ガンダムブレイカー ファクター   作:アインスト

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久しぶりにガンダムブレイカー3を起動してたら書きたくなった。

後悔はしていない。

ではほんへ、どぞ。


フェイズ0 "それぞれのプロローグ"

 

 

 

何処までも広がる宇宙空間。

 

その中をデブリ帯を縦横無尽に飛ぶ赤、青、黄のトリコロールカラーで塗装された人型の機体。

 

"ガンダム"。

 

恐らく知らない者はいないだろう。

 

原点にして最強。

 

全てのガンダムシリーズの始祖たる存在。

 

そのガンダムは次々とデブリ帯を越え、現れた敵機に狙いを定める。

 

だがその飛ぶ姿は、人を魅了する何かがあった。

 

そして、赤い一つ目の人型の機体‥‥‥ザクⅡに急接近し、背中のグリップをマニュピレーターで掴んだと思えばそれを引き抜き、光る刀身でコックピットにあたる胸部にそれを突き刺す。

 

しかしただでさやられまいとコックピットを貫かれながらも腰に帯刀した斧‥‥‥ヒートホークをガンダムの左肩に振り下ろすも、肩関節に到達する前にザクⅡのモノアイから光が消える。

 

その直後。

 

特大の歓声とともにアナウンスが響く。

 

 

 

 

《き、決まったぁぁぁぁぁ!!第四回ガンプラバトル世界大会優勝、アラタ シンドウぅぅぅぅぅ!!機体はベーシックなものの、卓越したその操縦技術で全てのファイターから優勝をもぎ取ったぁぁぁぁぁ!!》

 

『ミスターシンドウ、今のお気持ちを!』

 

『まぁ‥‥‥何とかなったよ。ここまで来れたのはそこで見てる妻と息子のおかげだな』

 

『どちらにいます?』

 

『ほら、すぐそこ‥‥‥おっと、息子が来た』

 

 

 

 

ドタドタと慌てて走って、"おとうさん"と呼んで父親の元へ。

 

父親の元へ辿り着くと、抱き上げられる。

 

 

 

『おとうさん、やったね!』

 

『おう、お父さんやったぞ。お前のおかげだ、ミナト』

 

『うん!』

 

『では息子さんもやってきたところでせっかくなので息子さんにもインタビューしようかな?キミ、お名前は?』

 

『ミナト!』

 

『じゃあミナト君、お父さんが優勝したけどどうだい?嬉しい?』

 

『うん、嬉しいよ!』

 

『そっかそっか。じゃあ、他に何かあるかな?』

 

『あるよ。それはね、いつかぼくもつよくなって、いつかおとうさんとたたかってかつんだ!』

 

『おお、早くも打倒チャンピオン出ました!』

 

『ハハハ‥‥‥ミナト、俺は強いぞ?』

 

『ぜったいかつもん!』

 

『そうだな、待ってるぞ。ミナト』

 

『うん!』

 

『さて、では新チャンピオン!カメラに向かって最高の笑顔を!』

 

 

 

‥‥‥小さく、それでいて最も輝かしい約束。

 

だけど、それが果たされる事は、なかった。

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

ピピピッ、と目覚ましのアラームが鳴り響く。

 

のそりと時計のボタンを押し、アラームを止めてゆっくりと起きる。

 

‥‥‥あれから十二年。

 

俺は、高校生になった。

 

あの日からずっと変わらない夢を俺は見ていた。

 

 

 

 

「今日は土曜日、か‥‥‥ゲーセン行くか。ここに引っ越してからまだ行ってなかったし」

 

 

 

 

階段を降りてリビングに向かう。

 

向かった先で、リビングのソファの上で制服のまま寝息を立てているのは俺の母さんだ。

 

母さんは職業でタクシーの運転手をしているので、夜間走行もあるそう。

 

昨日はちょうどその日だったみたいだ。

 

キッチンで軽い朝食を作り、手早く食べていく。

 

 

 

 

「‥‥‥ごちそうさま。じゃあ母さん、行ってくる」

 

「んぃー、遅くなりすぎないようにー」

 

