ちっちゃいガイガンになってた   作:大ちゃんネオ

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いつもたくさんの感想をいただいていますが…
ガイア着地の反応が多くてガイアの人気の高さを改めて思い知らされました。



ガングニール、再び

 

 ふい~。

 シャンプー気持ちいい~!

 本日二回目の泡まみれ。

 体中、泡に包まれている。

 どうやって自分でやったかって?

 スポンジを鉤爪でぶっ刺してしっかり固定しました。

 そしたらあとはスポンジにシャンプーをつけて体をゴシゴシするのみ。

 

「ピー助、一人でシャンプーしているの?」

 

 そうですよ。

 翼ちゃんがやらなくても自分で出来るから大丈夫です。

 

「くっ…私がやりたかったのに…それより、泡まみれのピー助かわいい…」

 

 あー気持ちいい~。

 やっぱり清潔でないとね。

 別に潔癖症ではないけど。

 それにしてもシャンプー出しすぎたかな?

 泡まみれというか雪だるまみたいになってきた。

 そろそろ流すか。

 鉤爪を上手く使って…よいしょ、よしシャワー出てきた。

 すっかり鉤爪にも慣れて器用なことも少しは出来るようになってきた。

 シャワー気持ちいいぃぃぃぃぃ!

 

「むう…私にやらせず一人でなんでもかんでもやるようになって…」

 

 …翼ちゃんが拗ねはじめた。

 こうなるとしばらく引きずるから慰めるか。

 よしよし…

 

「ピー助…!」

 

 ガバッと一瞬で翼ちゃんに抱きつかれる。

 まだ体拭いてないから濡れるよ?

 

「よし、体を拭くのは私がやろう」

 

 体拭くくらいなら…

 トゲとか鋸の刃とか気をつけてね?

 まあ、分かっているだろうけど。

 ふきふき…

 

「これでよし、と…」

 

 ありがとーという意味を込めて右手を上げる。

 

「ふふっ、今日はもう遅いから早く帰ろう」

 

 確かにもう日を跨いでしまいそうだ。

 それに…眠くなってきた…

 早く帰ろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今日は翼さんのCDの発売日だから放課後急いで街に行ったんだけど…

 あたり一面に炭…ノイズに襲われた、人だったものが…

 それから、お母さんとはぐれてしまった女の子を連れてなんとかノイズから逃げて…

 

「はあっ…はあっ…」

 

 走っていたらいつの間にかシェルターとは反対の方向に来てしまったようだ。

 どこか隠れられる場所…

 このビルの上なら…

 

「死んじゃうの…?」

 

「大丈夫…だよ…ッ!?」

 

 後ろにはいつの間にか大量のノイズがいた。

 うそ…

 こんなところで、私は…

 いや、ダメだ。

 あの時、助けてもらった命をこんなところで失うわけにはいかない。

 私にも出来ることがあるはずだ。

 

「生きるのを、諦めないでッ!」

 

『Balwisyall Nescell gungnir tron』

 

 自然と歌を口ずさんでいた。

 すると胸から光が溢れだして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「反応絞り込みました!位置特定!」

 

「ノイズとは異なる高質量エネルギーを検知!」

 

「まさかこれって、アウフヴァッヘン波形!?」

 

 ノイズが出たと聞き司令室にやって来たはいいものの、何かいつもと様子が違う。

 いつも以上に専門用語があちこちで飛び交っていてわけが分からない。

 職員の人達も通常の三倍は忙しそうにしている。

 翼ちゃんは何か驚いているようだけど…

 

 しかし、次の司令の言葉に俺も驚くことになる。

 

「ガングニールだとッ!?」

 

 ガングニール…それは奏ちゃんが纏っていたギアだ。

 それが一体なんで今になって…

 とにかく行こう。

 場所はもう分かっているから急いで…

 

「─ッ!」

 

 ああ翼ちゃん待って!

 俺も連れてって!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああッ!!!」

 

 なにが、どうなってるの?

