バンドリカレンダー企画! ~みんなで繋ごう、ガルパの一年を~ 作:大里野上
作家ページ: https://syosetu.org/?mode=user&uid=271723家Twitter: https://mobile.twitter.com/imaiyuu1226?s=09表作: Beyond the sky reflected in memory(https://syosetu.org/novel/197276/)
作家様からのご挨拶
今回、バンドリカレンダーの企画に参加させて頂いた、くそ雑魚系アニオタ作家?の今井結です。
『Beyond the sky reflected in memory』なんてくさい名前のタイトルで小説投稿してたり『日常に憧れた少年』っていうバンドリ×神秘の小説書いてたりします。
全く...n番煎じよ...。
自分の担当した4月、かの高名な黒豆せんせーと同じ月という事でかなりハードル高かったです。
文才が枯渇しているもので。
さてさて最初にマジでほんとにユルシテオニイサン
基本深夜テンションで執筆しているもので気づけばこんな作品に...。
読みづらい、は?、何これ?
色々思う所があると思いますが心の中に留めて置いていただけると幸いです。
(豆腐以下のメンタルには結構効くからネ!)
まぁこんな事書いた訳ですが...最後に、こんな文でも楽しんで読んでいただけると幸いです。
淡紅色の花弁が風に乗り運ばれていく。
地面には花弁の絨毯が広がり、そこかしこで仄かに甘い香りを漂わせている。
それらを照らす陽光は暖かいが未だ若干の肌寒さが残る。
そんな四月上旬の昼下がり、少女と少年は出会った。
「...きれいだなぁ...」
「確かに綺麗ですね...」
川沿いに咲き誇る桜を見て、少女が零した言葉を少年が拾った事が出会いの切っ掛けだった。
まさか無意識の内に零した言葉を拾う人が居るとは思わなかったのだろう、驚きに満ちた表情で少年の方を向く、対して少年は特に気にとめていないのか桜を眺めたままだった。その横顔は、色素の薄い茶色の髪と幼さの残る表情が相俟って何処か儚げに見えた。
自分の好みからは少し外れている、だが少女はその少年の横顔に見惚れてしまう。
流石に少年も視線に気付いたのか、どうかしました、と少女の方を向き問いかけてくる。
「あ...えっと...いや...何でも無いです」
「そうですか、それじゃあ私はこの辺で」
自分を見ていた少女に特に思う所が無いのか、少年は歩を進め何処かへ行ってしまう。彼に名前を聞いておけば良かった、また会いたいなと、らしくない考えが少女の頭の中を巡る。今は何故か、無性に少年の事を知りたくなっていた。
何時もと違う自分に少しの戸惑いを覚えながらも少女は、
商店街の中心部に位置する喫茶店――羽沢珈琲店に着いた少女はガラス張りの扉を開き、心地よいベルの音と共に店の中へと入っていく。
「おぉ~つぐ~遅いよ~」
「遅れてゴメンねモカちゃん、桜見てたら少し遅れちゃって」
「大丈夫だよつぐみ、アタシ達もさっき着いたばっかだし」
店内に入った少女を出迎えたのは店員では無く、幼馴染みの親友達だった。
少女――つぐみは幼馴染み達の優しさを改めて実感しながらお店の奥に入り、喫茶店の制服へ着替え、幼馴染み達の待つテーブルへと向かう。
そしてそのまま、お客さんが来るまで学校の事やバンドの事、世間話に花を咲かせる。
そんな、日常――親友の好きな言葉を借りれば、いつも通りの時間が過ぎていく。
親友達との会話が一段落つき、タイミングを見計らったかのように扉に着いている来客を知らせるベルの音が鳴った。
「いらっしゃいま...」
客の姿を見たと同時に、つぐみは固まってしまった。
上手く声が出てこない。自らの心臓の鼓動が高まる音が聞こえる。
「おや、貴女はさっきの」
そこに居たのは、何処か儚げな雰囲気を纏ったついさっき会ったばかりの少年だった。
別れてから時間にして二時間も経っていない。
自分の胸の鼓動が更に高まるのを感じられる、思考があやふやになり、目の前の少年以外のことが考えられなくなる。
その感覚はつぐみにとって初めてのモノだった。
(私...本当にどうしちゃったのかな...)
