ちっちゃいガイガンになってた   作:大ちゃんネオ

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 何か面白そうな作品ないかなとランキングを見ていたら、54位とかにこの作品が…
 ランキングのるとかはじめてやで…



翼ちゃん、めんどくさい二号ライダーみたいだよ?

 ノイズ達を一掃してその帰りの車中。

 翼ちゃんがバイクを(意図的に)壊したから二課の車で帰還中なのだが…お客様が一人。

 ガングニールの子。

 どうやらこの子は立花響というらしい。

 なんとも人当たりのいい、明るい子という印象だけど…

 翼ちゃん、なにもそんなむすっとしなくても…

 車の中の雰囲気あれだから!

 

 

 

 

 

 地獄の車内をようやく降りて二課へ。

 響ちゃんはリディアンの地下にそんな施設があるとは当然知らないので驚いている。

 エレベーターもとんでもなく長く、どんだけ掘ったんだと思わずにいられない。

 さあ、二課への扉を開けると…

 

「ようこそ!人類守護の砦、特異災害対策機動部二課へッ!俺はここの責任者を務める、司令、風鳴弦十郎だ」

 

『熱烈歓迎立花響さま ようこそ二課へ』

 

 パーティー会場になってる。

 この短時間で準備したんか…

 翼ちゃんも緒川さんも響ちゃんも呆気にとられている。

 

「さあさあ、笑って笑って~。お近づきの印にツーショット写真…」

 

「嫌ですよ!手錠したままの写真なんてきっと、悲しい思い出として残っちゃいます!」

 

 あらあらまあまあ…

 確かに手錠したままの写真とか誰かに見られたら嫌だなぁ。

 それよりもあのご馳走に目が行って仕方ない。

 どうにもガイガンになってから食い意地がすごい。

 まあ動物としか思われてないからご飯食べても大丈夫だろう。

 ようし!ご馳走に向かって飛び立て!

 

 

 フライドポテト、串焼き、お菓子…油、油、油…

 食い尽くす…のはダメなのでちゃんと他の人の分も残して…

 

「あ、あの…前に会ったことあるよね…?ペンギンさん…?」

 

 あ、響ちゃん。

 せやで、前に会った…というかストーキングして…ました…

 ごめんなさい…

 ヤバい、罪悪感が…

 

「食べるの好きなの?」

 

 大好きだよ。

 むしろ楽しみがそれくらいしかないので…

 

「私もなんだ~。一緒だねペンギンさん」

 

 おぉ!仲間がいるとは!

 まあ食べるのが嫌いな人なんていないと思うけど。

 

「ペンギンって、油っこいもの食べていいのかな…?」

 

 大丈夫、大丈夫。

 油は体の中の回転ノコギリとかのために必要なのだ。

 要するに油さしてるような感じ。

 サイボーグだからね、必要なんだよ。

 あ、響ちゃんが了子さんに連れてかれた。

 

「ピー助、もうたくさん食べたでしょ?行きましょう」

 

 あっ!待って翼ちゃん!

 まだあの焼き鳥は食べてないんや!

 無理矢理連れてかないでぇ!!!

 

 無理矢理自宅に連れ帰られ、無理矢理体を洗われ、無理矢理添い寝させられている。

 脱走しようにも強く抱き締められて抜け出せそうにもない。

 てか、痛くないのか?

 FW版よりはトゲトゲしてないけど結構トゲトゲしてると思うんだけどなぁ…

 羽とか邪魔だろうに。

 

「ピー助…お前はあの子のことどう思う?」

 

 あの子?  

 響ちゃんのこと?

