ではフラグできるだけ回収するルートはーじまーるよー
では逃げた先で一旦ブラッド兄貴とはお別れしましょう。
ここからは人混みに紛れて地下鉄へ自動移動となりレナ達と再会します。
うんうんみんな一緒にいないと怖いよねえ。ええ怖いですよねえ。
先生顔色悪いですよそろそろ死にますか?
冗談ですけれどね。顔色がだいぶ悪いですが先生はまだ大丈夫です。
おっとここでお着替えタイム。お次は小悪魔衣装と呼ばれる肌面積が薄いものにして見ましょう。
こちらは大人版めぐねえがとあるゲームの時に着ていたものをアレンジしたものです。エロいですよねえ。
で、しばらくここで待機していると外の方が騒がしくなってきました。どうやら感染者が駅舎に入ってきてしまったようです。
RTAでは放っておいて良いものですがイベント回収のための好感度調整も含めてリサとレナを連れて防衛に参加しましょう。
と言っても銃はあまり役に立たない(というより銃を使う場面がほぼない)のでレナに預けて手ぶらになりましょう。サイドパックとかを装備することはできない仕様なので所持アイテムは僅か5つだけです。
では入ってきた道を戻って地下鉄駅入口に向かいます。丁度階段の途中でてんやわんややっているのでその後ろにバリケードを建設します。
まずは建設材料の木の板、ならびに紐などを駅の事務室から回収します。
大人は何をやっているんだと思いますが実は電車の中で待機してしまっている人達は事態に気付いていません。薄情ダナー
バリケード設置場所に材料を持って戻ると丁度レナ達がロッカーや棚のようなものをバリケード土台にしています。持ってきた材料を使ってバリケードの強化をしましょう。
なんでめぐねえがそんなことできるのかって?そりゃめぐねえだからさ。
ちなみにジル達が入ってくる入り口はこことは反対側の入り口になりますので遠慮なく封鎖しちゃいましょう。
ではボタン操作ゲームスタート!
特に難しいことはありません。指示通りにやりましょう。
ではここでムービーです。前に出ていたUBCS隊員(といってもいるのは1人だけ。しかも安心できないニコライ)が戻ってきてバリケードの隙間から駅に滑り込みました。めぐねえが作業している横でバリケードに感染者が近寄られないように支援射撃をしています。なんだかんだ射撃スキルとかは高いんですよねこいつ。バリケードを作り終えためぐねえと入れ違いで感染者がぶつかってきますがびくともしません。流石めぐねえ。ってなんで射撃辞めちゃうんですか。いやまあ知ってましたけれど。
と思っていたらバリケード構築前に入り込んでいた感染者が今頃になって機械室から飛び出してきました。服装が駅員のものなのでそういうことなのでしょう。
すぐ近くにいたリサとレナに飛びかかろうとします。
ですが大丈夫!あの先生がここで2人を庇って大きく首を噛まれます。そのまま感染者を押し返すように機械室に先生は入っていきました。
ああなんということでしょう悲しいかな。
でも先生がいないと大体レナかリサのどっちかが喰われるんですよねえ。
あ、線路に降りる時はサードレールに気をつけましょう。
今は電気が来ていないから大丈夫ですがジルが地下鉄に電気を通電させると660vの高電圧がサードレールに流れます。触れたら感電即死です。
せっかく先生が助けてくれたというのにこんなところで死んでしまうのはなんとも情けないことです。
だからレナータ君無闇に触らないの。いまは電流きていないですが何かの拍子で電気が流れる可能性だってあるんですからねー
高圧電流が流れるところは無闇に触らない。これ鉄則だよ。
では地下鉄での避難なのですが隊長曰く電車の整備が必要だそうです。そこで整備に必要な部品を集めて欲しいとのことでした。
なんで子供に頼み込んでんねんと思いますがさっきの動きを見て使えると思ったのでしょうね。知らんけど
ちなみにこの場にいるのは隊長と信用しちゃいけないわるーいおじさんのニコライです。
でもニコライは内心私達に手伝いを頼むのは反対なようです。まあ子供だからという理由ではなく単純に子供の手を借りるようなことはないというプライドでしょう。
そもそも子供に手伝いをさせるなんて非常識なことをさせようとするのも自分たちが生き残るのに精一杯だからでしょうね。
とりあえず列車の整備に必要な部品を確認します。
列車の下に潜り込んで作業をしている隊員に話を聞いてみましょう。
ふむふむどうやらショートした配線に変わるものと、ノッチ戻しをしてしまったからか焼けて破損した抵抗器の交換、あとオイルですね。
では早速ですがこれらの部品を探します。と言ってもオイル以外のものはそう簡単に手に入るものではありません。
まず電車用抵抗器なんてどうやって探して来ればいいのやらです。普通なら……
そうですここは地下鉄。列車はあの1両だけなんてことはありません。
というわけで他の電車を探します。共食い整備の時間じゃ!
