EVOLの壊す明日   作:野猫先輩

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Q.三人称視点オンリーで描けましたか…?(自問)

A.描けませんでした…(自答)

エボルト視点と三人称視点の混同になりそうです()
エボル兎はヨルハと雰囲気似てるし、から後々で活躍させたいんや(個人的見解)


Phase 1.到着

「暫く、この星を離れる。また力を蓄えたら帰って来る」

 

 何て万丈に言わなきゃ良かったと後悔したが、結局は後の祭りだ。何故俺がこんなに後悔してるかって? 

 

 端的に言おう。退屈で退屈で仕方が無い。

 

 地球に来る前よりも圧倒的に凄まじい退屈という感覚。大方、俺の仇敵である桐生戦兎の作り出した力「ジーニアスフォーム」の力で、それまで感じる事の無かった生の感情を獲得したが故だろう。

 

 だが、これはハッキリ言ってパンドラボックスに閉じ込められていた方がマシなレベルの苦痛だ。こんな事になるなら、キルバスとの戦いを終えた後にさっさと何処かへトンズラして喫茶店ハシゴでもしてれば良かったと思う位さ。

 

「あー……暇だねェ」

 

 思わず零れた愚痴を聞く奴は当然誰も居ない。そもそもガッツリ宇宙空間なので音は伝わらない。仕方無いだろォ? オゾンより下どころか、太陽系を思いっきりブチ抜いてるんだから。

 辺りを見回しても有るのはギラギラと光る恒星と、無機質でチンケな惑星のみ。それから、グルグルと渦巻く銀河程度だ。ギンギンギラギラギャラクシーって奴だよ、畜生め。俺の嫌いなモノの中にプラネタリウムが加わりそうだ。

 

「仕方無い。偶には辺鄙な場所にワープするか……このまま彷徨っていても、退屈が加速するだけだからなァ」

 

 

 空気も存在しない宇宙で、溜息を吐きながら星間ワープを始める。次こそ退屈な場所に行かないでくれよ、と頭の片隅で居もしない神に祈りながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あ?」

 

 体感時間にして凡そ10分そこら、どうやら到着したらしい。目を2、3回瞬かせて眼前に広がる星を見ると……。

 

「……オイオイオイ、嘘だろ?」

 

 何とそれは愛しの地球だった。

 

 俺が一度は滅ぼそうとした、愚かで愛しい人間共が住まう星。どうやら戻って来ちまったらしい。もうこれは腐れ縁なんていうレベルじゃなく、運命って奴じゃないかと考えざるを得ない程だった。これだけ驚いたのは、俺の遺伝子を失った万丈が自分で遺伝子を作り出して「グレートクローズ」に覚醒した時位かねェ。

 

「そうと決まれば、早速帰るとするかァ……!」

 

 俺はワープする事も忘れて、大気圏へ突っ込んで行った。それ程、退屈で満ち満ちていた俺の心は弾んでいた訳さ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ︙森林地帯

 

「そーらよっ、と!」

 

 ある程度勢いを殺して木々の生い茂る地に降り立つ。多少地面が揺らぐだろうが、精々ちょっとした隕石レベルの衝撃でしか無いだろう。

 

「漸く帰って来れたかァ……」

 

 歓喜で叫びたくなる衝動ではなく、何処と無くしみじみとした感情が心に広がっていく。この感情を人間は何と表現したのやら。

 

「しかし、こんな辺鄙な森に落ちるとはねェ……。俺とした事が冷静さを欠いたか、情けないモンだ」

 

 怪人態のまま、辺りをゆっくりと散策する。土と草の匂い。一歩踏み出す度に足元から奏でられる落ち葉と枝の音、木々の間から差し込む陽射し。

 嗚呼、何もかもが懐かしくて堪らない。まだ地球を離れて1ヶ月経つかどうかすら怪しいと言うのに、だ。

 

「……おっと、こんな所で油を売るのはやめにしよう。さっさと戦兎と万丈の所へ行くとするかァ……」

 

 退屈から解き放たれた反動で、何時間もその場所に居座っちまった。

 

 しかし、どうにも引っ掛かる所がある。

 

 

「……余りにも静か過ぎるな、嵐の前の静けさって奴じゃなけりゃ良いんだがねェ……。おっと、俺は嵐を起こす側だったか」

 

 

 此処が白神山地か富士の樹海ならまだしも、俺が降り立ったのは旧世界地図上における東都のエリアUとエリアQの境界辺り。確か、新世界では「新宿」と呼ばれている所だった。スカイウォールの惨劇が起こっていない新世界では、開発とそれに伴う発展が相当進んでいる地域の筈だ。

