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それはそれとしてネフィリムってガルベロスに似てない?
左右の頭外したらガルベロスはネフィリムと大差ないと思う今日この頃。
二課仮設本部に赴くと司令から話があると言われラボへと連れられた。
そしてラボで見せられたものは私が忌み嫌うもの…「サイコトロニックジェネレーター」
かつてフィーネが使用し、ピー助を操り私と戦わせた最悪のマシン…
あれはルナアタックの際に破壊されたものが見つかっていたと聞いていたが…今ここにあるのは新品同様。
「フィーネ…了子君の調査を行っていた際に発見された恐らく二号機といったところだ。あとこの資料も一緒に発見されてな」
司令から手渡された資料に目を通すと気になる単語に目が止まった。
「ガイガン…ギア?」
「そうだ。シンフォギアは心象の変化により形態を変化することは知っているな?了子君はサイコトロニックジェネレーターを用いてピー助と心象を通わせギアを強化させるプランを考案していたらしい」
ピー助と心象を…
だけどピー助はいま…
「敵の手に落ちてしまっているピー助だが、先刻のノイズが発生した現場に現れていたらしい。ノイズに襲われそうになったところ両手が鎌の生き物に助けてもらったという証言があってな…ヒーローのようだったと」
よかった…ピー助は無事…
だけど未だに帰ってこないということは…
「なにか理由があるのだろうが…一つだけ言えることはある」
「…なんですか?」
「あいつがお前を裏切るようなことはしないということだ。あいつもあいつで戦っているんだろうよ。そのうち帰ってくるさ。だから、その時のためにもお前にはこいつを持っていてほしい。これから厳しくなるであろう戦いに備えてな」
「…はい」
サイコトロニックジェネレーターを手に取り、ポケットへとしまった。
ピー助…
学園祭に現れた敵の装者…暁切歌と月読調は私達三人に決闘を申し込んできた。
その時の合図はこちらが出すと言っていたがノイズを召喚して狼煙としたようだ。
場所は…東京番外地特別指定封鎖区域「カ・ディンギル跡地」
決闘の舞台としてはちょうどいいと踏んだのだろう。
立花、雪音と共にノイズの発生した辺りへ向かうとそこにいたのは…あの二人ではなく、ウェルという男だった。
ウェルはソロモンの杖からノイズを呼び出し、私達に相対する。
『Balwisyall Nescell gungnir tron』
『Imyuteus amenohabakiri tron』
『Killter Ichaival tron』
ギアを纏いノイズを各々撃破を開始する。
「調ちゃんと切歌ちゃんは!?」
「あの子達は謹慎中です。だからこうして私がでばって来ているのですよ。お友達感覚で計画遂行に支障をきたされては困りますので」
「なにを企てる!F. I. S. !?」
そして、ウェルの口から語られたのは予想外の言葉だった。
月が落ちる。
月の落下により奪われる無辜の命を救うと。
そのために自分達は行動しているのだと…
月の公転軌道は各国が計測し、今のところ問題はないと結果が出ていたはずだが…
どうしようどうしよう…
すぐ近くに翼ちゃん達が来ている…
恐らく戦闘になっているんだろうが…
大丈夫だろうか…
狭い檻の中を行ったり来たり、右往左往して悩む。
つい数時間前に彼女達についていくとか決意したけどなんだろう。直感が早く翼ちゃんのところに帰れと告げている。
これは…帰ったほうがいいのかもしれないけど檻の中だしなぁ…
出られな…ッ!?
なんだ…今の…気持ち悪さ…
不快感…
ずっと鏡にうつる自分の姿を見せつけられているような…そんな不快感だ。
まさか…
「嘘、あれは…」
「どうなっているデスか!?あれはまるで…」
「ピー助そっくり…」
画面に映し出されたネフィリムの姿は変貌していた。
ピー助に近づいているように見えた。
まさか…
「マリア!」
部屋を目指し、駆ける。
恐らくピー助がウェルになにかされたんだ。
部屋に到着してピー助の入っていた檻を見ると、もぬけの殻。
今日二度目の脱走だった。
脱走して向かった先は分かりきっている。
あれを…ネフィリムを倒しにむかったんだ。
突如としてそれは戦場に現れた。
雪音が吹き飛ばされ地面に倒れたまま動かない。
「雪音!しっかりしろ!雪音!」
雪音のもとへ駆け寄り、無事を確認するが気絶しているだけのようだ。
しかし一体なにが現れたというのか。
土煙でその姿を隠しているがいずれ姿を表して…!?
