IS×AC ガチタンが行く   作:ガチタン愛好者

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この話からタグにヒロインを追加します。やっぱりラブコメあってのISのSSですからね。


青春とは恋愛である(決めつけ)

「知らない、天井だ」

 

目覚めた俺はベッドに寝かされていた。辺りを見るに医務室のようだ。そうか、負けたんだったな俺。窓の外は夕焼けが広がっていた。

 

「何時間か寝てたらしいな。うぐっ!」

 

体を起こそうとすると激痛が走る。あのときのダメージが残っているようだ。

しかしどうしようか、誰もいないのだが。

 

そう考えていると医務室のドアが開いた。

 

「派手にやっちゃったけど大丈夫?」

 

「あっ先輩。ええ、頑丈なのが取り柄なので全身が痛いだけで特に怪我はありません」

 

「よかった。私の出せる全力を叩き込んだからどうなったかと思ったわ。無事そうで何よりよ」

 

「あの試合の結果はどうだったんですか?記憶が無いんですけど」

 

「ギリギリで私が勝ったわ。あなた最後の最後に自爆したじゃない。私の必殺技は防御を完全に捨てるからもう少し受けたダメージが多かったら引き分けだったのよ」

 

「あのときは無我夢中だったから記憶に無いです。負けたってことはそういうことですよね。今後は簪さんとの過度の接触は止めます。デカイ口叩いたのにこの様では、恥ずかしい」

 

「その事なんだけどね、お姉さん許可します」

 

「へっ?」

 

思わず間抜けな声が出た。

 

「どういうことです?俺は確かに負けたのに」

 

「あの試合のあと血相変えて医務室に簪ちゃんが飛び込んできてね。第一声が「有澤君は!?」だったのよ。簪ちゃんがあそこまで気にするなんて相当よ。後私一度も勝てなんて言ってないわよ。言ったのは私を越えていきなさいだけ。本当は圧勝する予定だったのに学園最強の私をあそこまで追い詰めたんだから十分合格よ」

 

「えっ。マジですか、、、」

 

思わず涙が出た。それと同時に俺はここまで簪さんに惚れ込んでたんだと実感した。

 

「私はこの辺で失礼するわ。簪ちゃんには目覚めたって伝えておくから。多分お見舞いに来るだろうからゆっくりお話しなさいな。私は簪ちゃんが笑顔でいられるなら何でもサポートするわよ。それじゃ」

 

どうやら楯無さんには認めてもらえたらしい。あれだけ啖呵を切ったのだから勝ちたかったのだが、、、いつかリベンジしてやる。しかし、どこが悪かったんだ?全力は出しきったつもりだが、

 

『ほう。最後の油断は忘れたらしいな。企業連に戻ったら訓練だな』

 

いっけね、忘れてた。ってか怖ええよこの声。怒りがひしひしと伝わって来るんですけど!?

まあ取り敢えず今のところは休んでおこう。多分簪さん来るだろうし。来てほしいなあ。

 

ガチャ

 

「有澤君!目が覚めたって聞いたんだけど具合はどんな感じ?」

 

速っ!さっき楯無さんが出ていってから数分と経ってないぞ。息が荒いし、、、これは走ってきたなここまで。俺のためだろうな。純粋に嬉しい。

 

「全身が痛むだけで骨折といった怪我はない。明日には復帰して授業に出られるさ」

 

「そう。それは良かった。ねえ有澤君、何であんな無茶したの?お姉ちゃんに挑むなんて」

 

「なんで、、、か。それは俺の意見を通すのにお姉さんが立ちはだかったからだよ」

 

「その意見ってもしかして、、、」

 

「言わせんな恥ずかしい」

 

「、、、私はね、今までこんな感情持ったこと無いんだけどさ。私でいいなら、、、

    その、、、付き合ってくれない?」

 

そう言うと簪さんは俯きながら手を差し伸べてきた。確か一夏はこのセリフを聞いて買い物と勘違いしたらしいが生憎俺はそこまで鈍感じゃない。

 

「いいとも。俺でいいなら喜んで」

 

俺は差し出された手を掴んだ。

 

「じゃあさ、簪さんって言うの止めない?簪って呼んで」

 

俺は一瞬躊躇したが、

 

「分かった。これからよろしくね。簪」

 

俺はその日から簪と恋人になった。正式に。

 

翌日。いきなり呼び捨てに変わったことでクラス中から質問攻めにあったのは言うまでもない。だが皆薄々気がついていたらしくそこまで驚いてはいなかった。

 

その日の放課後俺達二人は生徒会長に呼び出された。

 

「何の用ですか?生徒会長殿」

 

「やだなあ。たっちゃんって呼んでくれてもいいのよ?」

 

「じゃあたっちゃん先輩、何の用ですか?」

 

「先輩、、、まあいいか。あのね、実は部屋割りのことなんだけどね。織斑君の方から部屋を変えてほしいって要望があっての?」

 

「えっあいつそんなに俺とが嫌だったのか?」

 

「いや、どうやら彼多くの女子にモテたらしくてね。その中に篠ノ之さんがいてね、その子から「一夏と部屋を一緒にしてくれ」って要望が来たのよ。この際もし簪ちゃんと有澤君がいいのなら部屋を一緒にしたらどうかなって。どうせ有澤君ってヘタレだから手を出すことも無いでしょう?」

 

「嫌な信頼ですね。事実だから何も言い返しませんけども!俺はいいですが簪は?」

 

「私も構わない」

 

「呼び捨てにまで発展している!?んんっ、ならそれでいくわ。お姉さんに任せなさい。多分来週までには部屋を変われると思う。有澤君に移動してもらうから荷物まとめといてね」

 

「分かりました。一つ付け加えていいですか?」

 

「何?」

 

「たっちゃん先輩のことですからどうせ仕掛けてるか仕掛けるつもりなんでしょう?盗聴機と隠しカメラ。あれらは外しておいて下さい」

 

「なぜバレたかは聞かないでおくわ。分かった」

 

「お姉ちゃんそんなことしてたの、、、うわぁ」

 

「ドン引かないで簪ちゃん!私はあなたを思って、、、」

 

「迷惑、プライバシーの侵害。次発覚したら織斑先生に言う」

 

「それは勘弁して!ただでさえ目を付けられてるのよ!」

 

「たっちゃん先輩の普段の行いが垣間見えました」

 

そんなこんなで俺は簪と同じ部屋で暮らすことになった。付き合えたらいいなあレベルだったのに、まさかここまで行くとは思ってなかった。どうやら今後の学園生活、とても楽しいものになりそうだ。恋人ができるというのはいいもんだな。人生捨てたもんじゃ無いな。

 




お互いに意識し合っていたので恋人になるのは時間の問題でした。

部屋割りの変更
有澤:一夏と同室→簪と同室
箒:今までの部屋→一夏と同室
本音:簪と同室→箒がいた部屋

書いておいて言うのもあれですが本音って簪と同室、、、でしたよね?間違ってたらごめんなさい。ちなみに寮監の許可は当然取得済みです。全員了承したと言うことで。

生徒会長の呼び方ですが
本人に対して[先輩]→[たっちゃん先輩]
簪に対して[お姉さん]
本人に対して真剣な話の時[生徒会長殿]

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