ラブライブサンシャイン 〜if 男子がいたら〜 作:カーテンと手袋
完全なるお遊びだが、私は満足である。
また、書きたくなる衝動に駆られれば、
再度登場するだろう。
イタリア語を翻訳機で使用してみたが、
はたして難しい。
「人類が俺を呼んでいる」
今宵は満月が世界を照らす暦。間違いない。アポカリプスの災いが降り注ぐ、レクイエムの日だ。地上の生物たちは選別され、海は光となり大地は闇となる。並べられた善悪は、羊飼いたちの麓へ帰るというのか。ふっ……やってくれるじゃないか。抑えられなくなったとでも言うべきか。人類の繁栄を。人類の動向を。神よ。生命の実を求める人間達を恐れると。ふふふ。……いや、待てよ。あの叡智に満ちた神が、何も策略を持たず現れ……まさかっ! くっ……そういうことか。我が叛逆の印を奪いに来たと言うのか。全てに合点がいきやがる。点が繋がったか。いや、天が裏切ったと言うべきか。
俺は難羽志多井。現世に迷い込んだプリンチペッサ デッラ ルーナ(月の姫=彼はかぐや姫をこう呼ぶ)を探しに来た、月の住人さ。あぁ、今夜も徒労に終わりそうだぜ、まったく。
少女「うえ〜ん!」
……野暮用か。
難羽「子猫ちゃんの涙は何カラットにも変えられない。無駄にしずくは零すもんじゃないぜ。使いな。ハンカチだ」
少女「うぅ……ありがとう」
難羽「聖水もある」
少女「なに?」
難羽「あぁ、水だ。おいしい水だ」
少女「知らない人から食べ物貰っちゃダメって、お母さんに言われてるの」
難羽「そうか。よくしつけられた子猫ちゃんだぜ」
リュックの中に水筒が入っていると、準備が周到だな。まさにパンドラの箱だ。
難羽「何があった? 難事件か?」
少女「あれ」
難羽「おやおや」
枝にかかる風船か……こいつは面倒ごとを押し付けやがって。シェリー応答せよ。上昇気流を用意してくれ。俺が舞い上がるほどの突風をな。シェリー応答を。それにこいつは匂うぜ。ケミナンの汽笛が必要になるな。世界中の風を我が背中に宿すしかない。シェリー聞こえるか。
難羽「君、今夜は気をつけると良い。空が喚き出すぞ」
梨子「えっ?」
魔道に堕ちたファルブレッサの悪戯のようなものに遊ばれた風船を、我が純愛なるダークネスの力で手に取った。容易い。少女は可憐な笑顔を浮かべて駆けて行った。その笑顔が共に魔道に堕ちてしまった友人と自身を否定するかのようにそこにあった。
難羽「魔女の宴が聴こえないのか。躍り狂う再生の賛歌が」
梨子「え? え? あ、えっと……」
混濁の剣に隠されたもう一つのダークネスを復活させる時が来たらしい。時間の問題か。オッキ デル オビリオ(忘却の瞳)が疼きやがる。静まれ……くっまだ痛むぜ。
善子「桜内さん、ごめんなさい。待たせてしまっーー」
揺れる灯火を消すような繊細に満ちた声。堕天のフレーズが聴こえてきやがる。
難羽「お前は……」
善子「なっ!!」
魔道か……
難羽「……ふっ……ヨハネか」
梨子「よはね?」
善子「行きましょ! 梨子。さっ早く」
梨子「さっきの人、知り合い?」
善子「全く。いいから、この先だから」