ラブライブサンシャイン 〜if 男子がいたら〜   作:カーテンと手袋

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私がルビィでルビィが私で

「文学の叡智みたいづら」

 

果南(ルビィ)「おっ、おじいちゃん」

帰宅して早々に、ルビィは打ち合わせ通りに段取りを開始した。じぃじは事務所の一角にあるデスクに積まれた書類たちを、仕分けているようだった。

果南じぃじ「どした」

果南(ルビィ)「あのね、お仕事お手伝いしたいって言う子がいて」

果南じぃじ「人手は足りてるんだけどのぉ」

果南(ルビィ)「あっ、社会科見学みたいな。大人の人たちの仕事をして、経験を積みたいって」

果南じぃじ「それは大事なことだな」

果南(ルビィ)「それじゃあ、良かった! もう来てるんだ。入って入って〜」

ルビィ(果南)「こんばんは〜」

かたく畏まった様子で、果南は姿を現した。自分の家でありながら、他人の芝居をして肉親と話す。誰もが経験しない妙な緊張感が果南を恐れさせた。

ルビィ(果南)「あの、初めてなんですがよろしくお願いします」

果南じぃじ「うぃよ。俺は教えるの下手だからよぉ。果南に教わってくれや」

ルビィ(果南)「はっはい!」

果南じぃじ「うぃ」

果南(ルビィ)「やったー! ありがとうおじいちゃん!」

ガバッと喜びを示すようにルビィは、じぃじの背中に抱きついた。どうやらこれがルビィの感謝の示し方らしかった。はて、ルビィは男性は苦手なのではと果南は疑問に思ったが、お年寄りはその枠から外れているのかもしれないし、ある程度は改善したのかもしれないし、今は私(果南)の姿だから演じている為考えていないかのもしれないし、決定的な答えは出なかった。

果南じぃじ「おぉい、よせやい」

ルビィ(果南)「るっるびぃ……!」

果南もじぃじも、スキンシップを行う関係ではなかった為、どちらも心底驚いていた。そして果南は「それは私のキャラじゃないよっ……」と心の中で呟いた。

 

めぐ「考えられないんだけど、二人は入れ替わっているってこと?」

果南(ルビィ)「果南ちゃんだ……」

ルビィは花丸に手渡された手鏡で自身を見ていた。そこに映っていたのは紛れもない果南だった。

十勝「状況的に……うーん」

花丸「スピリチュアルづら……」

ルビィ(果南)「声が違う……」

小木「これ、みんなに言いたくなる」

十勝「駄目だ、これ。絶対言わない方がいい」

めぐ「うん。混乱は避けた方がいいかも。起こっている状況も現実的ではないし……」

小木「えぇ〜 面白いのに」

花丸「ダメだよ」

小木「いだ」

花丸は結ばれていた左脚を右へと移動させ、小木の右脚に結ばれた糸を引っ張った。それは小木の右脚に食い込む。

めぐ「……どういう原理と仕組みなんだろう。超能力系? それとも悪魔の仕業?」

果南(ルビィ)「ええぇ。ルビィ何にもやってないよぉ」

小木「またアイス盗んだんじゃないの」

果南(ルビィ)「それは……してるけど……」

ルビィ(果南)「わ、私も何か悪いことしたのかな。あああ。怖い」

めぐ「果南は心霊系が苦手なの」

十勝「なるほどです……」

それを何の変哲もなく会話に組み込む話術の巧みさに、目黒の知能の高さを感じさせた。そして、十勝は直感で逆らわないようにしようと肝に銘じたのだった。

花丸「ルビィちゃん。怖くないよー」

果南(ルビィ)「花丸ちゃん。ルビィはこっちだよぉ」

花丸「トリックが使われたよ……」

小木「いや、使ってない」

十勝「あはは」

めぐ「……お互いの演技をしないと駄目そうだよね……」

 

ダイヤ「ルビィ、皆さんに迷惑はかけてない?」

心配になった姉が妹を見に来た。

ルビィ(果南)「あ、ダイヤ。これからが本番って感じかな〜」

ダイヤ「えっ……」

めぐ「あー えっとダイヤ」

ダイヤ「いま、ルビィが……ダイヤ? それにまるで友人のような……」

めぐ「そんなわけないよ。偶然よ、偶然。ルビィちゃん、ちょっと練習で疲れてるのよ」

花丸「うんうん」

ダイヤを目黒が誤魔化している間に、十勝が果南の元に駆け寄り指摘する。

ルビィ(果南)「あはは……ごめんね。お姉ちゃん……疲れちゃって」

ダイヤ「そうなのね。最近は暑くなってきてるから、ちゃんと水分補給をするのよ」

ルビィ(果南)「は〜い」

ダイヤ「……それにしても……男性は克服できたのね」

めぐ「!!」

十勝「そうなんですよっ。あはは。もうバッチリです!」

ルビィ(果南)「うんっ! 優勝しちゃうもんね!」

花丸「ルビィちゃんの練習の成果です!」

ダイヤ「そう。それは良かった。ところで果南。演舞の時間とクイズの時間を変更出来ないかって、先方から連絡があったの。そのことで先生が呼んでいたから向かってくれる?」

果南(ルビィ)「えっ、あっ、うん。わかった。えっと……」

ルビィ(果南)「ルビィもついて行こうかな〜 なんて」

ダイヤ「どうして貴女が? これはこちらの話だからいいのよ」

ルビィ(果南)「あ、うん」

めぐ「それじゃ果南。一緒に行こ。みんな後は頑張って。応援してるね」

目黒は「こちらは任せて」と、目線で皆にサインを送った。

ダイヤ「私も行きます。皆さんルビィをお願い致します」

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