地下鉄線路を降りて左側のトンネルをずっと進んでいくと奴らの巣がちらほら見えてきます。そうメガバイト、ギガバイト達です。
なんか容量の単位みたいな名前ですが皆さんお馴染みのノミちゃんです。FPS視点だとこいつら気持ち悪いです。さっさと倒しちゃいましょうねー。
ちなみにこいつらの罠にかかって列車の一部はやられています。
この奥にある電車もそのうちの一つというバックグランドがあります。恐ろしや恐ろしや。
ただし見掛け倒しで結構弱体化されています。ボスであったギガバイトでも確定でもショットガン6発で倒せちゃいます。
ただし配置は2体。数が増えたぞー。
ちなみにこの繭ですが一部には食料である人間が入っています。流石に全部の人間をいっぺんに吸血するなんて頭の悪いことはしないようですがそれはそれで恐ろしいです。蜘蛛もそうですが自然界は相手を捕食するのにえげつないことをやりすぎでしょう。
生きたまま体に溶解液を流し込まれて内部を溶かされるとか嫌すぎる。
あ、繭が動いた。まだ生きているのでしょうか?あーだめっぽいですね。
気持ち悪いですねえ。この先に列車があります。都合よく保線用トロッコもあります。ディーゼル車もありますがこちらは燃料切れのため動かせません。それにトロッコといっても炭鉱においてあるようなものではなく平べったい板のようなものです。あ、平べったいのはリサとレナだけです。残酷だ。
では部品調達と行きましょうかねえ。
おっとオイルがありません。オイル調達は一度地上に出る必要があります。
ですが地上へ向かう場合レナを連れて行くとはぐれる羽目になります。RTAでは大幅なロスに繋がるのでやりませんがイベント回収があるのでやりましょう。
では通風口に備え付けられた梯子を使って地上へ出ます。リサは集めた部品を先に電車に送り届けます。
ちなみにリサの死亡フラグはさっきで途絶えたのでもう放っておいて大丈夫です。
地上はいつもどおり大惨事になっています。爆発と炎でめちゃめちゃですね。
オイルは近くにあるガソリンスタンドで回収できます。
正確にはガソリンスタンド併設の整備工場にある潤滑油です。電車はどうやら車軸の潤滑油が全部抜けてしまったところがあるらしくその影響で動かせないようです。
潤滑油大事。絶対。
ではガソリンスタンドに2人で突入です。途中でハンドガンの弾と警察車両からショットガン(12ゲージ弾多数)を強奪しておきましょう。武器が多いに越したことはないですからね。
はいオイルを回収したところでイベントです。なんと暴走したバスがこちらに突っ込んできます。
はい回避です。ですがレナと方向が反対になってしまいそれぞれ別の所に転がってしまいます。
ガソリンスタンドに飛び込んだタンクローリーが全部吹き飛ばしました。
レナもめぐねえも無事なのが恐ろしい。
分断されたレナとめぐねえですがめぐねえはオイルもあるので地下鉄に戻ります。レナの方は無理そうなので警察署のほうに向かいます。ではきりがいいので今回はここまで。御視聴ありがとうございました。
学校から命辛々逃げてきた私は、UBCSと言う兵隊のような人たちに案内されて地下鉄に逃げ込んだ。ブラッドさんは他の人の避難誘導をしにまた燃える街に戻っていった。
その背中を見送りながら、いつもと変わらず薄暗くて少しだけ不気味な地下鉄の入り口を駆け下りていく。
ホームまで行くと、電車が1編成ホームに停車していた。ニューヨーク地下鉄で使用されているものと同型で、元から走っていた車両が老朽化したため置き換えるために去年から導入された列車だ。だけれどその車内は薄暗く、ホームの明かりだけが車内を照らしていた。
レナ達はどこだろうと探していると、空いている列車の扉から2人が飛び出してきた。
