祝え!
…前話のまえがきで書こうとして忘れてたから今日中に仕上げて投稿するわけじゃないから!
全然違うんだから!
痛みが引いたか…
片腕だけの俺でも翼ちゃん達の盾くらいにはなれるか。
よし…
いや、この気配は…
カ・ディンギルがもう撃たれるッ!?
クリスちゃんがカ・ディンギルを破壊しようとミサイルを発射したけどミサイルを破壊されてしまう。
こうなったら…!
飛び立ち、宇宙へと向かう。
宇宙空間ならマッハ400で飛べるからまだ間に合うか…微妙なところだ。
少しでも速く、飛べ!
体のあちこちから火花が飛び散る。
かなりガタがきているが関係ない。
みんなを守れるなら本望だ。
宇宙へと到達し、月を背に立つ。
宇宙には上も下もないのに立つと言うのはおかしいかもしれないが。
…これが、地球。
青くて綺麗だ…
語彙力なんてないから、ありきたりな事しか言えない。
別に俺は詩人でもないからいいだろう。
それに、やたらめったら比喩することが失礼と思えるほど綺麗だ。
さて、地球を守るために人肌脱ぎますか。
さっきまでヒール云々言ってたけど、やっぱりヒーローには憧れるものだ。
それに…5000年前にみんなで守った星だ。
折角守ったものを壊されてたまるかよ。
カ・ディンギルは…そこか。
怪獣は視力いいからな。
マッハで飛ぶ戦闘機撃ち落とせるほど反応速度もいいし。
やっぱり怪獣ってすごい(今更)
荷電粒子砲ってようするにでっかいビーム砲だろ?
月を壊すレベルなら、この大きさじゃ無理か。
これが、最後になってもいい。
全力だ。
俺に、守るための力を!
体に変化が生じる。
巨大化…いや、元の大きさに戻っている。
久しぶりの大きさだ…
この姿でいるにはエネルギーが足りない。
すぐに行動に移さなければ。
金色の翼を拡げて、エネルギーを吸収する。
実はこの羽は光をエネルギーとして吸収するなんてことが出来るのだ。
さあ全身全霊、例えこの身が滅びようとも…
月も…地球も…みんなを…翼ちゃんを…
守るッ!!!
放たれた熱線はカ・ディンギルへ向かう。
しかし、熱線が撃たれたとほぼ同時にカ・ディンギルも放たれる。
熱線と荷電粒子の光がぶつかり、拮抗する。
とにかく全エネルギーを使え。
体の中で、やめろ、これ以上は体がもたないと警告が鳴る。
警告、警告、警告、警告。
これ以上は活動不能となる。
これ以上は修復不能となる。
構うものか、そんなのは言い訳だ。
俺一人の命で守れるなら…喜んで命を差し出そう。
しかし、カ・ディンギルの出力は強大だ。
徐々に熱線が押されはじめている。
もう、カ・ディンギルの光が目前に迫っている。
ダメか…
いや、せめて軌道はそらせ。
これが、最後の一撃。
これでッ!!!
やがて、体が光に包まれ──。
「そんな…ピー助…」
「ピー助君…嘘、だよね…」
ピー助…
そんな…私は大事なものを守れないのか…
力なく膝から地面に崩れた。
「忌々しい…だが、既にチャージは始まっている!あの獣が行ったことは無意味に終わる!」
そんな…
ピー助が命を賭けたというのに、無意味に終わってしまうの…?
「翼さん、戦いましょう。ピー助君のために」
「そうだ!あいつのためにもこんなとこで終わってたまるかよ!」
立花、雪音…
だけど、私は、もう…
『響ーーー!!!!』
この声は…小日向の…
これは…学校の放送を利用して…
『ビッキー!頑張れ!あんなのに負けんな!』
『アニメならここからの一発大逆転!』
『赤い人も頑張ってください!』
『三人共!ここが踏んばりどころだ!』
『みんなならできます!』
『翼さん!あなたはこんなところで折れる人じゃありません!』
「未来…みんな…」
「おい誰だ赤い人とか言った奴」
私は…防人。
真に守りたいと思ったものを守れなかった不出来な防人だ。
だけど、奏が…ピー助が守ったものを…私が…
私が守ってみせる!
小さな金色の光が風に乗って目の前の地面に落ちた。
これは…ピー助の鱗…
「一緒に…いてくれるのね、ピー助…」
鱗を拾って、胸に押し当てる。
ピー助だけじゃない。
奏だって一緒にいてくれる。
だって私達は三人で…三つの翼で一つなのだから。
天に三つの光の柱が立つ。
この光こそ、希望の光。
闇を断つ、希望の光だ。
天を舞う戦姫達。
その背には一対の光の翼。
しかし、風鳴翼には三つの翼が生え、各部に刃と金色とオレンジ色の装甲が追加されている。
原典にはない姿。
三人の絆を束ねたシンフォギア…
『エクスドライブ・トリニティ』
誕生の瞬間である。
「なんだそれは…お前達が纏うそれはなんだ!?」
フィーネは驚愕に目を見開き、声を震わせながら問う。
自分が作ったはずのシンフォギア。
しかしそれは今、自分の知らない姿をしている。
シンフォギアは心象によって形態を変えることが出来るが…
今、目の前にあるあれはなんだ。
なんだというんだ!?
「これがなんだと?フィーネ、お前が一番知っているだろう。これは…」
「「「シンフォギアだッ!!!」」」
今、反撃の狼煙が上がった。
暗闇の中、眠りから目覚める。
長い、眠りだった。
自分が目覚めるということは…この星に危機が迫っているということだが…
ガイガン、お前がどうかしたようだな。
しかし、お前の命は消えようとしている。
さて…もう少し様子見といこう。
お前はこんなところで終わるようなものではないからな。
オマケ 擬人化ガイガン
未来「うわーホントに翼さんそっくり。姉妹みたい」
翼「姉妹か…ピー助が私の妹…」
ピ「部屋が汚い、下着の上下を気にしない、洗濯しても干すの忘れる、料理できないこんなのが姉とか嫌です」
未来「うわぁ…」
翼「ち、違うのよ小日向!ピー助が言っているのは冗談!冗談だから!ね?ピー助?」
ピ「…」
翼「ピー助ぇ!!!」
最近、胸の話しかしてないからな。
たまには違うネタでいじんないと。