企業連アリーナ
「結局採用されたのはどれなんだ?」
「えっとね、グレネードミサイルとスナイパーライフル、レーザーライフルにバトルライフル、最後に連射式とっつきだよ!」
「最後のを除けば比較的マトモそうだな。さっそく撃ってみてくれ。俺も楽しみだ」
「じゃあまずはグレネードミサイルからだね。サイズとかはそのままだから元のミサイルコンテナが使えるね。ターゲットロック、ふぁいあー!」
シュバー! ドッガアアアアアン!
凄まじい威力。至近弾でも驚異になりそうな爆炎であった。
「やっぱりタッグじゃ使えなさそうだね」
「なんだ、OIGAMIよりショボいじゃないか」
「「「あんなのと比べないで!」」」
簪と職員に怒られてしまった。俺のなかではOIGAMIが基準になるからどれも爆発がショボいんだよなあ。
「次は~スナイパーライフル!」
2mの銃身を持つライフルを立ち姿勢で構えた簪は1km先のターゲットを狙い始めた
バンバンバン!
小気味良い発射速度と高い安定性、低い単発火力は手数でカバーする。
「おもしろーい!すごいよく当たるよこれ。連射しても銃が全然ブレないよ!」
「軽い音だな。まあ簪は軽量機だからスナイパーキャノンとかは積めないからしゃーないのか。でも初速が早いな、貫通力は高そうだ」
その呟きを聞いたのだろう。BFFの職員が
「1km先の厚さ100mmの鉄板位なら余裕で貫通できますよ!」
誇らしげに語っていた。
「そしてそして~待ちに待ったレーザーライフル!」
シュンシュン!
耳を澄まさないと聞こえないほど静かな射撃音。
「レーザーライフルってこんなに静かなんだ!凄い!」
「レーザーは風切り音はしませんし、それは射程の短いカービンモデルなので出力も小さいので冷却ファンも静かなんです。弾道も無色で隠密能力が高いです。まあ世に出回ってるレーザーは見栄え重視で弾道が見えたりしますがね」
「うーんアニメみたいなかっこよさは無いけど実用性はすごく高いね!」
「ええ、射程が短いとはいえ有効射程は500mほどありますから試合等では必要十分かと」
「レーザーっていいね!あれっ?どうしたの有澤君?」
「射撃音無し、弾道が見えない、EN属性‥‥‥俺勝てない?」
「そういえば有澤君ってENに滅法弱かったね。少しは有効打になるかな?」
「いいもん!対EN塗装4度塗りするもん!」
「言いにくいのですが、あの塗装は重ね塗りしても効果は一緒です」
「どないせえっちゅうねん!!」
「はいはい次行くよー。次は~バトルライフル!ってバトルライフルって何なの?」
「バトルライフルとは汎用性の高い射撃兵器です。一般的にはアサルトライフルとも言いますね。企業連ではバトルライフルと表記します」
「ふうん。ようはアサルトライフルなのね。どれどれ」
ドドドドドドドド!
高い安定性と高い発射レートはとても高い次元でまとまっていた。
「凄い!癖がなくて扱いやすいし単発もフルオートも問題なし!まさしく万能だよこれ!」
「ただし、狙撃はスナイパーライフルに劣りますし、連射もマシンガンや機関銃、ガトリングに劣るので器用貧乏にならないよう上手に使ってください」
「分かりました。最後はこれだー!とっつき!」
ドガガガガン!
重い音が4回響いた。構造としては一撃叩き込んだら反動で杭が元の位置に戻る。これを4回繰り返しているのだ。猛スピードで。
「凄いね!重量は軽いのに瞬間火力は有澤君のKIKU並みだよ!」
「ここまでいいこと尽くしに聞こえるじゃろうが欠点が1つあるんじゃ」
「何ですか?」
「構造上4発全て叩き込めるのはごく稀じゃ。相手が柔らかかったり、衝撃逃がされたりしたら十分な反動が生まれんけえ2発目以降出てこんのじゃ。そうなったら軽い貧弱なただのパイルバンカーじゃ」
「分かりました。気を付けます」
「それと最後にわしら全員から一言」
「「「データ取りしっかりお願いね!」」」
「タダで使わせていただくんです。それくらいはしっかりやります。それじゃあ相手になってね有澤君♪」
「やってやらああ!どっからでもかかってこいやあ!」
なおレーザーライフルで滅多撃ちにあい、4連パイルで隆彦は倒れた。
「そういえばあいつの専用機は有澤タンクじゃったのう。数少ない4発全て入りそうな機体じゃのう」
高機動でレーザーにパイル、悪すぎたのだった、相性が。
その後はまた二人部屋が用意されておりダブルベットに二人でくっついて寝たり(お互い顔真っ赤で眠れず)翌日目の下に隈を作っり職員に弄られたり、帰る寸前に主任が
「結婚式には呼んでくれよおお!」
という特大の爆弾を落としてくれたお陰で道中お互い会話が無かったりした。なお帰ってから隆彦は生徒会長から2時間ほどお話があったという。
亡国企業side
「で、貴様はおめおめと逃げ帰ったということか。専用機を持ちながら、二人を見捨てて」
「それに関しては否定しません。事実ですから。ですが収穫はありました。これをどうぞ」
「なんだこれは。なんのデータだ?念のため独立パソコンで閲覧させてもらおう‥‥‥これは!」
「ええ。企業連の極秘情報です。混乱に乗じて企業連から奪って来ました。まだ世に出回っていないIS武器のデータ等です。特に武装データは二人目の有澤隆彦の機体の攻略に役立つかと。奴の機体は全てそれらのパーツで構成されています」
「なるほど、よくやった。今後もよろしく頼むぞ」
「了解」
そう言ったスコールは自室に戻るのだった。口元に笑みを浮かべながら。
当然報告されたデータはそれっぽい虚偽データです。次回はタッグトーナメントをお送りいたします。
すいません。前回の話でシード枠と書きましたがよく考えたら一年生の専用機持ちだけでペアを組んだら偶数組になることに気がついたのでシード枠という表記を消しました。最近は投稿後編集しなくて済んでたのでとても悔しいです。以後気を付けます。