 

「……その割には、車の走行音も飛行機の音も聞こえねェ。何より、何時間も歩き回ったのに日が落ちてないのはどういう事だ……?」

 

 星を間違えたんじゃなかろうか。今更ながらそんな事を考え、大気組成を調べたが結局地球のそれと何ら変わらなかった。どうやら、地球って事は確定らしい。

 それから俺は、何か手掛かりは無いかと俺は歩き回った。ブラックホールでのワープも忘れて、だ。

 そんな折に、『アレ』は現れた。

 

 

「……何だ、あのブツは……?」

 

 ガチャン、ガチャンと音を立てながら我が物顔で闊歩する2頭身の金属質の寸胴みたいな太い体。そして真ん丸の頭に2つの赤く光る眼。子供の思い浮かべる典型的な「ロボット」と言わざるを得ないだろう。このデザインをした奴よりも、ガキの頃の美空の方が上手く描くだろうな。俺がそう思ってしまう程滑稽で間の抜けた見た目をした『何か』が数体歩いていた。

 

 いや、数体なんて話じゃない。少し遠くを見れば今度はちょっとしたトラック並に大きい奴も歩いている。まさにロボットの天国だ。

 

 

「……俺が此処を離れている間、地球に何が有ったんだ?」

 

 

 戦兎の奴はこんな時に何をやっているんだという考えが脳裏を過るが、直ぐに掻き消される。彼奴はこんな事を見過ごすタマじゃない。それは、アイツを俺が「創り出した」から痛い程に知っている。いや、実際に痛い目に逢っていたか。

 

 

「……まさかくたばっちまった、なんて事は無いよなァ……?」

 

 

 俺が一番考えたくない最悪の展開だ。

 彼奴は俺の事を楽しませてくれる者の1人。そいつが、こんな間抜けた見た目の奴等に「俺の楽しみ」を奪われたのかもしれない、と考えると腸が煮えくり返りそうになる。お気に入りの玩具を隠されたガキの気待ちは、多分こんな感じなんだろうなァ。

 

 無闇にあのずんぐりむっくり共をぶっ壊したくなる衝動を、頭の中でキルバスを数回殺す光景を思い浮かべる事で抑え込んでいると、妙な声が聞こえて来た。

 

『異常ハ無いカ』

 

『異常ハ無いベ。うろうろしテルのハ獣しかいネェ』

 

『ソウか、なら良かったダ。ワシらの王様に何かあっタら、一大事だカラな』

 

『ンだンだ』

 

『しカし、さッきの揺レは随分大きかッたべ……』

 

『木か何かガ倒れたンじゃないカ?』

 

『……ンだな、どうせ木が倒れたんダロウ』

 

 ノイズの様なエコーを伴いながら、警備隊か何かの役割を果たしているらしいずんぐりむっくり共の会話が聞こえて来た。やたらと訛ってたが。

 

 そして、「王様」というワードから察するに、この辺り一帯を支配している奴が居るんだろう。

 

「……言葉が話せるのは有難いねェ。まずは、その森の王とやらに取り入らせて貰おうか」

 

 権力者に取り入るのは俺にとっちゃ簡単なモノだ。難波や御堂に擦り寄った時みたいにな。権力者に媚び諂って傘下に入り、その庇護の元で情報と資源、そして武力を密かに蓄える。使い切って邪魔になったら消してしまえば良い。カマキリの体を食い荒らしてから這い出てくるハリガネムシみたいになァ。

 

 んでもって、俺は怪人態の変身を解いて人間態になろうとしたんだが……

 

 

「……何時までも石動の姿を借りるのもアレだねェ」

 

 

 ちょいとばかし石動の姿を借りるのがマンネリになって来ちまった。

 旧世界では戦兎達への精神攻撃として石動に擬態していたが……流石に何時までもシングルファーザーの姿を真似るのってのは気が引けて来る。此処は、彼奴の姿を借りるとしようかァ。忠誠を誓った『部下』の姿をなァ……。

 

 

「……よーし、完璧完璧っと」

 

 

 借りたのは内海の姿だ。取り敢えず、当分の間はコレで良いだろう。

 

 

 さて、さっさと『森の王』って奴に会うとするか。

 

 

 




文才の無さを嘆きますねぇ!(自分への怒り)

感想とか指摘とかお待ちしてナス!

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