四木虹夢の日常は真日常   作:サウザンd.pース

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このサイトでは初めてのオリジナル小説をやっと投稿!


第1記 出会い/new daily and destiny

チッ…チッ…チッ…

 

時計の針が動く音が静かに響きわたる、この空虚な空間に一人、

悲しげに何かを見つめるようにしている男が立ちすくしていた…

 

まあ、こんな感じでいいか。始まり方は。

どうも皆さん、はじめまして。私は『謎のモノ(仮)』だ。

早速意味わかんねえやつ来たなと思っているだろうが、

今は特に気にしないでもらいたい。

因みに、最初の文は適当なので大体嘘である。

……無駄話はここまでにしといて、

まずはこの小説を手にとっていただき、ありがとうございまするm(_ _)m

この物語は記憶喪失の少年が、自身の存在意義や進むべき道、

そして力を持つ意味に対する答えを探す物語です。

予定では半分ほどは『日常』となります。もう半分は『戦い』ですね。

『日常』と『戦い』、この二つを体感していく中で、

彼はどんな答えにたどり着くか……それは、貴方方の目でお確かめください。

それでは! 物語の中へ。READY、GO!!

 

 

 


 

 

 

西暦2314年12月

 

神奈川県の海に近い地域に存在する開発都市、天原市(あまはらし)に存在する海辺。

そこで銀髪の少年が穏やかにさざ波をうつ海を眺めていた。

 

「・・・綺麗だなぁ」

 

「おーいボウズ! そろそろ店、開けるぞー!」

 

しばらくすると、海近くの中華料理店の方から少年を呼ぶ声が。

少年が振り返ると店長と思われる男性が店から出て少年を手招きしていた。

 

「わかった!」

 

それに気づいた少年はすぐさま立ち上がり店主の元へ向かう。

 

ごぽぽっ……

 

「ん?」

 

その途中、泡が破裂するような音を聞いた気がした少年は、

つい立ち止まり振り返って海を見る。

しかし、水面には波紋はあるものの、音の原因はどこにも存在しなかった。

 

「どうした? ボウズ」

 

急に少年が立ち止まって海の方を見たために、店主が心配するように声をかける。

それに気づいた少年が再び店主の方へ振り向き、「なんでもない」とかぶりを振る。

だがその直後、思い出したように「あ、けど一つ」と付け加え、

 

「俺の名前、坊主、じゃなくて、()()(こう)()、だから」

 

そう店主に笑って告げた。そう、四木虹夢(しきこうむ)。それが少年の名だ。

 

 

 

ーー中華料理店 ヒロモトーー

 

「ほいもやし味噌ラーメンお持ちぃ!」

 

「すいませーん。餃子追加おねがいしまーす」

 

「はい餃子追加!」

 

所変わってここは中華料理店ヒロモト。

先ほど虹夢に声をかけていた店主が経営している料理店である。

因みに今はお昼時であるため、それなりに客が多い。

 

「おい坊主! 9番テーブルに餃子!」

 

「はーい」

 

虹夢はここで働かせてもらっている。年齢は今年で14歳。

我々が知る日本の法律では14歳ではアルバイト等はできないが、

店主のご厚意というものもあり、働かせてもらっている。

実は他にも理由はあるのだが、今は話せない。

 

「おーいそこの君!」

 

店の奥側、厨房に近い20番テーブルの方から呼ぶ声を聞いた虹夢は、

「何だろう?」と思いつつも、すぐさまそのテーブルへ向かう。

席に座っていたのはフードを被った男性二人。

一人はどことなく暗い雰囲気を漂わせていて、

もう一人はフードから覗く端整な顔立ちと、細身な体により女性にも見える風貌だ。

どうやら先ほど虹夢を読んだのはこの女性ぽさを持つ男性らしい。

 

「え〜と……あ、お待たせしました。ご用は?」

 

「注文頼めるかな? 中華そば一つメンマ多め」

 

「あ、はいわか……かしこまりました」

 

最初と途中で決まり文句を忘れたり間違えかけたりしながらもしっかり対応する虹夢。

因みにこの時、「場所的に近いのおじさんなのに、

なんで注文しないんだろう」と少しは思っていたらしい。

そうして注文を店主に伝えようと虹夢が席から離れた時、

女性ぽさを持つ男性が暗い雰囲気の男性に話かけた。

 

