そんなわけで、照井と一花の会話シーンから、戦闘回前編となります。
色々なオリジナル技もでますので、ご期待頂ければと思います。
それではどうぞ!
P.S. ようやくごじょじょのゲームに手が出せました。速攻でみんなルートとらいはルート攻略したのですが、個別エンド目指すのに、また周回しないといけないと思うと辛い…(苦笑)
「佐桐君…今日学校休むそうです」
「そうか…」「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
翌日
学校にて、事前に翔太からそのことを告げられていた五月が風太郎に伝えた。家で事前に知らされていた姉妹たちも何とも言えない雰囲気に包まれる。
「昨日の夜…フィリップ君に電話したんだけど…あんまり余裕がなさそうだったわ。多分、かなりマズイ敵なんだと思うわ」
「…でも、もう一人の仮面ライダーがいるのなら、その人が助けてくれるんじゃ…」
「それなら、昨日倒せてる筈…学校休んでまでってことは…」
昨夜…翔太にアドバイス通りにフィリップに電話した二乃だったが、覇気のないフィリップの声に嫌な予感を覚えていた。話に出た新しいライダーに期待する四葉だったが、楽観的な考え方を三玖が否定する。
事情を知りながらも、力になることができない一同は話していても無駄だとは分かりながらも、今は翔太たちの安否を無事に祈るしかなかった。
そんな暗い雰囲気に包まれる一同の中でただ一人…一花だけは違うものを見ていた。その視線の先にいるのは…
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
無言のまま、私用のスマホの画面をずっと眺めている照井だった。先程、四葉が口にしていた新しい仮面ライダー…かもしれない人物である彼がここに…平然と学校にいることに一花の顔が自然と歪んでしまう。
もしかしたら余計なことなのかもしれないと思いつつ、それでもできることがあるのなら…気が付けば、一花の足は動いていた。
「……何の用だ?」
「…話があるんだけど…二人っきりで話、できないかな?」
「はぁ…何を言っている?そんなことに付き合う必要など…」
「来てくれないって言うのなら、ここで君の正体が仮面ライダーだって叫ぶけどいいの?」
「っ……」
そんな脅しと共に、女優としての仮面を被った一花を照井は初めて目線を合わせ、その鋭い眼光を飛ばした。殺気までも溢れるが、それをなんとか耐えきり、一歩も引かない一花は机に手を掛け、照井へと顔を近づけた。
「どうするの…?私、これでも色々な人から人気だから、皆信じちゃうかもしれないよ?それとも、私の誘いにのるか…どうする?」
「ちぃ……俺に質問するな。いいだろう、その誘いに乗ってやる」
苦々しくそう言い放った照井は一花の誘いを承諾した。なんとか照井を乗せることに成功し、内心ホッとした一花は先導し、教室を出ようとしていた。
「フータロー君、私と彼、ホームルームサボるから、あと宜しくね?」
「はぁ…?はぁぁぁぁぁ!?ちょ、待て、一花…!……全部丸投げして行きやがった」
「う、上杉君…なんかクラスの雰囲気が…!?」
「えっ…っ!?」
学級長である風太郎にサボることを忘れず、照井を伴って一花は行ってしまった。まさかの丸投げに絶句する風太郎だが、五月の怯えた声にようやく周り…いきなり一花が転校生である照井を連れ出したことに嫉妬と驚きと怒りに燃えたクラスメイト(特に男子!)の視線が風太郎と姉妹たちに集中していたことに気付いた。
その数秒後、風太郎たちに質問の嵐が飛び交ったのだった。
「それで…話というのは何だ?」
「これ…貴方だよね?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
屋上に連れて来られた照井は開口一番に用件を尋ねた。一花は昨日見つけたアクセルとダブルが写っているスマホの粗い画像を見せた。
「正確にはこの赤い仮面ライダーが持ってる武器…あの時、貴方が持っていた武器だよね?」
「そうか…それで俺の正体に気付いたわけか」
どうして一花が自分の正体に気付いたのか疑問だった照井は、その画像を見せられて納得がいった。以前助けた時に見られていた彼女になら気付かれるのも仕方ないといったばかりに、照井は動じていなかった。
「だったらどうした…俺が仮面ライダーだったら、どうしたって言うんだ?」