 私の体から、何かが…

 あああああッ!

 

 

 

「え…えええ?なんで!?私、どうなっちゃってるの!?」

 

 この格好といい、胸の内側から歌が浮かんでくることといい…

 もう何がどうなってるの…

 

「おねえちゃんかっこいい!」

 

 そうだ…今、確かなことはこの子を助けなきゃいけないということ!

 

「せいッ!」

 

 ノイズにパンチしたら黒い塊になった…

 倒したの…?

 けど、数が多すぎる。

 とりあえず逃げるしか…

 女の子を抱き抱えて…今なら、ここから飛び降りることだって出来るはず…

 

「えいっ!…うわあああああ!!!!」

 

 ドシンッ!と着地に成功した。

 普通なら死んでいるであろう高さだけど、無事に生きている。

 これすごい…

 しかし、ノイズも追ってくる。

 砲弾のように迫り来る。

 

「ッ!!!」

 

 なんとか飛び退いて避けることは出来たけど…

 さっきよりノイズの数が増えている。

 この格好なら私はノイズに触れても大丈夫だけど…この子はダメだ。

 この子に指一本触れさせないようにしないと…

 その時、車かバイクかが近づいてくる音がした。

 目の前のノイズの群れを弾き飛ばし現れたのは…バイクで駆ける青い髪の女の子…

 青い髪ってまさか…

 バイクはそのまま大きなノイズの足下に衝突した。

 女の子は衝突の瞬間、ジャンプして逃げたようだけど…

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

 この歌…翼さんッ!?

 私の目の前に着地したのは…やっぱり翼さんだった。

 それに…あの時のペンギン!?

 

「呆けない、死ぬわよ。あなたはそこでその子を守ってなさい」

 

 そう言って翼さん…とペンギン?はノイズの大群に走り出した。

 そして翼さんは私と同じような姿に、ペンギン?は巨大化して…巨大化!?

 もう何がどうなってるの!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あ~あ。

 またバイク壊してるよ翼ちゃん。

 もう少し物を大事に扱うという精神を持った方がいい。

 それにしてもあの子…所々違うけど、あれは確かに奏ちゃんのガングニールだ。

 一体どういうわけであの子がガングニールを…?

 それよりも、まずはノイズを片付けるか。

 

「呆けない、死ぬわよ。あなたはそこでその子を守ってなさい」

 

 そう言ってノイズの大群に向かい走り出した翼ちゃん。

 俺もすぐその後を追って、巨大化しながら走り出す。

 これは…映画「ULTRAMAN」のあのシーンを思い出すな。

 あそこは親子を助けるためにビルを背負うネクストに惚れるんだよなぁ。

 それに、翼ちゃんとの同時変身って燃える。

 よっしゃ行くぜ…って、今日の翼ちゃん気合い入ってるぅ!

 いきなり蒼ノ一閃からの千ノ落涙。

 たまに無茶な戦いをするなとは思うけど、今日はそれよりもヒドイ。

 もうだいぶ数は減ったけど、俺も戦わないと。

 今日は久々にこれを使うか。

 レーザー光線ッ!

 おでこのレーザー光線砲から発射するこの技、個人的にエメリウム光線って呼んでます。

 ちなみにポーズはBタイプ派。

 おい、そこ、アイーン言うな。

 さて、このレーザー光線でノイズ達を一掃!

 一度に大量のノイズを殲滅できて楽でいいわ~

 レーザーを横薙ぎに撃つと気分はさながらシン・ゴジラ。

 内閣総辞職ビームである。

 これであとはあのデカ…いのも翼ちゃんが仕留めちゃった。

 これで終了か。

 二課の車両も大量に来たみたいだし、あとは調査班の仕事だ。

 さて、帰るか…とはいかないか。

 あの子のこともあるし、あと、翼ちゃんの様子がおかしい。

 戦い方を見れば分かる。

 ガングニールの…奏ちゃんのことを気にして… 

 どうにもこの先、一悶着ありそうだなと直感が走った。

 

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