処女作だから色々アレなのはお兄さんお姉さんゆるして(懇願)
宇宙ってのは矢鱈と広い。その上、何処迄行っても無機質な惑星しか無いと来た。生命が居たとしても、居るのはチャチな下等生物が関の山。
そんなつまらない星を、ブラックホールで飲み込み、次の惑星へ向かう。そしてまたブラックホールで……。そんな事を何十回、何百回、何千何万何億と繰り返した事やら。
「星を喰らう」……それが俺達の種族に課せられた使命とは言えど、ここまで退屈だと辟易して来るってモンさ。
「……なんて、ぶつくさ文句垂れてた頃が懐かしいねェ」
俺は数百年前、ふと立ち寄った「火星」でしくじった挙句にハコの中へ封じ込められちまった。その時は自分の不幸を呪ったね。それこそ「最悪だ……」ってな。それが結果として最悪どころか、僥倖も僥倖になっちまった。何が有ったのか、だって?
俺の遺伝子の一部を回収する為に出向いた地球で、人間っていう生き物に出逢えたのさ。……実の所、初めて人間と接触した時は「何だ? この弱っちい生き物は」程度にしか考えちゃいなかった。
考えても見ろよ、彼奴等の体には身を守る為の鉤爪も牙も有りゃしない。体を覆う皮膚だって脆弱だ。肝心の科学力も、俺達ブラッド族には遠く及ばなかった。その時の俺は「またつまらない生命体が出て来やがったなァ」って事以外、人間に対して考えている事は無かった。
ところがどっこい。「石動惣一」って人間の体を乗っ取って、力を取り戻す為に彼奴等の母星「地球」に潜伏して活動を続けたら……俺は人間の虜になっていた。何千万年と宇宙をぶらぶらとしていたが、こんなに面白い生命体に出逢った事は終ぞ無かったねェ。
何が面白いって、彼奴等は俺達に無かった「生きた感情」をこれでもかと発現させていた。ちょっとした事で怒り、悲しみ、笑い、悔しがる……此処には書き切れねェな。
それに彼奴等は少し唆すだけで直ぐに同族で潰し合い、殺し合う。原因なんて掃いて捨てる程有ったさ。それを喚き散らしていれば良い。憎悪ってのは伝染するもんさ、ウイルスみたいにな。憎悪が一気に広まったら、さあ戦争の始まりだ。発端は人種の違いだの国の利益だの肌の色だの思想の違いだの……おっと、コレも書き切れねェや。悪い悪い。
まぁ、そんな人間を俺は好きになっていた。誇張でも皮肉でもなく、単純に好きになったのさ。新しい俺の「玩具」としてなァ。
だが、俺はまたここでやらかしたのさ。何をしでかしたって? 答えは単純、人間を侮り過ぎたってだけさ。
俺は下等生物だと人間を侮った結果完膚無きまでに叩きのめされた挙句、一時は消滅しちまった。ま、バックアップが有ったからどうにかこうにか蘇ってこうして話してる訳だが。
しかし、下等生物だと人間を舐めるのは俺の同族の悪い癖らしい。俺の兄貴も、俺の知り合いも人間に倒されちまった。いや……人間を舐めてなくても俺達は負けていただろうな。
人間如きに倒された、じゃねェ。
人間だからこそ俺達を倒せた、って訳さ。
嗚呼、因みに兄貴を倒すのには俺もガッツリ加担させて貰ったよ。ちょいと身内同士の諍いも兼ねてたからねェ……。
前置きが長過ぎたか? ごちゃごちゃしちまって悪いねェ。それじゃ、さっさと話そうか。
これは、俺が兄貴を倒して地球を離れてからの話だ。
第0話はエボルトの独白として始めさせて頂きます。
次からは三人称視点にする予定です。
別作品のライダーを1人だけ出しても
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良い
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いかんでしょ