ダブルの二人のしゃべり方を高校生で表すのが難しい・・・
ちなみに、翔太とフィリップの様子は『風都探偵』のものをそのままイメージして頂ければと思います。
それでは、どうぞ!
(はぁ・・・昨日は言い過ぎちまったかもな)
昼休み・・・昨日の出来事を思い出しながら、翔太は頭を抱えていた。見ず知らずの生徒にいきなり馬鹿宣言されて、頭にこない人間はいないだろう。
(俺もその家庭教師とそう変わらない認定されたかもな・・・まぁ、仕方ないか)
やってしまったことはしょうがないと思い、翔太は昼飯を買うために食堂に行こうと・・・
「おい、佐桐・・・お前にお客さんだぞ!」
「・・・客?」
男子クラスメイトにそう言われ、翔太は首を傾げた。
「ほら、入り口に立ってる・・・あの上杉風太郎だよ」
「・・・上杉・・・?」
翔太は入り口を見ながら、その名前から情報を思い出していた。
(確か・・・学園1位のガリ勉野郎だったか?そんな奴が何の用だ?)
入り口で気まずそうな表情をしている・・・上杉風太郎がそこに立っていた。
「それで・・・何の用だ?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
屋上に場所を移し、翔太は風太郎にそう問いかけた。だが、風太郎は気まずい表情をしたまま、何も話さないでいた。
(まいったな、これは・・・かなり重い話かもしれないな・・・・・最悪、相棒にも伝わるようにしないと)
最悪のケースを想定し、翔太は後ろ手にあるガジェットを操作しながら、風太郎の言葉を待った。
「・・・・・じ、実はな・・・ある話を聞いて、お前・・・いや、君に頼みたいことがあるんだ」
「(来たか・・・!)・・・なんだ?」
「・・・・・・・恥を忍んで頼む!家庭教師の仕事を手伝ってくれ!!」
「・・・・・はぁ!?」
予想していた話とは180度違う話が来たことに翔太は思わず声を上げていた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・!話が見えないんだが・・・!?」
「・・・あ、ああ・・・悪い。実はな・・・昨日、五月・・・俺が教えてる生徒の一人からお前の話を聞いてな・・・勉強を教えてくれただけじゃなく、自分の目が曇ってたことを指摘してくれた、って聞いてな・・・その、謝罪されたんだ」
「・・・・・昨日・・・?っ、ああ!もしかして、彼女か!?」
風太郎の話から、五月という人物が、昨日、自分が説教してしまった女子生徒だと気付いた翔太は思わず手をポンと叩いてしまった。
「あ、ああ・・・それでな・・・恥ずかしい話、俺は彼女以外に、彼女の姉妹4人・・・合わせて5人を面倒見てるんだが・・・」
「お世辞にも勉強ができるとは言えず、昨日の彼女のように信頼を勝ち取れていない・・・ってわけか」
「あ、ああ・・・」
大体話が見えてきた翔太は風太郎の依頼を理解した・・・そして、
「もし、信頼を得るためだけに俺を雇いたいのなら、断る」
「・・・っ!?」
「・・・そもそも、昨日のは偶然彼女に勉強を教える過程でそうなっただけだ。正直、俺自身言いすぎた部分もあったと思うくらいだ。そんな偶然が他の姉妹にも通用するなんて、そんな虫のいい奇跡が起きるとでも思ってるのか?」
「・・・そ、それは・・・」
「それにだ・・・昨日、彼女には言わなかったが、あのテストの点数から、彼女・・・いや、お前の顔から察するに、姉妹全員が赤点候補並みの学力なんだろう?それを教えるなんて、あまりにも無茶な話じゃないのか?それこそ、他の仕事をした方がいいじゃないのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
翔太の容赦のない指摘に、風太郎は沈黙してしまった。
「・・・・・だからこそ、聞きたい・・・どうして、その姉妹の家庭教師の仕事にこだわる?」
「・・・・・そ、それは・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
翔太は風太郎の言葉を待った。風太郎は言うべきかどうか、迷っていたが・・・
「妹の・・・家族のためだ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「意地汚い話だが、うちは貧乏だ・・・この仕事なら、月に20万円もらえる・・・それなら、いつも我慢してる妹にだって楽させられるし、それに・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「だから、俺は「分かった、分かった!」!?」
風太郎の本音を聞いた翔太は両手を挙げ、降参のポーズを取りながら、風太郎の言葉を遮った。
