ありふれた職業の召喚(ガチャ)士で世界最弱   作:ヴィヴィオ

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一話前と場所を時系列合わせのために入れ替えました。こちらの方が見やすさではよくなってると思います。


第26話

 

 

 

 

──かないで──

──いかないで──

──れないで──

──はなれないで──

──わたしから、また──

──また、わたしをおいていかないで──

──かえってきて──かえって──

──もういちど、わたしのもとに──

──もういちど──もういちど──

──いえ──いいえ──

──もうにどと──もうにどと──

 

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

 

 

 俺達が居た場所を探索した結果。道は無かった。正確には普通の道は無かった。鉄砲水が流れてくる穴を流れがない時に通って移動する事はできた。そのおかげで別の場所にはやってこれたが、似たような場所だ。

 

「ん?」

 

 その階層を探索していると岩場に穴が空いている場所を見つけた。そこが地上に出られる場所かと思って入ろうとした直前、なにか変な気がした。

 

「どうしたの?」

「何か声が聞こえた気がする。それに嫌な感じがするんだが……」

「そうだね。ボクも嫌な予感がするなぁ~」

 

 そう、なんだか胸騒ぎがする。何かとんでもない事が起こっている気がする。そう思うし、アストルフォも同意している。アストルフォの言葉に聞いてきた詩乃も嫌そうな顔をしている。

 

「どっちにしろ、進むしかないでしょ」

「だよね。それでこの穴って何かな~?」

「まあ、行きましょう。足元に罠があるから気をつけてね」

「危ない!」

 

 詩乃が洞窟の中に入り、紐のような物を跨いだ瞬間、先の地面が崩れていく。だから、俺は慌てて詩乃に声をかけながら、彼女を押し飛ばす。同時に抱えている鈴と恵里を投げ飛ばして詩乃へと渡す。

 俺達が居た場所まで崩れ、大きな穴へと落ちていく。すぐに底が見えてきた。そこには無数の尖った血抜き用に穴が空いた杭が存在し、骨も多数捨てられていた。

 

「マスター!」

「任せる!」

 

 アストルフォに身体を任せる。彼は空中を空力で蹴って回避するが、俺達と一緒に落ちてきたパイナップルの形をした物を見て顔を青ざめさせた。その瞬間、それが爆発して強烈な閃光を放って目を焼いていく。

 

 

 

 

 気が付くと皆が居た。どうやら無事みたいで安心した。視界も大丈夫みたいだし、身体を確かめてみようとすると、赤色の髪の毛が目に入った。軽く指で救ってクルクルとしてみると肌触りのとても良い、視界の高さも変わっている事から、どうやら俺はルサルカの身体になっているみたいだ。

 

「大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ」

「よかった……真名に何か有ったら大変だった。気をつけて」

 

 鈴と恵里が抱き着きながら心配してくれていた。俺も二人を抱きしめて無事だと教えていく。

 

「ごめん。それで詩乃は大丈夫か?」

「大丈夫……ごめんなさい。二重のトラップに引っ掛かった」

「いや、これは詩乃のせいじゃない。入る直前に嫌な予感がするとか言って止めた俺のせいだ」

「ううん、私のせい……」

「どうでもいいけど、もう一人の心配はしなさいよ」

「そうだった! アストルフォはどうなった!」

「気絶しているだけよ。安心なさい」

「そうか……良かった……」

 

 どうやら、アストルフォが爆発で気絶したようだ。いや、そもそも爆発か? まぶしい閃光だけだったし、もしかして閃光弾か? どちらにしても鈴の結界で助かったはずだ。しかし、ピンポイントで弱点を突かれたな。視界を確保するために結界では光は防げない。

 

「とりあえず、アストルフォが起きるまではここを調べるわよ。魔力が豊富みたいだし、吸収するのもいいかもしれないわ」

「了解。鈴、結界をお願い」

「任せて~! 神獣鏡(シェンショウジン)!」

 

 形成を行って扇子を振るう鈴。扇子から放たれた光が周りを隔離する結界となって、俺達に害意のある者を弾く。

 

「まずは他にトラップがないか、調査するわ。私は魔術で調べるから、恵里はアンデッドで物理的に調べなさい。魔力は山分けだからね」

「わかった。行け」

 