「わかった。母さんもお疲れ様」

 

「ありがとー‥‥‥おやすみ‥‥‥」

 

 

 

 

そして俺は小さなウエストポーチに"相棒"を入れて、玄関の扉を開いた。

 

さて、始めよう。

 

俺たちのバトルを。

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

数日前、彩渡高校にて。

 

いつもの見慣れた光景の中で、二人の青年が話し込んでいた。

 

 

 

 

「なぁカラスマ、お前ガンプラバトルとか興味ねぇ?」

 

「や、藪から棒だねカズキ‥‥‥どうしたの?」

 

「いやな、ついさっきスゲェの見つけてさ。とりま見てみろよ」

 

「う、うん」

 

 

 

 

カズキがカラスマにスマホを見せる。

 

画面に映っていたのは十二年前のあのバトル。

 

 

 

 

「‥‥‥凄い」

 

「だろ!?憧れるよなぁ‥‥‥!」

 

「‥‥‥カズキ」

 

「どうした?」

 

「僕も、その人みたいになれるかな」

 

「それはわかんねぇよ。でも、メチャクチャ強くなりゃなれるんじゃねぇ?」

 

「‥‥‥やるよ。カズキ、僕にガンプラバトルを教えてくれる?」

 

「任せろ!」

 

 

 

カラスマは決意した表情でそう告げる。

 

ここに、新たなファイターが誕生した瞬間である。

 

 

 

 

─────────────────────

 

 

 

 

時間は戻って現在。

 

ミナトは少し寂れた商店街まで来ていた。

 

 

 

「‥‥‥寂れてんなぁ」

 

 

 

素直な感想である。

 

見てみればやっているのはプラモ屋、肉屋、ゲーセン‥‥‥あとは居酒屋。

 

以前まではやっていたのであろう店舗がちらほらと見受けられる。

 

とにもかくにも、ゲーセンが営業しているのはミナトにとっては好都合だった。

 

ここでも、自分の好きな事ができるのだから。

 

 

 

「ここか‥‥‥意外と色んな筐体が置いてあるな。で、お目当ての筐体は‥‥‥あった、これだ」

 

 

 

ミナトが見つけたのは知らない者はいないであろう筐体、ガンプラバトルシミュレーター。

 

その中へと入り、ポーチからガンプラを取り出す。

 

 

 

「"相棒"、ここでも頼むな」

 

 

 

その時、キラリとツインアイが煌めいたような気がした。

 

そして、一通りの準備を終えたミナトは操縦捍に手を伸ばし、握りしめる。

 

 

 

 

「‥‥‥真藤 湊人、ファクターガンダム。行きます!」

 

 

 

蒼の機体が、仮初めの戦場へと飛び立つ。

 

 

 

 

To be continued.




《アーカイブ》

・真藤 湊人(ミナト)
年齢 17歳(彩渡高校二年)
性格 仲間思い、多少の負けず嫌い。
本作主人公。
別の街から彩渡へと引っ越してきた。
別の街でもガンプラバトルをしていた節があり、実力はそこそこ。
彩渡商店街のゲームセンター、イラトゲームパークにてミッション後にミサに出会うことで少しずつ成長していく。
愛機は"ファクターガンダム"。
己の相棒として、使い込んでいる。

・ファクターガンダム

【挿絵表示】

本作主人公機。
単純な火力で制圧する。
ある程度なら単機で対応できる。
主兵装はゲイボルグバズーカ。
射程も長く、扱いやすいが近づかれると弱い。
副兵装にビームサーベル、シールドアンカーと豊富な装備を積んでいるため隙は少ない。
しかし、ブラストシルエットを積んでいるためやや重量があり、動きは若干遅い。



──────────────────────

という訳でプロローグでした。

いかがだったでしょうか?

楽しんでいただけたのなら幸いです。

ここからはストーリーを主軸に少しずつ新キャラも登場させながら展開していきます。

んで、あとがきにてこんな感じでちょこちょこと設定を開示します(´・ω・`)

では、次回の更新でお会いしましょう。

ではでは(;・∀・)ノシ

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