「そういえば最近ここら辺で海賊みたいなやつが暴れているらしいぜ」

 

「ほうほう」

 

「なんでも海から現れては人が困るようなことを毎回行っているんだとか」

 

「ほー」

 

(……何を話てんだろう)

 

偶々聞いてしまった為に、虹夢は話の内容が少し気になった。

曰く海賊が海から出て来て悪さをしているとか。

 

(海賊……テレビくらいでしか聞かないけど本当にいるのかなぁ)

 

そんな他愛の無いことを思いつつも虹夢は店長に注文を伝えた。

 

 

 

ーー数時間後ーー

 

「お、ボウズ、そろそろ上がりだ」

 

「ん、了解」

 

数時間後、虹夢の勤務終了時刻になったようで、店主は虹夢に上がるように促す。

虹夢は頷くとすぐに帰り支度を済ませた。

 

「ほら、いつものだ」

 

そういって店主は虹夢に野菜などが入った袋を渡す。

これが給料の代わりだ。

 

「ありがとう、おじさん。じゃあ、また明日」

 

袋を受け取ると、虹夢は店主にお礼を言って帰路についた。

 

「……海賊、か」

 

道中、虹夢は海を見てさきほど男性たちが話していた噂を思い出した。

 

「そういえばおじさん、最近ここらへんで変なものを見たっていう噂を聞いたって言ったような……ま、いっか」

 

店主も似たようなことを聞いていたことを思い出し、少し噂について考えてみたが、すぐに気にしなくなった。

 

「いやいや、もうちょっと考えてみようぜ」

 

と、その時、後ろから声がしたような気がした虹夢は後ろを向いてみる、だがそこにはだれもいない。

 

「どこみてるんだよ、こっちだこっち」

 

今度はもっとはっきりした声を虹夢は聞いた。

その声は上から聞こえていた。

少し驚きつつも虹夢は上を向く。

そこには、各部が尖っており、光沢のような輝きを放つ体を持つ、赤目の黒いコウモリであった。

その大きさはかなりでかい。明らかに手の平サイズは超えている。

 

「……。……えっと」

 

「おっと、こういう時は、君かおまえは? だろ?」

 

虹夢はコウモリに対して、何か言おうとしたが、

どんなことを言えばいいかわからず困り果てた。

それに気づいたコウモリはすかさずフォローする。

 

「あ、じゃあ……お、おまえは?」

 

「あ、そっち選ぶのね。なんか今の感じと合わねえなぁ……まあいいや」

 

虹夢が選んだのはおまえ呼び。虹夢がそっちを選択したことに驚いている様子のコウモリ。

意外と思いつつも話を切り出す。

 

「俺の名はシザーバット、気前のいい便利な配下コウモリだ! おまえが知りたいこと、教えてやるよ!」

 

「気前の、いい?」

 

「おいなんでそこ疑問符なんだよおかしいだろ」

 

コウモリ、シザーバットは自己紹介すると同時に、

虹夢に疑問に思っていることに答えてやるというがそこの部分はスルーされ、

自己紹介の際に言った気前のよいの部分に疑問符を浮かべられていた。

さすがにキレかけ寸前のシザーバットだが、ここは落ち着いて、丁寧に突っ込みをする。

 

「あ、そういえば、知りたいこと、教えてくれるって今言った?」

 

「あ、うん。言った」

 

少しのタイムラグで虹夢はシザーバットの発言を理解する。

その瞬間シザーバットは、「こいつめんどくせえなぁ」、と思ったようである。

そしてシザーバットはようやく本題を話し始める。

 

「俺についていけば、今巷で噂になっている海賊について教えてくれるやつに会えるぜ。ほら、どうする?」

 

「……うーん」

 

「え、悩む?」

 

曰く、シザーバットは噂について教えてくれるものに会わせてくれるそうだ。

それを聞いた虹夢は少し考える素振りを見せる。

 

「うーん……よし、行く!」

 

しばらく考え込んだ後、決心したのか、シザーバットに行くと告げる虹夢。

それを聞いたシザーバットは、ようやくか、

という思いもこめたため息を吐くと、虹夢の眼下まで降下し、こう告げた。

 

「じゃ、手を出しな」

 

それを聞いた虹夢はすぐに両手を差し出す。

 

「いや両手じゃなくていいんだけどな、まあいい、か!」

 