 恵里もネクロノミコンを形成し、穴の奥底で眠っていた骨を使ってスケルトンを生み出す。それで壁などを叩いて調べていく。俺と詩乃、鈴は中央で待機する。安全が確保されたら周りを調べていくのだが、火が炊かれた跡などが見つかった。

 

「ここに大きな魔力の塊があったようね。そこから漏れ出た魔力が少しは残っているわ」

「それって誰かが持っていったってことだよね?」

「モンスターが咥えていった可能性は充分にあるわ」

「でも、火を使って食べるモンスターって?」

「そこまで知性がある奴が居るかはわからないが、どちらにしても警戒して進まないといけない」

「とりあえず、ここで一泊してから探索を再開する?」

「そうした方がいいだろう」

「そうね。どちらにしてもここで肌を重ねて周りの魔力を吸収すべきよ。霧散する前にね」

「また恥ずかしい事をされるのね……」

「救ってもらったお礼と思えばいいんだよ」

「……そう思う事にする……」

 

 詩乃が二人の身体を拭いている間にルサルカが魔術でトラップを仕掛けていくのを見ながら、先程の事を考える。

 あのパイナップルみたいな物は明らかに手榴弾……いや、スタングレネードだった。閃光で相手を気絶させて、杭で殺すと同時に血抜きをする。まさに狩場だ。

 だが、どう考えても弱者が強者を倒すための物で、生物のモンスターの思考じゃない。この階層に居るモンスターから考えてもあまりに異質だ。もしかしたら、俺達以外にも誰かが居るのかもしれない。それこそ、反逆者と言われるオスカー・オルクスの関係者が居ても不思議ではないだろう。

 それに微かな可能性だが、もしかしたらハジメが生きているかもしれない。いや、それはないか。腕の事もあるし、一人で落ちたハジメが生き残れるなんて奇跡はそう起こるはずがない。

 

「ねえ、マスター」

「ん?」

 

 考え事をしていると、ルサルカから声をかけられて返事をする。

 

「マスターは今の状況、わかっているのかな?」

「ルサルカが罠とかを設置してくれている……いや、終わったのか」

「そう、終わったわ。これで誰も来ない」

「え?」

 

 周りを見ればルサルカは、俺は何時の間にか洞窟の入り口から結構な距離を離れていた。不思議に思っていると、急に憑依が解除されて手足が無くなって呼吸が苦しくなる。

 ルサルカはすぐに顕現し、俺を抱き留めて近くにある岩の窪みに俺を置いてこちらを見下ろしてくる。ゾッとするような笑みを浮かべるルサルカはペロリと舌なめずりした。

 

「な、なにをするつもり……だ?」

「何って、わからないのかな? それともわからないふりかな~?」

 

 痩せこけたであろう頬を温かいルサルカの両手で包まれ、顔をどんどん近づけられる。キスされるのかと思うかもしれないが、そんな雰囲気では断じてない。その証拠に彼女の手には拷問器具が現れていた。

 

「ま、待て……アストルフォが……」

「そうね。普通ならアイツが邪魔をするわ。でも、アイツは気絶している。そして、鈴や恵里、詩乃も離れて身体を拭いているでしょうね?」

「きょ、距離は近い……」

「馬鹿なマスター。確かに距離は近いけれど、ここに来るまでどれだけ時間がかかると思う?」

「す、数分も要らないだろ……いや、まさか……」

「そう、私がさっきまでやってたのはなんでしょう♪」

 

 罠だ。そう、魔術を使った罠を仕掛けていた。それはつまり、妨害するための魔術を仕掛ける時間があった事に他ならない。普段ならアストルフォが監視しているし、ルサルカが仕掛けてきてもどうにかできる時間を稼げる。だが、今はアストルフォが気絶しているから俺だけだ。

 

「な、なんで……」

「それこそ、なんでなのかしら? 何時から私が盲目的な貴方の味方だと錯覚していたのかしら? 私は殺したいし、拷問したいし……何よりも、足を引っ張りたいの♪ マスターはわかっていたはずなのに私と二人っきりになった。だから、行動を起こす事にしたの。それにマスターが居なくなった後の二人はどうするかしら? 詩乃は間違いなく消えるし、消すわ。そうなると二人だけで生きていけるかしら? 答えは……」

