Toloveる 発明大好きなお姫様には弟がいました。   作:きょうこつ

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彩南祭が始まった。

いろんな事がありながらも準備が完了。遂に彩南祭の日がやってきた。

 

 

「「「アニマル喫茶へようこそ〜!!」」」」

 

「「「うぉおお!!!」」」

ララ達の露出の多いコスプレのお出迎えに来客の男子達は歓声をあげる。ちなみに男子だけでなく、その斬新ぶりから女子からも評判が良く、テーブルには女子の姿もあった。

 

 

「ご注文は〜?」

 

「ふっ…君を注文する」

「「「うぉお!!さすが先輩!停学かつスキンヘッドになりながらも猛アタックだぁ!!」」」

 

「え?お断り」

「がぁぁ…!?」

 

停学が明け、頭にニット帽を被った弄光の注文をララはアッサリと断る。

 

 

その一方で

 

 

「……なぜ俺が店番を?」

 

ギルはリトと共に客引きの仕事をしていた。自身の役職に対して少し不思議に思っているのか、偶然、店から出てきた籾岡へと尋ねる。

 

「ギルルンは腕が立つからね〜。何か問題が起きた時に対処する用心棒だよ♪」

 

「問題?起こるものなのですか?」

 

「そりゃ勿論。こんな肌だしてたらセクハラされちゃう可能性【大】だからね。まぁ…アンタにならいいけど♪」

 

「黙れアバズレ」

 

「ひど!?」

 

 

 

 

 

 

それからギルは自身の役職に納得すると接客を続けた。前の3年生との一件から多少は認識されていたのか、問題行動を起こす者は一人もおらず喫茶も順調に繁盛していった。

客足は減る事を知らず、教室からは賑わう声が絶えなかった。

 

「ふわぁ…暇だなぁ…」

 

そんな役職を続ける事、約2時間。お昼時へと差し掛かろうとした時だった。同じく立っていたリトが声をかけて来た。

 

「ギル。そろそろ休んだらどうだ?ずっと立ってちゃ疲れるだろ?」

 

「いや、別に慣れっこだ。それに用心棒だから休む訳にはいかん」

 

「そうか?なら、何か飲み物とってくるよ」

 

そう言いリトは気を利かせてくれるのか飲み物を取りに教室に入っていった。

 

 

すると

 

 

「ちょっとあなた!」

 

「ん?」

 

突然と自身を呼ぶ声が聞こえた。その声に反応したギルは聞こえてきた方向へと目を向ける。

 

そこには妙な服装をした3人の女生徒が立っており、一人は準備期間の際にリトに胸を掴ませていたクルクル髪の生徒【天条院 沙姫】であった。

 

 

「前はよくもやってくれましたわね!今日こそ誰がこの学園の女王なのかハッキリさせてあげましてよ!ララ・サタリン・デビルーク!」

 

「は?」

 

その天条院の発言にギルは首を傾げる。

 

「何を言っているのかさっぱりですが、俺はララではなく双子の弟のギルですよ」

 

「え…」

 

ギルがそう言うと先程までの空気が一瞬にして冷めた。ギルから勘違いを指摘された天条院は先程までの勢いが顔から消え失せて唖然としてしまう。

 

「ち…違いますの…?」

 

「違います」

 

ララに用があると察したギルは教室の入り口を指さした。

 

「姉に会いたいのでしたら中にいますのでどうぞご自由に」

 

「あ……え…あ、どうも…」

 

ギルから丁重に中にいる事を教えられた天条院は完全に調子を崩し、頭を下げながら中へと入っていった。

 

そんな中、ギルはポニーテールの生徒【九条 凛】に目を向ける。

 

「それと、隠密行動するならちゃんと気配を消さないと意味がないですよ」

 

「な…よ…余計なお世話だ…」

 

ギルの指摘を受けた九条は一瞬、驚くかのように目を開くと、すぐさま目を鋭くさせ、視線を逸らしながら天条院と共に中へと突っ込んでいった。

 

「ふわぁ…。何しにきたんだあの3人…」

 

それからギルは自分の仕事を続けた。

 

すると

 

「あ…あの…こんにちは」

 

「ん?どうも」

 

階段へと続く方向から肝試しの際にペアとなった古手川 唯が歩いて来た。恐らく彼女達は委員会らしく不審者やトラブルがないか見回っていたのだろう。

 

「えっと…貴方のクラスは何をやってるの…?」

 

「あにまる喫茶です」

 

「あにまる喫茶……!?」

 

ギルが答えると古手川は理解ができないのか、思わず復唱してしまう。それに対してギルは欠伸をしながら入り口に親指を向ける。

 

「まぁ入ってみれば分かります。利用しないのでしたら前の入り口から覗いてもらっても構いません」

 

「わ…分かったわ」

 

 

 

すると

 

 

 

 

「「「「「「「うぉおおおおおお!!!!!」」」」」」」

 

教室の中から大歓声が聞こえて来た。

 

「ん?何が起こったんだ?」

 

その歓声を聞いたギルは不審に思い古手川と共に扉を開けた。

 

バン!

 

「おい!何があっ………た…」

 

「あ…ああ//////」

その光景を見たギルは絶句。古手川は顔面を赤く染め上げていった。

 

「あ!ギル〜!それに…あれ?お隣さん誰?」

 

そこには全身の隠すべき箇所をクリームのような衣装で覆ったララが立っていた。そして辺りにはその身体を見て興奮しながら群がる男子達が。もう喫茶を運営する所ではなかった。

 

「は…ハレンチ…な!」

 

「テメェら……」

 

その瞬間 ギルの額と腕から筋が沸き立ち、掴んでいたドアが金属製にも関わらず歪み始める。

 

 

「肉片にされる覚悟はできてんだろぉなぁ…ッ!!!」

 

 

「「「「「うわぁぁ!!!ごめんなさぁぁぁい!!!」」」」」

 

 

それから騒ぎはギルによって収束し、再び元の繁盛していた雰囲気へと戻り、一般公開の終了時刻まで順調に続いたという。

 

「ねぇギル!ギルも着てみてよ!私が着てたのだけど!」

 

「ぶち殺されてぇのかバカ姉貴」

 

 

 

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