ちょっと息抜きに番外編。
本編はよしろ!という方には申し訳ありません。
なんでもするから許してください。
翼ちゃんの家に引っ越してから結構経つが…
いろいろと変わったことがある。
それは…
「ピ、ピー助…分かった、分かったから!服はカゴに入れておくから!」
「ピーッ!!!!!ピッ!ピッ!!!」
絶賛、部屋を汚そうとする翼ちゃんを叱っている。
全く、隙あらば散らかそうとするんだから…
緒川さんが掃除してくれるとはいえ、まず散らかさないことが大事なのにこの娘は。
「うぅ…最近のピー助は反抗期みたいだ…」
ホントにこの娘は家じゃあダメダメなんだから…
ファンの人達が知ったらどうなることか…
いや、最近バラエティーに進出し、その天然さでお茶の間を賑やかす翼ちゃんだから案外受け入れられる…?
ダメだダメだ。
せめて片付けくらいは出来るようにならないと、将来困るのは自分なんだからここは心を鬼にして指導しなければ。
「ほら、ピー助。お風呂に入るぞ」
抱き抱えられて、お風呂に連れ去られる。
最初こそ一緒に入るのは恥ずかしくて嫌がっていたけど…
うん、その、なんだろう。
まあ、慣れです。
慣れってことにしておいてください。
決して翼ちゃんとかに魅力が無いわけではないんだ。
むしろキレイな体してるんだけど…
なんだろう…
あっ、ようやくこのもどかしい感情を表す言葉を見つけた。
つまり、個人的にストライクゾーンではないということです。
あと幻滅。
そして悟り。
積もりに積もったそれらはいつの間にか翼ちゃんのことを女の子というより妹とか娘みたいに思うように変化させた。
全くこんなんじゃお嫁にいけない。
本人は「私は剣。伴侶を得るなどありえない」とか言うんだろうなぁ。
けどなぁ。
幸せになってほしいとは思っているのだ。
ノイズなんかと戦って、もっと女の子っぽい、年相応のことをしてほしい。
ほしいんだけど、この思いは今のところ届いていない。
喋れないしね。
まあ、喋れてもコミュ障だから無理。
人に何かを伝えるって難しいなぁ…
「ピー助が難しい顔してお風呂に浸かっている…まさか、悪いものでも食べたんじゃ…」
違うわ。
もうこの子は…
さて、お風呂に入ったらあとは寝るのみ。
おやすみ~。
Zzz…
うーん、これは夢か。
夢にしてはやけに鮮明な…
ここは…どこなんだ?
なんか、見覚えあるような…
街?
急に場面が切り替わり、どこかの部屋に。
誰かいる。
ベッドで拘束されている男と、それを見ている者。
こいつらは…
「おめ……き…ガ……適………ば…」
「……………!!!!!!」
何か話しているようだが、ノイズが混じって聞こえない。
一体、何が…
二人の顔が見えないのでどんな様子か分からない。
そして再び、画面は切り替わり今度は吹雪が吹き荒れる大地。
もう、一体どういう夢なんだ?
ん…?
あれは…
吹雪の向こう、何かがいる。
視界なんて数m先しか見えないはずなのに…
青い光が点滅し、巨大な足音と振動、咆哮。
何かは一つだけではない。
巨大な、何体もの怪獣がこの向こうにいる。
怪獣。
直感で分かった。
この向こうにいるのは怪獣だ。
行かなければ。
仲間達が、戦っている。
吹雪に逆らい、戦場へと駆け出す。
飛んでいるもの、四本足で果敢に立ち向かうもの、様々な怪獣が奴に挑んでいる。
奴は…倒さなければならない。
右腕の鎌を振り上げ、奴の首目掛けて振り落とす。
しかしそれは弾かれてしまう。
その隙、胴ががら空きになったところをやつの光線が直撃する。
…とても、痛い。
痛いけど、まだやれる。
こいつだけは…倒さないと…
他の怪獣達も奴に挑むが軽くあしらわれる。
奴に勝つには…あいつがいないとダメか…
あいつは…ようやく来た。
こうなったら…
鎌に備えられている鎖を奴に向かって射出し、動きを止める。
これで…動きを止める!
今のうちに…トドメを!
あいつは分かったと躊躇うことなく、蒼白い光を放ち、そして─
「…ー助?ピー助?おはようピー助。今日は起きるのが遅いのね。いい夢でも見た?」
むにゃ…
朝か…
うーん…
まだ頭が起きてない。
何か、夢を見てた気がするけど…
「ピー助、朝ごはんだぞ」
朝ごはん!
食べる食べる~!
今日の朝ごはんはなんだろなあ~!
XDのノリで並行世界のガイガンネタ思いついた。
奏も翼も失くして孤独なガイガン。
タイトルは「双翼の墓守」
まあグレビッキー見て思いついたパクリネタですが…