ガブっ

 

次の瞬間、

 

虹 夢 の 手 に シ ザ ー バ ッ ト が 噛 み 付 い た

 

「……え!?」

 

素っ頓狂な声を出した驚愕と共に唖然とする虹夢。

少しして事態の深刻さに気づいたのか、シザーバットが噛み付いている両手をブンブン振り始めた。

めっちゃわああああああって叫びながら振り回すが、

シザーバットは

トウロクチュウ、トウロクチュウ、シバラクオマチクダさいwwww

と機械的なセリフ(笑い声まじり)を口ずさんでいる。

5分くらいたった所でようやくシザーバットは虹夢の手を離した。

 

「ふう、よし、契約完了」

 

「はあ、はあ……ちょっと、おまえ……」

 

虹夢がさきほどのことについて抗議しようとしたその時、

シザーバットは契約完了と呟いた。

その瞬間、光があたりを満たす。光は虹夢とシザーバットを包み込む。

 

「うわっ!」

 

「さあさあ、雷竜のまつ天空へ、レッツラゴー!」

 

ギュン!

 

……光が収まると、そこには人の姿はなく、

直前まで虹夢が提げていた袋だけがそこにあった。

 

 

「あれ、ここは?」

 

虹夢が目を覚ますと、そこはまるで雲の上かのような空間であった。

あたりは不思議なまでに光で満ちているが、

遠くを見てみると電気を帯びている所も存在するようだ。

 

「ここは雷龍が時を待つ場所。天空に存在する隠れされし場所さ」

 

虹夢の横でシザーバットが解説する。

 

「……ここにあの話について教えてくれる人がいるの?」

 

「あ、解説スルー? まあいいけど」

 

さりげなく解説をスルーされたことを気にするシザーバット。

すぐに気を戻し、虹夢の質問を肯定する。

 

「ああそうだ。だけど一つだけ訂正しよう。それは」

 

ズドン…!

 

直後、虹夢の後ろで巨大な、何かが落ちてくるような鈍い音が響く。

虹夢は気になったのか後ろを振り返る。そこには

 

「人じゃなくて、竜でした⭐︎」

 

そこには、背中に斧の形状をした翼を持ち、腕にカッターのようなものをつけた、黄金の竜の姿が。

 

「おまえか、シザーバットに選ばれし者は?」

 

龍はぎょろりと目を虹夢へ動かすと、虹夢に語りかける。

 

「え、選んだって?」

 

一方、虹夢は一切状況が掴めていない。困惑している。

そこに拍車をかけるように、黄金の竜は虹夢に腕をゆっくりと振り下ろす。

 

「ちょ、ちょま!?」

 

虹夢はそこから飛び退いて腕を避けた。

 

「あ、危な!?」

 

いきなりの攻撃に、より一層困惑し、同時に焦燥し始める虹夢。

そんなことは御構い無しかのごとく、黄金の龍は再び虹夢へと腕を伸ばす。

それを見た虹夢は流石にやばいと思いその場から逃げる。

 

ヒュン ズドン……!

 

「え?」

 

しかし次の瞬間、黄金の龍が消えたかと思うと逃げた先に雷を伴って現れた。

 

「うそ!?」

 

驚く虹夢。そんな彼の前にシザーバットがパタパタと飛んでくる。

 

「ほらほら、早く戦わんと死んじまうぜ〜」

 

そういってシザーバットは剣へと変形し、虹夢は剣になったシザーバットを手に取る。

 

「戦えってどうやって!」

 

「適当」

 

「えーー!? あーもうどうにでもなれ!」

 

いきなり戦えと言われ戸惑っている虹夢の叫びを文字通り適当に流すシザーバット。

それにより更に戸惑う虹夢。最終的には剣になったシザーバットを強く握り、黄金の龍に向かって駆け出す。

自身に向かってくる虹夢に、黄金の龍は右腕のカッターを振り下ろす。

 

「……っ!」

 

どんどんと迫り来るカッターを、虹夢は右に飛び退いて回避する。

 

「!!」

 

カッターを避けられたことに黄金の龍は驚く。

齢14歳程度のものでは到底避けることはできない速度で放った攻撃だったからだ。

 

「よっと!」

 