「可能だろう?」

「そう、なのよ。私の想定外に彼女達は強くなっているの。二人が組めば油断さえしなければここでも生きていける。だから、仕留めるのなら今なのよ」

 

 ルサルカの目的は……鈴と恵里、詩乃の魂だろう。確かに詩乃はどうなるかはわからないが、鈴と恵里の魂はレア物としてかなりの力を得られるはずだ。ただし、腹から食い破られる可能性はあるが。そこでふと至近距離から俺の瞳を覗き込んでくるルサルカを見て、彼女の思いを理解した。

 

「今ならまだ、ルサルカの方が強い。だからか?」

「そうよ。収穫の時は来たの。肥え太らせた豚ちゃんを美味しく加工しないと、どんどん味が落ちちゃう」

 

 そう楽しそうに笑う彼女だが、その本音は別だ。俺にはもう理解できないが、ルサルカが鈴と恵里を喰らうために行動を起こしたのは別の理由からだ。

 

「嘘だな。ルサルカは怖いだけだろう」

「違うわ。私があの二人を恐れる? 確かに鈴の力は厄介だけど対策はいくらでもある。魔術ではなく、物理的に殴り殺せばいいだけなんだもの」

「ルサルカが本当に怖いのは恵里だろう」

「……」

「恵里は見様見真似で劣化品とはいえ永劫破壊(エイヴィヒカイト)まで再現してみせた。永劫破壊(エイヴィヒカイト)は神であるカール・クラフトが自らと同じ領域の存在を生み出すために作成した魔術だ。それは魔女であるルサルカでも不可能だったんじゃないか?」

 

 実際に原作でも自分より魔道において遥か高みの領域にいるカール・クラフトに激しい憎悪と劣等感を抱いている。それ故に自分より遥かに才能を持っている恵里に対しても同じ感情を抱いても不思議ではない。

 

「私は使えるもの。だから作る必要がないだけよ」

「そうかもしれないが、違う。ルサルカではメルクリウスの魔術は再現できない。再現できるのならほぼ全てのルートで殺される事はない」

「ちっ」

「ルサルカは恵里の才能が怖い。魔女として自分に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことを恐れている」

 

 これがルサルカを刺激する物だ。ルサルカの渇望は置いていかれたくないというものだ。だからこそ、相手を止めて自分と同じ場所に留める。この事は彼女の創造、追いつけないなら先に行く者の足を引っ張りたいという彼女の渇望を具現化した拷問城の食人影(チェイテ・ハンガリア・ナハツェーラー)からも明らかだ。

 

「そうよ。そうなのよ! だからねえ、お願い。殺させて?」

 

 瞳を涙で潤ませながら告げてくるが、断じて応じられる事ではない。

 

「駄目だ」

「ふ~ん。そんなこと言っちゃうんだ。鬱陶しいわね。こいつ、痛覚も恐怖もないから、拷問とか無意味だし……仕方ない。そっか、いやか~」

「嫌だな」

「うん、わかった。よし、傀儡にしよう!」

「おい」

「だってだって、私は殺したいのにマスターは駄目って言うじゃない? だから、傀儡にして私の言う事をなんでも聞いてくれる良い子にするの。ほら、解決でしょ~?」

「ざけんな!」

 

 とはいうものの、現状では傀儡にされる可能性が大きい。スマホを取り出す事もできないし、片手を残すべきだったか。

 

「……意外に冷静ね? 恐怖が無いからというのもあるんでしょうけど、助けをダメもとで呼ばないし、私をどうにかできると思っているのかしら?」

「まああるな」

「へぇ~何かしら?」

「ルサルカが怖いのは置いていかれ、追いつけないことだろう?」

「……続けて?」

 

 ルサルカの表情から笑顔が抜け落ち、彼女の背後に無数の髑髏を幻視する。本当に怒っているのかもしれない。俺はルサルカを置いていかないと言ってもルサルカは普通なら納得しないだろう。だが、彼女にはある部分がある。それは本来の彼女ではないということも含まれる。

 

「安心しろ。俺はルサルカが好きだから置いていくことはない」

「は? え?」

 

 いきなりの告白に面食らっているルサルカだが、すぐに持ち直すだろう。何せ命乞いで告白されたこともしたこともあるのだから。

 

