新作投稿しました。
仮面ライダーツルギという作品で前に一度投稿したんですが削除しまして…だけど諦めきれず設定など見直して新たに生まれ変わりました。
仮面ライダー龍騎の設定を借りたオリジナルライダーもので登場キャラ、ライダーの設定募集します。
詳しくは活動報告にて!
ガイガンとメガロがジェットジャガーを撃破する少し前。
戦況を一気に有利に持っていったエム・ゴは更に自軍の勝利を盤石なものにするため、敵の大将を狙うことにした。
インファント島に住まう怪獣の女王モスラ。
私にとっては運良く、奴等にとっては運悪く、モスラは繭に包まれている。
先程から怪獣達もあの繭を必死に守っている様子が伺える。
怪獣達からは全てを奪う。
希望も、命も。
「スペースビームを使うぞ。メカゴジラ」
指示を受けたメカゴジラは両目から虹色の光線「スペースビーム」を放った。
繭に目掛けて真っ直ぐ空を走る光線は…紫色の光線に阻まれる。
この光線の主はバトラ。
モスラを守るために繭を背に滞空している。
だが、モスラを守る者はバトラだけではない。
「後ろ…ッ!なんだこれは!?レーダーが不調なのか!?」
コックピット内、自身を囲むように投影される警告を意味する文字。
しかしどこにも敵はいない。
いや、いるのだ。
とても速い、蜻蛉のような怪獣。
「チッ…蜻蛉風情が!」
メガギラスがメカゴジラを撹乱する。
単に周囲を飛び回っているわけではない。
尻尾の先端の針をメカゴジラの各部に突き刺しているのだ。
当然、メカゴジラの装甲には傷ひとつつかないがメガギラスはそれをすぐに察すると装甲と装甲の間や間接部などの隙間を狙いはじめた。
悠長に狙っている時間はないので一瞬で、失敗したならすぐに次の箇所へ。
それを繰り返すことで小さなダメージではあるが、ダメージを蓄積させることには成功。
メカゴジラは少しずつ不調をきたしていた。
「駆動系稼働率が90%までダウンだと!?だが…」
エム・ゴはメカゴジラに命じる。
うるさい羽虫を潰せと。
その命令を受けたメカゴジラはメガギラスをいち早く倒すための戦術を確立。
実行に移し始めた。
全砲門を解放。
メカゴジラは…メガギラスだけでなく、全ても焼き払うことに決めた。
そして巻き起こる、ビーム、実弾、ミサイルの嵐。
全方位を襲う砲撃は敵味方関係なく焼き払っていく。
そしてメカゴジラの最も近く、背後にいたメガギラスは背中から放たれた紫の細い光線達に貫かれた。
その生を終えたメガギラスは海に落ち、海面に浮かんでいる。
「こらこらメカゴジラ。これでは過剰過ぎる…私は羽虫を潰せと言っただけなのだが…まあいい。気を利かせて他の奴等も纏めて潰そうと思ってくれたのだろう?お前はいい子だねぇ」
操作端末である石柱を撫でると、石柱に描かれた紋様に光が走り点滅した。
褒められて嬉しいようだ。
「よしよしメカゴジラ…そうはしゃぐな。この戦いが終わったらご褒美をあげよう。ん?早く欲しい?だったら早くここの奴等を片付けないとねぇ。あとはお前に任せるが…まずはあの繭を焼き払おうか。邪魔な蛾も墜ちたようだしな」
エム・ゴの言葉に反応したメカゴジラは先程繭を狙った時のようにスペースビームを放つ。
真っ直ぐに進む虹色の光線は、モスラの繭に直撃。
繭は、炎上を始めた。
インファント島の住民達は島の地下空洞に避難していた。
結界を貼ることでちょっとやそっとの衝撃ではなんともない。
暗くてじめっとした空洞の中でインファント島の住民達は怪獣達の勝利を信じているが…小美人は怪獣達の命がひとつ、またひとつと消えていくのを感じていた。
((消えていく…みんなの命が、消えていく…))
まだ生存している怪獣達も万全の状態とは言えず、その命の灯火は消えかけているような状態だ。
この状況を覆すことが出来るのは…モスラ。
モスラなら傷を癒すことも出来る。
そしてゴジラが来てくれれば…
「ねーねー小美人?」
「「どうしたのですか?」」
「みんなは勝てるかなぁ?」
少年の純粋な疑問。
だけどこの質問は絶望から生まれたものではない。
怪獣達の勝利を信じるからこそ問い掛けるのだ。
きっと勝てると、そう他の人の口から聞いてより希望を持ちたいのだ。
希望…
きっと、彼等は勝てる。
そして、モスラも目覚める。
だから…
「「ええ。きっとみなさんなら勝てますよ。だから、届けましょう。希望の歌を」」
モスラの繭が焼かれていく。
そんな…嘘だ…
姐さんを、守れなかったのか?
