「くそっ」
無事にベヒモスを倒す事ができ、地上に戻ってきた。全員、多少の怪我はあったが白崎が治してくれたのでどうにかなった。だが、迷宮の遠征を終えたというのに休む暇もなく、天之河の奴が必要な物資を買いにいくといって、皆に仕事を割り振った。
俺は宿屋でぐうたらしたかったのにだ! それなのにアイツときたら、結構な量を体格やステータスを考えずに割り振りやがって……まだ、これだけならいい。問題は俺が行く先がカップルだらけの所なのだ。いや、確かにオルクス大迷宮で命懸けで戦っていたのだから、そういう事が活発になるのはわかる。だが、デートスポットのような場所に男一人で猫を連れていくとか最悪だ。
「そこのお兄さん」
「ん?」
見ると、裏路地から怪しい老婆が手招きをしていた。肩に乗っているシュテルを見ると、軽く頷いたのでそちらに向かう。何があっても守ってくれるから安心だ。
「媚薬や惚れ薬。いいのがいっぱいありますよ。ひっひっひ」
「……いや、いらない……というか、媚薬はともかく惚れ薬とか犯罪だろ」
「見たところ、闇術師でしょう? なら、
「……
「人にも効きますがねぇ……くひひ」
「……危険な物だ……他のがいい。
「にゃ」
ん? シュテルが肩から降りて一つの札をペしぺしと叩いている。
「そいつは卵に使う奴でね。一つの卵をもう一つの卵と同じ種族にする新アイテムだ。別の種族にはならないが、"違う個性"を持った面白い生物が生まれてくるよ」
「ふむ」
シュテルが薦めているから、沙条達から何か貰えるのかもしれない。それなら、色々と買ってみるか。
「卵に関する物を色々とくれ」
「あいよ」
それから卵に張り付けて使う札のようなマジックアイテムを売ってもらった。結構な金……というか、ほぼ全財産が飛んだが仕方がない。買ったのは卵の成長を早め、産まれてくる個体の才能を徹底的に強化する奴と進められた卵を別の種族に変更する奴だ。これの難点は片方が死ぬともう片方も死ぬらしい。他にも色々と買わされたし、惚れ薬も買わされてしまった。
「またよろしく。次に会う時を楽しみにしているよ」
「……ああ……」
怪しい老婆から購入した物を懐に仕舞って移動し、ふと振り返るとそこには別の客が居た。そいつは褐色の肌をした女性で、俺に手を振ってきたのでそのまま無視して歩いていく。
「シュテル、さっきのって……」
「魔族ですね」
「やっぱりか」
つまり、俺が買ったのは魔族の商品ということだ。まあ、別に構わない。相手の力を使って倒すなんてゲームじゃよくある事だ。これはシュテル達に渡して解析してもらうのもありだな。
さて、苦難の買い物が終わったので、宿の部屋でシュテルに解析を任せて俺は寝る。しばらく寝ていると解析が終わったのか、シュテルの肉球でぺちぺちと叩いて起こされた。
「問題ありませんでした。確かに言われた通りの効果があります。ただ、適正が無い者が使えば暴走しますが、天職が闇術師の清水さんなら問題ありません」
「なら、使えるのか。それは助かる」
札とかを懐に仕舞う。一応、メルド団長に報告もしないといけない。いや、その前に食事か。怠いが食堂に移動すると、天之河達や白崎達も帰ってきていた。白崎達は確か、天之河が聞き出したのだと、生理用品を買いに行ったはずだが、なにかあったのだろうか?
