魔法少女 リリカルなのはStrikerS~黄金の林檎~   作:クロさん

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「楽しかった時間は突如発生した魔力反応によって、終わりを告げた」
「私たちの前から消えた、男と林檎に新たな事件の予感を感じ…」
「そして、新たな出会いが私たちを待っていました」

「魔法少女 リリカルなのはStrikerS~黄金の林檎~、始まります」


第2話「出会い」

「それにしても、あの林檎は何だったのでしょうか…」

隣を歩くティアナが呟く。

 

あの後、私たちはエリオとキャロに合流し付近を捜索したが再び男と林檎を見付けることは叶わず管理局へ報告。エリオとキャロは、スプールスに残り警戒を続けている。フェイトたちも、男と林檎の捜索のために行動を始めようとした時である。

 

『フェイト』

突如、通信が入る。相手は…

「クロノ兄さん、どうしたの急に?」

フェイトの義兄、クロノ・ハラオウンであった。

『君たちの報告を受けて、話したいことがある』

「分かった、すぐに行くよ」

フェイトは通信を切ると、ティアナと共にクロノの元へ向かった。

 

―――――――――――――――――――

「フェイト執務官です」「ティアナ執務官補佐です」

「入りたまえ」

「「失礼します」」

 

「時間も余りない、手短にいこう」

とクロノは切り出すと、資料を幾つか表示した。

 

「フェイトたちが見たという林檎…あれは、黄金の林檎(レティス)という古代ベルカのロストロギアだ」

ロストロギア…古代の遺物であり、使い方を誤れば世界にとって大きな驚異となるため封印・管理されるべき代物だ。

 

「こいつは、限りなく質量兵器に近い魔力爆弾だ。しかし、爆発させるには膨大な魔力を要するため昨日のように事前に察知することは容易だ」

「兄さん、でもあの所有者には…」

フェイトが言うのは、最初に林檎を起動させた男のことである。彼には、それだけの代物を扱える魔力は無かったはずだ。

 

「フェイト、確か君たちが感知した林檎の魔力反応は徐々に増幅していったと聞いているが?」

「うん、私たち全員が感知してる」

クロノの問いにフェイトは即答する、ティアナも首を縦に振った。

 

「それも、黄金の林檎(レティス)の能力の一つだ。少量の魔力ですら、膨大な魔力へと増幅させやがて爆発を起こす…そして、魔力を増幅するというその特性を利用することで、もう一人の男の様に強力な魔術を使役することが出来るストレージデバイスにもなっている」

まさに、魔力の原子炉である。場が僅かに静かになる…

 

「さて、そのもう一人の男だが…」

咳払いをし、クロノは続きを話始める。

二人は、クロノの次の言葉を待った…

 

「しばらくは、フェイト、ティアナ、エリオ、キャロと強力な()()()の5人で彼の同行を追ってもらう」

「「え?」」

フェイトとティアナの声が重なる。

 

「クロノ提督、レンです」

「噂をすればだな…入れ」

 

「失礼します」

入ってきたのは、ティアナと同い年くらいの黒髪の少年であった。

 

「こいつは、レン・カザマという。戦闘技術はかなりのものだが、捜査能力はまだまだ半人前だ。はやてやなのはたちが、この捜査に合流するには少し時間がかかりそうでな…」

 

「レン…レン・カザマだ、よろしく」

「フェイト・T・ハラオウンです」

「ティアナ・ランスターです」

簡単に挨拶を交わす三人…

 

そして、フェイトは…

「で、兄さん…」

「ん?」

「訓練所、借りれるかな?」

 

――――――――――――――――――――

管理局内訓練所

 

広大な訓練所の中心に二人は居た。

「この捜査、戦闘を行う機会は少ないだろうけど。一応、レン君の戦闘技術を見させてもらうね」

「はい、有名なフェイト執務官殿と手合わせ出来るのは嬉しく思います」

 

両者が位置に着いたのを確認したクロノは、

「では、これよりフェイト・T・ハラオウンとレン・カザマの模擬戦を開始する!」

 

 

「アンカーバインド!」

《アンカーバインド》

先に動いたのはレンだ、拘束系の魔法を打ち出して来た。

 

「…っ!バルディッシュ!」

《イエッサー、ハーケンフォーム》

フェイトの呼び掛けにバルディッシュはすぐさま斧のアサルトフォームから、鎌のハーケンフォームへと形態を変形させた。

 

「はあぁぁあッ!!」

拘束魔法(バインド)を回避しつつ、高速でレンへと接近する。

 

「飛燕!」

《イエスマスター、エクスプロージョン!》

レンの刀型デバイス飛燕から薬莢が2つ飛び出し、同時に魔力の奔流がデバイス内に渦巻く。

 

「「はぁッ!!」」」

スピードにより威力を高められたフェイトの一撃と、魔力によって威力を高められたレンの一撃が交差する。

 

その時、強烈な衝撃が訓練所全体を襲っていた。

「きゃあっ…!?」「これは凄いな…」

 

フェイトとレンは互いに吹き飛ばされ、再び模擬戦は仕切り直しと言ったところだろう。

しかし、フェイトの右手首には…

 

拘束魔法(バインド)!?」

「はい、拘束力は無いに等しいですが解除されにくく相手との距離を一定に保てる魔術です」

レンの左手首から伸びた魔力に、フェイトの右手首は拘束されていた。

 

(レン君のデバイスは、あくまで近接(クロスレンジ)での戦闘に特化したものという訳か…なら!)

「バルディッシュ!」

《イエッサー!》

バルディッシュに搭載されたリボルバーカードリッジから薬莢が排出される。

 

(フェイト執務官のスピードをそれなりに封じることは出来た…でも、技術の差は埋めれない。なら、短期決着だ!)

「飛燕!」

《エクスプロージョン!》

 

「「はあぁぁあッ!!」」

二人の魔力に強化され、今出せる最大のスピードをのせた一撃は、先程の一撃以上の衝撃を生み出すが二人は尚も切り結び続ける。

 

そして、決着のとき。

ギィィンッ!!

 

――――――――――――――――――――

結果として、押し負けたのはレンの方であった。

「うん、良い模擬戦だったよ」

「ありがとうございました」

 

フェイトは、ティアナたちとレンの連携を考えていたがその思考は突如として鳴り響いた警報(アラーム)によって中断されることとなった。




次回予告
「行くよ、相棒(マッハキャリバー)!」

町中で突如として起きた爆発事故。
駆けつけたティアナたちは、救助活動を行うスバルと再会する。
爆発の原因を調査すべく、ティアナたちとスバル、レンは『機動6課』として行動を開始するのだった。

次回「始動」
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