ちっちゃいガイガンになってた   作:大ちゃんネオ

103 / 105
ピー助「5000歳越えてたわオレ……」


この歳で子持ちとか若すぎィwww

 無人島生活二日目。

 早速モリを携え海へと向かうところだったが仕事しろと怒られたのでお仕事です。社会人ならぬ社会怪獣はつらいぜ。なんで怪獣になってまで社畜してるんだろうな?

 

『今回の訓練はピー助とシンフォギアの融合。通称ガイガンギアの検証だ。全員分試す予定だがピー助の様子を見て行うので臨機応変に対応してくれ』

 

 司令からの通信。

 待てよ……俺次第ということは俺が頑張れば早く仕事が終わるってコト!?

 そう考えれば頑張れるな。

 えい、えい、ぴー。

 

「それでは最初は私とだなピー助」

 

 はいよ翼ちゃん。

 まあ翼ちゃんとはもう何回かやってるし大丈夫。

 

 中略。

 

 その後も響ちゃんのガングニールと合体したらなんかギザギザしたデザインになったりクリスちゃんのイチイバルと合体したら銃の先にちょろっと刃がついてダディの弱フォームみたいな感じになったりした。

 マリアさんのアガートラームはなんか左腕にやけに集中したし、調ちゃんはチェーンソーがえげつないことになった。

 そして、切歌ちゃんとの合体時に事件は起こった……。

 

「ワタシとピー助の力見せてやるデスよ!」

「切ちゃん私とは? 私とは?」

 

 あ、あとで見せれるから大丈夫やろ調ちゃん……。

 多分……。知らんけど……。

 

「それじゃあ行くデスよピー助!」

 

 おうよ!

 ガイガンギア実験開始!

 

 シンフォギア、イガリマと溶け合い、融合しそれは生まれた。

 これが、イガリマのガイガンギア……。

 

『適合率上昇。通常時の180%を越えました』

 

 友里さんがオペレートする。

 これまで、翼ちゃん達の数値はこんなもんだった。

 だけど……。

 

「なんだかすごい力が湧いてくるデスよ……!」

 

『230……260……290%を突破! 理論的限界値を越えます!』

 

 予想を越える数値。

 まさか、自分でもこんなことになるとは思わなかった。

 これ以上は正直、切歌ちゃんがどうにかなってしまうんじゃないかと不安になって強制解除した。

 

「えっ!? し、失敗デスか!?」

「いや、今のは失敗というより……」

「上手く行き過ぎた?」

 

 ピー……。

 一体なんだってあんな突出した数値を叩き出したんだ?

 俺とイガリマの適合率がいいのか?

 いや、良すぎるのか。

 あのままやってたらガチでどうなってたか分からんし、やらない方がいい気がする。

 

「ちょっと翼どうしたの」

 

 ん?

 翼ちゃんがどうしたって?

 見るとヤシの木の下で体育座りして俯いている。

 

「どうして暁とはそんな適合率がどうのとかなるんだ……。私の方が長く一緒にいるのに……」

 

 うーんこの。

 ほら、翼ちゃんあれやあれ。鎌繋がりだよあれ!

 あとほら色も似てるしね!

 そ、そういうとこだよ多分!

 あとなんか適合率上がりすぎてヤバいしぃ?

 戦力になるかも怪しいしぃ?

 あれだよやはり戦いは安定性だよ兄貴……じゃなくて翼ちゃん!

 一番安定してガイガンギアになれるのは翼ちゃんなんだよ!

 

「うぅ……なんだか分からないけれど励ましてくれてるのねピー助……」

 

 ……ふう、なんとかなった。

 このままだったら湿度が大変なことになってただろう。ただでさえ湿度が高いのに……うん?

 嵐が来るな。

 ほら翼ちゃん外は危ないから戻るよ。鉤爪で袖を引っ張りそう促すと友里さんがみんなに通信で嵐が来ることを伝えたのでモナークの施設へ避難。

 嵐は一晩中続いたのだが……。

 

「ピー……」

「ピー助どうしたの? そんなに顔をしかめて」

「え、顔しかめてるの? いつもと変わらない顔してるよ? クリスちゃんは分かる?」

「分かるか。先輩にしか分からねえんだよピー助馬鹿だから」

 

 んーなんだか昨日から変な感じがするっピねぇ……。

 ついに俺もニュータイプに目覚めたか?

 ガンダムの主人公内定かぁ。いよいよガイガンの身体ともおさらばか。

 ……いや、この身体とおさらばなんてしたら多分、翼ちゃんに殺される気がする。

 ガイガンだから許されてるけど人間の男がやったら許されないことしてるからね俺。自覚はあるからね。いや、不可抗力とか無理矢理翼ちゃんにされたこともあるけど恐らく棚に上げられて俺が100で悪いことになるんでしょう!

 俺知ってるんだから。こういう時、男が全部悪いことになるの知ってるから!

 

 そうして嵐のまま一日が過ぎていく。

 夜中にガイガンイヤーは地獄耳なので聞こえてきた轟音とかやけに強く抱き締めてくる翼ちゃんのせいで眠れなかった。

 回転カッターにカバーしなかったら流石の翼ちゃんも怪我してたと思う。

 

 

 

 

 翌朝。

 いやー快晴快晴。

 やはり南の島はこうでなくっちゃ。早速遊びに行こうぜ!

 

「昨日の嵐で何か被害がないか確認出来るまでここで待機だそうよ。だから中で遊びましょうね」

 

 えー!

 そんなマリアさんちょっとぐらいいいじゃん!