「雫、自分が着ていた服と刀を交換するなんて俺はどうかと思うぞ。ましてや相手は男なんだろ。何に使われるかわかったもんじゃない。もう少し……」
「大丈夫よ。大丈夫。それに別に使われたって嫌だけどいいわ。これが手に入ったんだから」
「いや、駄目だからね? まあ、大丈夫なんだろうけど」
触らぬ神に祟りなしと、席について注文する。すると白崎がこちらに気付いたようで、満面の笑みを浮かべて歩いてきた。
「白崎、何があったんだ?」
「えっと、私達くらいの可愛らしい男の子と女の子が遠い場所からやってきていてね。それで故郷の品っていうのを雫ちゃんが自分が着ていた学校の制服と交換したんだ。一緒に居た女の子のために新しいのを作る参考にするんだって」
「そうか。それで天之河は怒っているのか」
そちらに改めて視線をやると八重樫が持っているのは刀だった。そう、刀だった。遠方から来た? それは地球の日本の間違いじゃないか?
「白崎、そいつは……いや、なんでもない」
「うん。それでね。その時に刀以外にももらったんだ。これ、清水君にプレゼントだよ!」
そう言って白崎が取り出したのは卵だった。それも物凄い魔力を感じるヤバイ卵だ。内包されている魔力量が俺達全員を足しても足らないぐらいだ。その異常性に俺以外、誰も気付いていない。もしかして、闇術師とかテイミング系の力が無いと無理なのかもしれない。
「香織、何故清水にプレゼントなんかあげるんだ?」
周りが白崎の言葉で俺達の方に視線を集中してくる。それにもしかして……とかいう話も聞こえるが、有り得ない。こいつは今でも南雲にぞっこんだ。どうせ、さっきの事を考えると沙条からの贈り物だろう。しかし、沙条はこんな状況でもちゃんと
「ああ、ありがとう。
「そうだよ。何が出るかはわからないけど、大切にしてあげてね」
「わかっている」
「香織?」
「これはお礼だよ。この子のお礼」
「にゃ」
あちらのシュテルを見せる事で、皆が納得する。白崎に渡している二匹の猫が活躍する姿はここに居る皆が知っている。敵の攻撃を的確に魔法で迎撃し、常に俺と白崎を守ってくれている。谷口が居ないので大変助かっているのだ。むしろ、シュテル達が居なければベヒモスは倒せなかった。
「戦力の強化になるとも思うし、お願い。あ、これが使い方らしいよ」
渡されたメモを素早く読み、すぐに床に落とす。すかさずシュテルが玩具にするように燃やしてしまう。
「わかった。そういうことなら……俺もちょうどいいのがある」
懐から卵と札などを取り出す。本当はメルド団長に教えようかと思ったが、園部の事があるなら話は別だ。メルド団長はいい人だが、他の奴は信用ならない。
「ね、ここで孵化させてみてよ」
「ああ」
卵は二つないが、購入した全部の魔道具を接続する。それから俺の魔力を流しながら願う。俺も沙条や南雲みたいにハーレムを作りたい。だから、
『聖杯に願うのがそれなんですね……わかりました。えっと、
女の子の声が聞こえるが、真摯に邪な願いを願う。強くて遠距離攻撃ができて、空から爆撃のような攻撃ができるのもいいな。
『これでいいよね。これでいいか。よくわからないけれど、いいよね。えい!』
卵から急激に魔力が溢れ出し、巨大化していく。一気に1メートルまで成長すると、卵に罅が入って中から虹色の光が溢れ出し……なんてことはなく、
その二人はどちらも幼い子供のような姿に白い頭髪で、一人は黒色のコートのような服を着ており、付属している黒いフードを頭にかぶっている。