「めぐみ!大丈夫だったんだね!」
レナが抱きついてきた。倒れないように体重をかけて堪える。
「当たり前よ。これくらいなら平気」
本当はすごく怖かったし死ぬかもしれないという恐怖で壊れそうだったけれど、それを顔に出したら2人とも絶対不安になっちゃう。だからここは堪えて笑顔を作った。
「でもどうしてこっちに?」
「救助に来たヘリが重量オーバーで……」
リサの問いにそう答える。実際ヘリは重量オーバーだったのだから仕方がない。元々ある程度は覚悟していた。最悪の想定だったけれど……
そんな再開の喜びも束の間だった。
「なんだと⁈」
UBCS隊員の1人が血相を変えて後から入ってきた別の隊員と話していた。所々訛りが強く聞き取れなかったけれどただことでないというのは理解できた。
「まずい化け物共が押し寄せてくるぞ!」
「早く入り口を封鎖するんだ!」
ホームに残っていた隊員さんが入り口に向かって走っていってしまった。
「騒がしいけれど何かあったの?」
「えっと……確認しにいきましょう」
私たちを連れてきた隊員さんは再び地上に戻っていってしまって、この場にはUBCSの隊員は3人しかいなかった。
そのうちひとりは怪我をしているのか脇腹を抑えている初老の人だった。多分隊長さんとか言われそうな感じだ。
多分あの人に聞いても教えてもらえなさそうな感じがした。
そこで私達は、入り口の方に走っていってしまった隊員を追いかけることにした。私が入ってきた入り口の方で別の人と話をしていた。多分生存者を探し出してくるように言っていたんだと思う。私達が話しかける前に1人は外に駆け出していった。
「どうしたんですか!」
「奴らがきやがったんだ!こっちの防護シャッターは壊れているってのに……お嬢ちゃんたちも早く逃げろ!」
ニット帽のようなものをかぶった隊員さんはそう叫んで、入り口から外に飛び出し、何かに向かって攻撃をしていた。ただ事ではない情態だった。
レナとリサの顔色も真っ青になっていた。あの化け物が沢山やってきているなんて……
「……バリケードを作るわよ」
どうしたら良いのかを考えていると、レナが徐にそう言った。
「バリケードってレナ本気なの?」
「本気よ。死にたくないなら行動あるのみよ」
確かにそうだけれど……
いやなにを迷っているの。出来る限りのことはしないと!自分の身は自分で守るそれが鉄則だった筈だ。
「わかったわ。手伝う」
「レナとメグがやるなら私も手伝うわ」
「2人ともありがとう。それじゃあリサは私と一緒に来て。めぐみは紐とか板とか補強材料になりそうなものを集めてきてくれるかい?」
「ええ…分かったわ」
2人と分かれて私は駅の事務室や倉庫などを片っ端から漁った。
事務室には数日前から暴動が激化していたことを受けてバリケードの資材がある程度備えられていた。
どうやら総括主任さんが副駅長に依頼を出していたものらしい。
届いたもの数日前。どうやらまだ使われていないようだった。
太めの荒縄と針金、厚い木の板にガス式の釘打ち機。それらをバリケードを構築する場所に集めていく。
私が三回目の往復を終える頃には、レナ達が運んできたロッカーなどが、通路に置かれていた。
「色々と集まったみたいだね……」
「重たかった……」
レナ達はすごく疲れているようだった。無理もない。だってロッカーを3つも四つも2人だけでここまで持ってきたのだろう。先生は怪我をしていて列車の中にいるようだったし…流石に疲れてしまっても仕方がない。
ここからは私がどうにかしないと……
いくつかのロッカーを押して、位置を整え、紐と板で補強、上の方まで登って来られないようにしっかりと塞いで行く。途中からレナ達も加わって急ピッチでバリケードが組み上げられていった。左右に空いた隙間も板で封鎖していく。でも一箇所だけは最後まで開けておく。さっき外に出て行った隊員さん達が戻ってきたときのためにだ。