「ねえ、馬鹿にしてる? そんなので私が貴方を傀儡にしないとでも……」

「しない。だってヒロインルートが欲しいんだろう?」

「え? 待って、それって……」

「本当になんでルサルカルートがないんだよ!」

「そっち!? でも本当にそれよね! 私のルートを作りなさいよ!」

 

 本当にそうだ。ルサルカは好きなのにルートが作られていなかった。たしかに主人公は日常に戻る事が目的だ。だから、最初から魔導にどっぷりと嵌っているルサルカとのルートはできないのもわかるし、主人公ではなくロートスとのルートだからかもしれない。

 

「だが、それでも!」

「そうよ! 私にヒロインルートを寄越しなさい!」

「そう思うよな、アンナ!」

「ええまったく……って、なんでその名前を……いや、知ってて当然よね」

「ああ。で、どうするんだ? 俺はアンナでもルサルカでも受け入れてやるぞ?」

「ふ~ん。つまり、アンタはこんな私でも愛してくれるのね?」

「もちろんだ。召喚したどうこう関係なく好きだからな。アンナが好きなロートスの代わりにはなれないだろうが、共に進んで行くのは賛成だ」

 

 ルサルカもわかっている。どう足掻いてもロートスとは結ばれない。いや、続編の方はわからないがどちらにせよ、こちらで召喚すれば結ばれる可能性はあるかもしれないが、流石にそんなピンポイント召喚はできない。ロートスの触媒が当たればできるかもしれないが、主人公がでてくる可能性が高いしな。

 

「直球……久しぶりの感覚ね。でも、ユーリって子はいいのかしら?」

「良くないな。だから、ユーリの説得はそっちでやってくれ」

「何よそれ……」

「ルサルカならできるだろう? 別に恋人にならなくても一緒に居れば共に歩む事はできる。姉とかな」

「お姉ちゃんかぁ~。それも悪くないわね。でも、できなくはないし……うん。いいかも。少なくとも保留にするぐらいわね」

「ちなみにユーリは言葉で説得するように。武力で挑もうとしても無駄だから」

「そんなに強いの?」

「獣殿、ラインハルト・ハイドリヒ卿と普通に戦えるレベルだな」

 

 流出を使って世界を塗り替えればユーリが負けるかもしれないが、一発でも当ててしまえばそこから蒐集してハイドリヒ卿の能力を手に入れたり解析ぐらいはしてくるだろう。そして、ユーリはハイドリヒ卿に攻撃をあてるくらいの能力は持っている。エグザミアの力で装甲はゴリ押しできるかもしれない……いや、無理かもしれない。流石にハイドリヒ卿には勝てないか。だが、ユーリは完全体になれば普通にそこに居るだけで惑星の活動に影響を及ぼすような存在だ。少なくとも惑星規模でどうにかできるような存在だ。

 

「マジで?」

「マジだ」

「力ずくはいけないわね! 平和が一番よ!」

「ひよったな」

「勝てるか! いくらなんでもハイドリヒ卿と同レベルか少し下でも相手になりはしないわよ!」

「だろうな」

「いや、待てよ……この世界で力をつけて同じ領域に上がる事ができれば……ハイドリヒ卿やあの糞ったれなカール・クラフトを超えられるかも!」

「その手伝いはしてやるし、俺の力があれば様々な技術や限界突破アイテムを用意したりできる。だが、傀儡にしたらできないぞ。てか、やられるなら逆にサクリファイスを使ってでもルサルカを逆に俺の傀儡にしてやる」

「あ、コイツマジでやる気だ。うん、そうよね。私とマスターで身体の操作権を奪い合うと普通は私の勝ちだけど、私はマスターの召喚獣であり、言ってしまえば創造主。サクリファイスで絶対的な差を覆されれば私が支配される可能性もあるわね」

「TS転生をする覚悟があれば可能だろうな」

 

 キリッと告げてやると、ルサルカは離れてお手上げという感じで両手をあげた。実際問題。魂と記憶、知識を最低限残してそれ以外を全て代償としてルサルカの身体を奪い取り、永劫破壊(エイヴィヒカイト)の制御権を奪い取ればルサルカの魂を制圧する事は可能だろう。原作でも腹を掻っ捌かれて復活されたしな。そして、俺が負けたとしてもその時点でルサルカも消滅する可能性がある。どちらに転んでもルサルカは死ぬ。