また、胸から臍にかけては素肌が露出していて、背中にはリュックサックのようなものを背負っていた。首にはアフガンストールのようなものを巻いており、脚のようなものが伸びているが、足首から先がなく黒い模様が入っている。尻の辺りから白く、太い尻尾のようなものが蛇のように伸びていて、その先端には戦艦を模した深海棲艦特有の意匠、化け物の口がある。
もう一人は頭の左右に黒い角、白いワンピースにミトン状の手袋。 左のふとももに黒いリング、両足首にも黒いリングがあり、足は裸足だ。 艦装は、周りに猫耳のようなものが生えたたこ焼きがいくつかあり、右側には離島棲鬼の艦装と似たようなものが配置され、左側の艦装の口からはクレーンが出ている。
「戦艦レ級に北方棲姫だと!?」
しかもかなり小さい。ぬいぐるみサイズだ。幼生体といえるだろう。
「にゃ!」
シュテルの声でこんな事をしている場合じゃない事に気付いた。まだ目を開けていない二人に急いで近づき、彼女達と至近距離で顔を警戒しながら近づける。やる事は
二匹が目を開け、俺の方を向いてくる。これで少しほっとした。二匹は不思議そうに見ているので、手を出して撫でようとしてみる。すると二匹は噛みついてきた。歯がすでにあり、皮膚を突き破って骨にまで達する。二匹は俺の血を、魔力をどんどん吸っていく。おそらく、これが初乳みたいなものなのだろう。丁度いいので契約の魔法を二人に送り込んでおく。
「その歪な化け物は危険だ! すぐに離れるんだ!」
「邪魔するな!」
「なんだと! 俺は清水の事を思って……!」
「いいから光煇君は黙ってて。いいんだよね?」
「ああ……今、血と一緒に俺の魔力を吸っている。今は近づかないでくれ。それと魔力回復薬を持ってきて、飲ませてくれると助かる」
「任せて。雫ちゃん!」
「ええ」
北方棲姫と戦艦レ級が俺の両手をそれぞれ噛んで、魔力と血を飲んでいく。八重樫が瓶を俺の口に突っ込み、白崎が治療してくれるお蔭で順調に契約は進んでいる。現状で40%の支配率だ。だが、同時に伝わってくるのは
一時間後、白崎と八重樫の協力もあって無事に契約が完了した。二匹が指を離してくれたが、しっかりと骨まで見えていて、一部の肉は喰われた。白崎が回復魔法を使ってくれたが、しばらくは麻痺や痛みが残るだろう。だが、それでもレ級と北方棲姫を無事に手に入れられたのなら安い出費だ。
「大丈夫、みたいだね」
「この子達、白い髪の毛に
「そういう
「清水、香織と雫がいくら優しいからといって、あまり手を煩わせるな。そんな化け物のような
天之河がそういいながら、卵の殻を取った。言葉と行動にムッとした瞬間、俺よりも早く動いた者がいた。
「レっ!」
「……ニンゲン……コロス……ホッポノ、カエセ!」
「~~~~~っ!?」
北方棲姫の生えている尻尾の二匹が天之河の腕に噛みつき、その痛みで卵の殻を落とす。それを北方棲姫は両手のミトンで挟んでキャッチする。ここまではまだマシだろう。だが、レ級の方がやばかった。レ級の尻尾は天之河の股間に噛みつこうとする。
「光煇!」
「させるか! 限界突破ァッ!」
天之河がスキルを使ってレ級の尻尾を叩き落し、レ級達を聖剣を引き抜いて弾き飛ばす。二人は空中で器用に尻尾を使ってバランスを取り、着地する。しかし、所々から血が流れ出ている。
「ちょっ! 大丈夫なの!」
「ち、治療をしないと!」
傷を負ったせいか、より赤い瞳を爛々と輝かせる。二人の怒りはさらに増したようで、赤いオーラに包まれる。二人の口元がにニヤリと笑い、剣呑な雰囲気を醸し出す。それから尻尾の口から銃口を取り出して天之河に向けている。流石にヤバイので契約を通して止めに入る。
「二人共、止めろ」
「ヤ。コイツ、キライ……ホッポタチ、バケモノイッタ。ダカラ、コロス」
