ラブライブサンシャイン 〜if 男子がいたら〜 作:カーテンと手袋
「出前を取ってもらうのであります」
これはご飯を食べる前の出来事。ポカポカしている気温の空で、太陽と私が社交ダンスを踊っている。とても陽気なのは言わなくても大丈夫。彼の手には爆発エネルギーがあって、その手を取れば、私も飛込競技の大会で優勝した時のような、上擦った気持ちになる。思わず「やったー!」なんて叫び、その声がどこまでも振動して行き、やがて山彦に成って戻って来る期待を隠し切れない。私は手を取り、足を合わせ、リズムを取る。そこにはお経に聞こえてしまう堅苦しい文字の羅列はなく、ただ純粋な喜びの歌が舞っているだけだった。
水本先生「王子様は絶対に引かないんだ。もうしつこいぞ〜ってなってもお構いなしに、ズケズケと聞いてくる。この僕、まぁ作者だな。忙しいんだって顔してるだろ?」
生徒A「文章にはあるけど」
生徒B「うん」
水本先生「国木田わかるか?」
花丸「後に王子様が怒っているから、ですか」
水本先生「そう。大人はみんなそう言うと。これは、作者も子どもの時は大人って難しいものだと考えていたわけだ。しかし、自分が大人になると同じことを言ってしまっている。これを暗示してるんだな」
花丸ちゃんの氏名を聞いて、その仲良しなルビィちゃんを思い出した。私はそちらに注目する。ルビィちゃんは大型動物を恐れるか弱い動物のように息を潜めていた。時折、教科書から視線を上げて先生を見ようとしている。答えられそうな問題にも手を挙げる素振りを行いそうだった。「ルビィちゃん頑張れ〜」と重い瞼に負けそうな私が心の中で呟いた。
生徒C「こんなに来られたら私はめげちゃうかも
いつき「私も」
生徒A「愛の告白でも勘弁だね〜」
生徒B「そういえばお相手は見つかりました?」
水本先生「そういえばってなんだよ……」
いつき「私も気になります」
水本先生「お前達には関係ないだろう」
生徒D「お母さんが言ってたんだけど、また先生。お見合い失敗したらしいよ」
生徒E「あらら。記録更新中だね」
水本先生「……もう筒抜けなのか……」
花丸「後で聞きたいな」
生徒D「休み時間に話すね」
花丸「うん。ありがとう」
授業は活気があって柔軟な雰囲気だった。私も勉強が好きだったら、あの中に飛び込んで「はい!」って自信満々に答えを出す。そして「すごーい」なんて褒められたら嬉しい。私は教室の授業に聞き耳を立てるだけして、間接的に参加していた。私は手をダラーンと伸ばして、机に頭を貼り付かせる。眠くなってきた。窓から見える校庭では千歌ちゃんら二年生が体育の授業を行なっていた。
曜「楽しそうだなぁ……体動かしたい……」
準備体操が終わった後、大縄跳びと玉入れの道具が用意された。前半と後半に分けて練習するのかな。私は夢現の境目でそう思った後、気がついたらチャイムの音で目が覚めた。