鉄道教師が単純にガルパのみんなとハーレムになれるわけなかった   作:スタプレ

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遅くなりましたが、高評価とお気に入り登録ありがとうございます!

ちなみにこの関西五大私鉄の旅は、ほぼ体験談で書いていますが、一つだけ乗ってない電車があります。多分文面で分かる。


13話 関西五大私鉄の旅(後半)

梅田でご飯を食べた俺たちは次の鉄道へ乗る。

 

「次は何に乗るの?」

 

「次は阪急で京都に行こう!」

 

阪急梅田駅は私鉄最大のターミナル駅。扇みたいに広がるホームは圧巻だ。

広くて迷いやすいと思いがちだが、方面によって完全に別れているので落ち着いて行動すれば問題ない。

 

「ふわ〜チョコみたいで美味しそう〜」

 

「りみさん食べちゃダメだからね?」

 

「え?」

 

「え?」

 

マジで食べようとしてたのかこの娘。

 

「なんか高級感溢れる感じがするね。」

 

「分かる〜なんか私たち特別な感じがするよね〜」

 

「栄生先生。一応聞くけど、追加料金は?」

 

「要りません。」

 

「だよな...」

 

乗るのは特急河原町行き。電車は9200系だ。この電車はクロスシート...進行方向に向いているシートなので長距離は助かる。

 

「凄い!中も落ち着いている...」

 

「ちなみに阪急はどの電車もこんな感じだよ。」

 

間もなく発車時刻になり、綺麗な発車メロディを耳にして出発する。

 

さて阪急名物はここからだ。

 

「有咲見て!電車が競走してる!」

 

「競走なんてそんなこと...あった。」

 

「これぞ梅田駅三本同時発車!京都線の場合、特急に乗ればほとんど競走を堪能することが出来ます!」

 

2本だと結構見掛ける。だけど3本はそんなにないんじゃないかな?

特に同じ会社で、なおかつ必然的にだと。

 

「頑張れこの電車!」

 

「おいおい応援しているよ...」

 

「でも応援したい気持ち分かるかも。」

 

「私もだよ〜頑張れ真ん中の電車!」

 

「おたえちゃんはなんで真ん中なの?」

 

一番奥から神戸線特急新開地行き。真ん中は宝塚線急行宝塚行き。

競走は次の十三までだが、この数分感は興奮する。

 

勝敗はどうなんだろう?

 

十三を出てからは特に変わった景色はなく、ただ目的地まで飛ばしているだけだった。

 

「先生!私たちはどこまで乗るんですか?」

 

「終点の河原町まで。本当は四条で降りて、地下鉄乗り換えた方が便利だけど、せっかく京都に来たんだ。歩いて次の電車に乗ろうか。ついでに甘味処があったら寄り道してもいいしね。」

 

「甘いもの!?やった〜!」

 

 

 

 

 

京都内にある駅は、どれも風情ある駅舎だと思いがちだが、ほとんどが地下にあるのでそこら辺の駅と全然変わらない。唯一入り口だけが変わってるぐらいだ。

 

この後は京阪に乗るために祇園四条駅に向かっているのだが、途中に甘味処でお茶をしてから向かった。

 

トークに盛り上がっていると、意外にも時間が過ぎてしまい、鴨川から見た空は少しオレンジ色に染まっていた。

 

そしてここは祇園四条駅。

 

「そういえば京阪の特急は凄いんだっけ?」

 

「さすがりみさん!京阪は豪華なおかつ無料だからね。」

 

反対ホームには青と白の電車がいる。この電車は出町柳行き。

 

「確かに阪急みたいな感じだな。」

 

「でもそんな変わらなくない?」

 

「まぁ確かにあの電車は平凡というわけじゃ無いんだけどね。でもそれだけでべた褒めするとでも?」

 

「てことは...まさか!」

 

ちょうど特急淀屋橋行きの電車が来た。先程の電車とは違い、赤と黄色に金の線が入ったものだ。

 

「なんか料金必要みたいな感じだね。」

 

「よし乗るよ!」

 

『え〜乗っていいの!?』

 

「ちなみに上と下どっちがいい?」

 

「上の方が景色見やすいから上で!」

 

「了解!じゃあ行こうか。」

 

扉入ってすぐに階段を上がる。

 

「待ってくれ。この前京阪に1両別の料金が必要と言ってなかったか?グリーン車みたいに二階車両がそうなんじゃ...」

 

「あ、京阪のプレミアムカーは普通の車両の一部だから、ここは関係ないよ?」

 

「どうなってんだこの鉄道...」

 

「変態だ...」

 

京阪の特急電車の一部には二階建て車両を連結している。この車両をダブルデッカーと呼んでいるのだが、ダブルデッカーをそのまま運賃だけで乗れるのはここだけだと思う。

彼女たちは軽く引いているが、確かにサービスが過ぎる。

 

京阪の特急は大きく分けて2種類。先程の青い電車もあるので、二階建てを堪能したい時は、発車案内板に2扉と書かれているか確かめよう。

 

「うわ〜高い!」

 

「どう?いい曲は作れそう?」

 

「とてもいいフレーズが浮かびました。ありがとうございます〜」

 

「私もいい歌詞書けそうです!」

 

「そう言って貰って嬉しいよ。だけどあと1つあるからな。まだまだ終わりじゃないから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

淀屋橋に着いて、地下鉄御堂筋線に乗って難波に戻る。

つい最近『大阪メトロ』と民営化した。つまり立派な私鉄なのだが、私鉄=地下鉄の概念は難しく、やはりどんな形だろうが、地下鉄は地下鉄である。

東京メトロも地下鉄のイメージが強いが、あれも立派な民営会社なのだ。

 