「レ! レレ!」
二人から赤いオーラが噴き出しているのは才能が最大まで引き上げられているせいだろう。それで
レベル1で勇者の防御力を軽く貫通するとか末恐ろしい。問題は明らかに暴走してこちらの制御を受け付けない事だ。艦砲だけでなく、艦載機まで出そうとしているのが見える。天之河も聖剣を構えているし、他の面々は戸惑っているが……坂上は拳を構えている。戦いが始まればもう止められない。ここは最終手段だ。
「仕方ない。暴れるのはいいが、まずはコレを飲んでからにしろ」
「レ?」
「ン?」
シュテルが口に咥えて渡してきた惚れ薬を飲ませてしっかりと顔を見る。虚ろな瞳になった北方棲姫とレ級を更に深い契約に落とし込める。人間に対する憎しみよりも、俺の事を大事だと思わせる事ができれば制御が効く。逆に言えばそうじゃなければ討伐するしかない。
「ほら、殻は取り返した。これを食べて俺と一緒に遊ぼう。あんな奴は無視してな。お前達が関わる価値もない」
「レ、レ、レェ~!」
「ウン、ワカッタ。タベル」
レ級と北方棲姫に卵の殻を別けて食べさせていく。するとカリカリと夢中になって食べていく。北方棲姫の尻尾も天之河の血を舐めとり、そのまま殻を食べる。食べたせいか、天之河に負わされた傷が回復した。そんな二匹の頭を撫でながら天之河達の方を見る。
「そっちはどうだ?」
「一応、治療はしてるから多分、大丈夫だよ.か、皮の部分だから治せる」
白崎は顔を真っ赤にしながら、できる限り見ないようにして治癒魔法を使っている。どうやら、男性器の皮だけで助かったようだ。腰を引いたから助かったのかもしれない。
「清水、そいつらは危険だ! 処分すべきだ!」
「確かにそうだな。銃を装備している
「こいつらは魔力を込めながらこうなればいいと思っていたからな。ひょっとしたら、俺の天職が関係しているのかもしれない。だが――」
坂上が天之河の事を見てこちらに詰めよってくるが、これは天之河の責任だろう。
「――処分する必要はない。天之河がこの子達を化け物と呼んで、卵の殻を取ったのが悪いだけだろう。
「たぶん、そうだよ。そう聞いたしね」
詳しくはわからないが、断言したのは渡したのがあの二人だからだろう。それはつまり、この卵が召喚アイテムの可能性もある。
「だったら、人間を襲うように刷り込まれて産まれてきた。それを俺の力で誤魔化し、こちらの味方にした。だというのに、そんな風に敵意を見せて暴言を吐いただけでなく物まで取ったら怒るのは当然だろう」
「確かに大人げないよね」
「まあ、しっかりと教育はしておく。しばらく近づかないでくれ。こっちは使う必要がなかった
「秘薬?」
「惚れ薬らしい」
「「惚れ薬!」」
「中身は知らん。ただ、闇術師の怪しい婆さんから買っただけだ」
「怪しくない?」
「あのまま買わなければ俺が殺されていた可能性もあったからな。俺はメルド団長に伝える事があるから、もう行くぞ。二人に名前をつけないといけないし、忙しい」
二人を抱き上げて移動する。ここはやはりレっちゃんとほっぽでいいか。しかし、食事は何がいいんだろうか? まあ、今はメルド団長に相談しようか。
「メルド団長。この子達と契約した。何かの証明が必要か?」
「ああ。必要だな。しかし、新種の
「迷宮の近く深くに存在している個体かもしれない」
「一応、ステータスプレートを見てみるか」
ステータスプレートを見ると、種族に深海棲艦。名前に戦艦レ級flagShipと北方棲姫と書かれていた。戦闘能力はどちらもレベル1のくせして最低で百。最高で千単位の数値を記録している。スキルも悪食や射撃、管制射撃や着弾観測など、艦これ基準だが色々とやばい。しかし、問題もある。この子達の適正は海である。水中である。つまり、地上では艦載機と砲撃くらいしか使えない。魚雷は使えなのだ。それでも充分に強いのだろうが。
