ゴールデン帯で仮面ライダーやるとか子供心にwktkしました。
録画したビデオを何回も見ましたね…
シャイニングフォームのカッコいいことカッコいいこと…
え、ビデオを知らない?
VHSも伝わらない?
なんて、こと(式風に)
まあ、読んでくださってる方の年齢層を考えると大体通じるでしょう。
けどもう忘れ去られていくんだろうな…
俺とジェットジャガーの戦いはぶっちゃけ俺がかなり劣勢だった。
なんかこのメタルクラスタガイガンは特殊能力特化で素のパワーとかがかなり落ちているようだ。
「どうした?まさかこれで終わりではあるまいな?」
「なわけッ!」
装甲から溶け出した無数の虫ぐらいのサイズの俺達が群れをなしてジェットジャガーを取り囲む。
虫サイズではあるが、俺達が奴に取り付いて回転ノコギリで身体を切り刻めば…
「チィッ!小細工ばかりの芸達者と戦いたいわけでは…ないッ!!!」
振り払いやがった…!
だけど装甲に少なくない傷が入っている。
確実にだがダメージは与えているはず。
「さあッ!殴り愛をしようじゃないかッ!!!」
「なぜそこで愛ッ!?」
俺にホモの気はない。
女の子が大好きです(迫真)
おっぱいの大きい、女の子が…
これ以上言うと色々大変なことになりそうなので黙っておく。
「ふぅんッ!!!」
「ぐっ…!」
拳が、重い…
なんとか受け止めるが今にも押し負けそうだ。
「ぬるい、ぬるいぞ…ガイガァァァン!!!」
ジェットジャガーの手刀が俺の右腕を打つ。
表面がひび割れたッ!?
「その様子だと防御力はそこそこのようだな。だが、いつまで持つかな?」
「こんなもん唾でもつけとけば…」
…あれ?
治らない。
なんでぇ!?
この間までは勝手に治ってたのに!?
「再生能力まで落ちたようだな。それに、見ろ。あちらももう終わりのようだ」
「な、に…?」
ジェットジャガーが見つめた先を見れば調ちゃんと切歌ちゃんが…ギアを壊されて裸で倒れて…
ノイズが既に目前まで迫って…
「クソッ!!!」
「行かせんよ」
地面を蹴り、急加速で飛び立つが同じく飛び立ったジェットジャガーに叩き落とされる。
クソ…俺じゃあ誰も守れないのか?
「誰かぁぁぁ!!!」
切歌ちゃんの叫びが鼓膜を震わせる。
ごめん…俺じゃあ、君が呼ぶ誰かにはなれないみたいだ…
都合よく現れる、ヒーローには…
絶望の闇が、俺の意識を奪った。
「折れた、か。所詮、半端者は半端者ということ…ッ!?」
地面に墜ち、倒れたガイガンを見下すジェットジャガー。
その鼻先を、青い斬撃が掠めた。
「飼い主のご登場か…」
「ジェットジャガー…エルフナインはそう呼んでいたか。ピー助を散々痛めつけたのだ。それ相応の覚悟は出来ていようなッ!?」
翼がピー助の仇を討たんと斬りかかる。
改修されたシンフォギアを纏った翼、そして調と切歌を救出したクリスの反撃が始まった。
ああ…
結局俺なんかではなにも出来ずに終わってしまう。
俺じゃあ…
「なにしょぼくれてるんだ?ピー助?」
その声…奏ちゃん!
どこにいるんだ奏ちゃん!?
闇の中、見渡すと俺の後ろに奏ちゃんがいて、思わず手を伸ばした。
だが、音のない闇の中。こちらに向かって来る靴音。
そして、その人物が奏ちゃんの幻影を消し去り現れた。
「久しぶりだなぁ…ガイガン」
エム・ゴ…!
「怖い怖い…命の恩人にそんな顔を見せるでない」
命の恩人、だと…?
「死んだはずのお前を再構成させたのはこの私だ。まあ、もともと備わっている機能ではあるが間に合いそうになかったからな。私が色々と手を回し、各部のアップデートを行ったのだ。感謝しろ」
ふざけるな!