そして御堂筋線は大阪で一番混む地下鉄ということもあり、長い長い10両で運転している。

 

「1つ目は近鉄、2つ目は阪神、3つ目は阪急、4つ目は京阪。数的にはまた新しいものに乗ると言うことですね。」

 

「そう。最後は南海に乗って関西空港に行こう。そして飛行機で東京に帰るって感じ。お土産は関空でいいよね?」

 

「空港?てことはアーバンライナーみたいな特急に乗るのかなぁ?」

 

「察しがいいね。一言で言うと『ごっつい特急』だね。」

 

「なんだそのフレーズ...」

 

南海難波駅も阪急梅田駅と似た形。こちらは2方面に別れていて、和歌山、関空方面と、高野山方面。阪急梅田よりは簡単だ。

 

「さぁさぁ最後を締めくくるのは、南海ご自慢の特急『ラピート』。驚く外見をよく目に焼き付けて下さい!」

 

「と言ってるけどまだ来てないぞ。」

 

「そりゃさっき出発したばっかりだし。」

 

「おいこら。」

 

「でもゆっくり出来るでしょ?ほら、他にも色んな電車がいるから良かったら解説しようか?」

 

関西の面白い特急は近鉄と南海がある。

 

「先生〜あの青くてイケメンの電車は?」

 

「あれは特急『サザン』。和歌山に行く特急で、この前やった特急の制度で、一部指定のやつがあるって覚えてる?その代表列車の1つだよ。」

 

「あのずんぐりむっくりの赤いやつは?」

 

「あれは特急『こうや』。高野山に行く時は便利なんだ。今の時代では珍しいズームカーと呼ばれている形だね。」

 

と南海の特急はこんな感じ。

 

近鉄は、伊勢志摩に行く『伊勢志摩ライナー』、豪華ようの『しまかぜ』。名阪特急の新しいのに『ひのとり』、元祖二階建て電車の『ビスタカー』などバライティ豊富だ。駅に入場するだけでも色んな特急が撮影出来る。

 

さて本ちゃんの『ラピート』の到着だ。

 

『ごっつ!!』

 

来たのは仮面を被った青いヒーロー...ではなく、関西空港行き特急『ラピート』。

 

表現通り顔は仮面みたいで、全体に濃い青で塗られている。

これが南海の看板列車『ラピート』。ちなみに『ラピート』はドイツ語で『速い』という意味らしいが、正直速いより強いと言った方が似合う。

現に線路上にあるもの全て粉砕しそうなオーラを放っている。

 

「中は思ったよりゆったりしているね〜」

 

「ホントだ...ロボットアニメに出てくる操縦席みたいなイメージしていた。」

 

「まぁ仮にも空港専用特急だからね。外見はアレだけど...」

 

少し話を変えるが、関西空港と成田空港には2つの会社が乗り入れており、それぞれ専用の特急がある。

 

それぞれの目的によって利用用途が変わってくる。

 

関西空港では南海の『ラピート』とJRの『はるか』。ラピートは安いお金で乗れることと、大阪の繁華街に直接行ける。はるかは京都まで乗り換えなしで行ける。

 

成田空港は京成『スカイライナー』とJRの『成田エクスプレス』。スカイライナーは速達と低運賃。成田エクスプレスは多方面から乗れるという感じでそれぞれ合った乗り方が出来る。

 

 

一行は大阪の夜景を見ながら海を渡り、終点の関西空港へと到着した。

 

関西空港駅は近未来なデザインで、めちゃくちゃ広い。

 

「さてこれでツアーは終了だ!どうだったかな?」

 

「すごく楽しかったです!歌詞が次々出てきて困っちゃうぐらい...」

 

「正直授業で聞いてるだけだとつまんねって感じだけど、いざ本場に行くと結構面白いな。これが百聞は一見にしかずってやつか?」

 

「一日で色んな電車に乗れるなんて凄いよ〜。関西出身でも驚くこといっぱいだったし!」

 

「アーバンライナーは気持ち良かったな〜。また面白い電車も教えてね!」

 

「あはは!沙綾さんはよだr...「言わないで!」あ、はい...」

 

「次はうさぎさんみたいな電車も紹介してね!約束だよ!」

 

「う、うさぎの電車?まぁ頑張って探してみるよ...」

 

みんなの顔をみれば誰もが輝いている。改めてこの子達に出会えて良かった、教えることが出来て良かったと思えた。

 

そして気分がよくなった俺はあるものをプレゼントしようと企ん...提案した。

 

「じゃあ次の授業までに、今日乗った電車のうち一つを選んで、レポート用紙一枚に概要や感想を書いて出してね。」

 

「先生...それってつまり...」

 

「レポート提出の宿題です。」

 

『え〜!』

 

「先生酷いよ〜。ここはどうか...ね?」

 

「駄目です。」

 

「先生の意地悪!体罰め!」

 

ちょっと体罰は理不尽な!てか暴力を振るった覚えないし...

 

まぁ宿題を出すのは先生だし...多少はね?

 

「おっと...そろそろフライトの時間だ。急がなきゃ!」

 

「先生待ってよ早い〜」

 

こうしてポピパとの関西五大私鉄の旅は終了した。




京阪電車の特急には愛称があるんですよ。今回乗ったのは『エレガント・サルーン』。青色が『コンフォート・サルーン』と言います。やはり高級感出てますよね〜。香澄さん。歌詞の参考にしてみてはいかがですか?
そして関西の普通電車で特徴があるのは阪神や阪急だけではありません。近鉄や京阪にもあるんですが、それはまた授業で教えますね。

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