32番目の騎士   作:ミアキス

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本作は二作目になります!至らない点も多いとは思いますが、どうぞ宜しくお願い致します!ご感想などお待ちしております!

主人公   菊岡誠也(きくおかせいや)

      性別      男    

血液型     O型    年齢  16

      

見た目     黒髪、茶眼、身長は170センチ、体重55キロ、整った顔立ち、キリト似。

     特徴   成績はそれ程良くはなく平均的だが基本的に身体能力は高く、スポーツ類ならなんでもそつなくこなす。
        
     備考 友人は多く高等学校の生徒会で、会長を務める程人望こそ厚いが、基本的には本人はどこか抜けているようなふんわりとした温厚な性格。(戦闘時を除く)
真面目であり、バカである(?)
 
     
【挿絵表示】



※サイト内SAO部門の年間評価28位でした。皆様本当にありがとうございます!

基本主人公視点です。ご了承ください。




第一章  本編アリシゼーション《人界編》
1話「アリシゼーション計画」


  

 

 

 

     

あの日、僕(私)達は『禁忌目録』を犯した

 

 

 

 

 一夜明け、僕達はセントラル・カセドラルからやってきた『整合騎士』という一行に連行された。禁忌を犯したもう1人の少女と共に。

この世界の絶対的規則(ルール)を破った者に選ぶ権利など無い。

 

 

 「_リス、アリス!! セイヤ!! 」

 

 

連れ去られる僕達を必死の形相で追いかけてくる2人の少年がいる。

名はキリトとユージオ、悲しい時も、寂しい時も、辛い時も、楽しい時も、その喜怒哀楽を共有した大好きな幼なじみだ。

ふと自分の涙腺から涙が零れ落ちるのが分かった。

 

 

「もう、、良いよ、大丈夫だから」

 

 

 

必死に嗚咽を堪えてそう言葉を漏らす。

 

 

 

伸ばしたその手は___届かない。

 

 

 

 

どのくらい経ったのだろうか 重い瞼をあげるとそこは森の中だった。小鳥のさえずりが聞こえる。手足の感覚が戻り冷たい地面の感触がじんわりと伝わってくる。あたりには草木の匂いが漂っている。

 

_生きている。どうやら連行される際に乗っていた飛竜から落ちたらしい

幾らか天命は減少しているが、奇跡的に無事だったようだ。

 

 

何故か痛みは感じなかった。いや違う、感覚自体が消失したのだ。

 

 

 

「_セイヤ 」

 

 

 

誰がが《僕》を呼ぶ声がする、ゆっくりと身体を起こし辺りを見渡すも誰も居ない

 

 

 

 

 

 

《僕》を呼ぶのは誰だ?お前は誰だ?.,------あれ? 《俺》 何してたっけ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「_オカ、おい!菊岡!! 」

 

 

俺は浅いまどろみから引き戻された

瞼を持ち上げると霞んだ視界が徐々に焦点を結んでいく。

何かどこか懐かしく、悲しい夢を見ていた気がする。

 

 

「菊岡、お前いつまで寝てんだよ? 」

 

 

伏せていた机から身体を起こすと、紺色のブレザーに赤いチェックの入ったネクタイ付きの学校指定の制服を着ている同じクラスメイトである城之内泰明(じょうのうちやすあき)が腕を組んで俺を見つめていた。

 

 

時計を見ると4時半を回ったところだった 放課後である。

どうやら俺はホームルーム中に居眠りをしてしまったらしい。

 

 

「あ、あぁ! 」

 

 

放課後。つまりそれは部活動に所属する者にとって活動時間中を意味する。

完全に遅刻だ。

 

 

「わりぃ! サンキューな! 」

 

 

俺は慌てて城之内に礼を言い、乱れた制服を軽く整えて教室から飛び出した。

城之内は笑顔で親指を突き立て「いいってことよ!」と返してくれた。

どうやら城之内は日直だったらしい。わがままを言うともう少し早く起こして欲しかった。

 

