先攻は三和先輩だ。
「俺のターン! 早速行くぜ! ライド! ライザーカスタム! スキル発動! このユニットは先攻でもアタックできる! アタック!」
「マジか! くっ……ガード!」
いきなり手札を消費させられた……。
「今度はコッチから攻めるぜ! ドロー。小さな勇者 マロンにライド! スキルでドローしてヴァンガードにアタック! 」
「ノーガードだぜ」
「ドライブチェック……。 ノートリガー」
「こっちもノートリガーだぜ」
よし、先に攻撃されたけどダメージは向こうが1。 コッチは0だ。
「ターン終了ッス」
「俺のターン。 スタンドアンドドロー。 ライド!ハイパワードライザーカスタム! スキル発動! ソウルのバトルライザーをスペリオルコール! そしてヴァーナル・クラッカーをコール! アタック行くぜ! 」
リアガードのヴァーナルが手にしたモーニングスターを振り回しながら突っ込んで来る。
「ガード!」
「やるな! なら今度はヴァンガードでアタック!」
バトルライザーのブースト(後列のブースト能力を持つユニットが自信をレストする事で前列にパワーを上乗せする事)で強化されたアタック。 防ぎきれない……か。
「ノーガードッス」
「お?良いのか? なら遠慮なく! ドライブトリガーチェック……。 ゲット!フロントトリガー! 前列のパワープラス10000!」
良かった。 クリティカルならともかくパワーが上がったのはもうアタックできないヴァーナルと攻撃が通るのが確定しているヴァンガードだけ……。
「甘いぜ、燈」
「? 取り敢えずダメージチェック……。 ノートリガーッス」
俺が処理をすると、三和先輩が得意げに笑う。
「ハイパワードライザーカスタムのスキル! こいつのアタックが成功したらバトルライザーをソウルに入れてリアガードをスタンド!」
何だって!? 三和先輩のデッキは攻撃的なデッキなのか……。
「トリガー付きのアタックだ! 止められるかな?」
「くっそ……ノーガード。 ……トリガー無しッス」
まずい……ジリ貧になる……でもガードに手札を使ってしまって展開が出来ない。
「スタンドアンドドロー……。 ライド、沈黙の騎士 ギャラティン! ……くっ、そのままアタック……」
手札が足りない……。 頼む!ドロートリガー!
「ノーガードだぜ」
「ドライブトリガーチェック……。 ノートリガー。 くそっ!」
「俺のターンだな。 スタンドアンドドローっと……。 ライド! パーフェクトライザー! ゲット! イマジナリーギフト アクセル!」
アクセル……。 新しいリアガードサークルを作り出すイマジナリーギフトか……。 攻撃的な三和先輩らしいデッキだなぁ。
「ガンガン行くぜ! マキシマムライザーをアクセルサークルにコール! ジェノサイドジャックをコール! ストルジーニをコール!」
怒涛のコール。三和先輩はこのターンで決めるつもりだ……。手札のガード値は低い……。 でもトリガーしだいでまだ勝機はあるはず!
「行くぜ! ヴァーナルでアタック! 」
「ガード!」
「マキシマムライザーでアタック!」
くっ……ここからは止められない!
「ノーガードッス!……。 トリガー無し……」
「ジェノサイド!お前も行け!」
止められない!……あれ? 三和先輩、せっかくジェノサイドの後ろにブースト要因を出したのにブーストしないのか? 兎に角、これならガード出来る!
「ガード!」
「……ふっ! ヴァンガードでアタック! スキル発動! 前列二体をスタンドさせる!」
!? これが狙いだったのか! まずい……あのデッキにはアレが入っている!
「くっそ……ノーガード」
「ツインドライブ行くぜ! ファーストチェック……。 ゲット! フロントトリガー!」
やっぱり!
「しかもストルジーニはフロントトリガーが出る度にパワー10000上昇!」
最初のジェノサイドジャックをブーストしなかったのはこの為か! 後のもっと大きな一撃を通す為に!
「まだセカンドチェックが残っているぜ? ……ゲット! フロントトリガー!」
……二枚……だと?
「ストルジーニと前列パワーアップ! マキシマムライザー!行け!」
「ノーガードッス……ノートリガー……」
「これで最後だ! ストルジーニのブースト、ジェノサイドジャックでアタック!」
「ノーガード……ノートリガーッス。 ダメージ六。 俺の負けッスね」
まさかグレード3にライドする暇も無いなんて……。 強いなぁ……。
「やりぃ!」
「くっそおー! 三和先輩強いっすね」
「へへっ、まあな。 一応俺もヴァンガード甲子園に去年出たからな」
少し照れ臭そうに鼻を擦る。
「次は櫂さんともやってみたいです!」
俺が意気込んでそういうと三和先輩が少し困った顔をした。
「あー、いや、櫂はなー……」
「? 何か問題があるんスか?」
「……いや、構わないぞ」
「お?良いのか? 櫂」
なんかよく分からないけどやった! 早速と思いデッキをシャッフルしてテーブルに着いた時、また扉が開いて新しい人が来た。
赤い長髪を後ろで止めた、真っ白な制服。 紅い瞳の中に確かな闘志がある。
「ん? あ〜!櫂!いたんですね」
見た目とは裏腹に何だか気の抜ける雰囲気と話し方をする人だ。 櫂先輩の知り合いって事はこの人もファイターか。
「レンか」
「久しぶりですねぇ。 ファイトしましょうよ?」
「別に構わないが、先約がいる」
櫂先輩が俺を顎で指し、初めてレンさんが俺を見る。 その戦士のような目付きはヴァンガードのユニットを連想させる。
「……へぇ、君。 面白いですね。 櫂より先に私とファイトしませんか?」
と、いきなり言ってきた。
「え? 俺と、……えっと」
「レン。 私の名前は雀ヶ森レンです。 さぁ、私とファイトしましょう?」
レンさんカッコイイですよね