見知らぬ感情に支配され動けなくなっていると、それを心配に思ったのか少年がつぐみに話しかけてきた。
「どうかされましたか?」
「は...えっと...だ、大丈夫です」
そうですかそれなら良かった。少年がそう安堵する。
つぐみは若干の羞恥を覚えながら、少年を奥の席に案内し注文をとった。
「そうですね...特製ブレンドとガトーショコラを一つでお願いします」
「わかりました。特製ブレンドとガトーショコラですね!少々お待ちください!」
注文を取り終わり、つぐみは厨房へと足を進めようとしたがその直前で足を止め再度少年の方へと向いた。
少年は少し不思議そうに首を傾げている。
今から自分のする事はらしくないと解っている、それでもつぐみは彼に聞きたいものがあった。
「あの...名前...教えて貰えませんか...」
少年の名前だ。
他の人からしたら何でも無い事なのかもしれない。でもつぐみにとっては、男性経験が皆無なつぐみにとっては勇気のいる事だった。
少年はいきなりの出来事で驚いたのか、少し呆けた顔をした後、考える素振りをしてつぐみの問いに答えた。
「
遥。それが少年の名前だった。
つぐみは、ありがとうございますと遥に言うと今度こそ注文を届けるために厨房へと向かう。その途中、幼馴染み達にからかわれたがつぐみにとってはあまり気にならなかった。
むしろ、自分の際限なく高まり続ける心臓の鼓動の方が気になっていた。
――― ――― ―――
――― ――― ―――
つぐみが遥と出会ってから二週間が過ぎていた。
あの日から、つぐみは毎日お店に来る遥との仲を深めようと積極的に話しかけていた。
幼馴染みの事、バンドの事、お店の事、学校の事。
自分でもどうして此処まで積極的になっているのか解らなかったが、つぐみは持っている話題全てを使い遥に話し掛けていた。
「それでね!モカちゃんが私のパンだ~って言って飛びついてきたんだよ!」
「楽しそうですね。私もその場に居たかったです」
「ふふふ。その場に遥君が居たらもっと楽しかっただろうなぁー」
「楽しくなるでしょうかね?」
「きっと楽しかったと思うな!」
その甲斐も会ってか、二人はかなり親密と言っても良い程の仲になっていた。
つぐみにとって、遥と話している時は幼馴染み以上に時間を忘れてしまう程楽しい時間で最高に愛おしい時間であった。
(やっぱ私...遥君のことが...)
自分の感情の正体に気付いてしまう程に。
自らの恋心に気付いてしまう位に。
「そろそろ時間ですし、帰らせていただきますね」
「え...!あっもうこんな時間かぁ...」
今日も何時もと同じように彼が帰ってしまう。
けれど何時もと違い心の中には決意の炎が渦巻いていた。
自分のこの気持ちに決着を付けると。
そしてつぐみは行動にでる。
「あの...遥君この後時間あるかな...?」
昨日、自らを変えてくれた幼馴染み達との会話を思い出しながら。
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「つぐってさ~あの男の子の事好きでしょ~」
「え!?な、な、何言ってるのモカちゃん!?」
「いや、あれで解らない方がおかしい」
「流石にアタシでもすぐにわかったぞ」
「もぉーつぐったらませちゃってー」
「皆!?」
気付かれて居ないと思っていた自分の想い。
その想いが幼馴染み達に気付かれていた事につぐみは激しく動揺した。
「なんで!?」
「なんでってさ...」
「ねぇ」
「なぁ」
「ねぇー」
「それはねぇー」
「「「「つぐ(つぐみ)が解りやすいだけ(だよー)(なんだよなぁ)」」」」
「皆!?」
私ってそんなに解りやすいかな...。と若干気になりながらも、つぐみは羞恥で顔を赤らめる。
羽沢つぐみは恋をしていた。
卯月遥に、どうしようも無く恋をしていた。
彼の話をすると饒舌になり、彼と話しているといかにも幸せという雰囲気を醸し出してしまう位に。
無意識にそうなってしまうのだから長い間共に過ごして来た幼馴染み達が気付かない筈が無い。
「もうさーつぐ告白しちゃえばー」
「ひまりちゃん何言ってるの!?」
「そうだよ、もう告白しちゃえば良いじゃん」
「蘭ちゃんも!?」
告白を促してくる幼馴染み達。
その促しが、つぐみを自分の心に素直にさせていく。
その促しが少しずつ、つぐみを変えていく。
「やっぱ...告白した方がいいのかなぁ...」
「した方が良いと思うよ。なんか彼奴ほっておくと何処か行っちゃいそうな気がするし」
「うんうん、確かに何処かに消えちゃいそうな雰囲気はするよね...」
「そっか...」
(告白かぁ...)