そしてカッターを避けた虹夢は黄金の龍の腕に乗り、それを伝って龍の頭を目指す。

龍は自らの腕を伝って登ってくる虹夢を落とそうと左腕で攻撃する。

だが、虹夢はその攻撃さえも回避し、バランスを崩しかけながらも左腕に着地、再び頭に向けて走り出す。

しかし龍もそのまま動かないわけも無く、左腕を大きく振って虹夢を振り払う。

 

「いっ!!?」

 

流石にこれはどうしようもなく、虹夢は大きく吹き飛ぶ…はずだったが、

シザーバットがコウモリ状態に戻り、虹夢を掴んで飛翔したため、

地面には落ちず、更には龍の頭を狙える位置まで移動していた。

 

「! よし!」

 

バンバン

 

それに気づいた虹夢は、攻撃を仕掛けるため、シザーバットに剣になってもらうとバンバンと叩く。

が、シザーバットはまったく反応しない。

 

「う、さっきのに戻って!」

 

「え? ああはいはい」

 

反応されなかったことに少しムッとする虹夢だが、

すぐに気を取り直し、剣の形になるようシザーバットに求める。

それでようやく反応したシザーバットは変形し、剣へと変わった。

剣に変わったシザーバットを再び握り、虹夢は龍の頭を目掛けてその刃をふり下ろす!

 

「ハアアアーーーーーーーーーー!!」

 

渾身の力を入れこめた虹夢の一撃は、まっすぐ龍の頭に向かい、直撃する。

 

キィィーーーーーーーーーーーン……

 

しかし、通常の武器ではないとはいえ、巨大な龍にはダメージは入らず、

逆に硬いものを思い切り殴ったかのような衝撃に襲われ、虹夢はポトっと地面に落ちた。

 

「あ、あれ?」

 

なんか避けたあたりから行けそうと思っていた虹夢だが

、全然敵わず、どうして? という感じで困惑している。

龍はそんな虹夢を見てため息を吐き、「まあ十分か。」と呟いた。

 

「試練はここまでだ」

 

龍は虹夢にそう言った。

それを聞いた虹夢は頭に?を浮かべながら龍の方を向く。

“試練”という言葉に疑問を持ったようだ。

 

「試していたのさ、おまえのことを」

 

「へ?」

 

シザーバットに試していたと言われ、虹夢は困惑する。

何故そんなことをしたのか。虹夢が必死になって考えていたところ、龍が話を切り出した。

 

「そのことについていう前に、お前が気になっている海賊について話そうか。

まずは“あれ”を見てもらった方がいいか」

 

そう言って龍は虹夢の目の前に自らの前足を、裏を上にして持っていく。

虹夢はその前足の意味が何かわからなかった。

 

「乗れ」

 

乗れ、と言われ、初めて目の前の前足の意味を虹夢は理解し、自分よりも遥かにでかい龍の前足に飛び乗った。

シザーバットもパタパタとその上に移動し、虹夢の隣に降り立つ。

 

「それではしゅっぱーつ」

 

シザーバットが出発と号令をかけた際、龍がお前が仕切るなという感じで一瞬睨みつけたあと、

視線を前に戻して翼を広げる。そして足場になっていた雲に飛び込んだ。

 

「うわ!……!」

 

それにより、一瞬だけ虹夢の視界が白くなる。次に視界が晴れた時、

虹夢の目には、天原市の町並み全体がはっきりと映っていた。

 

「こんなに広かったんだ、ここって」

 

空の上からの、普段見ることのできない光景を見て、虹夢はこの町の広さを実感する。

龍は手の上の虹夢に気を使いながら、旋回して地上へと降りてゆく。

 

「着いたぞ」

 

地上へと着くと、龍は前足を下ろし、虹夢に降りるように促す。

虹夢はすぐにひょいと前足から降り、シザーバットもパタパタと離れた。

 

「あ、ちょうど飛ばされる前の場所だ」

 

どうやら降り立った場所は、転送前にシザーバットと虹夢がいた海が見える道路のようだった。

その証拠にさっき置いていった、店長からもらった食材入りの袋がそこにあった。

 

「…そろそろだな」

 

「え?」

 

龍がそろそろと呟いた時、道路から見える海から、バッシャーンと大きな音を上げて人型の怪物が出て来た。

 

「ふふふ、さて、今日は何をしてやろうかな。このデントリー様のフックの餌食になるものはいないか〜?」

 