「そっか…」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「…あの時のお礼…言えてなかったと思ってさ。危ないところを助けてくれてありがとう」
「お礼を言われるようなことなどしていない。馬鹿な女が勝手に飛び出したのを放っておけなかっただけだ」
「っ…ふ~ん、そうなんだ…!(む、むかつく~…!)」
冷たく感謝の言葉を切り捨てる照井の態度に、一花は笑顔を表情に張り付けながら、内心青筋を立てていた。しかし、今ここでキレるわけにもいかず、話を進める。
「ねぇ…貴方も昨日、ショータ君と…あの仮面ライダーと一緒にいたんでしょ?」
「お前…ダブルの正体も知っているのか?」
「一応ね…家庭教師の先生でもあるから」
「家庭教師…?はぁ…くだらん。そんなことをしているから、奴らは甘いんだ」
「…それどういうこと?」
流石に今の発言は聞き捨てにすることができず、一花の態度が冷たいものに変わった。先程まで装っていた女優の仮面などもう剝がれてしまっていた。しかし、その態度に怯むこともなく、照井も問いに答える。
「あいつらは力を持っていながら、そんなくだらないことをしているのかと言ったんだ。そんなことをしていなければ、俺の家族は……!」
「…いい加減にしてよ…」
「っ…!?」
その一言に…怒りと悲しみの感情を隠すことない一花の態度に、照井は初めて言葉を失った。彼女自身が何故そのような表情をしているか分からず、困惑してしまう。
照井が放った言葉…翔太が仮面ライダー以外のことに力を注いでいるという言葉が、一花の怒りに触れたのだ。
何も翔太自身、仮面ライダーも家庭教師の助っ人も手を抜いてなどいない。むしろ、家庭教師側には、助っ人の範疇を超えた介入をしているぐらいだ。それほどに、翔太が自分たちや風太郎のことを大事に思ってくれているのだと一花は理解していた。
そして、彼らを否定することは…自分の姉妹が好きな人のことを、信頼している人のことを、否定するにも等しかった。そんなことを容認出来るほど一花は冷たくなく、許せないほどに姉妹のことが好きだった。
なによりも…それは風太郎を否定することにも繋がる。自分の父親のように、風太郎たちのことを何も知らずに否定する照井の言葉を…認める訳にはいかなった。
「貴方の家族がどうとか、新しい仮面ライダーとか知らないけど、少なくとも私の知ってる仮面ライダーはそんなんじゃない!私たちと同じ年齢なのに、何でも真剣で、どんなに恐ろしい物が相手でも逃げなくて……自分が死にそうなぐらいの大怪我を負っても、みんなのために闘ってる人たちのことを言うのよ!
貴方みたいな人を…誰も仮面ライダーなんて認めない…!少なくとも…私は絶対に認めない!?この前みたいに助けてくれた貴方みたいな人のことを…皆がそう呼ぶのよ!?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「私の目の前でショータ君はボロボロになったことだってあったよ…それでも、彼は…彼らは私や妹たちを助けてくれた!そのことを知らないくせに、頭ごなしに否定しないでよ!?」
『…何故俺を庇った?』
『お前を見捨てるなんて選択肢がなかっただけだ…お前がどんな奴だろうが、俺の前で危ない奴がいるのに、放っておける訳がないだろうが』
主張する内に堪え切れず、一花の目から涙が零れ出した。眼前の照井が…どこか風太郎と被ったのもあったのかもしれない。まるで…自分たちと出会わずに、孤高のまま居続けた姿のように思え…それも合わさって、一花の感情を高めてしまっていた。
そんな彼女の言葉を受け、照井の脳裏に蘇ったのは…昨日、ダブルに庇われた時に掛けられた言葉だった。本当は照井は理解していた…フィリップが自分を作戦から遠ざけたことは、復讐に囚われた自分を危険から遠ざけるため…自分たちだけでケリを付けに、私生活までもを犠牲に翔太が動いていることを…分かっていた。
だが、それを認めてしまうことは…自分の戦う理由を否定してしまうことになり、照井はダブルの二人に激怒してしまったのだ。
泣く一花と沈黙を続ける照井…だが、その空気を破るかのように、遠方から爆音と光が飛び込んできた。
「「っ…!?」」
それが何かが起こったことを知らせるのに十分で、真実を知る二人にとって、ドーパントが出現したのだと理解するのに時間は掛からなかった。
「…本当に…甘い奴等だ」
「えっ…」
