
「轟天爆砕!ギカント・シュラーク!」
「デススリンガー!」
ヴィータによる膨大な質量による大打撃でバリアに罅が入り、直後になのは、拓也、2人の砲撃魔法がひび割れた個所にあたり、穴を開けた
「っな!?バリアに穴を開けた!?」
「バリアの修復を急げ!」
「3人の力で壊せないなんて、どんだけ硬いんだよ?」
「でも、ガイソーグさんの作戦は成功したよ」
「あとは突入組に任せるしかないな」
1人入れる穴が修復されていく様を見ながらなのは、ヴィータ、拓也の3人は研究所に侵入したであろう仲間を信じ、地上に降りて、来るべき時まで魔力の回復に努め始めた
『侵入、成功だな』