ありふれた職業の召喚(ガチャ)士で世界最弱   作:ヴィヴィオ

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今回はアルテナメインの修行風景。
一ヶ月の特別実習。魔人化していないと耐えられないこと必見。


第54話

 

 

 アルテナ

 

 

 

 主様達は私達では考えつかなかった森を切り開き、資材へと変えて周りを開発するために私達では及びもつかない事をしていかれます。

 その間に私達は主様に言われた通り、戦力として戦えるようにならねばいけません。その為、ゲートを通って主様達の本拠地へと移動してきました。

 そこはとても綺麗な庭園で、小鳥が飛んでるのどかな楽園のような場所でした。遠くには変な建物まで見えました。

 

「はい、整列」

 

 恵里さんが手を叩いて注目を集めてきたのですぐに皆を集めて、彼女の前に整列します。ハウリア族の方はシアさんとカムさんが指示して整列しました。

 

「七分ね。遅すぎよ。指示を出したら一分以内に集まりなさい。罰として腕立て伏せを100回。それと指揮官の立場である人は追加でお尻叩きね」

「「「え」」」

「ほら、さっさとやらないとどんどんお仕置きがきつくなるから。僕は鈴や真名達みたいに甘くないからね。あんまりおいたが過ぎると殺すから……覚悟しろよ」

「「「ひぃっ!?」」」

 

 恵里さんから溢れ出した殺気のようなものに思わず悲鳴をあげます。身体の底から恐怖が湧き上がってきて、身体がガタガタと震えて立っていられなくなって座り込んでしまいました。その時にちょっと、漏らしてしまいました。

 

「ほら、さっさとしなさい。しないのなら、要らない手や足を切り落として魔物(モンスター)の物を取り付けてあげようか? 虫の手足とかどう?」

 

 私達は彼女が本気なのを瞬時に理解し、腕立て伏せなるものをやろうとしましたがやり方がわかりません。

 

「あの、やり方は?」

「知らないの?」

「はい……」

「それは盲点だったわね。詩乃、優花、手伝って」

「了解」

「わかった」

 

 三人から教えてもらった腕立て伏せをした後、私とシアさん、カムさんはお尻を叩かれました。シアさんがカムさんのお尻を叩いて、シアさんと私は優花さんと詩乃さんです。

 腕立て伏せをして腕がプルプルしている状態でお尻を叩かれてとても痛かったです。終わった後はお尻を撫でながら立ち上がると、また整列します。

 

 

 ◇

 

 

 何度か時間をオーバーして身体がプルプルしますが、我慢します。これも皆のためですから頑張ります。お尻が痛くても我慢です。

 

「では、次の訓練はここの森を使うよ」

 

 次に連れられていったのは広い森でした。その森の奥深くに連れていかれた私達の前には檻が置かれており、そこには白色のウサギさんがいました。ただし、そのウサギさん達はなんだか少し怖い感じがします。

 

「では、これから上がった身体能力を把握してもらうために兎狩りをしてもらうわ。範囲はこの森の中。外には出れないように僕の手駒が封鎖してるから、出れないと思う。まあ、出れたら終わりでいいよ。うん、後はなにかあったかな?」

「殺される事はないし、怪我をしてもすぐに治療してまわるから安心して。ご主人様から回復薬は沢山貰っているから数は大丈夫」

「私からは特に何もないかな」

「そう。それじゃあ……五分後にスタート」

 

 恵里さんが檻を開け放ってウサギさん達が逃げていく。私達は五分後に森の中に散ってウサギさんを探していきましょう。

 

「シアさん、別れて探す感じでいいですか?」

「はい。こちらは問題ありませんよ」

「じゃあ、それでいきます」

 

 私は同族の皆に指示を出し、複数のグループに分かれます。今、こちらに居る森人族は私を含めて十八人。全員が髪の毛が白く変色しています。魔物(モンスター)を食べた事によるストレスによるものだと思われますので、染めてダメージケアをした方がいいでしょう。

 

