お ま た せ
読者「誰だお前は!?」
ガチでこんなことになってそうですね。だって約半年ぶりですもんこの小説の更新。←ちっとは反省しろ。
「はあ……。」
帰ってくるなり鞄を適当な場所に置き、あたしはベッドの上で横になった。今日はハロハピの練習が無かったものの、体育などで予想以上に体を酷使してしまった為か、ずっと重い気分に耐えながら過ごしていた。
「疲れた〜。……でも明日が土曜日なのが唯一の救いかな……。」
もう、このまま眠ってしまってもいいかな……と思うほどにあたしの心身は限界を感じていた。現に、今も凄く睡魔が襲いかかっている。
しかし、そんなあたしの気持ちを邪魔するかのように、突然スマホが鳴り始めた。寝起きのような状態での通知と言うのは、精神的に堪えるものがあるけど無視する訳にもいかない。
スマホに手を伸ばし、画面もろくに見ないで通話開始ボタンを押した。
「はい……」
「美咲ちゃん!!!」
突然大音量の花音さんの声が耳元で響いた。
「ど…どうしたんですか?そんなに慌てて……」
「健くんが……。健くんが大変なの!!」
「……え?」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
花音さんから連絡を受けたあたしは今、沙島くんがいるという病院へとやって来た。
「美咲ちゃん……」
「花音さん、沙島くんは大丈夫なんですか!?」
そう聞くと花音さんはそっと病室の扉を開けて沙島くんがいるベッドの傍まで案内してくれた。そこには健くんのおじさんと彼の妹の美琴ちゃんがいた。
「あれ? 美咲さんに花音さん?どうしてここに……」
「花音さんから沙島くんのことを聞いて来たんだよ。……それで沙島くんの様子は……」
「……今のところは大丈夫みたいです。どうやら過労みたいで……」
過労。そう聞いてあたしは「やっぱり……」と思った。前に沙島くんと遭遇した時、彼は少し疲れているようだった。それでも彼は大丈夫だといって先を急いでいた。
もし……あたしがあの時強く言っていれば……沙島くんが倒れることも無かったのかな……。
結果論ではあるがそう考えると、どうしても自分を責めてしまいそうになる。
「皆ありがとうね? 健くんなら大丈夫だよ。少し休めばまた目を覚ますってお医者さんも言ってたしね。」
彼のおじさんがそう言ってくれてあたしは少しだけ胸を撫で下ろした。そしてあたしと花音さんは「もう暗くなるから帰った方がいいんじゃないかな?」と言われてあたしと花音さんはそのまま帰宅することにした。
「・・・・・・・」
「美咲ちゃん…やっぱり心配……だよね?」
「え?……そ……そうですね…」
花音さんはまるで見透かされたようにあたしの心情を的確についてくる。
そんなにあたしはわかりやすいのだろうか……と今は考える余裕も無かったのかそれ以上は何も喋れなかった。
「そういえば花音さん、沙島くんのこと…どうしてあたしに連絡をくれたんですか?」
「え? だって美咲ちゃん、健くんと友達だと思ったから……」
「そ……そうですか。」
「あれ? 違ったの?」
友達。そう言われてあたしは少し考えてしまった。
あたしと沙島くんは知り合い……。だけど沙島からしたらあたしはどういう感じなんだろうか。
まあ普通は知り合い、良く見られて友達。そんな感じなんだろう。
あたし自身、そんなに社交的な訳でもないし交友自体ガールズバンドの子達以外だと広からず少なからずと言った感じだ。ましてや男の友達なんて1人もいない。
だからだろうか? 彼のことを友達……と言いきれない自分がいる。初めて会ってからまたであった時も「知り合い」としか考えてなかった。
しかし、今そのことを花音さんに伝えようとすると何故か言葉が出てこなくなった。ただ一言「彼はただの知り合いです。」というだけなのなのに……。
「……美咲ちゃん?」
「……すみません、ちょっと疲れてるみたいです。」
「大丈夫?」
「はい……。でも念の為帰ったら、すぐにあたしも休む事にします。」
そのまま、あたしは花音さんと別れ、自宅へと向かった。
自宅に戻ると、また先程のようにベッドに横たわり、目を閉じた。
しかし、その日の夜は何故かモヤモヤしてしまいなかなか寝付けなかった。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
