ラブライブサンシャイン 〜if 男子がいたら〜 作:カーテンと手袋
「めぐ、体育祭の集まりは明後日だよね」
中庭の木の下にあるベンチには、二人の女の子が座っていた。千歌と曜? 距離が短くなると、明らかに長い髪と落ち着いた雰囲気から、あれは曜ではないことが確認できた。おそらく梨子ちゃん。千歌のことだからきっとそう。私は近づいて話しかける。
果南「もうお昼食べちゃった?」
私は小風呂敷の持ち手をクイっと上に上げて穏やかに聞いた。
千歌「これからだよ」
千歌がそれに答え、隣の子はコクンコクンと頷いていた。
果南「もしかして梨子ちゃん?」
梨子「えっうん……桜内梨子です」
果南「千歌からたくさん聞かされちゃって。実は梨子ちゃんのこと詳しいんだ」
千歌「えへへ」
梨子「もう、千歌ちゃん……」
果南「私は松浦果南だよ、三年生。よろしくね〜」
梨子「はい。よろしくお願いします」
果南「確かに、千歌が言ってた通り、美人さんだね」
梨子「えっーーあ、あっあり……ありがとうございます……」
千歌「あーー! 梨子ちゃん顔真っ赤!」
梨子「えっ、あっ、えっと……」
それに恥ずかしがり屋さん。千歌に振り回されて大変になっちゃうかも知れないから、内浦のお姉ちゃんとして面倒を見てあげよう。みんなで助け合うのが大切だよね。
千歌「もう二人とも仲良しだね!」
梨子「そ、そうなのかな」
果南「うん。友達」
握手をしようと前屈みになった時「果南ちゃん捕まえたー!」と後ろからの腕が私の腰回りをしっかりホールドした。
果南「むっ、これは曜かなん?」
私は後ろを振り向かずに答える。
曜「あったりー! さすが果南ちゃんであります! おっ……おやおや見かけない顔」
曜は私の腰から顔だけを横に出してまじまじと見つめた。
千歌「新しいアイドルの梨子ちゃんだよ!」
曜「梨子ちゃん……せんぱい!」
スカーフの色を確認したのだろう。語尾を強めてその名前を言った。体育会系のノリが板についている曜らしい。
梨子「先輩だなんてっ……普通に名前だけで良いよ……スクールアイドルあまり詳しくないから」
手を顔の前で振って謙遜している。曜は「先輩先輩!」と連呼して梨子ちゃんを困らせる悪戯をしていた。
果南「そういえば私もあんまり知らないんだよね」
曜の口を押さえながら呟く。そして私の手を掻い潜って曜も呟いた。
曜「第二回を優勝したμ'sが凄いってことくらいしかわからないやー」
千歌「あれ? 言ってなかったっけ? コホン……なら言っちゃうよ。スクールアイドルはね、アイドルだけど部活なんだよ! 熱い熱い青春物語なんだよ!!」
曜「汗と涙……!!」
果南「あはは……そこは何となく理解してるよ……」
梨子「えっと、質問いいかな?」
千歌「どうぞ! 梨子ちゃん!」
梨子「入部届って千歌ちゃんに出せば……いい?」
千歌「そんなの当然だよ〜 ……あ……」
見る見る「しまった」と青ざめていく千歌。
果南「もしかして申請してないんだね」
千歌「えっと、うん……」
果南「なら行こうよ。放課後に」
曜「楽しそう」
千歌「果南ちゃん……うん。よし! 生徒会室に乗り込むぞー!」
曜「ヨーソロー!!」