「姫様、吉報をお待ちください」

「我等がすぐに捕まえて参ります」

「お願いします。ですが、気をつけてください。私達には今、弓も短剣もないのですからね」

「わかっております。いくら身体能力が上昇しているとはいえ、相手は魔物(モンスター)ですからね。しっかりと対応します」

「はい。六人で一匹を狩るようにしてください。それできっと大丈夫でしょう。くれぐれも油断しないように」

「お任せください。行くぞ!」

 

 皆を見送ってから、私達も移動します。私の班には幼い子供も居るのでゆっくりとですが、確実に進んでいきます。身体が小さいので進むのが大変ですが、なんとかなります。

 目の前には私の身長の二倍以上もある大きな木々が倒れていますので、試しに飛び上がってみますと軽く飛び越えられました。今までだとせいぜい足の分ぐらいまでしか飛び上がれなかったのですが……想像以上です。

 魔物(モンスター)を食した事で力は格段に上がっているのでしょう。他の者達も次々と飛び越えていけます。私以上に歳の若い子達楽しそうに飛び跳ねてはしゃいでいますが、大丈夫でしょう。

 

「ひぎゃぁあぁぁぁぁっ!!」

 

 そう思ったら悲鳴が聞こえてきました。即座に護衛の同胞が前に出て構えを取ります。すると先の方から何かが飛んできて近くの木々にめり込みました。恐る恐るそちらに視線をやると、驚いた事にそれは先に先行した同胞達でした。

 

「姫様っ!」

「お逃げくださいっ!」

「あっ」

 

 護衛の同胞達に言われてハッとして子供達の手を掴んで逃げようとします。その瞬間、護衛の人の目前に白い物体が現れ、蹴り飛ばされました。飛ばされた同胞は木々を複数粉砕して止まりました。

 

「っ!?」

 

 すぐに呼吸を確認して生きているかどうかを調べました。呼吸は正常ですが、身体中の骨が折れています。前の私達なら確実に死んでいました。

 このようなことをしでかした相手は木々の上に居る小さな白いウサギさん。そのウサギさんは粉砕された木の上でぴょんぴょんと飛びながら、こちらを見ています。

 

「ひ、姫様……」

「だ、大丈夫です。わ、私が守りますからその間に逃げ──っ!?」

 

 視線を外していなかったウサギさんが空気を蹴るようにして一瞬で目の前に現れ、蹴りを放ってきます。次の瞬間には激痛を感じながら吹き飛ばされ、頭から木々に激突して粉砕し、地面を転がりながら丸太に激突しました。痛みで意識がなくなりそうになりながらも必死に目を開けると、視界が霞んでいく中で隣に吹き飛ばされて来る子供の姿が見えました。

 

「かはっ!?」

 

 身体を横にずらして受け止め、その衝撃で空気と一緒に血液を吐き出します視界が明滅して身体が動かなくなっていきます。

 息が苦しくなっていき、呼吸すらも辛くて死ぬような感じになってきました。全身の骨が折れて身体中が熱くなっている感じがしていると、顔に液体がかけられるような感じがしました。

 

「え?」

 

 瞼を開くと、目の前にマフラーをつけた優花さんが私達に液体をかけていました。おそらく、主様から貰った回復薬でしょうね。

 

「治療完了。五分後からまた狙われるからね」

 

 そう言ったあと、姿が掻き消えるようにいなくなりました。言われた内容から、私はすぐに身体を起こします。怠さはありますが、動けないことはありません。他の皆も起き上がってきました。

 

「姫様、ご無事ですか?」

「死ぬことはないようですが、それだけのようですね」

「みたいですね」

 

 話していると悲鳴が聞こえ、こちらに走ってくる人達が居ました。それはシアさん達、ハウリア族の人達です。その後ろからウサギさん達が迫ってきています。もう結果はわかりました。

 少しして、気絶していたシアさん達も治療され、ボロボロになったハウリア族も起きました。そこで私達は話し合います。

 

「どう考えても兎狩りって、兎を狩るんじゃなくて、兎が狩るんじゃないですか!」

「逃げまとって身体能力を把握しろということでしょうね」

「こんなの耐えられませんよ!」

「はい。ですので捕獲するか、逃走するかですね」

「外ですね。行ってみましょう」

 

 シアさんと話し合った後、覚悟を決めて森の外を目指しました。その間に何度も、何度も襲撃を受けてその度に全滅させられました。必死に逃げても襲われ、抵抗しようとした同胞も居ましたが、相手にもなりませんでした。

