とんだ災難に祝福を   作:なおひつじ

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社会人3年目の宇宙人ライフ

 普段から重たげな瞼は、月曜日の早朝ということあり、窓から差し込まれる日光に屈してしまいそうだ。社会人になって3年目とまだまだ短い筈なのだが、既にマンネリ化してきてしまった。去年の夏ごろに買った風船型サンドバッグは、常時部屋の隅に寝たきりで起きてくる様子は皆目ない。それもこれも飽きやすい性格によるものだと大方諦めている。

 

 そんな怠惰の権化と化したこの俺の生活は唐突に、いや、本当に唐突に変わることになった。こんな感じの始め方じゃ、綺麗な女性といちゃラブ……的な展開を期待してしまうところだけど、はじめにことわっておこう、人生そう甘くは出来てはいないらしい。

 

 俺の転機は冒頭の起床and失礼なダメ出しシーンから、僅か10分ほどで迎えることになる。

 まだ寝ぼけて硬い体をのそのそ動かし、毎朝のルーティーンをこなすべく、顔を洗いに洗面台に這っていった。(親がこの状態を見たら、さぞ悲しむに違いない)ようやく洗面台に着き、顔を洗っていたその時だった。「ピーンポーン」普段聞き慣れていないせいで、それが呼び鈴だと認識するのにたっぷり1秒半かけた。急いで濡れた顔をタオルで手早く拭き、急いでいたせいか「は~い」と腑抜けた声を出しながら、毎日朝帰りのお隣さんだろうと、マンション特有の重量感あるドアを少し強めに開けた。

 そこにいたのは酒臭い隣人ではく、華奢な体に不釣り合いのドでかいキャーリーバックを抱えた少女だった。

 俺は先程とは比べられないくらいの間フリーズしていた。「え、えーと」困惑を隠しきれない口調で言葉を探していると、「おはようございます、私は今日から佐倉さんのお家に居候させてもらうものです。よろしくお願いします」俺は言葉の翻訳に励んだが、その言葉通りの翻訳しかできなかった。ふと少女に視線を戻すと、ドアを押さえた腕の隙間から、その少女は部屋への侵入を試みていた。「まてまて、話は終わってないぞ」俺は取り敢えず少女を外に追い出した。すると少女は健康そうな白い頬を少し赤らめて「さっき、話しましたよ」と息を荒げて言った。「あのなーいきなり居候ですって、言われて誰が家に上げるかよ、っていうか君の名前は?」少女は不満そうな顔で「エリザベス」「本名をいえ」「松下春……」「なぜ俺の名前を知っている?」「郵便受けから」「高校生か?」「違う、私は宇宙人」「本当は?」「宇宙人なの!」…………俺の家に宇宙人が来たらしい。宇宙人が寒そうに震えていたから、部屋に上げたものの、こいつはどう見てもかわいいただの人間にしか見えない。めんどくさい事にならなければ良いのだが、

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