「しっかりとコントロール下にあるようなら問題ない。大丈夫だよな?」
「天之河みたいにこちらから変な事をしない限りは大丈夫だ。これからも言い聞かせておく。ただ、そのためには食事が必要になる」
「なにが要るかわからんが、少し金を渡しておこう。こちらも戦力が増えるのは助かるからな」
「ありがとう。これで少しは助かる」
「ただ、首輪だけはつけておくように」
「了解」
メルド団長から教えてもらった魔物商の場所へと向かい、そこでほっぽとレっちゃんの登録を行い、首輪を購入。二人に付けてからそこで色々な餌を食べさせる。魔物商は売って欲しそうだったが、拒否しておいた。
この魔物商で判明したのだが、食事は基本的に鉄や鉱石、魔力を好む。俺達が食べるような物も燃料になるようだ。だが、あくまでも補助のようだ。鉱物と魔力の方が回復する。なので鍛冶屋とかに出向いて要らない廃棄品や鉄くず、鉱石の屑を貰って二人に与えたら山のような物を一瞬でペロリとたいらげた。
それから、二人に使う必要な物を買いに店にいく。その後、宿に戻って二人に言い聞かせながら身体を拭いてやったり、一緒に寝たりしていく。二人の身体はひんやりして気持ち良く寝られた。
「れ、れ、レェ~」
「オキテ。オナカヘッタ」
「ん?」
目が覚めると少し大きくなった二人が居たが、気にせずに食堂へと連れていく。そこで食事を注文して二人を膝に乗せ、食べさせていく。皿ごとテーブルもパクリと食べたので、しかっておく。次からはちゃんと料理だけを食べてくれた。天之河は治療が終わり、突っかかってこようとしたが、威嚇する二人に他の奴等が止めたので事無きをえた。
天之河が居なければ二人は基本的に大人しかった。
食事が終われば王都へと出発。馬はほっぽ達を怖がり、動かなかったが、俺の魔法で操って強制的に動かした。まあ、途中でしっかりと問題ないと言い聞かせたのでそんな必要もなかった。
途中で現れた
「れ~!」
「ホメテ、ホメテ」
「ああ、よくやった」
褒めてやると、両手をあげて喜ぶ二人にちょっと和む。白崎と八重樫をはじめとした女性が恐る恐る食べ物をあげている。餌付けされたようで、二人は俺の膝の上でくつろいでいると身体に触る事を許す。それ以外の時は尻尾で迎撃されるが、貰った分だけ扱いが優しかった。
そして、まだお腹が空くのか、王都へ帰るまでの間にあった邪魔な物……
結論、深海棲艦を地上で運用するものじゃない。燃費がくそ悪くて使いづらい。可愛いから許すが。
(87) 波の鳥 フ(ィトリア)
(85) 謳の鳥 コ(コポ)
(55) 空の鼠 ク(ビカラ) 名前間違っていました。ごめんなさい。
(464) 深海のナニカ レ(級)
レっちゃんが圧倒的でした。仕方ないね。しかし、清水君に受難を与えるのが好きですね。深海生物を地上で運用しろとか、可哀想。すくなくとも魚雷は使えません。使った瞬間、地面が爆発して自爆になるので。
ボーキサイト、鋼材、弾薬などは金属など鉱石類を食べたら補給可能。燃料は魔力なので清水君から搾り取る。
成長したらレっちゃんは13歳から14ぐらい。ほっぽは8から10歳ぐらいだと思いますが、艦これはにわかなので詳しくないです?
しかし、清水君は深海棲艦で揃えてしまうか……悩みます。あ、レっちゃんは喋るかどうかこちらも悩んでいます。
清水君ヒロインアンケート 人になるます
-
波の鳥 フ
-
謳の鳥 コ
-
空の鼠 ク
-
深海のナニカ レ