けれど、つぐみには想像出来なかった。
自分が遥に告白している所を。
けれど、そんな未来があったらと願ってしまう。
告白して成功した未来があったらと。
「つぐ~自分から行かなきゃ...掴めるモノも掴めないよ」
何時もと変わらない間延びした声、でも真剣味を帯びた表情で、つぐみの心を見透かしたかの様にモカが言う
掴めるモノも掴めない、その一言がつぐみの仲で反芻し、心に残る。
その一言が決意を固める為の推進剤となる。
そしてつぐみは
「...そうだよね。うんそうだ。」
決意を固めた。
「私、明日遥君に告白するよ」
彼へ告白する決意を。
16年の人生で初めての恋を叶える為に。
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つぐみは遥を連れて歩きは始める。
二人の間に会話は無い。
その事に遥は不審に思わないのかつぐみに何をするのか聞こうともしない。むしろ何が起こるのか気になっているのだろうか、少し口角が上がっている。
そんな中二人は歩いて行く。
傍から見れば穏やかな散歩のようだ。
そのまま二人は歩いて行く。
そして、二人は目的の場所へ着く。
二人が始めて出会った、川沿いの桜並木。ただ、二人が出会った頃と違い、淡紅色の花はその殆どが散り、春の気配が失せ始めている。
そこでつぐみは立ち止まり、遥へと向かう。
「遥君...ここ覚えてるかな?」
「ここですか?」
遥が周囲を見渡し少し考える。
「あれですね、私とつぐみさんが始めて会った場所ですね」
「おぼえててくれたんだね!...それでさ...伝えたいことがあるんだ...」
「伝えたいことですか...」
「うん...」
遂にこの時が来た。
つぐみは自分の胸の鼓動が高まって行くのを感じながらその言葉を放つ。
「えっとね...そのさ...いきなりだけどさ...」
「はい...」
「私!遥君のことが好き!...その...付き合ってくれないかな...?」
「ッ...それは...」
遥が何処か意識を飛ばして考え始める。
その表情はいつになく何時もと同じように見えていつになく真剣なモノだった。
眼を閉じ、空を仰ぎながら遥は考える。
つぐみはその姿を、自分の初恋の行き先を固唾を飲んで見守る。
十分位経っただろうか。遥が目を開け、口を開いた。
どんな結果になっても後悔しない。そうつぐみが決意を固める。
「そうですね...つぐみさん...」
「...はい...」
「私は...つぐみさんの事が好きです...」
「ッ!...」
「だからつぐみさん...こちらからよろしくお願いします」
「...はいッ!」
彼女の初恋は成就した。
心の中が歓喜の感情で埋め尽くされてしまうほどつぐみは嬉しかった。
遥はそんなつぐみを何処か愛おしそうに見つめる。
そのまま二人は、春の気配が失せ始めた川沿いで己に訪れた春を感じながら見つめ合っていた。
――― ――― ―――
――― ――― ―――
「ほら!置いて行っちゃうよ!」
「あぁ少し待ってください」
「もぅ、しかたないなぁ」
――― ――― ―――
――― ――― ―――
「どうですか?」
「...綺麗だね...本当に凄い綺麗...」
――― ――― ―――
――― ――― ―――
それから、二人は休みの日になる度に共に何処かへ出かけて行った。
その時の二人っきりで居る時間は二人にとって幸福とも言える時間だった。
そんな時間はあっさりと終わりを告げた。
遥が轢かれた。
横断歩道を歩いている途中に信号無視をした車に轢かれたのだ。
幸い命には別状は無かった。そう命には。
命の変わりに彼は意識を失った。
病院から連絡が来てつぐみが駆けつけた時には、遥は物言わぬ抜け殻になっていた。