 

「ああ、くそっ、死にたくないわねぇ~」

「そうだろうとも。さあ、受け入れるがいい。そして身体を貸してくれ」

「はいはい。まったく、確かに私のような奴にはロートスよりも、こんな狂った奴の方がいいかもしれないわね」

「ヒドイ」

「事実でしょうが。殺人鬼で拷問好き。経験豊富でロリ体系。15倍以上の年齢差。そんな人を愛せるなんて普通じゃないでしょ」

「訓練されてるからな!」

「そっか、訓練されてるかぁ~それなら仕方ないわね」

 

 ルサルカに抱きしめられ、彼女が俺の中に入っていく。同時に身体がルサルカの身体に変化していく。やはり手足があるというのは素晴らしい。

 

「で、保留にするらしいが……」

「いや、もう保留もしないわよ。とりあえず、ユーリって子を説得するわ。恵里と鈴も使ってね」

「あくどい事を考えているのか?」

「ハーレムって好き?」

「好物です」

「そう。じゃあ、期待しないで待ってなさい。ルサルカお姉ちゃんが頑張って説得してあげましょう」

「ルサルカはいいのか?」

「別にいいわよ。そっちの方が楽だし、なによりも面白そうだし。それにやっぱり私も幸せになりたいしね」

「うむ。幸せになっていい。全てはカール・クラフトと村人達が悪いのだから」

「思いだしたらむしゃくしゃしてきたわ。少し狩るわよ」

「了解」

 

 ちょっと現れた敵が可哀想な事になるが、構わないだろう。

 

「なぁなぁ~」

「なによ?」

「召喚で人間呼び出さない?」

「……いいわね」

 

 よし来た! さあ、ガチャをするぞ! 

 

「ねえ、召喚用の触媒がないんだけど……」

「え? 貯めてたはずなんだが……」

「無くなってるわね」

「なん……だと……」

「キャパシティーも凄く使ってるみたいだし、名前がわからない召喚体も増えてるし……バグってる?」

「俺の石がぁあああああああああああああああああああああぁぁぁっ!!」

 

 思わずルサルカの身体で四つん這いになって頭を下げる。なんという事だ。石が奪われ、ガチャまでできなくなるとは……犯人は許すまじ!

 

「GURAAA!!」

 

 そう思っていると後ろから大きな黒い生物が奇声を上げながら襲ってきたので、睨み付けながら形成する。

 

「アイアンメイデン」

 

 空中に居る間に棺へと閉じ込められて中に設置されている杭によって串刺しにされていく。たっぷりと血液が流れ出してくるので、次は炎で炙ってやる。断末魔の悲鳴を聞いた後、ソイツの魂を吸収した。

 

「ねえ、まだ満足できないから鈴や恵里達にこれを突っ込まない?」

「それ、拷問器具じゃないか。駄目だって」

「大丈夫。ちょっと入れやすいように拡張するだけよ」

「却下だ。俺の石を奪った奴なら好きなだけ拷問していいから、我慢しろ」

「まあ、それでいいか」

 

 ルサルカが呼び出していた苦悶の梨が虚空へと消える。どうにか収まってくれたようだが、その後、三人がルサルカに襲われてしまった。まあ、感覚を共有しているから舌と舌を絡めるのがとっても気持ちが良かったし、技術も更に覚えられた。それにちょっと行き過ぎた女の子同士の触れ合い程度には触れ合ったのでそちらも気持ち良かった。詩乃には怒られたが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




FATEばかり召喚なので、そろそろ別作品を予定。プリコネからコッコロ(お世話されたい)かキョウカ(変態さん!とか言わせたい)。恋姫無双から恋。男性はFATE陣しか思いつかないし、ユーノとかクロノ? なのはが多いから、別のがいいし。オシュトルもいいね! いっそ、ターニャでもいいか。元男性の幼女だから……(ぇ 

清水君ヒロインアンケート 人になるます

  • 波の鳥 フ
  • 謳の鳥 コ
  • 空の鼠 ク
  • 深海のナニカ レ

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