ちっちゃいガイガンになってた   作:大ちゃんネオ

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今回は短め。
ところでカ・ディンギルってどれくらいの威力なんですかね?
サテライトキャノンより上?


月を穿つ光

 ピピピピピピ…

 システム、復旧…

 俺は…

 フィーネに操られて…

 長い夢を見ていた。

 懐かしい、仲間達との日々を。

 まだ完全ではないけど思い出したぞ。

 フィーネ…小美人達がそんな名前を言っていたな… 

 とにかくフィーネを止めないと…

 ようやく視界がハッキリしてきた。

 あれは、翼ちゃんとフィーネが戦っている。

 加勢しないと…

 ッ…!

 まだ体の各部の修復が終わってない…

 これでは…

 そうだ、死んだフリしておこう(唐突)

 または芋るともいいますが…

 フィーネが近くに来たところを、ザクっと。

 ガイガンそういうの得意だもんね。

 ちなみに俺は伏せ芋は嫌いだ。

 まあ伏せ芋にやられるのは自分の索敵不足が原因なんだが…

 ふう、5000年ぶりにFPSの話題を出した。

 そう考えると俺ってもうだいぶおじいちゃんでは?

 いや、ウルトラ年齢ならまだタイガ以上ゼロ未満になるはず…

 実年齢は人間で換算すればメビウスくらい。

 うん、まだ若い。

 若いったら若いのだ。

 別に5000年ずっと活動してたわけじゃないから、DIO以上に海底で眠ってただけだから。

 って、考えてたらキター!

 フィーネキター!

 しかも翼ちゃんがピィンチ!

 ここはカッコよく決めなければ…

 しれっとFW版に変化しといて…

 おらぁ!今だッ!

 

「なっ…!?」

 

「こ、これは…」

 

 どうも、中村主水ことガイガンことピー助です。

 例のBGMを脳内で再生し、鎌をグリグリする。

 こいつ再生するからな、しっかりとぶっ刺しとかなきゃ(使命感)

 

「おのれガイガンッ!!!よくもこの私を──!」

 

 よくもこの私を?

 それを言うならよくもこの俺を操ってくれたな。

 悪いな、俺はヒーローらしい戦いを出来るような奴じゃないんだ…

 ヒールはヒールらしく邪悪にやらせてもらう。

 

「ぐあああッ…!私から離れ、ろ…!」

 

 フィーネはもがくが抜け出すのは不可能に近い。

 深く突き刺したからな。

 ここから空いてる左手で更に斬りつけて、再生を促す。

 いくら再生能力が高くても限界があるはず。

 再生不能になるほどの傷を与えれば…!

 

「ネフシュタンを甘く見たな」

 

 なっ!?

 こいつ、俺を取り込もうとして…

 

「ネフシュタンの再生能力はこういう使い方も出来る…」

 

 このままでは…

 これは、覚悟しなければいけない…

 左腕を振り下ろして…

 ──右腕を切り裂いた。

 

「ほう…完全に融合されるのを防いだか」

 

「ピー助ッ!?」

 

 痛…

 こういう時、中途半端な体が嫌になる。

 いっそのこと全て機械なら…

 いや、この痛みがあるから俺は生きていると言える。

 そんなこと言ってる場合じゃないか。

 さて切り落とした右腕は…

 融合してやがる…

 ネフシュタンの鎧は各部に刃が生えて、鞭の先端に鎌状の刃が装備されている。

 

「…右腕だけではこんなものか」

 

「よくもピー助を!はあッ!」

 

 翼ちゃんがフィーネに向かって駆け出す。

 無闇に突撃するのはダメだ!

 くそ…俺も行かなきゃ…

 ッ…!?

 ダメージの蓄積が…

 こんな時に…!

 

「翼さん!ピー助君!」

 

「ピー助無事か!…お前、右腕が…」

 

 俺はいいから翼ちゃんを助けて…

 流石にダメージが多くて動けそうにない…

 

「分かった…お前はここでじっとしてろ。お前の飼い主はあたしが助ける」

 

 お願い…クリスちゃん、響ちゃん。

 

「うん。任せてピー助君」

 

 俺の飼い主を…よろしく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ…やりづらい」

 

 刃を手にしたフィーネは攻撃力と凶悪性に磨きがかかった。

 迂闊に近づけばあの凶刃の餌食だ。

 

「なら近づかなければいいだけだ!」

 

 その声と共に銃弾の雨がフィーネに降り注ぐ。

 雪音と立花が合流してくれたか…

 

「翼さん!うわっすごいトゲトゲしてる…」

 

「立花は特に気をつけて…あの刃、ただの刃と侮ってはダメよ」

 

「分かりました!」

 

 これで装者が三人…

 数ではこちらに利があるが…

 向こうは完全聖遺物が二つ、それとピー助の力を吸収している。

 そのポテンシャルは計り知れない。

 だが、やらねばならない。  

 

「いくぞッ!!!」

 

 雪音の援護を受けながら、立花と共に駆け出す。

 フィーネは鞭を私達に向け、射出する。

 刃が私達に向かってくるが、この程度避けるのは容易い。

 立花も難なく避け、距離を詰める。

 剣と拳の同時攻撃。

 奴に攻める隙を与えまいと畳み掛ける。

 しかし、ネフシュタンの再生能力により私達の攻撃は無意味なものとなっていた。

 

「ふふふ…はははッ!!!お前達は時間をかけすぎた!既にカ・ディンギルの発射準備は整っている!」

 

「なに…!」

 

 なんとかして、カ・ディンギルを破壊しなくては…

 しかし…

 

「だったら、こいつでどうだ!」

 

 雪音が巨大な二本のミサイルを発射した。

 雪音の火力ならば…!

 

「ッ…!させないッ!」

 

 フィーネはミサイルを鞭で破壊した。

 これでもダメなのか…

 だが、諦めてたまるか…!

 

「翼さん!あれ!」

 

 立花が空を指差す。

 空を、ピー助が飛んでいた。

 まさか…!

 

「おい!あいつまさか!?」

 

「手負いの獣になにが出来るッ!」

 

 カ・ディンギルから光が放たれる。

 月へと向かって進む光は…

 月を欠けさせた。

 

「バカな!?直撃するはずだというのに…まさか!?」

 

 一体なにが…

 まさか…

 

「あぁ…!そんな…」

 

 雪音は狙撃時に使うバイザーを装備して、空を見上げていた。

 光が…堕ちていく…

 あれは…まさか…

 

「ピー助ぇ!!!」

 

 悲痛な叫びが闇夜に響いた。




オマケ 擬人化ガイガン 擬人化の始まり

翼(ん…なんだか寝苦しい…けど、柔らかくて温かい…このまま寝てても…いや、今日は学校だ起きなければ)

翼「誰だこれは!?私に似ているが…ピー助はどこにいった!?というかこいつは何故全裸なんだ!?」

ピ「ぴ…?」
 ・
 ・
 ・
翼「にわかには信じられないが…本当にピー助なんだな…色々、ピー助じゃないと知らないことがあるし…」

ピ「うん、ピー助だよ」(やべえわこれめっちゃ巨乳なんですけどぉ!やべえ…やべえ!)

翼「とにかく全裸だと寒いだろうから着替えを…」

ピ「翼ちゃん…入らない」

翼「そんなはずは…なるほどなるほど。その胸が邪魔なのね、斬ってあげるからちょっと待ってて」

ピ「ピ!?」

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