ヴァンガード !F   作:大葉景華

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第三話

「今度はコッチの番ッスよ! 俺のターン。 スタンドアンドドロー ! ハイドックブリーダー アカネにライド!」

 

今度は鞭を持った赤い長髪に乗り変わる。

 

「うぉ……。 女の子にライドするとなんとなく感覚も変わりますね」

 

「あはは……最初はそんな感じするね」

 

「やっぱそうなんスね……。 それより、アカネのスキル発動! カウンターブラスト1でデッキからぽーんがるをスペリオルコール(カードのスキル等でコールする事)!」

 

俺の後ろに立っているのは機械仕掛けの犬だった。

 

「スキル発動! ソウルチャージをして、そのカードがトリガーカードだったらパワー5000上昇!」

 

ドキドキしながら山札の上を捲る。 さっきから心臓の昂りが止まらない!

 

「効果でソウルチャージ……ノーマルユニットかぁ!」

 

いや、しょうがないさ!

 

「沈黙の騎士ギャラティンをコール! ヴァンガードでアタック!」

 

「ノーガードです」

 

「ドライブトリガーチェック……。 ノートリガー……。 くっそぉ! 次だ!ギャラティン!」

 

「それもノーガードです……。 ゲット!ドロートリガー!」

 

げっ!ドローされちまった!

 

「くっそー……ターンエンドッス」

 

「僕のターン。 スタンドアンドドロー。 ライド! アルフレッドアーリー!」

 

先輩がライドしたのは荘厳ながらも無骨な甲冑を身につけている戦士だった。 その表情や佇まいは将来凄まじい人物になりそうな雰囲気がある。

 

「そして、グレード3にライドした時、ユニットから贈り物をもらえるんだよ。 それがこの『イマジナリーギフト』だよ。 そして、僕らが今使っているクラン『ロイヤルパラディン』はイマジナリーギフト『フォース』!」

 

アルフレッドにフォースの力が与えられた。 存在感に勢いが増す。

 

「効果は自分のターンだけパワー10000上昇!」

 

「うぇ!?」

 

しかも、それだけでは終わらなかった。

 

「アルフレッドのスキル! カウンターブラストでソウルの中にいるブラスターブレードをスペリオルコール! そしてパワー10000上昇して一枚ドロー!」

 

「なんだって!?」

 

一体増やしてパワーを上げて一枚ドロー!? 反則だろ!

 

「行くよ!アルフレッドでヴァンガードにアタック!」

 

「くっそ……。 ノーガードッス」

 

「そして、 グレード3はドライブチェックを二回行える。 行くよ?ツインドライブ! ファーストチェック……。 ノートリガー。 セカンドチェック……。 ゲット!クリティカルトリガー!クリティカルはヴァンガードに! パワーはブラスターブレードに!」

 

「ぐっ……。 ダメージチェック……。 ノートリガー。 セカンドチェック……。 ノートリガーッス……」

 

一気にダメージ4……。 しかもまだブラスターブレードがいる!

 

「ブラスターブレードで、ヴァンガードにアタック!」

 

「くっそ……ノーガードッス。 ダメージチェック……。 ノートリガー……」

 

ダメージ5……もう後が無い……このターンで決めてやる!

 

「俺のターン。 スタンドアンドドロー! ライド! 集成の騎士 フィルノ!ゲット! イマジナリーギフトフォース!」

 

豪華な盾と剣。 そして煌びやかな甲冑に身を包んだ金髪の女性騎士にライドする。漲る力はグレード1や2と比較にならない。

 

「スキル発動! カウンターブラスト2で、一体手札からスペリオルコールして自分とそのユニットのパワーをプラス10000! 俺がコールするのはアレン! そしてアレンのスキル! カウンターブラスト1で手札から自分のヴァンガードのグレーも以下のユニットをコールして一枚ドロー。 そしてアレンのパワープラス3000! 俺がコールするのはギガンティックチャージャー! こいつは自分が登場したらパワープラス10000!」

 

怒涛の連続スペリオルコールコンボで三体のアタッカーが揃う。

 

「ギガンティックチャージャーでアタック!」

 

「エポナでガード!」

 

「くっそ、阻まれたか……。 フィルノでアタック!」

 

先輩が少し思案顔をする。

 

「……。 ノーガードです」

 

先輩のダメージは4。 って事はクリティカルトリガーを捲れば勝てる!

