アズールレーンクロスレイズ    作:Abe

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なんとか書き終わった。ちゃんと三日月居ますよ。残念ながら戦闘シーンは少ないですが。


第四話 鉄と血の再会

刹那・F・セイエイとヒイロ・ユイが戦闘区域離脱後

 

 

 

海底に沈む悪魔の機体。その赤い目で彼は何を見るのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……暗い。」

 

 

 

悪魔の機体ガンダムバルバトスルプスレクス、それを操るのは三日月オーガス。

 

 

 

「俺。……死んだのか?」

 

 

 

「変な女と戦った後から記憶がないし……。」

 

 

 

「ん?レーダーに反応?」

 

 

 

「………行ってみるか。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レーダーの反応は30機体程でそれはサーペントから発せられるものだった。

 

 

 

「なんだあれ……!あの中に誰かいるのか?」

 

 

 

三日月が見たのはドーム型のものでその回りをサーペントが隙間なく囲っている。

 

 

 

「………あれ、助けた方がいい?オルガ………。」

 

 

 

「……オルガはもういないのに、何考えてるんだ?」

 

 

 

「……でも、俺はこれからどうしたらいいのか分からないよ。」

 

 

 

しかし、その時三日月の記憶がフラァシュバックする。とても昔だ。幼き頃の三日月とオルガが話している。

 

 

 

「ねぇ、次はどうすればいい?オルガ。」

 

 

 

「決まってんだろ。」

 

 

 

「うん?」

 

 

 

「行くんだよ。」

 

 

 

「どこに?」

 

 

 

「ここじゃない…………どっか。」

 

 

 

「俺たちの………本当の居場所に!」

 

 

 

それまで点滅を繰り返していたバルバトスの目が完全に光る。

 

 

 

「うん。俺はもう、止まったりはしない。進み続けるよ。オルガ!」

 

 

 

「………いくぞ。……………バルバトス!」

 

 

 

機体の目は主の復活に喜ぶように力強く輝いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瑞鶴と翔鶴はいまだにエクシアが作ったドーム型のエルスの中にいた。

 

 

 

「……音が聞こえなくなった?!」

 

 

 

「……今なら逃げれるかも。」

 

 

 

瑞鶴のそんな願いを打ち砕くようにサーペントに回りを取り囲まれる。

 

 

 

「ッ!さっきの!」

 

 

 

「……瑞鶴。……貴方だけでも逃げて。」

 

 

 

「嫌だよ、……翔鶴姉。」

 

 

 

いつか壊れるであろうドームの中で終わりの時を待つ。とうとうヒビが入りその時も終わりを迎える。その時だった。

 

 

 

「…え?何?」

 

 

 

まるで下から何かが急速で浮上してきているかのように。

 

 

 

「……それでも。……私は最後まで戦う!」

 

 

 

瑞鶴は最後までいきる希望を捨てなかった。

 

 

 

水柱をたてながらそれが出てくる。

 

 

 

「何?……あれ?」

 

 

 

悪魔の機体 バルバトスルプスレクス その初陣だ。

 

 

 

「邪魔。」

 

 

 

サーペントが超大型メイスで一瞬にして潰れる。

 

 

 

「なかなかいるな。まあ、倒しがいがあるし別にいいか。」

 

 

 

腕部200mm砲を構える。

 

 

 

「当たれ!」

 

 

 

200mm砲が火を吹く。

 

 

 

2機のサーペントの頭に正確に当たる。

 

 

 

「えっと………こう使うの?」

 

 

 

テイルブレードが変幻自在な動きで数十機の頭部を一瞬にして刈り上げる。

 

 

 

「使いやすいな……これ。」

 

 

 

「あれ?もう一機?」

 

 

 

三日月のバルバトスのお陰で60秒程度で30機ほどいたサーペントが残り一機となっていた。しかし、そのサーペントが見ているのは瑞鶴達だった。三日月はブーストで一気に近づき超大型メイスを真上から振り下ろす。

 

 

 

「叩く!」

 

 

 

そこからメイスを使い、何回も叩き込んで行く。最後はサーペントの腹にメイスを突き刺し

 

 

 

「沈めッ!」

 

 

 

蹴り飛ばした。轟音とともにサーペントの残骸が沈んで行く。もちろんメイスの回収をおこなってから二人の少女に話しかけた。

 

 

 

「ねぇ?大丈夫?」

 

 

 

「え?ああ、大丈夫大丈夫!」

 

 

 

「そっか。ならよかった。」

 

 

 

「本当に助かったよ。私は瑞鶴。で、こっちが翔鶴姉だよ。」

 

 

 

「……ごめんね?翔鶴姉疲れて寝ちゃってさあ。」

 

 

 

「別にいいよ。あ、俺の名前は三日月オーガス。」

 

 

 

「三日月かぁー。いい名前だね。」

 

 

 

「でしょ?結構自分でも気に入ってるんだ。」

 

 

 

「それとさぁ一つお願いがあるんだけど聞いてくれない?」

 

 

 

「お願い?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁー。凄い速ーい!」

 

 

 

「あんまりはしゃぐと落ちるよ。」

 

 

 

瑞鶴のお願いとは重桜の本陣に帰るために背中に乗らせてほしいとのことだった。

 

 

 

「こんなに速くなると風が気持ちいいね!」

 

 