だけれど、ギリギリまで待つこともなく、隊員さんが駆けて戻ってきた。だけれどそれはニット帽を被った人でも、最初に飛び出していった人でもない。がたいの良いロシア系の人だった。
ただその後ろからあの化け物もやってきていた。
「早く入ってください!」
「子供か?まさかバリケードを?」
「「早く‼︎」」
私達が開けておいた隙間から入り込んだその隊員は、バリケードの隙間からやってくる化け物に向かって銃を放っていた。
もうこれ以上は待てない。すぐに板で最後の隙間を封鎖し、釘でガッチリと固定していく。固定し終わった直後に、化物がバリケードにぶつかったのか大きな音がした。
ガッチリとバリケードが化け物を押さえつけた。即席で作ったけれど大丈夫そうだ。
これで大丈夫……そう思った矢先だった。
レナとリサが背を向けていた扉…排煙室とプレートが付いていた扉が勢いよく開かれた。
「「……え⁈」」
誰もがあっけに取られるしかなかった。飛び出してきた化け物が2人を捕まえようと手を伸ばす。
「このやろおおおお‼︎うちの生徒に手出してんじゃねえぞ!」
だけれどその手は2人をつかむことなく、見知った声にかき消された。
「先生‼︎」
怪我をして列車で寝ているはずだった先生がそこにいた。顔色はかなり悪くなっていて、土気色をしていたけれど、それでもその姿は力強かった。
「なにやってるんですか!」
目標を確保し損ねた化け物の後ろから別の化け物が飛び出してきて先生を掴んだ。再び肩に噛みつく。
「先生っ!」
私たちが先生からそれを引き剥がそうとする前に、先生は強引に化け物二体を押さえつけ部屋に押し戻した。
自分ごと……
「うるさい!こいつら黙らせてくるからお前らは入ってくるんじゃねえぞ!」
そう一方的に叫んで先生は排煙室の扉をしめてしまった。中からは暴れるような音が聞こえる。慌てて扉を開けようとしたけれど内側から鍵をかけられてしまった。
「先生!そんなっ!先生!」
もしかしたらこの隊員さんだったらどうにかしてくれるのではないか。そう思い声をかけようとしたけれど…隊員さんは冷たく言い放った。
「あいつはもう無理だ諦めろ」
それからどうしたのかはよく覚えていない。気づけば私達は、ホームのベンチに座り込んでいた。
誰1人としてなにもはなさい。話せなかった。
「感傷に浸っているところ悪いのだが…手伝ってはくれないだろうか?」
そう言ってきたのは初老の隊員だった。
「どこに向かうの?」
「車両基地があれば車両基地かなって……まあそれ以外にも当てがあるから歩いているんだけれどね」
あの初老の隊長…ミハイルさんは、列車の修理に必要な部品を集めるのを手伝って欲しいと私達に依頼してきた。
一般人に頼むようなことでは無いとロシア人のような隊員、ニコライさんは反対した。だけれど人手が足りないなどの理由から結局私たちは手伝いを申し出た。
それが15分ほど前。
それから線路をずっと歩いている。灯りなんてものはほとんど切れてしまっていてトンネル内は真っ暗だった。レナが持ってきた懐中電灯の明かりだけが頼りだった。
「何かあるよ!」
「リサよく見えるね…懐中電灯しか明かりないのに」
「私は暗闇に強いのよ!」
それは先頭車両が繭のような何かに絡めとられて動けなくなっている列車だった。偶然にもそれはホームに止まっていたものと同じで導入されたばかりのものだった。窓から中をみようとしたけれど、所々で血の跡がこびりついていた。車内は見ないほいが良いかもしれない。
「この列車使えるかも」
ふと思いついた。この列車から使える部品を取り出して使うというのはどうだろうか?
