ラブライブサンシャイン 〜if 男子がいたら〜   作:カーテンと手袋

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同じく日

「孫みたいに可愛いのよ、貴女たちは。この学院の生徒は family 一度だって、それを忘れた日はなかったわ」

 

事が順調に進んでいくのは、きっと巡り合わせの連鎖で神様が与えてくれた奇跡なんだ。突拍子もなく10年後の私もそう思うんじゃないかって、蒼天を上り詰めた太陽を見ながら考えていた。こんなこと考えるなんて、まるで千歌ちゃんみたい。毎日身体を動かして汗をかいてお風呂上がりに布団に寄りかかればそのまま寝てしまう。こんなに大変な学園生活にした張本人を私は少し意識した。すると、休憩時間の合間、曜ちゃんと千歌ちゃんが振り付けの確認をしている会話が聞こえてきた。屋上で空気に木霊する。「手をパタパタってした方が可愛くない?」「でもことりちゃんはこれでスムーズにやってるのだ」あれやこれや、細かい調整を試行錯誤している。ーーもう明日。いつものようにドキッと鼓動が速くなって、私は習慣に似た動揺と不安を抱えて俯いた。ゴム系の床材に視線が向けられた。日差しが私を超えて遠回りに影を作っている。それは私を映し出す鏡のよう。きょろきょろ、首を振り誰も私に注意を向けていないことを確認し、右手を少し挙げた。左右に小さく振る。それは私の真似をして戯けてみせた。プロが披露する影絵が生命を宿すように、私からなる影はしっかりと地に足をつけていた。そしてお互いに見つめ合っている。目がついていないのは当たり前だけど、影は笑顔を私に向けている気がした。変……なのかな。みんなの明るさに手をとられて引っ張られて、私はだいぶ前向きになれたのかな。過去の自分を音乃ノ木を宙に描く。ブレザーを着たたどたどしい私。みんなの輪から一歩引いて微笑む私。美術部員の私。Tシャツの裾を柔らかく撫でた。肌触りは新鮮。今まで授業の時にしか着ていなかった体操着が風に吹かれた。宙に描かれたそれらも風に吹かれる。

「あー! タオルが飛んで行くー!!」

曜ちゃんが慌てて、果南ちゃんが水筒を持ちながら追いかけていく。私は外側からその風景を眺めて幸せな気分になった。

また太陽に視線を向ける。眩しくて直視は出来ない。そして思い出す。フローカル理事長の言葉を。ーー明日、頑張らなくちゃ。身体の中でぽかぽかと満たされた器をもっともっと増やしたいから。もっともっと温めたいから。みんなと一緒に。スクールアイドルという、まだ見ぬ活動の中で。地味な私ができる精一杯を披露するんだ。

ヒラッと桜色の花びらが一枚、私の頭上を駆け抜けた。それは海に向かって飛んで行く。私はただ、それを見つめていた。淡い感傷に浸りながら。

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