「はぁ・・・下らない理由だったら、本当に断ってやろうかと思ったが・・・
家族のためだって言うのはよく分かった。ここまで話を聞いておいて、依頼を断るっていうのは俺の流儀に反するんでな」
「・・・そ、それじゃあ・・・!?」
「・・・いいぜ。その依頼、確かに引き受けた!」
翔太の言葉に風太郎の表情が一気に明るくなった。
「た、助かる!そ、それで報酬なんだが・・・・」
「あー・・・別にいらねぇよ」
「えっ・・いや、それは流石に不味いだろう。こっちが依頼してるのに・・・!」
「・・・お前な。さっき自分の家が貧乏だって言ってた奴から、貴重な給料を取り上げる奴がどこにいる・・・報酬は・・・そうだな、ツケってことにしておいてやる」
「・・・わ、悪い」
翔太の気遣いに風太郎は申し訳なさそうな表情でそう言った。
「それで・・・顔合わせとかはどうするんだ?」
「あ、ああ・・・今日、全員に集まるように言ってみる・・・それでどうだ?」
「・・・・問題ない」
「分かった・・・決まったら、放課後に迎えに来る!」
そう言って、風太郎はもの凄いスピードで屋上を後にしていった。おそらく、これから五つ子に今日の件を相談しに行ったのだろう。風太郎が行ったことを確認して。
「・・・というわけだ・・・悪いな、勝手に決めちまって・・・」
そう言って、後ろ手に後ろポケットに入れていたガジェット・・・通話状態にしていたスタッグフォンを取り出し、通話先の人物に話しかけた。
『フフフ・・・全く君らしいね』
通話先の人物は穏やかな声で・・・
『とでも言うと思ったのかい、翔太』
否・・・怒りのこもった冷たい声でそう言った。
「フ、フィリップ・・・?」
『正気かい?話は聞いていたが、勉強のできない生徒を5人も教えるなんて、家庭教師の彼もそうだが、君も相変わらず人が好過ぎる』
「だ、だけどな・・・あいつの事情だって・・・!」
『それとこれとは話が別だ!分かっているのかい!君は・・・いや、僕たちにはやるべきことがある。それに支障が出るような事には関わらないべきだ・・・ましてや、僕たちの正体が彼らにバレるようなことがあれば、危険が及ぶ可能性だって大いにあり得る!いや、もしかすれば、傷つく人だって増える可能性だってあるだろう!僕は反対だ・・・』
相棒・・・フィリップの正確な反論に、翔太は苦笑しながら、一切反論することができなかった。
『君の優しさは確かに美徳だ。だが、それは諸刃の剣でもある・・・それ自体が君の首を絞めることだってあるんだ』
「・・・・・分かってるよ、フィリップ・・・今回の仕事が俺にメリットがないことだってこともな・・・」
『それなら・・・!』
「けどな・・・!」
フィリップの反対を翔太は遮った。
「・・・あいつの昨日の顔を見たときな・・・昔の自分と被ちまったんだよ・・・勉強が全くできなかった俺とな」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
翔太の言葉にフィリップは何も言えなくなってしまった。翔太の言いたいことが分かってしまったからだ。
「確かに余計なおせっかいただってことは分かってる・・・けど、できないことがいつまで経っても、そのままできない苦しいなんてさ・・・見捨てられるわけないだろう?」
『・・・ハーフボイルドだね』
「・・・それでも、俺はやる・・・この依頼はな」
『・・・・・・・・・・・・・はぁ』
翔太の語気から、どうしようもないと判断したフィリップはため息をつき、
『・・・Wの活動を疎かにしないこと・・・それさえ守ってくれるなら、僕からはこれ以上、何も言わないよ』
「・・・サンキューな」
やれやれ・・・そんな表情をしながら、そう答えているであろうフィリップの姿を想像しながら、翔太は礼を言うのであった。
次回 仮面ライダーW
『Iとの邂逅/五つ子は勉強が嫌い』
これで決まりだ!
3話に続きます
アクセルはどうすればよろしいでしょうか?(登場させるとしたら、照井竜のリ・イマジネーションキャラになります)
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でてほしい(五つ子の誰かがヒロイン)
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でてほしい(ヒロインはなし)
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登場しなくてもいい
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俺に質問するな!!