「選手が出揃いました。それでは、、、一年生の決勝戦。試合開始!」
凰「セシリア!男の方は話した通りだから徹底的に引き撃ちに徹して。あたしが前衛張る
から援護よろしく!」
セシリア「言われなくとも。最初からティアーズ全機展開で行きますわよ!」
隆彦「ENはまずい。一気に片を付ける。ビットを狙ってくれ。誘爆を防ぐために火力重視
で行くぞ!来い!核!」
簪「任せて!核は青い方狙ってその他のでビットを狙う。いっけぇ!」
飛び交うレーザーとミサイル。しかし、、、
ボガガガガーン!
簪「嘘!?ミサイル全部迎撃された!?なんて正確な射撃なの、あのビット」
セシリア「なんて火力なんですの。しっかり迎撃したのにビットの半数を持っていかれま
したわ。でも、まだスターライトが残ってましてよ!」
隆彦「させんよ!簪さん、すまん。近接戦闘準備してくれ。ECM!」
シュガガン!
展開されたECMの出力は凄まじく、遠隔操作のビットは制御不能になり地に落ちた。しかしその強力さ故にミサイルを運用できなくなった。
隆彦「少しだけ前衛頼む!こっちは青いのを速攻で落とす!一発撃ったら下がってくれ。
スナイパーキャノン!」
肩に現れたのは砲身が5メートルにも及ぶ巨大な砲身。
ドッガァァァン!
凄まじい発射音とともに吐き出された砲弾は正確にティアーズに直撃した。
隆彦「よし!簪さん下がってくれ。これでトドメだ!隠れ蓑!月光!」
大型のレーザーブレードに特殊ECMで姿を隠した彼はティアーズに悠々と接近した。スナイパーキャノン発射時の爆炎と硝煙、さらに喰らった衝撃もあり動けないティアーズはこれで落ちた、かに見えた。しかし敵は一人ではないことを忘れてはいけない。
凰「あたしのこと忘れんなぁぁぁ!」
ギィィン!
寸前でレーザーブレードは受け止められた。龍咆で隆彦を吹き飛ばした凰は、
凰「セシリア!気を付けなさい。今のは見たことのない兵器だった。多分あいつ機動力と
引き換えに大容量のバススロット持ってるみたい。ECMがひどいからスターライトで
の狙撃に徹して。邪魔な煙は龍咆で吹き飛ばすから!」
セシリア「分かりましたわ。凰さん、どうかお気をつけて。彼の太刀筋は中々のものでし
たわ」
凰「近接戦闘ならあたしの舞台よ!」
そう言うと凰は一気に接近した。といっても対抗戦の時に喰らったグレネードアーマーを警戒していつでも引ける状態を保ちつつ
隆彦「すこぶるまずい!これじゃあグレネードアーマーは使えない!まあ警戒されて当た
り前だが。ECMは消せないし、、、しゃーないか。使い慣れて無いんだが
ショットガン!スラッグガン!簪さんは青いのを引き付けてこっちに狙撃させないで」
どうしようか。ビットを防ぐためにはECMは切れない。つまりミサイルは使えない。グレネードは誤爆が怖いから使えない。近接戦闘は間違いなくあちらが上。初見殺しがどこまで通用するか、、、そっち頼むぞ簪さん。
簪「任せて!」
ここに凰VS隆彦、簪VSオルコットの構図が出来上がった。
隆彦「いい加減当たりやがれぇ!」
凰「そんな散弾受けたらこっちは耐えられないわよ!」
こちらは完全に膠着状態だった。攻撃が当たらない隆彦と攻撃が通用しない凰。だが、殴っていれば少しずつダメージは入るので、、、
『機体がダメージを受けてマース』
「分かっとる!」
徐々に追い詰められていた。
簪「これなら行けそう!」
簪はスナイパーライフル故の発射後の隙をついて接近していた。どうやら彼女は近接戦闘がからっきしらしく小さなダガーで対抗してきた。だが、、、
セシリア「この距離なら誘導出来ずとも当たりますわね!これで終わりですわ!」
腰のところから発射されたミサイルをもろに喰らってしまった。しかし、、、
簪「この程度どうってことない!有澤君のFFの方が痛かった!」
薙刀でミサイルを切り払った簪はティアーズにトドメの一撃を叩き込んだ。
簪「待ってて今そっちにいくから!」
『右腕と肩のやつ、残弾30%』
隆彦「急いでくれ!もうすぐ弾が切れる!」
凰「くっ2対1か、、、さっさとこいつを落とす!」
『はい!弾切れ!ギャハハハハハ!』
クソッ弾切れか、あっこれはまずい、、、
目の前には振り下ろされる巨大な刀身。思わず目を瞑った瞬間
ガギン!