 ですので、与えられた五分の間に必死で逃げました。そして、森の外に出た瞬間、そこには絶望がありました。

 

「嘘、でしょう?」

「これを超えていけというのか?」

「前門のアンデッド、後門の兎とか無理です!」

 

 そう、私達の目の前には無数のアンデッドが、ゾンビが埋め尽くすほど存在していました。その者達は身体が腐り落ちていて、目玉がないものや手足がないものがいます。何よりすごく臭いのです。

 

「森の中を逃げ回るか、ゾンビを突破するか、どちらがいいですか?」

「まだ兎の方がいいですね」

 

 後ろを振り返るとウサギさん達が手を器用に操作して来い来いと言っています。仕方ないので私達は涙目になりながら森へと戻りました。

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 何度も何度も倒されては復活させられ、泣きながら頑張って逃げました。そうしてしばらくすると、ようやく終わったようで、私達は空中で何度も蹴られて森の外に飛ばされ、そのまま滝壺の中に落ちました。すぐに滝壺から出ると、そこには恵里さんがいらっしゃいました。彼女の周りには何かの荷物があります。

 

「はい、皆さん。ご苦労様。三時間の兎狩りは楽しかったかな?」

「「「楽しくないです!」」」

「そう、それは良かった。訓練が楽しいわけないしね。じゃあ、次の訓練よ。その前に食事にしましょうか。ご飯はこのウサギ達でいいか」

 

 ウサギさん達が一瞬で炎に包まれて丸焼きになりました。それを切り分けていきますが、その容赦のない姿にシアさん達やハウリア族の人達はガタガタと震えて抱き合っています。確かに使っていたのに容赦なく殺すのはとっても怖いです。

 

「食べたら荷物を持って詩乃に聞くように。森人族はこっち、ハウリア族はこっちだから。詩乃、後は任せた」

「はい。それじゃあさっさと食べてね」

 

 ウサギさんを切り分けて食べました。とても不味いですが、何かの力を得た気がします。

 

 食事を終えると荷物を受け取り、中身を確認していきます。中は不思議な杖みたいなものでした。

 

「これは銃と呼ばれる武器で、ハウリア族の武器はアサルトライフルのHK416、森人族はスナイパーライフルのドラグノフ。どちらも引き金を引いたら弾が撃ちだされるから、味方や自分には向けないように。まずどんな感じか見せるからしっかりと見ていてね」

 

 そう言って詩乃さんが不思議な構えをして、引き金と言われる物を引くと軽い音が響いて目標とされた木がすぐに破壊されました。

 

「見ての通り、威力は高いから気をつけてね。一応、最初は模擬弾しか与えなけど、痛いから。わかった?」

「わかりました」

「じゃあ、まずは武器の組み立て方法から教えるね」

 

 ドラグノフという武器の組み立て方を教えてもらいながら、何度も分解と組み立てを行います。三十回ほどやってちゃんと組み立てができるようになれば、実際に模擬弾というものを撃ってみました。

 武器の訓練が終われば次は優花さんによる格闘訓練が待っていました。こちらはウサギさん達と同じ、地獄でした。

 

「人体を効率良く破壊し、殺すには弱点をつくことが手っ取り早い。まずは──」

 

 そう、人体の壊し方を実践して身体に叩き込まれ、覚えさせられました。型などはなく、実戦で培われた暗殺技術を教え込まれたのです。

 その後は食事とお風呂に入り、泥のように眠りました。そんな生活が数日続き、次の訓練は射撃場という場所で整列して狙撃や射撃をしていく訓練です。

 恵里さんと詩乃さんが合同で行う訓練は凄く怖いです。そう、ゾンビパニックです。向こう側から盛大にやってくるゾンビ軍団をドラグノフで狙撃し、近付いてきたらアサルトライフルで始末していきます。どちらも実弾です。

 

「いやぁぁっ!」

「来ないで来ないで!」

「効率よく殲滅しないと無理ですよ!」

「いやだぁっ、臭いぃぃっ!」

 

