みんな何者かに殺されて…
一体どこのつばs…
「まずはカ・ディンギルを破壊する!」
「はいッ!」
「応よ!」
三人でカ・ディンギルに向かって羽ばたく。
すぐに破壊しなければならない…
しかしフィーネがそれを許すわけない。
「カ・ディンギルは…死守する…」
ソロモンの杖から大量にノイズを召喚するフィーネ。
ここから離れた市街地にまで街を埋め尽くすほどのノイズだ。
これを野放しにしては…
「二人はノイズをやれ!あたしがカ・ディンギルを破壊する!」
「雪音…任せたわ!行くわよ立花!」
「はい!」
それぞれの方向へと飛び立ち、それぞれの戦いが始まった。
眼下にノイズの群れを見下ろす。
ここまでの大群ははじめて…
だけど、恐れはない。
だって今の私には、ピー助と奏がついている!
「行きましょう…三人で!」
もう一振りのアームドギア…槍、というよりは薙刀だが。
刀と薙刀を手にノイズの群れへと突撃する。
刀で切り裂き、薙刀で薙ぎ払う。
ノイズを打ち砕く暴風が吹き荒れる。
「奏…力を借りるわ…はあッ!」
『LAST∞METEOR』
薙刀の刃が回転し、竜巻が巻き起こる。
竜巻はノイズを巻き込み粉砕していく。
「次はこれでッ!ピー助ぇ!!!」
『機刃ノ一閃』
銀色のエネルギーの刃と共に丸ノコが打ち出され、ノイズを切り裂いていく。
これでこの一帯のノイズは倒した。
次の場所へ行くか…
「フィーネ!お前、こんなことを企んでいたのかよ!」
ビームを撃ちながら空を駆ける。
カ・ディンギル破壊をフィーネは当然妨害してくる。
いかに早くフィーネを突破するかがカ・ディンギル破壊の鍵だ。
「クリス…あなたはいい道化だった。あんな口車に乗せられて!」
「チッ…だけどあたしはぁッ!」
ビームを一斉に放つ。
今こそ、過去に決着をつける時だ。
そして、私はパパとママの夢を継ぐ!
『おい…おい…!』
…
……
『起きろよ!こんなとこで寝てる場合じゃないぞ』
…
……
………むにゃ。
『ダメだこりゃ寝ぼけてやがる』
『まったくどこか抜けてるんですから…ほら、起きてくださいガイガン。ここ最近こういう展開だらけで私達も飽き飽きしてるんですから』
…なんだよ翼ちゃん、今日は日曜だぞまだ寝かせ…
って、日曜やんけ!
日朝やんけ!はよ起きたろ!
って、あれここはどこ?
真っ暗なんだが…
『おはようガイガン!いい夢見たか?』
『おはようございます。さあガイガン、早く目覚めてみなさんの助太刀に行ってください』
…なんでお前達がいんの?
『お前がカッコつけて死のうとしてるから起こしに来たんだよ』
そう言って腕のドリルを回転させるメガロ。
『ええ、ガイガンが死ぬなんて早すぎます』
モスラまで…
だけど俺の体はもう…
『聞こえないか?歌が』
歌?
耳をすませると少しずつだけど聞こえてきた。
クリスちゃんの、響ちゃんの、…翼ちゃんの歌が。
『ほら、聞こえてくるだろう?あそこが今のお前がいるべき場所だ』
けど…もう体は限界で…
『いいからさっさと行ってこんかいッ!!!男なら覚悟見せやがれッ!』
ぎゃーーーー!!!!
モスラ姐さん急に羽ばたいて吹っ飛ばすなんて無しやで…
う…
変な夢見た…
まだ、この体で動くなんてな…
片腕は失くなり、体中あちこちボロボロだ…
だけど…
なんとか立ち上がり、空に向かって吼える。
気合いを入れるというやつだ。
…なんだか急に体がむずむずしてきたぞ…
って、うえぇぇぇ!?
失っていた肘から先の右腕が生えたぁ!?
しかもチェーンソーの方!?
なんかヌメヌメしてるし…
左腕の方もチェーンソーに変わって…
なんか、体がさらにトゲトゲに…
…治ったのか?