春の気配も小さくなった四月最後の日曜日、二人が付き合い始めて一週間が経った時の事だった。
――― ――― ―――
――― ――― ―――
「ほら...遥君...もう夏だよ、何処行こうか...」
――― ――― ―――
――― ――― ―――
「最近寒くなってきたね...あっそうだ!今度マフラー編んでくるね!」
――― ――― ―――
――― ――― ―――
「私たちにも後輩が出来たよ、それと今日ライブに来てた男の子から告白されたんだけどさ、断ったんだ。やっぱり、私は遥君以外好きになれないよ」
――― ――― ―――
――― ――― ―――
夏が来て、秋になり、冬を迎え、春に戻る。
何でも無い、唯、彼が居ないだけの普通の日々。
そんな日々を彼女は精一杯生きた。何時か彼が戻ってきた時、
彼の居ない寂しさに耐える為に、彼が戻ってくると信じながら。
けれど彼は起きないまま、日々は過ぎていく。
気付けば高校を卒業し、大学に入って二年と半月ほどが経っていた。
「つぐ、今日も卯月の所行くの?」
「うん、今日も行くよ蘭ちゃん」
「そっか、早く起きると良いね」
大学の講義が終わり、幼馴染みと少し会話をしてからつぐみはあの日以来、毎日足を運んでいる病院へと向かった。
今日は今月一番の快晴らしく、川沿いや公園に咲く桜はその威容を見せつけるかのごとく全ての花が咲いている――所謂、満開と呼ばれる状態だった。
そんな、淡紅色の花が咲き誇るのを視界の端に映しながらつぐみは彼の待つ病院へと歩を進めていく。
病院に着き、何時ものように彼の待つ三階の一番奥の部屋へと進んでいく。
あれから毎日来ているせいか、看護師の人から名前を覚えられていた。
今日も数人の看護師と話をしてから彼の病室へと向かう。
病室の前で一度深呼吸をし、ドアを開ける。
その先に広がっていたのは個室で、ベット、テレビ、ロッカー、椅子、机が所狭しと置かれていた。
それは何も変わらない風景の筈だった。
でも一つだけ違った。
ベットの背中の部分を上げて、外を見ている青年がそこには居た。
それを見てつぐみは動けなくなってしまう。
青年はつぐみが部屋に入ってきたのに気付いたのか、顔を向け少し困ったような顔で笑いながらつぐみに言った。
「つぐみさん、お久しぶりですね」
直後、つぐみの仲で感情が爆発した。
その感情に身体を任せ、愛おしい彼へ抱きつく。
「おぉっと、どうしたんですか」
「どうしたんですかじゃないよ!遅いよ!どれだけ待たせてるの!私、私淋しかったんだよ!遥君が居なくて、凄い淋しかったんだよ!」
「そうですか...でも大丈夫ですよ、つぐみさん私は帰ってきました」
その言葉を皮切りにつぐみは青年――遥に抱きついたまま泣き始めた。
感情がとうとう抑えきれなくなったのだ。
そんなつぐみの頭を優しく撫でながら遥は言った。
「ただいま。つぐみさん」
「...うん!、お帰り!遥君!」
約四年の歳月を経て遥は戻ってきた。
その事実は、つぐみの何処か冷えていた心を暖める。
その後二人は、つぐみが疲れて寝てしまうまで抱きしめ合っていた、今此処に存在していると感じられるように。
窓の外では、何時かの日のように淡紅色の花弁が風に乗り運ばれて行く。
今はまだ気付いていないが、四月中旬の今日は四年前、二人が付き合い始めた日だった。
どう...でした?
文才なかったでしょドヤァ(誇るところじゃない)
まぁこんな感じで自分の作品の方も垂れ流してます。
今回の企画の作品。
長編化する可能性無きにしも非ずなのです。
なのです!
えっと最後に、この様な企画に参加させて頂いただきありがとうございました!
書いてて最後に楽しかったです!