聞こえてきた言葉の意味が分からず、思わずそんな声が漏れた一花。だが、それに返事をすることなく、照井はアクセルドライバーとアクセルメモリを取り出していた。
「あいつ等のやり方は…俺にはとても受け入れられるものではない…だが、あいつらの甘いやり方で救われたのも事実だ」
「それって…」
「…何を言われようが、俺は俺のやり方で戦うだけだ…!それを認めさせるためにも、あいつ等に死なれるのは困る」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
『ACCEL!』
「変…身っ!!」
その一言ともに照井の体を赤き装甲が熱風と共に包み、その姿を仮面ライダーアクセルへと姿を変えた。
「本当に…君が仮面ライダーだったんだ…」
「…はぁ!!」
「ちょ……!えっ…えええええぇぇぇぇぇ!?」
目の前で変身したアクセルの姿に驚く一花だったが、次の瞬間…アクセルが手すりを踏み台にジャンプしたことに更に驚き、次の光景にその驚きが最高潮に達した。
屋上から飛び降りたアクセルは、学校の敷地…壁を超えた当たりで、アクセルドライバーを取り外し、バイクフォームへと変化したのだ。そのまま、爆音と共にアクセルは彼方へと走り去ってしまった。
「本当に……バイクになった…」
昨日の翔太の言葉を目の当たりにした一花は呆然とそう呟くことしかできなかった。
『キィィィィィィィィィィィィィィイイイイイイイイイイ!?』
「これはまた…大張り切りだな」
爆発が起きた街区…人々が逃げ惑う中、その流れに逆らう様に少年…ダブルドライバーを腰に装着した翔太が、そんなことを呟いていた。その軽口はこれから行う作戦への恐怖を紛らわせるものか、相手を見て素直にそんな感想が出たのか…もしかすれば両方だったのかもしれない。
『翔太…作戦は分かっているね?』
「ああ……覚悟はもう決まってるぜ、相棒」
『なら、行こう。これ以上、奴が何かを吸収する前になんとかしないと…』
『Cyclone!』『Triger!』
ドライバー越しに互いの覚悟を確認し合い、ガイアメモリを起動させる。アブソーブ・ドーパントも不敵にもこちらへと向かってくる翔太に気付き、獲物を見つけたかのように身構えていた。
「『変身!』」
『Cyclone! Triger!』
緑と青の装甲を風と共に纏ったダブル サイクロントリガーが静かにトリガーマグナムを構える。
対峙するアブソーブも、ダブルを標的に…いや、吸収する獲物として狙いを定め、サイクロンの力を解き放ち、一気にダブルへと肉薄しようとする。
「っ…!?触れちゃダメっていうのは、まるで鬼ごっこだな…!」
『君の動体視力とサイクロンの素早さなら避けることに専念すればいける筈だ。後は…』
「じっくりチャンスを待つのみってか…!」
『ゴオオオオォオォォオオオォォォ!??!』
更なる力を得ようとする本能か、メモリに刻まれた記憶に則た行動なのか、ダブルの体を捉えようとするアブソーブの魔の手をギリギリのところで躱していくダブル。
フィリップの助言に頷きながらなんとか回避する翔太だが、少しでも力を奪われ、下手をすれば体を取り込まれるかもしれないという恐怖に、仮面の下にかなりの量の汗を搔いていた。
それでも、今のダブルに下手な反撃はできなかった。本来であれば、スピード戦闘に特化したサイクロンニンジャを選択するべきなのだが、作戦の都合上、トリガーのメモリをボディサイドにしておかなければならないため、翔太は足りない部分を自身の身体能力で補っていた。
そのかいあってか、それとも、いつまで経ってもダブルを捕らえられないことに痺れを切らしたのか、その時が訪れた。
『グゥグゥゥゥ…!?コオオオオォォォオォォオォォォ!?』
「『…来た!?』」
サイクロンの力だけでなく、これまで吸収し続けてきた力のほとんどを解放したアブソーブの猛攻が始まる。ダブル目掛けて暴風だけでなく、歪な鉄の塊や悪魔の像、魔焔、稲妻を宿した巨剣の雨が降り注ぐ。
それらをトリガーマグナムの疾風弾で相殺、もしくは軌道を強引に逸らし、紙一重で回避していくダブル。その嵐を掻い潜りながら、バットショットをトリガーマグナムに装着、ルナメモリをダブルドライバーのマキシマムスロットへと装填し、特殊なマキシマムドライブを発動させた。
『Bat』
『Luna! Maximum Drive!』
「『トリガー!ルナバットロケーション!!』」
