infinite time ケータイ捜査官3 作:伊勢村誠三
そしてこの頃出会ったのが、今俺に話しかけてきたのがフォンブレイバーのサード。
俺の唯一無二の相棒になる仮想生命体だ。
ここでIS絡みでこのノベルを読む事となった者の為にフォンブレイバーについて説明しなければならない。
まず核となる特殊なチップ、ラムダチップなどがもたらした複雑な人間と遜色ないと言っても過言ではない感情を思考パターンとして持つAIの事を仮想生命体と呼び、
その中でもアンカー社が開発した携帯電話型の8機の物達を総称してフォンブレイバーと呼ぶ。
つまり俺は数いるアンカーエージェントの中からフォンブレイバーのユーザーに抜擢されたバディユーザーだ。
もっともこの頃の俺はサードを便利な
思えば俺は初対面からサードに対して最悪の対応をしていた。
俺が正式にサードのバディユーザーになったのがアカツキ事件の半年前。
「機械の相棒ですか?」
俺は普段はアンカーUSAで働いているのだがこの日は水戸博士のラボのあるアンカージャパンに来ていた。
「今の君に必要な存在だ。」
水戸博士は、この羊羹好きで、面倒見が良く、御隠居と親しまれる好好爺は穏やかな声で告げた。
扉を開き、中へ招く。そこには七つの台座がありうち二つ、ゼロワンとセカンドがない。
残った左から三番目の台にある青い携帯電話が1人でに開いた。
『はじめましてレン・アキヤマ様。わたくしはフォンブレイバーサード、貴方のバディです。』
「!? 驚きました。相当高度なAIを積んでいるのは知ってましたが、これ自分で喋るんですね。」
「ああ、彼ら彼女らは自分で考え自分で学ぶことが出来る。だからこそ人間のバディが必要なんだ。レン君、サードを頼めるか?」
「はい。任せてください。」
そして舞台は再び大阪に戻る。俺は事前に調べていたアドレスを頼りに人に道を訪ねながら目的地を目指した。
『アキヤマ様、この道は先ほども通りました。』
「わかってる。あと人前で俺の許可なく喋るなと何度言ったら分かる!」
そして今でこそ多少改善されたが、俺は頭に超がつく方向音痴だ。
どれほどかと言うと地図がまともに読めたことは人生でただの一度だってない。
家から学校への道だって土曜日日曜日を挟んだらすぐに忘れるレベルの。
そして意地っ張りの俺はサードに頼らず自力で向かおうとしていた。
なんせ当時俺は大の機械嫌いだったからだ。
理由を話すと、やはりアカツキ事件の話になる。
奴は犯行前日に次のような発言をネットでしていたのだ。
『明日のよる不運にも俺の前を通る者を生贄にする。』
ご丁寧な事に地図までつけて投稿していたのだ。
とは言えネットに数ある発言の一つ。
取り立てて騒がれる事なく、警察に知られる事なく俺の母さんはあの日に殺されてしまった訳だ。
それからというもの、逆恨みも甚だしいと言われてしまえばそれまでだが俺はネット嫌い機械嫌いになった。
今でこそサードを相棒にして様々な畜生以下のサイバー犯罪者共と画面越しに戦ってる俺だが、当時はパソコンを見るだけで不機嫌な顔になるレベルで機械やネットがダメだった。
「顔も見えない様な奴らは信用できない。」
とか言ってSNSなんかもヘイトしていた覚えがある。
今はあの頃よか丸くなったが、それでもこの考えを捨て切ったかと言えば絶対に違う。
それはさておき、この後俺は大体正午に目的地の最寄り駅に着いたはずなのにいつの間にか午後3時になっていた。
土地勘のない土地、なんと恐ろしいことか。
最も過去の俺から見て未来にいる今の俺に言わせれば恐ろしいのは土地じゃなくて過去の自分のアホさ加減なのだが。
(仕方ない。もういっそ誰かに案内してもらおう。)
そこで俺は丁度下校中だったある女の子に声をかけた。
一応俺の名誉の為に言っておくが、俺に小女性愛的な趣味はない。
小柄な女性が好みだが、未成年に手を出したりはしない(俺も未成年だが)ことを理解してくれ。
「君、ちょっといいかな?」
「!? な、なんですか?」
「道に迷ってしまってね。■■■■■丁目の秋山さんのところに行きたいんだけど知ってるかな?」
「え? えっと、おばあちゃんかおじいちゃんの知り合いですか?」
これが俺と俺の従妹の秋山
オリキャラ解説 名前の由来
秋山華澄
秋山蓮がハスなので同じ花言葉の花からとろうと思い同じ『清い心』という意味を持つ霞草からとりました。
まんま霞だと可愛くないので女の子ぽい字を当てました。