エネルギーも回復してるし…FWの姿だし…
あいつらに感謝しなきゃな。
あのまま寝てたら、再び目覚めることもなかっただろう。
地面を思い切り蹴って飛び立つ。
みんな俺のこと死んだと思ってるかな…
フィーネに一泡吹かせてやろう。
カ・ディンギル破壊は難航していた。
フィーネの執念があたしにプレッシャーを与える。
この戦いはもがけばもがくほど足を取られてしまう底なし沼のようだ。
相手の上を取っている私が有利なはずなのに…
いつまでもフィーネにかまけている場合じゃないのに…!
「そろそろ第二射の準備は終わる!姿が変わったとしても…私には勝てない!」
「ッ…この女、どこからこんな力が出てくんだよ!」
あの二人が戻ってきてくれさえすれば…
突然、なにかが物凄い速さで横切った。
それは、勢いそのままにフィーネにぶつかって…
土煙が上がる。
様子が見えない…一体なにが…
機械の駆動音が響く。
この音は…
やがて、土煙が晴れて、その正体が露となる。
「ピー助ッ!?」
変身した姿のピー助、しかしその姿は少し変化している。
鉤爪の腕からチェーンソーの腕に変化している。
それに角も変化して…
というかあいつ生きて…
「まったく…とんだ奇跡だぜ!」
「死に損ないがぁッ!!!」
よし、ここはピー助に任せてカ・ディンギルをぶっ壊す!
(ピー助、あたしはカ・ディンギルを壊す。お前は…)
念話でピー助にそう語りかける。
ピー助は人の言葉を理解しているから大丈夫…
(了解した。フィーネは任せろ)
(任せた…って!?今、お前…)
(早くしろ。発射まで時間がない)
(お、おう…お前、そんなキャラなんだな…)
まさかピー助と会話できるなんて…あいつが知ったら…なんでだろう、あたし斬られる気がする。
このことは内緒にしておこう…
(あ!あんまりスプラッタなことすんじゃねえぞ!あのあとしばらくケチャップとか食えなくなったんだからな!)
(…善処する)
まさか念話なんてものがあるとは…
この姿になると性格がちょいと変わるから助かったけど普段の俺だったらもうヤバかった。
そんなことよりフィーネだ。
「本当に…本当に怪獣というやつはしぶとい…あの小人達…いや、先史文明期の人間は怪獣を畏れていたが…今の私には憎たらしい存在にしか思えん」
お前のことは小美人から聞いていた。
アヌンナキと人を繋ぐ巫女だと。
しかし、それが時を越えて現れるとは…成仏させてやるよ。
「カ・ディンギルはやらせない!やらせてたまるものかッ!」
チェーンソーを起動させ、迫り来る鞭を払う。
そのままチェーンソーを地面へと突き刺し…フィーネへと爆走する。
「なっ!?」
こんな移動方法があるとは思わなかったのだろう、驚いている。
一気に懐まで近づき、チェーンソーを振るう。
しかし、フィーネに回避されてしまう。
大振りだったか…
しかしチェーンソーは重い。
どうしようもなく大振りになってしまうのだ。
「腕を変えた程度で…」
腕だけじゃない!角も変わっている!
あと、口まわりのクワガタの角みたいなところも!
そんなことを言っている間に、カ・ディンギルが崩れた。
クリスちゃんがやってくれたらしい。
それに…向こうの空に翼ちゃんと響ちゃんが見える。
「ピー助ッ!?無事なの、って、えぇ?」
「ピー助君どうしたの?イメチェン?ホラー映画の殺人鬼みたいになってるけど…」
どうも改造ガイガンです。
自己紹介がてらチェーンソーを動かす。
ウィィィィン。
「お前達遅いんだよ…」
クリスちゃんも戻ってきた。
これで全員揃ったな…
よし、反撃…
「うっ…」
なにを、しているんだ、フィーネは…
ソロモンの杖を自分に刺して…
まさか!?
「このまま…このままでは終わらせんぞ、シンフォギアッ!!!」
フィーネの体にノイズが集まって…
カ・ディンギルにノイズだったものを流し込んで、一体…
現れたのは巨大な赤い竜。
黙示録の赤き竜。
災厄の存在である。
オマケ 擬人化ガイガン
歌姫の私生活に密着24時!
TV『一日の仕事を終えた翼さんは帰宅し、晩ごはんの準備を…』
クリス「あれ、なんか家に入ってから急に背が低くなったような…」
未来「おかしいよ、翼さんがご飯を作るなんて…」
響「あれ、これピーすk…」
謎の防人「貴女達、あれはどう見ても風鳴翼。いいわね?」
三人「は、はい…」
貞操観念逆転物やりたくなった