エネルギーが装填されていないトリガーマグナムの引き金が引かれた瞬間、特殊なエネルギー波がマグナムから放たれた。目に見えないそれらは周囲の空間に一気に広がり、その反応をバットメモリが記録する。
ダブルに放たれ続けるアブソーブの攻撃、分布しているガイアメモリのエネルギー、ダブルから発せられる力…それら全てを識別し、その中でも特段エネルギーの波長が際立っているそれを見つけたバットショット…その解析結果がダブルの複眼へと表示された。
『…見つけた!奴のガイアメモリのポイントを…!』
「あとは…そこにぶち込むだけだな!よし…!」
『Spark!』
『Spark! Triger!』
緑からエメラルドの電光が走る右装甲を宿したダブル スパークトリガーへとメモリチェンジしたダブルが勝負に出た。アブソーブは攻撃を出し続けており、ダブルが急接近してきていることに対応しきれていなかった。
アブソーブ・ドーパントは確かに強力な力を持つが、二つの大きな弱点を抱えていた…メモリの能力を検索したフィリップはそれにつけ込み、今回の作戦を立てた。
アブソーブは使用者の意識や理性までをメモリに吸収する…本能で行動することしかできず、咄嗟の反応ができないこと…そして、
『いくら攻撃を吸収できるとしても、メモリ自体を攻撃できれば、メモリブレイクできる…!』
攻撃を放出している今、アブソーブの体はがら空きになっている…!例え、どんな攻撃であっても吸収し、力に換えてしまう能力であっても、その根幹となるガイアメモリを破壊してしまえばいいのである。
奴が能力を放出する際、他の能力をコントロールするためにアブソーブメモリが活性化するだろうと踏んだフィリップの推測は当たり、多少のダメージを無視してダブルはアブソーブへと肉薄した。
『キョォォ…!?クルロォオォォォォォォォォオオオォォ!?』
「ぐぅ…往生際が悪いぜ!」
最後の抵抗とばかりに、咄嗟に放出からダブルを吸収しようとその魔の手をダブルへと伸ばしたアブソーブだったが、ソウルサイドを司る右半身から電撃を放ち、自身が吸収される代わりにスパークメモリの力を吸収させるダブル。
吸収を免れた一瞬…その一瞬があれば、ダブルが止めの一撃を準備するには十分すぎる時間だった。
『Stag』
『Triger! Maximum Drive!』
「好き嫌いなんかせずに…これで腹いっぱいにでもなりやがれぇ!?」
自動飛来したスタッグフォンがバットショットと交代でトリガーマグナムに合体し、そのままトリガーメモリを装填し、マキシマムドライブを意味するエネルギーのチャージ音が鳴り響く。
ゼロ距離でアブソーブメモリがあるドーパントの体…心臓部分へと突き付けたトリガーマグナムから、スタッグフォンを象った赤色のエネルギーがドーパントの体を拘束した。そして…
「『トリガー……スタッグトゥワイバレッツ!!』」
ダブルが引き金を引いたことで、スタッグフォンの合体効果により、二発に分裂した電磁レールガンが音を置き去りに、ドーパントの体を貫いた。
『ゴ…アォ…?』
「『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』」
自分の体に何が起こったのか分からず、ドーパントからそんな声が漏れた。手ごたえを感じたダブルも油断することなく、トリガーマグナムを構えたまま、自分から離れていくアブソーブを警戒していた。
震えるアブソーブは次第に動きを止めていく…それを見ていたダブルはふと安堵の息を吐いた時だった。
「っ…がぁぁ…!?」『翔太…!?』
嫌な予感を覚えた翔太が咄嗟にトリガーマグナムを手元へと引き寄せた。その動きにフィリップが気付くよりも早く、轟音を捨て去った一撃がダブルへと放たれたのだ。
翔太の機転により、トリガーマグナムが、さらには合体してスタッグフォンが盾となり、直撃は避けることができたものの、ダブルの胸装甲をヒビだらけにしてしまう程の凶撃が彼らを襲い、その体が吹き飛ばされた。
何が起こったのか…翔太の目はそれを捉えていた。
自分たちが放った音速を超えた二つの弾丸…確かにそれはアブソーブの体を貫いた…しかし、奴の方が一枚上手だったのだ。
アブソーブはガイアメモリに直撃する筈だった弾丸のみを咄嗟に吸収、残った一発はわざと貫通させ、時間差で吸収した弾丸をダブルに目掛けて放ったのだ。
理性などメモリの代償で残っていない筈なのに…自身の生存を掛けた本能が為した反撃に、ようやく事態を呑み込めたフィリップも驚くしかなかった。確実性を上げるために取った行動が裏目に出てしまったのだ。