 まあ、なんでガングニール使えるのかとか気になるけど別に悪い子ではないと思うけど…

 

「私は…あの子を認められない。ガングニールは…奏のものだ…」

 

 ああ…そういう… 

 翼ちゃん、あんまり気にしない方がいいよ。

 奏ちゃんは奏ちゃん。

 響ちゃんは響ちゃんなんだから。

 けど…翼ちゃん的にはやっぱり認められないんだろうな。

 二人の絆はすごい固いものだったし。

 うーん…なんかこれから面倒なことが起こりそうな予感がしてきたZzz…

 

 

翌日

 

 どうも、二課のマスコットことガイガンです。

 今は二課の食堂で職員さん達に可愛がられています。

 どうにも二課の人達は変人が多く、特に疑問を持たれることなく可愛いと思われている。

 まあ、嫌われるよりは全然いいけど。

 ふと時計を見ると…学校は終わっている時間だな。

 翼ちゃんがそろそろ来る時間かな。

 司令室に行ってみよう。

 じゃあね、お姉さん達!

 

「またね~」

 

「かわいい~。手振ってたよ」

 

 

 

 

 

 さて、司令室に来たけど…小難しい話をしていたので撤退。

 さて、暇をもて余したぞ…何か暇潰しになるものを探さないと。

 また誰かと遊ぶか…

 あ、そこのお姉さん俺と遊ばない?

 

「あ、ピー助君ごめんね。今日は忙しいからまた今度遊びましょう」

 

 おう…なんてこった。

 フラれたぞ。

 

 そこから十連敗。

 ちくしょう…この体になってからはじめてだぞこんなの…

 あー!暇だー!

 あー!

 あー!

 ひまーーーーー!!!!

 叫ぶと同時に警報が鳴った!

 この苛立ち、ノイズにぶつけてやる!

 

 

 

 

 

 

 翼ちゃんと一緒に現場入り。

 高速道路に現れた大量のノイズは溶けて、融合し巨大なウーパールーパーみたいになった。

 ちなみにウーパールーパーの正式名称はメキシコサラマンダー。

 カッコいい名前…とかそんなの関係ない。

 てか、口の中人間っぽくてキモイ!

 こいつぶっ倒してやる!

 

「ピー助、今日は気合い入っているわね。二人で頑張りましょう」

 

『Imyuteus amenohabakiri tron』

 

 翼ちゃんもギアを纏って、二人で駆け出す。

 ウーパールーパーノイズ(仮称)はウーパールーパーのエラにあたる部分をなんと飛ばしてきた!

 翼ちゃんは足のブレードで、俺は鉤爪でそれを弾き飛ばした。

 エラのないウーパールーパーなんてアイデンティティーの消失!

 チャームポイントを失った奴に負ける気はしない!

 こんにゃろー!!!!!

 翼ちゃんが刀を大きくしている、決めるつもりだ。

 よし、隙を作ってサポートするぞ!

 って、あら?

 空から来るあれは…

 

「このおおおおお!!!!!」

 

 響ちゃん!?

 まさか来るとは…

 響ちゃんが不意打ちでキックを直撃させたことによってノイズはバランスを崩し、よろけた。

 

「翼さんッ!」

 

 その隙を翼ちゃんが逃すはずもなく、ノイズの巨体よりも高く跳び、蒼ノ一閃で真っ二つに切り裂いた。

 あれ、俺、仕事してない…

 

「翼さん!」

 

 響ちゃんが翼ちゃんに駆け寄る。

 

「私!今は足手まといかもしれないけれど、一生懸命頑張ります!だから、私と一緒に戦ってください!」

 

 気合い充分でいい子じゃないか。

 まだ緊張感とか覚悟みたいなのはあんまり無さそうだけど猫の手ならぬ、ガイガンの手を借りなきゃいけないほど人手不足の二課に新しい装者が増えるのはいいこと。

 いいこと…なんだけど…

 今の翼ちゃんがそれを許すかというと…

 

「そうね…あなたと私、戦いましょうか」

 

「え?」

 

 え?

 そう言って刀を響ちゃんに向ける翼ちゃん。

 ちょっと待って!

 さすがにそこまでなのは予想外だよ!

 めんどくさい二号ライダーじゃないんだから!


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