魔法少女 リリカルなのはStrikerS~黄金の林檎~ 作:クロさん
「なのはには、ヴィヴィオも居る…だから、出来れば闘ってなんてほしくない…」
「それなのに、何であたしじゃなくてなのはを巻き込むんだよ…」
「魔法少女 リリカルなのはStrikerS~黄金の林檎~…始まります」
―訓練場
「ちっ…何でアタシはなのはの傍に居ねぇんだよ…」
苛立ちの声をあげるのはヴィータ…
なのはと同じ教導官となることで、近くで彼女を守ろうとした…しかし、先日の事件でなのはは機動6課へと異動となり自分も…と思ったが、要らぬ横やりが入った。
「ヴィータ教導官、全員揃いました!」
「あぁ、今行くから待ってろ」
「了解です!」
(なのは、ゼッテー無茶だけはすんじゃねぇぞ)
――――――――――――――――――――
そこはかつてのジェイル・スカリエッティの拠点を彷彿とさせるような場所だった…
「準備の方は順調か?」
林檎を奪った男は問う。
「戦闘機人の新型二体の調整が済んだ、ガジェットの方もそれなりに用意してある」
事故現場に居た男が答える。
「全く、私が行けば邪魔されずに行けたのにさ…」
銀髪の女が言う。
「お前の
「はいはい、分かってますよ!あーあ、しばらく出番は無しかー。退屈だなー…」
「では行こうか…我々の理想のために」
――――――――――――――――――――
「防御が甘ぇぞ、何やってんだ!」
「く、プロテクション!」
大人数の教導を行う今、機動6課のときの様に一人一人に付いている訳にもいかないのだが…
遅れがある隊員には付いて教え、絶対に誰一人脱落させはしない…自分の教導で命を守れるなら、今やなのは以上に教導への熱意を持っているヴィータ…
「ヴィータ教導官!」
息を切らせて走ってくる一人の隊員。
「どうした?」
「ガジェットの大軍がこちらに向かっているとのことです!」
「分かった、お前たちは先に戻れ」
「ヴィータ教導官、無茶です!敵の数も目的もハッキリしてないのに!」
「良いからさっさと戻れ!」
「り、了解!」
そして、訓練場にはヴィータ一人が残った。
「さて、おっ始めるか…アイゼン!」
《シュワルベフリーゲン!》
鉄球の様な魔力弾を複数生成…それらにアイゼンを叩きつけ、一斉に放つ!
「そっちから来てくれるなら…上等だ!あたしがここでぶっ潰してやる!」
――――――――――――――――――――
―機動6課本舎
「皆、集まった?」
「スターズ、全員揃ってます」
「同じくライトニング、全員揃ってます」
多数のガジェットの反応を感知した。
なのはが男と対峙した訓練場の近くで…
「あそこに何があるかは分からないけど、住民への被害が出る可能性がないわけじゃない…なるべく、全て落とすよ」
「レンくん、ザフィーラ…よろしくね」
「「「「はい!」」」」「了解です!」「承知!」
ヴァイスもアルトも不在の今、移動手段は自然と限られてしまう。
スバルとティアナはバイク、キャロとエリオはフリード、なのは達四人は飛行魔法で現場に急行することとなった。
大空へ飛び立ったなのはの眼差しは、遠く訓練場の方を見据えていた。そこで闘っているだろう友を思って…
(ヴィータちゃん、待ってて。今、行くから…!)
――――――――――――――――――――
「ラケーテン…ハンマァァアッ!!」
戦闘開始から約10分、ガジェットの数は減るどころか増えてる様にすら感じられる。
「ちっ…キリがねぇ…なっ!」
ガジェットたちは幾つかの分隊で行動していた、合流されれば撃破は格段に難しくなる。
ならば、合流されるまえに落とすだけ…
《シュワルベフリーゲン!》
猛攻を続けるヴィータの前に男が立ち塞がる。
「中々の腕だな…流石は、闇の書の守護騎士か」
「てめぇは…」
「ヘルメス、行くぞ」
《イエスマスター、アクセルシューター》
なのはを襲ったというこの男…
魔力量は自分に劣るし、
一体、何が目的なのか…しかし、そんなことはどうでも良かった。
「なのはを傷付けようとするやつは、あたしが全員ぶっ潰す!」
シューターを回避しつつ、男へと瞬時に接近する…
「フランメ・シュラーク!」《プロテクション!》
叩きつけると同時に爆発、男のプロテクションを破り更なる攻勢へ転じようとするが、シューターがそれを許さない。
(流石に、そんな甘くはねーか…)
即座に回避するヴィータ、しかしこのまま闘いを長引かせてもこちらが負ける…訓練場襲撃の話を聞き、何時もより多めにカードリッジを持ってきたがガジェットとの戦闘で大分消費してしまった。
「悪いが、こちらも時間が押してるのでな。そこを通してもらうぞ」
《ヴォルテックス!》
魔力を電撃に変換、身に纏い接近する。
「アイゼン!」
そのスピードはかなりの速度、しかしヴィータは至って冷静である。
(こっちは
「テトーリヒ・シュラーク!」
「IS、
男のものでも、ヴィータのものでもない…新たな声。
ぶつかり合うはずだった魔法は、互いに空を切る。
「同志よ…此処はお任せ下さい」
「…すまないな」
男は魔法の出力を引き上げ、高速で戦域を突破。
残ったのは、謎の戦闘機人とヴィータ…そして大量のガジェット。
「くそっ…何なんだよ、テメーは!」
「申し遅れました、私は…
―そしてそちらが…"姉"の
「IS、
気付いたとき、既に
「くそっ…なのは…」
落下の最中、ヴィータが感じていたのは痛みへの恐怖などではなく闘えなくなることへの恐怖だった…
そして、海にぶつかる直前…ヴィータは、彼女の声を聴いた。
「ヴィータちゃぁぁんッ!!」
――――――――――――――――――――
「なの…は?」
「良かった…間に合った…」
なのはは、腕の中の彼女の温もりに安堵する。
「なのは!」
ヴィータが叫ぶ、前方と背後から迫る戦闘機人。
「待っててねヴィータちゃん…すぐ、終わらせるから」
《レストリクトロック》
「ディバイーン…」「くっ…IS、座標…」
《ディバインバスター!》
「バスター!」
ガシャン!ガシャン!
「シュートッ!!」
桃色の魔力光に呑み込まれるクレア…
ISの発動が間に合ったのか、そこに彼女の姿はなかった。
「ねぇ…お話し、聞かせて貰えるかな?」
「くっ…」
《アクセルシューター》
「アクセル!」
《プロテクション》
「この魔力光…貴方は、あの時の!」
「ニーナ、先に戻れ。"枷"は回収した、俺もすぐに戻る。」
「分かりました、クレア」
彼女の姿が消え、代わりに多数のガジェットが出現する。
「なのは!」「なのはさん!」
フェイトとレン、到着した二人の行く手を多数のガジェットが阻む。
「なのは…」
「大丈夫だよ、ヴィータちゃん。私が絶対に…護るから!」
「私が絶対に…護るから!」
なのはさん、魔王化するの回。
片手ディバインバスターは、レイジングハートがインテリジェントデバイスだからこその芸当だと思います。
そして、魔王化の原因を作った戦闘機人のお二人。
次回は、なのはVS林檎の男…いい加減に名前を呼んであげたいのですが、敵側では"同志"としか呼ばれないし本人もなかなか教えようとはしませんww
アドバイス、感想をお待ちしてます。
―後編―に続く。