2日後、健くんが目を覚まし退院した。
休日だったので、あたしは連絡を受け、花音さんと彼の家へ向かった。
花音さんは午後からバイトらしく、沙島くんのお見舞いに行ったらそのまま向かうらしい。
「こんにちはー。」
「あ、美咲さんに花音さん!」
いつも健くんが手伝っているその場所には彼ではなく美琴ちゃんがいた。
「あ、今日は美琴ちゃんがお手伝いしてるんだ。」
「はい。こうでもしないとお兄ちゃん、また無茶するので……。」
「沙島くん、まだ体調悪いの?」
「いえ、肉体的にはほぼ回復してるんですけど……」
詳しく話を聞いたところ、どうやら退院出来るまでに体力は回復したけれど、そのまま放置しているとまた体を壊すまで手伝いとかをしそう……とのこと。
そんな感じで話をしていたら、沙島くんが奥の部屋から姿を現した。
「……あれ? 奥沢さんに……松原さん?」
「お兄ちゃんの様子を見に来てくれたんだよ。」
「あ、そうなんですか。ありがとうございます。」
美琴ちゃんから事情を聞くと、沙島くんはこちらに一礼した。
見たところ、本当にちゃんと回復しているみたいで少し安心した。顔色も前より良くなってるように見えるし、あたしは少し胸を撫で下ろした。
「それより! お兄ちゃんはちゃんと缶詰めしててよ!」
「いや、そうは言ってもさ……暇だし。」
「ダメ! お兄ちゃんは目を離すとまた色んなことに首を突っ込んで大変なことになるんだから!」
「でもさ、ちょーっと外を散歩するだけなら良いでしょ?」
「ダメったらダメ! そう言って今まで散歩だけで済んだこと無いでしょ!
この間だって気がついたらいつの間にかボランティア活動始めちゃってるし、お兄ちゃんが言っても説得力ゼロだから!」
ああ〜……、これはどうとも言えないよ……。確かにこの間もあたし、沙島くんが知らない迷子の親御さんを探してあげてたの見ちゃったし……。
そんなことを考えていると、沙島くんが助けを求めるかのようにこっちを見てきた。でも生憎あたしは今、彼を助けられる言葉を見つけることは出来なかった。さっきも言ったけど、あたしもその現場見てるから、どちらかと言えば、美琴ちゃんの方に軍配が上がってる感じだし。
「ふええ〜……なんか……大変なことになっちゃったね……。」
「そうですねー。」
本気で戸惑ってる花音さんを他所に、あたしは苦笑いしか出来なかった。
「うーん……、困ったなぁ……。あ、せめて夕飯の材料買いに行くだけでもかなぁ……。」
「それなら大丈夫!ちゃんと材料は買ってあるから。それに、今日は私が作ってあげる。」
「えっ? 何作る気?」
「ふっふっふ……聞いて驚け見て笑え!」
「笑う要素ある物なの!?」
と、まるで目の前で兄妹漫才を繰り広げられてるようだった。
「まあまあ、ずっと家の中に居るってのも中々酷なものだよ? 少し位は自由にさせてやっても良いんじゃないかな?」
「さっすがおじさん、いい事言う〜。」
「調子に乗らない!」
おじさんに言われて、美琴ちゃんは少し悩んでいた。
兄のことを心配する想い故だろう。
「……うーん……、私がついて行けば問題ないけど……」
「なんなら美琴ちゃんも行ってきなよ。」
「でも倉庫のスクラップの山の整理どうするの? おじさん1人でどうにか出来る量じゃ無いでしょ。」
と、またもや難攻不落の状態に。
うーん……と、美琴ちゃんは少しの間、苦悶していた。
とりあえず、あたしたちは沙島くんの様子も確認できたし、花音さんもこれからバイトがあるということで帰ろうとした。
その時……
「あの!美咲さん!」
美琴ちゃんに呼び止められた。
「折り入ってお願いがあるんですが良いですか?」
なーんか嫌な予感がしたものの、黙って帰るわけにもいかなかったので、美琴ちゃんの話を聞くことに。
「………その……」
「お兄ちゃんの事、お願いします!!」
はい、何となくわかってましたよ。理由は分からないけどねー。
えー、ここまでお付き合いありがとうございました。
何とか体に鞭打ってやっとの思いで執筆活動再開致しました。待ってた……というかガチで忘れられてもおかしくない位だと言うのは覚悟しておりますハイ。
これからは不定期ではあるものの小説書く感覚を取り戻しつつ、小説をお届けして行こうと思います故に、こんな私でも応援してやるよ!という方は、是非よろしくお願いいたします。