 今回の無人島任務マリアさんが一番ウキウキしてたの知ってるからね。本当はマリアさんも遊びたいんでしょう?

 既に服の下は水着なんでしょう?

 夏らしいことしようぜ~(魅惑のささやき)

 

「くっ……ピー助が悪魔に見えてきたわ……」

 

 俺っちといいことしな~い?

 ラップバトルとか。

 ……って、またこの感じ。

 頭にぞわぞわ来るんじゃが、本当になんなんですかね?

 

「ピー助君はいるかしら!?」

 

 山根博士が焦った様子で部屋に入ってきた。

 ここにいるやで。

 

「いつの間に現れたか分からないけれど島に巨大なカマキリ型の怪獣が現れたの。ピー助君の力を貸して」

 

 ファ!?

 一体いつの間にそんな。

 カマキリ型の怪獣ってことはカマキラスだな……。元々この島にいて身を隠していたか嵐に紛れて島に来たか……。それはさておき出撃だ。

 

「ピー助!」

 

 へへっ、大丈夫だぜ翼ちゃん。

 カマキラスならきっと鎌繋がりで仲良く出来るさ。

 外に出て、飛びながら巨大化。

 岩山の近くにカマキラスが三匹。何かしているようだ。

 

 ヘーイイエースマドモアゼル。美形モテ怪獣ことガイガンです。

 

 挨拶は大事というのは怪獣界でも共通のこと。

 振り向いたカマキラスは俺を見て、三匹は顔を見合わせる。すると一匹のカマキラスが俺に近付いてきてご丁寧に挨拶を……と見せかけて、鎌で俺の脚を斬りつけた。

 ケタケタと笑うカマキラス達を見て流石にO型(人間時)、温厚で通っていた俺もキレた。

 鉤爪でまずは仕返しの一発。

 やはり元がカマキリなので防御力は低く一撃が致命傷となることもある。殺すつもりはないが、みんなの安全のためにそれなりにやらせてもらう。

 怪獣も本能の方が強い動物的なものなので力の差さえ見せつければ向こうから去ってくれるのだ。

 しかし向こうもやる気で羽音を唸らせ俺の周りを飛び回る。更に厄介なことに保護色であたかも消えたかのよう。無駄に高いステルス性能持ちやがって……。

 けどこういう敵は……背後から襲ってくるって相場が決まってるんだよ!

 尻尾で飛び掛かってきていた一匹を叩き落とす。

 続く二匹は鉤爪でどつき、一匹はライダーホイップならぬガイガンホイップで投げ飛ばし最後に咆哮。これがいい威嚇となってカマキラス達は逃げ出した。

 ふぃ~おつかれさん。それにしても奴等なにしてたんだ?

 三匹で集まってまさか人を食ってたとかないよな……?

 恐る恐るカマキラス達が最初にいた位置に近づく。念のため、現場を荒らさないように10mは離れて……。って、うん? 

 これは……卵だ。

 俺がそれを認識した瞬間、卵にヒビが入って……生まれた。

 

「ぴぃしゃぁあ!」

 

 ……これはこれは王子よお初にお目にかかります私はガイガンという者で王子のお父上に世話になったものでして……。

 

 

 

 

 

 

「ねえ、あれって怪獣の赤ちゃん……?」

「卵から生まれたばっかりだからそうデスよ調!」

 

 ピー助の戦闘をモニタリングしていたら怪獣が卵から生まれた。その生まれたばかりの怪獣に対してなにやら改まった様子でいる。

 

「ピー助の赤ちゃんではないわよね。似てないもの」

「そうですね……。なんというか、ゴジラに似てる……?」

「似てるかぁ?」

 

 立花の言葉に注目して見ると確かにゴジラに見えなくもない……ような……。

 

 

 

 

 

 

 

 えっと、その、どうしよう。

 ミニラさん生まれちゃったんですけど……。

 

「ぴぃきゃあ!(パパ!)」

 

 親だと思われてるんですけどぉ!?!?

 違いますよミニラさん!

 あなたの親はこんなペンギンモドキじゃなくて偉大なる怪獣王ですよ!

 ていうかなに刷り込みの習性があんの!?

 あー……どうしよ。

 とりあえずゴジラに連絡するかぁ。

 というわけで音を発する。

 怪獣に備わった機能で遠くにいる仲間に連絡を取るのに使えるのだ。

 

(あーもしもしゴジラさーん)

(……どうした)

(おたくのお子さんがお生まれになりまして。体重2000tの元気な男の子ですよ)

(……俺は先の戦いで消耗してしまった。回復するまでお前が面倒を見ろガイガン)

(ピエッ!? 回復するまでっていつまでですか!)

(強く、生き抜けるようにしてくれ。任せたぞ)

 

 そこでゴジラとの会話は終わった。

 ウソでしょ……。

 え、子守りなんてしたことないよ俺。

 てか面倒見ろってどうすればいいの?

 強く生き抜けるようにってそれゴジラさん基準だと俺には無理だよ絶対無理!

 

「きゃっきゃっ」

「あ、こら抱きついたら駄目だぞ怪我するから……」

 

 ……嫌な想像をしてしまった。

 もし、怪我をさせてしまったら。

 もし、誤ってそれで死ぬようなことになったら……。

 放射熱線で打ち首獄門……。

 ピ、ピエェ……!

 ひどく、ひどく重大なことを任されてしまった。

 夏を楽しもうなんて呑気なことはもう言ってられない。

 俺のバカンスはもう、終わったのだった。




ガングニール、響とは相性が悪かったピー助さん。
だって鉤爪じゃ手は繋げませんからね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。