『『スタンドアップ! (The)ヴァンガード!!』』
自分の意識は地球から離れ、惑星クレイへと霊体になって飛び立つ。 レンさんも既に惑星クレイへと降り立ち、優雅な仕草で俺を促す。
「この感覚こそがPSYクオリア同士の感覚です。 お互いのイメージがお互いのイメージを高め合い、自分のイメージを現実に投影する。 その惑星クレイ、自分。 そして相手の三つの世界の共鳴こそがPSYクオリアの真骨頂」
三つの世界の共鳴……確かに、ユニット達と共にいる感覚は何者にも変え難い。 俺は、もっとその先の感覚を知りたい!
「ライド! ぐらいむ!」
俺が青い色の獣にライドするのを見ると、レンさんもライドした。
「ライド フルバウ」
レンさんがライドしたのは俺と同じような四足の獣だが、ぐらいむのような動物感は無い。 黒く、機械的な見た目をしている。
「俺のターン。 ドロー。 ライド! ナイトスクワイヤ アレン!
ターンエンドです」
「ライド ブラスタージャベリン」
現れたのはフルバウと同じような漆黒の色をした鎧に身を包み、身の丈を超える槍を両手に構える戦士だった。
「PSYクオリア同士の戦い。 それはユニット達と心を通わせる事。 ジャベリンでアタック」
巨大な槍を軽々使いこなし、鋭い刺突を繰り出す。
「ノーガード!」
「ドライブトリガーチェック……」
レンさんが手をかざし、めくろうとする瞬間。 目の中で微かに光が瞬く。
「ゲット、クリティカルトリガー」
いきなり!? クソッ!
「ダメージチェック……。 両方ノートリガーッス」
いきなり二点のダメージか……。
「少年。 PSYクオリア同士のファイトはただのファイトではない」
「? それはどう言う……ぐぁあああああああああああ!?」
何だこの痛み!? 腹を巨大な何かで貫かれたような……貫く? ……まさか!
「そう、PSYクオリアはユニットと共鳴する事でファイトを高め合う。 その代償として、ファイトでのダメージは強いイメージを持ってファイターに跳ね返る。 その痛みはダメージを増す毎に強くなる」
そんな……これがイメージ? 幻想の痛みとは到底思えない……。 思わず膝を着きそうになるがすんでのところで耐える。
「くっそ……俺のターン……ドロー」
視界が眩む。 汗が気持ち悪い……。 カードを引く手が震える……。
『マイヴァンガード。 気を確かに』
この声は?
『今だけは力をお貸しします。 ご武運を』
この声……嘗ては敵として聞いたことがある。 震えが止まった手で引いたカードを見ると
「……ありがとう。 もう大丈夫だ」
「行きます! ライド! 今だけは俺に力を! ブラスターブレード!」
『それでいいのです。 しかし、お気をつけて。 向こうにもブラスターはまだいます』
「ああ! リアガードに心理の騎士 ゴードンをコール! そしてヴァンガードでアタック!」
「ノーガードです」
「ドライブトリガーチェック……」
イメージしろ……次のカードを、次の攻撃を、防御を。 このファイトを俺のイメージで支配しろ!
「ゲット! ヒールトリガー!」
自分でも信じられない速さでブラスターブレードの大剣を振るう。 しかし、その体を袈裟懸けに切られたのにレンさんは涼しい顔でダメージチェックをする。
「ゴードンも行け!」
「ガード」
「よし、これで点数は同点。 ターンエンドッス」
「……素晴らしいですね。 PSYクオリアを自覚してその早さで使いこなせるようになるのは。 だが甘い。 その程度のファイト、私には全く通じない。 ライド!ブラスターダーク!」
現れたのはブラスターブレードどよく似た剣士だった。 闇よりも深い漆黒の鎧に身を包ん姿は、正にブラスターブレードの影と呼ぶにふさわしい出で立ちだ。
「ユナイテッドサンクチュアリの正騎士団。 それがロイヤルパラディン。 それの对となるユナイテッドサンクチュアリの影の騎士団。 それがシャドウパラディンです。 その力を知るがいい」
暗闇から驚異が襲う