ピヨピヨピヨピヨ
実はこのヒヨコ、実は転生者だったりする
転生者はチートを選べる
容姿、スキル、ステータス各種
それぞれ1つずつ選べるのだ
ただしランダムを選択することで、他の選択肢が増える事に気づいた転生者がいた
ただ真っ白な空間にセルフ転生用装置だけが置かれてあったのにはビックリしたようだ
前世の記憶はデフォルトで付いているらしい
ココで転生者は考えた
一般人だった自分が戦闘スキルを役立てるだろうか? と
実際飽きたらニートに戻りそうな気がする、むしろニートをより楽しく、長く、健康的に楽しめたほうがいいのではないか? と
結果、スキル以外をすべてランダムにするという暴挙に出た
別に犬でも虫でもいい、オレは頑張ってニートになってみせる!
スキルだけを選んだ時、ソレはもうイロイロなスキルあった
不老不死、状態異常無効、ギアズ各種、ゲートオブバビロンなど、アニメで見たことあるような能力は全てあったのだ
考えてみてほしい、チート並みの攻撃力を得ても、自分自身に高範囲攻撃を受けたら死ぬし、生まれた所が流行病などで生後すぐに死ぬかもしれない
じゃあ不老不死? とおもうかもしれないが、これにはデメリットが存在したのだ
ボタンを押すと
【何歳から不老不死になりますか?】
この文章が出て、選ぶのをやめた
簡単に言うと、1年後に不老不死になったとする
人なら赤ん坊、虫ならすでに死んでいるかもしれないし、動物もまだ未熟かもしれない
人になることにかけて17年後に設定して、数年で死んだら意味が無い!
実のところ、転生で送られる中の10%はヒヨコだったりするのだ
食べやすい家畜、卵の需要、選別のしやすさ、選別で死ぬ量を考えた時、ヒヨコは恐ろしいほど必要になるのだ
1話で廃棄されたチートヒヨコも転生者だったりするのだが、この話はおいておこう
まぁ結果から言えば【状態異常無効化】を選んだ
これがたぶん安定だろう
【毒麻痺石化などのすべての状態異常を無効化します】
この説明文に惹かれたのだ
これで歯磨きしなくても虫歯にならないだろう!
長く書いたがこの辺りで説明を終えよう
「ピヨ…ピヨ?(ここは…どこだ?)」
*めんどいのでこれからはピヨ会話を省略します
(そっか、転生したんだ! うはw 地面ヒックぃwwww 人じゃねーわこれwwww やっちまったwww)
ヒヨコの脳の大きさと人の大きさの違いが分かるだろうか?
(よくわかんねーけどミミズウメェwww )
ここまで言えば察してもらえると思うが、この転生ヒヨコかなりの馬鹿になってしまったのだ
(ふぅ、お腹いっぱいになったら落ち着いたぜ…あれ、なんで虫喰ってるんだったっけ、まぁいいか)
あたりを見回すと、でっかい木がいっぱい生えており、草すら前世の木並だ
武器は…さっきから目の下に見えているクチバシだろう
(タブン鳥系かな? ってことはさっきから動かしてる手は羽か! よしアレ試してみるか、ステータス!)
名前:(未設定)
種族:ニワトリのヒヨコ♂♀
腕力:2(一般人平均100)
脚力:125
器用:80
魔力:10/10
体力:∞
スキル:【状態異常無効】
(ステータス出たー! 体力すっげ! ってことは走り放題はおいといて、ゲームしても疲れないとか!? まさにニートのためのチートスキルw …ニワトリかよ、空飛べないじゃん! いや、まて、異世界なら空をとぶみわ鳥が居てもいいはずだ!)
必死に腕を振る
そよ風が毛をなでた
5分くらい経過
一向に疲れない
(…やっぱ飛べないか、ステータスは…)
名前:(未設定)
種族:ニワトリのヒヨコ♂♀
(一般人平均100)
腕力:3(飛行に100必要)
脚力:25(走るのに20、ジャンプに30必要)
器用:80(反射速度や手先の器用さ)
声力:75(声量の最大値やブレスの威力)
魔力:10/10
体力:∞/∞
スキル:【状態異常無効】
(腕力が、1あがってるぅぅっぅううう! よし、やるぞ! やったるぞぉぉぉぉ!)
すぐ飽きるかと思われた筋トレ?は、数値が上昇することに喜びを覚える廃ゲーマにはどうってことなかったのだ
(走りながら羽ばたけば、脚力も上がるんじゃね?)
ソレは正鵠を射ていたのだ
疲れを知らない黄色いモフモフがバタバタしながら森を駆け抜けていく
途中いきなり視界が真っ暗になったりもしたが、それでも無我夢中で駆け抜けた
(オレTUEEEEEキアワー!)
実際イノシシに踏まれたり、飲み込まれそうになったが走り続けてバタバタしたら吐き出されたりしたのだが、思考が中二病とかした脳みそには伝達されなかった
そう、ステータスを開いて数値が上がっていくのを見ながら走っていうのだ
交通事故多発注意である
そして走りながらまた思いついてしまったことで、悲劇が起こった
(そうだ、声も出しながら走ればその数値も上がるよな!)
こうして森はピヨヨヨヨという声が駆け巡る様になったのだ
無論、野生のヒヨコがこのようなことをすれば、数分で獣達の胃袋に収まるだろう
だがしかし、【状態異常無効】は真価を発揮してしまったのだ
四六時中大音量でピヨヨヨヨという鳴き声が響けばどうなるのか、答えは簡単だった
煩くて怒り出すもの、獲物として追うもの、ソレを狙うものの1大トレインと化したのだ!
まず怒った者達は、獲物をこそこそ狙っていたゴブリンやコボルトだった
けたたましい鳴き声で通過した黄色い物体に驚き、罠にかかる直前のうさぎは逃げ出してしまった
これに起こった者達が更に追いかけはじめた
次にやってきたのは人間の冒険者だった
ゴブリンやコボルトを狙って移動中、黄色くピヨヨヨヨとなくヒヨコが、ヒヨコとは思えない速度で駆け抜けていったのだ
「な、なんだぁいまのは?」
「アレックス! なんかいっぱいくるよ!?」
「ちょ、あの数はやべーだろ!!」
すでに数十匹の肉食系に追われていたヒヨコ
ただしヒヨコは気づいておらず、だんだんと速度(ステータス)を上げていったためなかなか追いつけなくなってしまったのだ
速度はヒヨコのほうが早いが、障害物が多いため、すぐに追いつき、棍棒などを叩きつける追手達
スキル発動【状態異常無効】により、ダメージ0
叩いても無駄だと捕まえてみるが
スキル発動【状態異常無効】により、拘束状態を解除します
指が勝手に開く、トラバサミから何故か滑って抜ける、落とし穴には軽すぎてそもそも落ちないし、すでに少し浮くだけで数m滑空するほどのステータスとなってしまっていたのでそもそも落ちない
羽ばたきはパタパタからブォォォォォォという扇風機のような風切音に
足はすでに残像のようにぶれ始めており
障害物を排除するため鳴きながら突きき続けたクチバシというより頭部は恐ろしい早さで前後運動を開始し
泣き続けた結果ホイッスルより煩いと森で評判の暴走鳥となったのだ
結果、魔王も居ないのに冒険者と森から溢れ出てきた魔物たちとの熾烈な戦争が開始されてしまったのだ
…当の本人であるヒヨコは、何も知らず平原を弾丸と化して駆け抜けていった