この島の要である姐さんを…
「おいガイガン!しゃきっとしやがれ!落ち込んでる場合じゃねえ!あいつがいなくても俺達でなんとかしなきゃなんねえだぞ!」
メガロはそう言うが、その声は震えていた。
多くの仲間達が既にその命を落としたが、姐さんの死はとても重く響いた。
しかし…メガロの言うとおりだ。
例え姐さんがいなくても、俺達はここを守り、エム・ゴを打倒しなければならない。
「行くぞメガロ…」
「ああ…」
メガロと共にモゲラのようなロボットの群れに突撃する。
鉤爪で叩き、腹の回転ノコギリで装甲を切り裂いていく。
メガロも次々とモゲラを撃破していくが…数の暴力には敵わずすぐに窮地に陥った。
周囲をモゲラ達に囲まれてしまう。
メガロと背中合わせとなり軽く冗談を言い合ったが、気分は晴れなかった。
「どうやら俺達もここまで…ってとこか?」
「どうしたメガロ?弱気だな」
「はんっ…こんな状況で強気になったって意味ねえだろ…」
「かもしれない…だが、俺は最後の一匹になっても戦い続ける。少しでも多くの奴等を道連れにな」
「それ、意味あんのかよ」
「さあな…だが、何もしないよりはましなはずだ」
「けっ…確かにまあ…なにもしないまま終わるってのは俺らしく、いや、俺達らしくねえ!」
「そうだな…行くぞ」
応と短く返したメガロの返事を合図にモゲラの群れへと突撃…しようとして足が止まった。
聞こえる…歌が、聞こえる。
小美人の、歌が…
そして感じる大きな力。
まさか…!
繭を見上げると炎上するモスラの繭が蠢いている。
そして炎の中から不死鳥の如くモスラはその巨大な羽を広げた。
「インファントを守りし怪獣達よ!我に続け!」
モスラは高らかに謳う。
今、この場で戦う仲間達に。
モスラは羽ばたき、空を飛ぶと金色の鱗粉が舞い散り島が覆われる。
するとどうだろう。
みるみるうちに傷が癒えていくではないか。
「おいガイガン!なんか力が漲ってきたぞ!」
「ああ…行くぞメガロ!!!さっきとは違う!道連れなんかじゃない…こいつらを地獄に叩き落とすぞ!」
「応ッ!」
モゲラの群れに向かって熱線を放ち、次々と爆散させていく。
耐久が紙で良かった…
メガロのほうも片付け終わったらしい。
よしこの調子で…ッ!?
突然、銀色の塊が襲いかかってきた。
この塊にぶつかった衝撃で倒れ、そのまま縺れ合い転がる。
頭がぐわんぐわんとするが…その銀色の塊を見た瞬間に一気に頭が冴えた。
そいつは…銀色のゴリラ。
『メカニコング』だ。
俺に馬乗りになったメカニコングは銀の巨腕で俺を殴りつけようとして…吹き飛ばされた。
吹き飛ばされた!?
なんで…って、あなたは…
「大丈夫かい?君とははじめましてだね。私は…」
「き、キングコング…」
「おや、知っていたか…その通り、私はキングコングだ。髑髏島より泳いでやってきた。以後、お見知りおきを」
なんていうか…紳士。
どっかのチタノザウルスに見習わせたいものだ。
「さて…あれの相手は私がしよう。私を模して造られたものだろうあれを退治するのは他ならぬ私の仕事だ」
「わ、分かりました…お願いします!」
「ああ!君達は他のところを頼む!」
キングコングさんにメカニコングを任せてメガロと共にメカゴジラのもとへ向かう。
キングコングさん…紳士だったなぁ…
みんなあんな感じだったら世界は平和なのに……
あっ、ドラミングして牙剥き出しにしてる…やっぱゴリラだわあれ。
「くっ…!何故モスラは生きている!?モスラが生存していたことで怪獣達の勢いが盛り返しただと!?認めない…認めないぞ…!全ての怪獣はメカゴジラの前では無力ッ!!!行きなさいメカゴジラッ!奴等を全て叩き潰しなさい!」
エム・ゴの言葉に反応し、一度吼えてからインファント島へ前進を開始するメカゴジラ。
だが、右方向からの熱線によりメカゴジラは歩を止めた。
その辺に転がっているような怪獣の攻撃ではびくともしないメカゴジラだが、今の一撃は響いた。
コックピットのエム・ゴもその衝撃によろめいた程だ。
この攻撃の主は…
「来たか…ゴジラァァァァァ!!!!!!」
投影された映像に吼えるエム・ゴ。
ゴジラ、アンギラス、そして獅子のような怪獣が海を渡っている。
今のでまずはゴジラから仕留めることに決めたが、再び衝撃。
ゴジラは何もしていない。
今の衝撃の状態は…ラドンが直上を飛行したことで起こったソニックブーム。
強豪怪獣が、集結しつつあった。
オマケ
出張ガイガン
ピー助「うぅ…ここはどこだ?謎の銀色オーロラカーテンを通過したら見覚えない土地に…」
千鶴(…なんだあのペンギンのような生物は!?)
まさかの自作品同士のコラボ。
マリアさんは結婚したいもよろしく!
新作もよろしく!