俺は渡廊下を全速力で走り抜け、靴箱へと到達する

少し乱暴に上靴を脱ぎ、靴箱の中へ押し込む、かわりに登校靴を取り出して履き、ばたばたと音をたてながら向かいの階段を降っていく。

 

階段を降りた先にある細い道を通ると、『剣道部』と書かれてあるプレートが掛かっている重い鉄製のドアを勢いよく開けた。

 

ドアを開けるとそこには床は黒光りするまで磨きこまれ、広大な面積を誇るどこか歴史を感じさせるような美しい剣道場が広がっていた。

独特な熱気と共にほのかな木の香りが当たりに漂う。  見慣れた風景。

 

 

 

 

「遅いぞ、誠也! 何してた! 」

 

 

「すいませんっ!? 」

 

 

顧問の石田先生に俺が怒鳴られると周りから他の部員の笑い声が聞こえた。

 

ここ上野中央高等学校は剣道が代々強く、ついこの間の大会でも、

団体で優勝を飾った程だ。勿論個人戦でもかなり強い。

顧問の石田先生もここのOBである。

 

 

「よし、誠也は遅れたし跳躍素振り200本! 」

 

 

「へぇ? 」

 

 

思わず口から間抜けな声が出て、また周りの笑いを誘う。

 

 

 

「、…冗談だ、早く胴、垂、面、小手全てつけろ」

 

 

「はい」

 

 

短く返事を返し天井の神棚に礼をし、さっさと着替えを済ませて防具をつける。夏場なのですでに剣道場は生暖かい蒸し蒸しとした空気で満たされていた。着替えるだけでも一苦労である。

 

 

 

今日は部内戦だ。幾ら練習試合とはいえ各々気合いが入る。

団体メンバー選抜のアピールにも繋がるからだ。

といっても今日は時間の関係上1人1試合しか行わない。そして、一本勝負。『先手必勝、一撃必殺』石田先生のモットーの一つらしい。剣道よりも剣術類いの方が向いているのではと思ってしまうが、当の本人はこのやり方で見極めるつもりなのだ。そして本人は現役時代全国まで行ったというのだから驚きだ。

 

そして相手はというと1学年上の3年生 日比野先輩だ。

 

 

「次、誠也、日比野」

 

石田先生の号令により、俺達は剣道場の中央で向かい合う。

 

「礼」

 

真夏の暑さで蒸した面の隙間から一粒の汗が落ちる。

 

 

日比野先輩の目を見つめたままゆっくりと頭を下げる。日比野先輩の目は真剣そのものだった。普段自分によくしてくれている先輩ではあるが今回ばかりは真剣勝負、斬るか斬られるかの戦いである。

 

俺はぎゅっとカーボン製の竹刀の柄を握りしめ、3歩中に入り蹲踞の姿勢をとる。

 

 

「始め」

 

 

号令と同時に俺は竹刀を持った両手を頭の上に持っていき振りかぶる

 

 

           『 上段の構え 』

 

 

初動、勝負は一瞬で決した。

 

 

上段の構えの隙でもある胴を真っ先に狙い、左横から突っ込んできた日比野先輩の竹刀を左足を後方に下げかわし、その反動を利用し片手面を繰り出した。

 

 

「メェェェェェェンンンン」

 

 

        一閃

 

 

剣道場に俺の高い声と、踏み込み音、そして面を竹刀が直撃する乾いた音が響いた。

 

 

周りから拍手が起こる。再び礼の時見た日比野先輩の目は笑っていた気がする。

 

 

自分で言うのもなんだが剣道は強い。小学校低学年から父の影響もあり、剣道を始め汗水たらし、今まで真剣に取り組んできた。剣道ばかりに没頭してきたのだ。昨年全国大会に足を運んだこともあり、いくらかは腕に自信を持っている。本当はもう少し謙虚でなければならないのは分かっているが。

 

 

 

 

部活が終わり、正門から学校を出ようとすると

後から追ってきた同じ剣道部の女子数人に話しかけられた。

 

 

「誠也、さっきの試合凄かったね!あの片手面とかほんと凄かった! 」

 

「それ! 私なんか見えなかったよ? 」

 