この…姿は…
「ピー助君に…似てる?」
立花がそう呟いた。
あれは…先日廃病院で遭遇した謎の生物…
しかしその姿はピー助に似ている。
両手が鎌となり、口しかない『のっぺらぼう』のようだった顔には赤い単眼が妖しく煌めいている。
気を失った雪音のことも大事だが…この生物は…
あの生物に気を取られていた私はノイズの吐き出した糸により動きを封じられてしまった。
粘着性のあるそれは絡みつき私が動くことを許さない。
「くっ…このようなもので…」
「翼さん!クリスちゃん!」
私のところへ駆け寄ろうとする立花を謎の生物が阻んだ。
謎の生物は立花へと襲いかかる。
加勢したいが…
この糸が邪魔をする。
このままでは…
そう思った瞬間、何かが飛来し糸を吐くノイズを切り裂いた。
ノイズが倒されたことにより、私を阻んでいた糸も炭となり崩れ落ちた。
先ほどノイズを切り裂いたものが地面に突き刺さり、それが誰のものかすぐに分かった。
これはピー助の放った丸ノコだ。
空を見上げると、夜空に赤い光が煌めきピー助が舞い降りた。
「ピー助!よかった…無事なのね…」
ピー助の無事を確認するが…ピー助は低い唸り声を発している。
あの生物に対して警戒しているようだ。
自身に似た存在に警戒するのは当たり前か。
「ピー助あいつを…」
倒すと言おうとした瞬間、衝撃の光景が目に入った。
立花の左腕が喰われた。
左腕を咥えられたまま持上げられ、立花の体が地面へと落ちた。
左腕を噛み切られたのだ。
あまりのことに体が動かなかった。
赤い液体が辺り一面を濡らす。
馬鹿な…
「立花ぁぁぁぁ!!!!!」
これ以上立花をやらせるわけにはいかない。
ピー助と共に立花を守るために謎の生物に立ち向かう。
刀と鎌による波状攻撃。
しかしこの生物は全ていなしていく。
二人がかりでダメだというの!?
「いいぞネフィリム!!!そのままそっちの女も喰っちまえ!!!」
ネフィリム…それが奴の名…
しかし名前などどうでもいい。今はこいつを退けて雪音と立花を連れて撤退しなくては…
「ウアアアアアアッ!!!!!!!!!」
そんな…立花が、暴走だと…!?
暴走した立花はエネルギーを編み左腕を形成した。
ネフィリムも脅威となるのは立花の方と認識し襲いかかった。
ぶつかり合う二体の獣。
しかし、優勢なのはネフィリムの方だった。
知能もあるのか、ひたすらに暴れる立花の攻撃を冷静に対処し反撃の一撃を加えていく。
この前出会った時とは大違いだ。
「まさかそこのちんちくりんの血を飲ませるだけでこんな変化が起こるなんて…もし丸ごと食わせてたらどうなっていたことか…」
血を飲ませた…
それでこの生物…ネフィリムは変化したというのか。
ネフィリムを倒し、暴走した立花を救う。
言うだけなら簡単だ。
先ほどネフィリムと打ち合って奴が強いのは分かっている。
しかし、やらなければ…
ふと、ガイガンギアのことを思い出した。
シンフォギアの強化プラン。これがうまくいけば…
サイコトロニックジェネレーターを手に取る。
これを使えば…だけどフィーネのことが思い出されて躊躇する。
ピー助を操り、苦しめたこれを私は…使いたくない。
だけど使わなければ…
『ピー助と心象を通わせギアを強化させる』
司令の言葉を思い出した。
ピー助と心象を通わせる…要するに心をひとつにすればいい。
「なんだ…そんな簡単なことだったのね…」
迷いはなくなった。
私はサイコトロニックジェネレーターを投げ捨てた。
心象を通わせるなんてこと、機械に頼らずともやってみせる。
「ピー助…私と心をひとつにして!」
ピー助は静かに頷いた。
ピー助の胸に手を置き神経を集中させる。
ピー助と、心をひとつに…
徐々に高まる力。
たしかに私とピー助はひとつになっている。
力が最高に達した瞬間。
私は叫ぶ。
「ガイガンギアッ!起動!!!」
オマケ 擬人化ガイガンG ショタ編
33話の続きだよ!
ピ「ぴえぇぇ…」
翼「大丈夫…私に任せてくれればいいわ」
マリア「そう、お姉さんに任せなさい」
弦十郎「いやここは同じ男として俺が」
翼・マリア「!?」