『キュルルゥゥルルル!!アアアアアアアオオオオォォォオォォォォォ!!!』
サイクロンだけでなく、スパーク・トリガーの力までも得てしまったアブソーブ…背中からは雷を放つ太鼓と銃の外見をほとんど保っていないハンドガンが出現する。
『っ…そんな……』
「くそぉ……万事休すかよ…!」
まさかの作戦が水の泡になり、最悪の悪夢が今の目の前に顕在してしまった。この作戦のデメリット…それはメモリブレイクできなかった場合、ダブルでさえ手が付けれない化け物が生まれてしまうことそのものだった。
だからこそ、翔太もフィリップも覚悟を決めて、この作戦に臨んだ。だが、結果は自分たちがその最後の一押しをしてしまったものだった。ハードボイルダーも先日の戦闘で失っている為、ドーパントをどこかに隔離することもできない。
『キュルキュルキュル…!』
打つ手を失くしてしまったダブルを嘲笑うかのようにドーパントが奇音に近い高笑いを上げる。そして、背中のハンドガンから炎と稲妻が混じり合った属性弾を上空から降り注ぐかの如くばら撒いた。
「『…っ…!?』」
先程のダメージで完全にダウンしてしまっているダブルにそれを躱す余裕はなく、降り注ぐ弾丸の雨を見ていることしかできず、迫り来る衝撃になんとか防御を取ろうと覚悟を決めた。
「はあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
『Engine! Maximum Drive!』
だからこそ気付かなかった…音速に等しい速さで迫り来る赤き戦士の動きに…
バイクフォームのまま、エンジンメモリをアクセルドライバーに装填したアクセルが稲妻を体に宿し、降り注いできた弾丸をバイクとなった体をドラフトスピンさせることで弾き飛ばしたのだ。
全てを弾き飛ばし終え、周囲が大爆発に包まれる中、バイクフォームから人型へと戻ったアクセルがダブルの盾となるように、ドーパントと対峙した。
「なぁ…照井!?なんで、お前…」
「俺に質問をするなと言った筈だ…勘違いするな。あのドーパントに借りを返しにきただけだ」
『…そうかい。でも、君にあのドーパントを倒す秘策はあるのかい?』
「そういうお前たちも失敗したみたいだが…?」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「はぁ~…その辺にしとけ、フィリップ。今はこいつと喧嘩してる場合じゃないだろうが…ともかく礼は言っとくわ…それで提案なんだが、このまま共闘といこうぜ」
「共闘だと…?」
「ああ。こうして仮面ライダーが揃ったんだ…俺たち二人にお前…三人いれば文殊の知恵って言うだろう?…だったら、ライダーが3人いれば、なんとかなるだろう?」
「…ふん。いいだろう…また足を引っ張るなよ?」
「それはこっちの台詞だ。それでいいだろう、フィリップ?」
『…状況が状況だ。今は…彼の力も借りなければ、どうにもならない…と思う』
ボロボロの体をなんとか起こし、最後の力を振り絞るダブル。その動きに合わせて、アクセルも構える。
「さぁ…振り切るぜ!!」
アクセルの決め台詞と共に、二人のライダーたちが動き出した。
最悪の怪物を前に、ダブルとアクセルの共同戦線が始まりを告げた。
●オリジナル技解説
トリガールナバットロケーション
トリガーマグナムにバットショットを合体させ、ダブルドライバーのマキシマムスロットにルナメモリを装填することで発動できる特殊なマキシマムドライブ。トリガーシャインフィールドの派生技で、バットショットがあればどのトリガーフォームでも発動できる。
ルナメモリから発された特殊なエネルギー波をトリガーマグナムの空撃ちで拡散させ、ガイアメモリやそのエネルギー反応をバットショットで探知する技。攻撃だけでなく、ドーパントの体のどこかに存在するガイアメモリを正確に探知することができる。
トリガースタッグトゥワイバレッツ
スタッグフォンをトリガーマグナムに装備することで、単発であったスパークトリガーのマキシマムドライブ『トリガーレールブラスト』を二発に強化した技。至近距離で放てば、エネルギー体として具現化したスタッグフォンで相手を拘束してからのゼロ距離射撃を放つこともできる。
というわけで、次回アブソーブ・ドーパント戦決着です!
是非ご期待頂ければと思います。
それでは!