「今度部活で時間ある時教えてくんない? 」

 

 

「あぁ、いいよまた今度な」

 

 

「う、うんじゃーね!」

 

 

そんなあどけない会話を短めに終えるとそれを待っていたかのように今度は後ろから足音無く近づいてきた男に話しかけられた。

 

 

「hey ! hey !モテる男はつらいのyoぉおおお!? 」

 

 

俺はそいつが誰だか分かっていたため、あえて確認せずに無視することにし、足を早める。城之内だ。こいつは小学生からの付き合いである。いわゆる幼馴染みであり、腐れ縁という訳だ。同じ生徒会で、書記を務める。

まぁ、…女癖は悪いがいい奴だ。

 

 

 

「無視は酷いっすyo! 」

 

 

 

「お前、今日は一段とめんどくせぇなぁ」  

 

なぜかラッパー口調な城之内を突き放し先を急ぐ。誤解しないで欲しいのだが、俺が遠慮ない態度をとるのは城之内だけである。

ちなみに急ぐ理由は、今すぐ家に帰って睡眠をとりたいからである。今日は、バイトもオフだし、生徒会も特に用事は無かった。

俺、こと菊岡誠也は多忙な毎日を過ごしている。ただでさえ部活とバイトがあるにも関わらず、生徒会長選挙に半ば無理矢理推薦され、当選してしまった。その結果、部活と週4のバイト、更に生徒会まで両立しなくてはならなくなってしまった。

 

 

 

「な、なぁ相棒、帰りラーメン屋でも寄って帰らねぇ?親父さん、まだ帰ってないんだろう? 」

 

 

 

「あ、あぁ! そうだな食べて帰ろう」

 

 

 

秘技!掌返し!城之内の提案に思わず振り返ってしまう。実は結構ラーメン通なのだ。

 

 

 

「うしゃ! そうと決まったら腹一杯たらふく食うぜぇぇぇ」

 

 

 

今月は財布の中身が心配だし、睡眠欲求もあったが、今の俺には自らの腹を満たすことの方が先決のようだ。手に持っていた通学鞄を肩に掛け城之内と共に近所のラーメン屋の方に進路を変える。

 

 

 

 

俺の父、菊岡誠二郎は自衛隊の二等陸佐である。さらに総務省の通信ネットワーク内仮想空間管理課の職員を兼ねている。

そのため仕事が忙しく、あまり家に帰ってこない。

 

母さんはいない、俺が5歳の時に出て行った。仕事ばかりが中心の父に嫌気がさしたのだろう。それでも、俺は父の事を信頼し、尊敬している。

 

 

 

城之内と別れ、家に帰りドアを開けるとスマホの通知音がポケットの中で鳴った。メール、…差出人は、…父

 

 

「今すぐラース本社に来て欲しい」

 

 

そういう内容だった。

 

 

そういえば手伝いとして、この前本社に行ったばかりだった。

内容は、新しいフルダイブ実験機ソウル・トランスレーターのテストダイバーだ。しかしフルダイブといえば、自分も今までALOなどのバーチャルMMOをやってきたが、今回はなぜかフルダイブした後の記憶が無かったのだ。その後何故か父からお小遣いが貰えたし、良かったが。

 

 

その件の事かと思い、俺は制服のまま身を翻し、本社へ急いだ。

 

高い高層ビル群の一角にそれはある。自動ドアを通り抜け、受付で、

「関係者」のネームプレートを貰い、指示された階にエレベーターを使い登る。エレベーターのドアが開くと冷房の冷たい冷気が頬を撫でた。そこは会議室のようになっており、正面にある大画面のモニターに海に浮かぶ三角形のような建物が映っている。

 

父が俺に気づき、ゆっくりと近づいてきた。

父は俺がモニターを凝視している事に気づいたのか、

そっと口元に笑みをつくり、こう言った。

 

 

 

「ようこそ、プロジェクトアリシゼーションへ」

 

 

 

 

 

 

 

 




 ここまでお読み頂きありがとうございます!1話目書き終えました。
次回からは本格的に物語に入っていきます。是非次回もお付き合い下さい!


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