簪「せいっ!間に合った?」
隆彦「ああ。ちょうど弾が切れたところだ。ナイスタイミング!」
凰「状況は最悪、でも諦められるかぁぁぁ!」
凰は龍咆を乱れ撃ちながら二つに分割した双天牙月を構えて突っ込んだ。
隆彦「余裕が出来るって言うのはいいもんだ。簪さん、合図したら目を閉じて耳を塞いで
くれ。フラッシュロケット!今!」
カッ!
フラッシュロケットから放たれた強い光と音で一瞬だけ凰の動きが鈍くなった。簪にとってはそれで十分だった。
簪「これで終わりだぁ!」
ザン!
「ブルーティアーズ及び甲龍、シールドエネルギーエンプティ。よって勝者は有澤、更識
ペア!」
ワァァァァァ!!!
隆彦「凄まじい歓声だな」
簪「うん、、、ねえ有澤君」
隆彦「なんだ?」
簪「もしあの格納庫で出会ったとき助けてくれなかったら私は多分ここに居られなかった。
本当にありがとね!」
隆彦「そいつはどういたしまして。俺は今回の試合かなり楽しかったぞ」
簪「私もだよ。相性がいいみたいね、あなたとは」
その笑顔でその台詞は卑怯だろぉぉ!惚れてまうやろがー!、、、ん?惚れてしまいそう?
これが、、、恋心?
彼は自分の中にある感情に気がつき始めていた。
企業連side
「学年別タッグトーナメントは無事終わったようだな。しかし驚いたな。まさかドイツがああも腐っていたとは」
VTシステムの件で尻尾を出したものを問い詰めたらあいつもやった、あいつはこんなことをした、といった自白が相次ぎ、裏付けもあったため今回の一件でドイツの上層部がほぼ全て入れ替わったのだ。
「しかし、面白かったな。一人でも多く道連れにしたかったのだろう。人間の悪い側面がたっぷり見られたな」
「ええ。ついでにチャンピョン・チャンプスに依頼して実験施設を跡形もなく破壊、再起不能にしておきました」
「あいつが仕事したのを始めて聞いたな。ドーザーのどこがいいのやら」
「あれは企業連最大の謎ですね」
?side
ふうん。私が壊そうと思ってたのに企業連に先越されちゃったなあ。まあいいか臨海学校の時に箒ちゃんに専用機あげるついでに話してみようかな?どうやらあいつらは普通の凡人共とは違うみたいだし。あー楽しみだなぁ!
そろそろ臨海学校です。遂にあの人が登場します。はてさてどうなることやら。
ようやく自分の感情に気がついた主人公。ちなみに筆者は「自分のこの好きという感情は本当に好きという感情なのか?」という面倒くさいことこの上ない思考回路なのではっきりと「好き!」と言ってくれる人が好きです。つまり恋愛の青春なんてものはありませんでした。
アンケート、僅差ですね。投票期限はまだあるのでどんどん投票してください。
ヒロインの属性は?
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原作に沿った引っ込み思案オタク
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作者の大好きな軽いヤンデレ属性
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激重ヤンデレ。独占欲全開