 この訓練では殺されることはありませんが、ゾンビ達がこちらまでやってくると、容赦なく殴ってきますし、触ってきます。腐肉塗れにされて尊厳を完全に奪われるのです。特に私にとっては最悪で、確実に狙われています。

 

「アルテナはしっかりと守りなさい。そうじゃないと貴女達の大切なお姫様が悲惨な目にあうからね?」

 

 腐肉塗れにされると、主様の近くから排除される可能性が高いのです。確かに腐肉塗れになった人と肌を重ねたりするのは嫌ですし、近くにいたくないのもわかります。ですから、私達は必死に抗うしかありません。

 何度か決壊させられましたが、皆が私とシアさんを守るために尽力を尽くしていただいて助かりました。ハウリア族の人達も最初はろくに戦えませんでしたが、流石にゾンビによって腐肉塗れになって齧られていくと倒せるようになりました。ゾンビが狩れるようになると、スケルトンが混ざり出して命中の精度が求められるようになってきます。

 このタイミングで戦術なども勉強しました。講師としてはルサルカさんやハクさんをお呼びしてお勉強です。ルサルカさん達はとっても厳しかったですが、大変ためになりました。

 ゾンビとスケルトンのアンデッド軍団の始末ができるようになれば、本格的に奈落に入って敵を狩りとっていきます。最初はヒュドラを恵里さんと詩乃さん、優花さん達と一緒に倒して順番に下から上がっていきました。

 その過程で私達はどんどん強くなり、次第に全員から六人、五人、四人、三人と減っていきある程度の敵はスリーマンセルで狩れるようになりました。

 奈落の敵が相手にならなくなってきたら、軍団を組んでヒュドラを自分達だけで狩り、その次は恵里さんと優花さんを相手に戦います。相手は二人ですが、その強さは半端ないです。油断すれぱいつの間にか背後に現れた優花さんに刃の潰した短剣で首を斬られたり、アサルトライフルでペイント弾を叩き込まれて撃ち殺されたりして死亡扱い。

 かといって優花さんに集中するとアンデッド軍団の物量で押し切られます。大蛇やベヒモス、熊さんなど大型種まで混じっているので倒すのも大変です。

 どうにか合格を貰えましたが、一ヶ月の訓練で全員の目が死にました。私はご褒美に赤いランドセルという物を合格祝いとして貰いました。これは色々と詰め込むのに便利だからです。いくら生成魔法を覚えて銃弾を現地調達が可能とはいえ、ある程度は持ち運ぶ必要があります。その時は大変便利です。手榴弾を取り付けたりもできますし。

 新しい装備をもらったら、主様に神水を提供してもらった事に感謝を込めてご奉仕をしました。全身を舐めたり、舐めてもらったりして私に汚い場所がないという事を実践して試していただけました。いっぱい褒められて大変気持ちがよかったです。とりあえず、いっぱい甘えさせてもらいました。

 その後は主様の希望で大きくなった時もしました。胸を執拗に攻められましたが、こちらはこちらで良かったです。

 後は……そうですね。ハウリア族の人達がいつの間にか増えていたぐらいと、トラウマが増えたことです。恵里さんと優花さんが怖いです。逆らえません。小さな身体で甘えていると優しくしてくれますが、大きな身体の方だと容赦はされません。恵里さんと鈴さんが敵のように胸を鷲掴みにして色々としてくるので、大変です。私は優花さんと違って逃げる技術はないので大変なのです。

 

 




ランドセルは軍用に開発されたものが現在では子供用に使われています。こちらでは軍用として使われる感じですね。流石に詳しい人がいませんし、ルサルカならランドセルみたいなのの方を進めるでしょう。彼女が経験したのは第二次世界大戦ですから。まあ、この時は通信兵が持つものだった気がします。詳しいのは覚えてないですが。
強さ的にはハジメ達の方が強いですが、数は多いのでヒュドラとだって戦えます。色々とと魔物(モンスター)のお肉も食べているので平均して7、8000ぐらいのステータスかな。アルテナはやシアは一万ぐらい。聖杯の力が入った肉団子を食べているので成長は速いです。

ムツミが覚醒5になりましたとさ。プリンセスコネクトは水着サレンがきてくれたけど、もう石の貯蓄がやばい。
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