人型の怪物、怪人“デントリー”はまるで水でできているかのような見た目で、左手はフックとなっており、

右手には剣を持ち、背中にはアンテナがついた機械を背負っていた。

 

「何あれ?」

 

「あれが、海賊の正体だ」

 

「海賊? あれが?」

 

怪人を見た虹夢は呟いた。龍は怪人を海賊と呼んだ。

 

「それでお前にやってもらいたいのは、奴らを倒すことだ」

 

目の前の怪人が海賊ということをまだ信じていない虹夢。

テレビで出てくる海賊とは全く違ったからだろう。

戸惑っている虹夢に、龍はとんでもないことを言った。奴らを倒せと。

そう言われた虹夢は「は!?」と驚きながら龍を向き、更に戸惑う。

龍は虹夢が戸惑っていることに気がついてはいるがあえてスルーし、

掌に雷を集め、そうしてできた雷の玉を虹夢へと送る。

玉は虹夢へと向かい、虹夢が触れると破裂、中から、

今ここにいる龍の姿を模ったような形で、中央にギターのように弦が貼られている剣と、

英語で『Lightning dragon』と刻まれた黄色いディスクが出てきた。

虹夢はそれを手に取る。

 

「これは…」

 

「それは俺の力を存分に使うための武器、『迅雷龍突牙(じんらいりゅうとつが)』と俺の力が刻まれた円盤『交輝(こうき)レコード』だ」

 

虹夢が手に取った武器を眺めていると、龍が武器の名前を告げた。

 

「それを使って、戦え」

 

「え!? でもどうやって…」

 

龍は迅雷龍突牙を使って戦えと虹夢に言う。いきなり言われた虹夢は混乱するしかない。

 

「ん、人発見!」

 

そうこうしている間に、デントリーが虹夢達に気づき、虹夢達に向けて走り出した。

 

「来るぞ! 交輝レコードを迅雷龍突牙に入れろ!」

 

デントリーが接近してくるのと同時に、龍は虹夢に、迅雷龍突牙に交輝レコードをいれるように叫んだ。

 

「く、今日二回目な気がするけど…もうどうにでもなれ!」

 

やるしかないと悟った虹夢は、言われた通り交輝レコードを迅雷龍突牙にセットする。

 

ジジジジビリビリ!!!!

 

「何!?」

 

すると、雷が迅雷龍突牙から発生、虹夢がその雷に包まれる。

そしてそれが消えると、中から姿が変化した虹夢が現れた。

髪は黄色く染まり乱れ気味に、瞳は緑色に。

衣装は和風な銀色の服の上に黄色の陣羽織を羽織ったもので、

衣装の至る所には青で縁取られた金色の雷が入っていた。

首には金色と青混じりの黄色のマフラーが巻きついており、

その先には龍の頭のような飾りがついている。

時折り音を響かせる雷をその身に纏う、勇ましき戦闘形態『雷竜』の誕生である。

 

「これは、いったい…」

 

自らの姿が変化したことに驚きを隠せない虹夢、

何故か先ほどよりかは静かだが、戸惑ってはいる。

 

「ち、姿が変わったところで!」

 

「!」

 

デントリーは変化した虹夢を見て一瞬戸惑うが、再び両手の武器を構えて虹夢へ走り出す。

虹夢も一旦思考を切り替え、目の前の敵に集中することに。

そして迅雷龍突牙を構え、デントリーに向かって飛び出す。

 

「…始まった、始まっちまったよ…」

 

遠く、虹夢達から遠方の建物の屋上にて、中華料理店ヒロモトにいた、

見た感じ女性にも見える風貌の男が、

苦虫を噛みつぶしたかのような、悔しさを滲ませる声で呟いた。

 

「ああ、始まった。新しい『日常』が」

 

そして、どこともわからない暗い空間の中、

自らが持つ小さな画面に映る者達を見つめながら、一人の男が平坦に呟いた。




唐突の質問コーナー!

Q1.あの武器と円盤は誰が作ったんですか?
A1.古代の錬金術士がつくったもの。当時じゃなくてもオーバーテクノロジー。

Q2.武器が全部漢字なのにどうして円盤で横文字が使われているんですか?
A2.錬金術士が英語を見て、「あ、これ組み合わせたらかっこよくね!」的な感じになりああなった。

次回、戦闘。
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