 

「ファーストチェック……。 ドロートリガー。 ギャラティンにパワー10000して一枚ドロー。 セカンドチェック……。 ゲット!クリティカルトリガー!」

 

やった! これで決めてやる!

 

「クリティカルはヴァンガードに! パワーはギャラティンに! 言っけぇぇえええ!」

 

光を帯びた剣激が先輩を貫く。 これで俺の勝ちだ!

 

「ダメージチェック……。 ヒールトリガーだけと、相手の方がダメージが多い時は回復はしないよ。 パワーだけヴァンガードに付与」

 

やった!これでダメージ5! もう一点!

 

「セカンドチェック……。 ゲット! ヒールトリガー!」

 

なんだって!? それじゃあ……

 

「ダメージ一回復。 そしてパワーはヴァンガードに……惜しかったね」

 

「……く、まだだ! ギャラティンでヴァンガードにアタックだ!」

 

目隠しをした剣士がトリガーの力とフォースの力で目にも止まらぬ突進を見せる。 頼む!これで決まってくれ!

しかし、勝利への壁は最後が一番高いと相場が決まっていた。

 

「閃光の盾 イゾルデでガード! スキル発動! 手札を一枚捨てればガード値に関係なくこのアタックを止める守護者(センチネル)!」

 

そ、そんな……カードを……。

 

「……ターン……エンドです」

 

「僕のターン。 スタンドアンドドロー。 ライド!モナークサンクチュアリ アルフレッド!」

 

現れたのはさっきのアルフレッドより、少し歳をとった姿だ。 しかし、 老いを感じさせる様なものはなく、 国を収める盟主の様なものを感じさせる。

 

「ゲット!イマジナリーギフトフォース! スキル発動! ドロップゾーン(使い終わったカードや、退却したカードを置く場所)からブラスターブレードを手札に。 そして自身のパワーをプラス15000!そしてソウルにアルフレッドがいるならクリティカルプラス1! アタック! 」

 

「……ノーガード……です」

 

「ツインドライブ。 ファーストチェック……セカンドチェック……。 両方ノートリガーだけど。 スキルで二点ダメージだよ」

 

「ダメージチェック……。ノートリガー。 俺の……負けッス」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

「ふぅ。 凄いよ燈君。 負けちゃったけどあとちょっとの所だったよ!」

 

「そうなのです!あの先導君をここまで追い込むなんて石田には出来ないのです!」

 

「お前すげぇな! 次は俺ともファイトしようぜ!」

 

あぁ、……終わったあとでも鮮明に覚えてる。 自分がユニットにライドして戦う感覚。 相手に攻撃がヒットした時や、逆に攻撃を受けた時の衝撃。 そして何よりあの世界。 惑星クレイの圧倒的なリアリティ。 今まで感じた事が無い! 最高だ!

 

「すっ……げぇ!楽しかったッス! 確かに負けちゃったのは悔しいッスけど、ヴァンガード超楽しいッス!」

 

俺がそう言うと先導先輩が自分の事のように喜んでくれた。

 

「ほんとに!良かった! 」

 

「俺もカードファイト部に入りたいッス!!これからお願いします!」

 

その日は日が暮れるまで店長が貸してくれたデッキで戦い続けた。

 

でも、先導先輩とやった時のあのリアリティある感覚は掴めなかった……。 あれは一体……?




とりあえず最初の戦いはここまで
主人公のクランは何だと思いますか?
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