 

「そう?あんまり感じたことないけど。」

 

 

 

「えー?感じるよー。あ!見えてきたよ!あれが重桜の本陣だよ!」

 

 

 

「……あんなデカイ木火星でも見たことないや。」

 

 

 

「三日月はその火星ってところに住んでるの?」

 

 

 

「うん。いいところだよ。みんなで野菜を作ったりするし。いつか来てみれば?」

 

 

 

「本当?!約束だよ?」

 

 

 

「うん。約束。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある会議室にて

 

 

 

「えぇい。あの二人はまだ帰らないのか?!」

 

 

 

「落ち着きなさい。加賀。今は怒っても無駄なことよ。」

 

 

 

その中で加賀が声を荒げ、蒼龍がそれをなだめる。

 

 

 

「姉さん。それよりも今はあの青年が重要だと思いますが。」

 

 

 

飛龍が疑問に思ったことを言う。

 

 

 

「そうねぇー。高雄ちゃんが彼のこと見てるけどまだ目が覚めてないんじゃないの?それにしても恋っていいわねぇー。高雄ちゃん彼のこと好きそうだし。」

 

 

 

愛宕がそれに回答する。

 

 

 

「今は彼から情報を得るしかないわね。」

 

 

 

「んー。しんがりの二人が帰ってきてくれれば話は進むんだけどねえー。」

 

 

 

「ガチャリ」

 

 

 

突如として会議室に一人の女性が入って来る。

 

「高雄ちゃん?どうしたの?」

 

 

 

「帰ってきたんだ。しんがりの二人が。彼の乗っていたようなものに乗って。」

 

 

 

高雄が息を切らしながら報告する。

 

 

 

「行きましょう。」

 

 

 

蒼龍の一言で全員が席を立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁー。やっと帰ってきたよ。」

 

 

 

「ここが重桜か。なんか渋いね。」

 

 

 

「そこがいいのー!」

 

 

 

瑞鶴の話を適当に切り上げ翔鶴を持ち上げおぶる。

 

 

 

「きゃ!」

 

 

 

「あ、ごめんね?痛かった?」

 

 

 

「い、いぇ。何でもないです。」

 

 

 

「そっか。」

 

 

 

翔鶴の心臓が破裂寸前になる前に

 

 

 

「二人とも。しんがりご苦労様。」

 

 

 

「「蒼龍さん!」」

 

 

 

「で、貴女が送り届けてくれたのかしら?もしよければ名前を聞かせてほしいのだけれど。」

 

 

 

「ああ、三日月。三日月オーガス。」

 

 

 

「そう。三日月君と二人は報告を聞いていいかしら?」

 

 

 

「いや、先に翔鶴を病院に連れていってからでいいだろ?」

 

 

 

「もちろん。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程の会議室に三日月、瑞鶴、加賀、蒼龍、飛龍、高雄、愛宕が集まる。

 

 

 

「では、報告を聞きましょう。まずは瑞鶴からでお願いするわ。」

 

 

 

「はい!我々二人はロイヤル・ユニオンの艦隊の足止めをしたのですが、そこにエンタープライズが現れたんです。」

 

 

 

「結局エンタープライズによってしんがりすらも危うい状態いに追い込まれたと言うことか。」

 

 

 

「…三日月君。君は最初からそこにいたのかしら?」

 

 

 

「いや、多分その辺りの戦闘が終わった後だよ。」

 

 

 

「そう。それともうひとつ。君の乗っているあれ、一体なんなのかしら?」

 

 

 

「バルバトスのこと?」

 

 

 

「バル…バトス?」

 

 

 

「あれの名前だよ。確か別名がガンダム……だったかも。」

 

 

 

「あ、そうだ。三日月が現れる前にそのガンダムっていうものが一体いたんですよ。」

 

 

 

「んー。そのガンダムっていうのはそんなポンポン大量生産でいるものではないのよねぇー?」

 

 

 

「うん。俺もバルバトス以外は一体しか知らないし。」

 

 

 

「そのガンダムってどのようなものだったの?」

 

 

 

「確か、青と白でセイレーンのような武装がいくつもあったよ。」

 

 

 

「…もし敵側につかれたらと思うと恐ろしいな。」

 

 

 

「そうでないことを祈りましょう。」

 

 

 

「三日月君。貴女、重桜に入らない?」

 

 

 

「………。」

 

 

 

「直ぐにとは言わないから、気が向いたらお願いするわね。」

 

 

 

「分かった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三日月は沈みそうな夕日を眺めていた。

 

 

 

「………………。」

 

 

 

もし俺が重桜に入ったらどうなるのだろう。そのような葛藤を抱えていた。

 

 

 

「まあ、……ゆっくり決めるか。」

 

 

 

それに、

 

 

 

「三日月さーん。ご飯ですよー!」

 

 

 

こうゆうのも悪くない。そう思い始めていた。

 

 

 

「今行く。」

 

 

 

翔鶴のもとえと駆けていく。その背中には迷いはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be counted




さーてシリアスな部分も一段落ついたのでやっと次回から恋愛要素入るよ。ちなみに、追加したいのは個人的にガンダムUCか、ガンダムNT辺りを入れたいのですが何か意見があれば感想にどうぞ。


ちなみに三日月はヒロイン二人です。はい。どっち選ぶんでしょうね?笑

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