「なるほど、共食い整備ってやつね」
レナは共食い整備と言った。なんだか嫌な言い方だ。
「使える部品が残っていると良いんだけど……」
「でもどの部品がどこにあるって分かるの?」
「リサ、それは大丈夫だよ写真があるからそれと照らし合わせながら外していけば良いさ。部品はそこのトロッコで運ぼう」
「トロッコというか…工具運搬用車両」
ガサガサ……
「どうやら私達は招かれざる者らしい」
巨大な黒い虫のような化け物が出てきたけれど、銃と言う文明の力が私達を守ってくれた。
動きが速いわけではなかったから、ゆっくり落ち着いて狙えば簡単に当てることができた。それにしても気色悪い。どうしてこんな化け物が…
「気色悪いわ……」
私とレナが近寄ってくる巨大な虫のようなそれを排除。その間にリサが部品を取り外すことになった。
「早めに部品を取ってしまおう」
はじめはどうやって外すか戸惑っていたリサも、コツを覚えたのか元々機械いじりが好きだった性格だからか、気が付くと必要な部品をほとんど外し終えていた。
「後は潤滑油だけか……流石にそれは車両から取り出すのは難しいかな」
「そうね…取り出す用に作られているわけじゃないもの」
「どうするの?」
「ガソリンスタンドとか車なんかの整備場だったら潤滑油くらいあるはずさ。電車用に使っても短時間くらいなら問題はないはずだよ」
レナはそう言ったけれど、ガソリンスタンドも整備場もおそらく地上だ。かなり危険な場所だと思うけれど……いや安全な場所などもうないのだ。今更どこにいても危険は付き纏う。
「換気口から出られそうだ」
そう言ってレナが指さしたところには確かに梯子のついた換気口があった。
「リサは先に部品を列車に持って帰って」
「わかった。気をつけてね2人とも」
地上に出るために網目状の蓋をこじ開けると、熱風と瓦礫の匂いが吹き荒れた。
先に上ったレナが、そっと頭を外に出して様子を見る。大丈夫だったらしい。私も続いて外に出る。
どうやら道路の近くだったらしい。ブティックの店が目の前にあった。
その少し先にガソリンスタンドの看板が立っていた。
あそこって……
「ついてるね。行ってみよう」
幸い近くには化け物はいなさそうだった。
ガソリンスタンドはシャッターが完全に開かれていて、備品も何もそのままになっていた。
「これなら期待できそうだね」
「うん……えっとこっちだね」
整備工場を兼ねていることが多いガソリンスタンドの例に漏れずここも整備場があった。油と金属の混ざった匂いが充満している。
置かれている車のすぐそばにポリタンクのようなものがあった。中身は少し黒い安平のようなものが入っていた。
「これって…あーこれは廃油だね」
そう言ってレナは廃油の入ったタンクをそっと端っこに下ろした。
「あったよ。こっちが潤滑油だ」
レナがガレージの奥からポリタンクを持ってきた。
無事に潤滑油も見つかったのでガレージを後にし、道路まで出てきた。一瞬クラクションのようなものが聞こえた気がした。気のせい……ではなかった。
何かがぶつかる音と、引き摺られる音がした。
「あれって……」
それはバスだった。路線バス…それが暴走してこちらの突っ込んできていた。
窓ガラスにはあの化け物たちが蠢いているのが少しだけ映し出されていた。
「まずい逃げっ‼︎」
とっさに私は駆けた。レナと反対方向に向かって……
私達がいたところをバスが通過し、ガソリンスタンドに突っ込んだ。給油装置をいくつかなぎ倒し、事務所に突っ込んだバス。
やばい……すぐにその場を離れたけれど、爆発の衝撃は私の体を吹き飛ばし、地面に叩きつけた。
目眩と激痛で意識が混濁しかける。それでも潤滑油が入ったタンクだけは手放していなかった。
ようやく私が起きたときには、ガソリンスタンドは火に包まれ、吹き飛んでいた。
「レナーーーッ‼︎」
炎の奥に向かって叫んだ。無事だよね?無事だよねと自問自答のように言い聞かせて。
「こっちは大丈夫だよっ!」
レナの声だ。それが聞けただけでも安心だった。だけれど燃える車とガソリンスタンドで向こうまではいけそうになかった。
「どうしよう……」
「先に地下鉄に行って‼︎私は警察署に行く!」
警察署…そうか!確かにあそこなら救助のすぐにやってくるはず……
「分かったっ!気をつけて!」
既に周りには化け物が集まり始めていた。すぐに換気口に滑り込む。
ポリタンクが重たい。吹っ飛ばされた時に腕を地面に擦っているらしく左腕から血が流れていた。
後で手当てしないと……