Toloveる 発明大好きなお姫様には弟がいました。   作:きょうこつ

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夏の日の探偵ごっこ

ギルとララが転入してからもう2ヶ月近く経ち、季節は夏真っ盛り。辺りには蝉達の声が鳴り響き夏の日差しが蜃気楼を発生させた。

 

「暑いなぁ…」

夏服を着用しているギルとリトの隣で何度も額の汗を手で拭き取るララの姿があった。

 

「地球ってこんなに暑い日があるんだな」

 

「あぁ。まぁこれからもっと暑くなると思うぞ。…というか、ネクタイとか外さないのか?暑いだろ?」

リトは地球の夏に関して少し説明するとともにギルの服装を見ながら指摘する。

彼は周りを歩いている皆と違い、何故かネクタイを着用して服も中に入れていた。

 

「あぁ?いや、着崩すのは癪なんだよ。だらしなくてしょうがねぇ」

 

「ま…真面目だな…」

 

ギルにとって制服を着崩す事は性に合わないらしい。口調が悪いながらもこういう所はしっかりとしているのだ。

 

それに対して…

 

「私はもう裸になろうかな…」

 

「「なるな」」

リトとギルが同時にツッコむ。

 

「女子はあれだろ?『水浴び』があるんだろ?」

 

「プールな!でも羨ましいな。男子はもっと先だぞ…」

 

「えへへ〜」

 

すると、その様子を街路の角から撮影する者がいた。

 

 

「…!」

それをいち早く察知したのがギルだった。その男に気づかれないように自然の動きで近くにある小石を拾う。

 

「フンッ」

そして、石を投げ上げ、指に力を込めると、その男が持っているカメラに向けてパチンコ玉のようにデコピンして石を弾く?

 

 

ガシャァン!

 

デコピンだとしても、ギル特有の怪力のデコピンで弾かれた石ならば、機械を破損させるには充分だった。

機械が壊れる音がすると、リトとララも気付く。

そこには黒いニット帽とパーカー、ズボンにサングラスを掛けるTHE不審者らしき男がいた。

 

「あ!お前!何してんだ!」

気づかれた不審者はリトの声に驚くと、そそくさに逃げてしまう。

 

 

「よせリト。深追いはすんな」

 

「でも!」

 

「また来たらグチャグチャにすればいいだけだろ」

 

「怖ぇよ!!」

 

ーーーーーー

 

教室へ着くも、ギルは暑さ故に机に突っ伏してしまう。そんな中、二人の少女が陽気に話しかけてきた。

 

「よぅギルル〜ン」

「おっはよぅ!」

 

「ん…?誰でしたっけ…?」

 

「籾岡だって…前に紹介したでしょ?」

 

「ついでに沢田!ギルルンったら頭良いのに人の名前は覚えないんだから!」

改めて紹介しておこう。オレンジ色の髪を持ち長身の女子生徒が『籾岡里紗』メガネを掛けたツインテールの小柄な女子生徒が『沢田未央』という。彼女らは少々親父癖があり、頻繁に他の女子の胸を背後から揉むのだ。最初はギルが本当に男かどうか確かめる為に背後から胸を揉みしだいた際にギルに拳骨を喰らわされておりその時のタンコブが今もなお治っていないのである。その時の感触は里紗曰く『岩のように硬かった』らしい。

 

「あ〜。確か背後から胸を揉む校内連続痴漢行為者二人組でしたっけ」

 

「変な覚え方してる!?いや確かにあの時は悪かったって!」

 

「で?要件は何ですか?」

ギルは改めて自身に話しかけてきた理由を聞く。すると、2人は同時に手を合わせて片目を閉じながら言った。

 

「「ノート見せて⭐︎」」

 

「断る」

 

ーーーーーーーー

 

授業が始まる中でも、リトは朝の不審者の事を考えていた。もしもこれが他の女子生徒にも被害が及べば騒ぎになるだろう。あの不審者もララの追いかけである事は見抜いていた。それもそうだ。転校してすぐにファンクラブが出来上がる程なのだから。

 

その時、不意に教室の前のドアに目を向けた。見るとそこには今朝と同じ黒い服装をした不審者がカメラを向けていたのだ。

 

「あ!テメェ授業中まで!!」

 

『えぇ!?』

その声にクラスは驚く。それを気に留めずリトはその不審者を追いかけていく。

 

「なんだ?リトの奴。いきなり飛び出していって」

リトの親友である猿山はその様子に首を傾げる。すると、後ろにいるギルが背後から突くと、『あとで話がある』と書かれたノートを見せる。

ーーーーーー

 

「なんだ?突然」

休憩時間となった合間にギルは猿山に質問する。

 

「この学校で盗撮事件って結構あるのか?」

 

「そんな頻繁にはねぇけど、前に一回だけはあったな。女子更衣室に小型カメラが仕掛けてあったけど、犯人は分からんかったらしいぞ?」

 

「成る程な」

 

「それがどうしたんだ?」

ギルは猿山に今朝起きた事を話す。

 

「そりゃ大変だな!?いくら俺でも盗撮なんて汚い真似はしねぇぜ!やるなら堂々とやるぞ!」

 

「んな事どうでもいいんだよ」

猿山の熱弁をギルはアッサリ斬り捨てる。

 

「んで、なんでそんな事するんだ?」

 

「どうせこれが漏れたらマスコミが押し寄せるだろ?あの校長の事だ絶対に揉み消す。そうなればその後多少な問題行動くらいは見逃してくれるようになるだろ」

 

「おいおいおい!明らかに危ない発言してんぞお前!何それ!?今後の学校生活で問題起こす前提!?」

 

「……………よし。まずは被害に遭った女子生徒に聞き込みだ」

 

「待てぇぇぇ!!!」

 

ーーーーーーーーー

 

被害者、同じクラスの青髪で水泳の準備をしているS.Hさん

 

「確かにそんな事があったっけ…。その時は確か更衣室の器具を入れてる籠の中に仕掛けられてたような…」

 

ギル「役に立たねぇなぁ」

猿山「そんな事言うなよ!!」

 

 

被害者一つ年上のK.Rさん

 

「私の時も同じだ。何故かその日はいつも練習している野球部全員が朝の練習を休んでいたな」

 

被害者一つ年上のE.Aさん

 

「確かその日の屋上で野球部が集まっていたと耳にしました!」

 

 

3名に書き終えるとギルはメモ用紙に要点をまとめる。

 

「取り敢えず怪しいのは野球部の俺達より1つ上の奴らだな」

 

「お前普通に聞き込みしてるけど俺たちアッサリと授業サボってるからな…」

 

「どうせ数学なんて2次方程式だけだろ?後で教えてやる。取り敢えず、屋上に行くか」

猿山を連れたギルは屋上へと足を進めた。

 

 

 

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