大体お前はあの時死んで…
「ああ、死んだ。死んださ。だが、私は自分が作ったものには全てバックアップを残している。お前は私の作品だ。故に同様に、お前の中にも残しているというわけだ」
つまり、お前が遺したものがある限りお前は復活可能ということか。
「そういうことだ。だが、まあ…蘇る気など微塵もないが」
なに?
「最早この星にも、人類にも興味はない。かつての汚したくなるほどの美しさもなくしてしまった地球人類にはな。…だが、私の作品が消えてしまうのは嘆かわしい。芸術とは往々にして作者の死後評価されるものだ。私の作品は未来永劫評価され続けなければならないッ!!!この世で最も強くッ!最も美しい芸術としてなッ!故に、故に。お前には生き続けて貰わねば困るのだぁ…」
まったくテンションの差が激しい奴…
それにしても、だ。
こいつの作品にはバックアップがあるならジェットジャガーにだってあるはず。
つまり作品同士の潰し合いをしているということになるはずだ。
それはこいつ的にどうなのか?
「ジェットジャガー?あれは作品ではない。私が創作活動に集中するために作った家事ロボットだ。それが何故かああなったのだから不思議なものだが趣味ではないのでな」
趣味?
「ああ、趣味だ。生物と機械の融合。それが私の作品だ。故にあの時、地球にあった作品はお前とメカゴジラということになる」
地球にってことは他の星にもあるのか…
メカゴジラはゴジラの骨とモスラの心臓。
俺は言わずもがなガイガンの素体。
これが改造されて…
「違う違う。お前にはもう一体の怪獣を使っている」
?
なにそれ初耳なんだが…
で、俺に使われてる怪獣って一体。
「まあ、細胞一欠片だけだがな。それだけでも充分過ぎるというものだが…」
勿体ぶらずに早く言え。
「むう、せっかちな奴だな。私にとって五千年ぶりの会話なんだ。楽しんだっていいだろう」
誰がお前との会話なんか楽しむかよ!
拉致られて改造されて怪獣になって…
散々な目にあってばかりなんだぞこちとら!
「ほう?その割には怪獣ライフを楽しんでいるようじゃないか。なあ、セクハラペンギンモドキ」
んだとこらぁ!!!
むしろ男として興味を示さない方が問題あると思いますぅ!
「ふむ。欲望に忠実で結構、結構。生物として当然だ」
もういいだろ!
早く言えよ!
「しょうがないな…仕方ない。お互いに時間がないからな」
時間がない?
「ああ。まあ、お前は目覚めれば状況が分かると思うが私は…少々、お前の再構成に力を使い過ぎた。もうじき消える」
え、消える?
やったぜ(ガッツポーズ)
「そう本心から喜ばれると傷つくがまあいい。で、お前に使ったもう一体の怪獣。それは…」
「キングギドラだ───」
うん、そんなこったろうと思ってた。
「もう少し驚いてくれないかな。で、なぜそう思った?」
いや、金色の鱗だったし、何故かギドラから好かれたし。あれは多分同族と思われたのかもな。
それに暴走した時になんか首がたくさんの姿になったって言うし。
「はあ…もう少し気の利いたコメントをしてくれる人間を脳味噌に選ぶんだった」
悪かったな…って、お前少しずつ消えかけて…
ざまぁ。
「最後の力を振り絞ってお前を強制終了させてもいいんだぞ。いや、そんなことはしないが…最後に聞かせてくれ」
…なんだよ。
「お前はこの力、どう使う?いや、答えなくていい。地獄の底から見せてもらおう。お前の足掻く様をな」
ふん…
じゃあこっちからも聞くが、なんでわざわざ生物を改造する。
ロボットじゃ駄目なのか?
「それは趣味と言ったろう?…いや、正直に答えよう。確かに、完璧な機械なら全てをそつなくこなすだろうがそれは私好みではない。機械は期待通りの成果をあげるが期待以上の成果には至らない。だが、そこに生物の持つ可能性を加えてみてはどうなるか。生物は不完全だからこそ完全を越えることが出来る。言うなれば命の爆発力。それをこの手に収めれば…奴を越えられるッ!そう、思ったのだよ…それでは、さらばだガイガン」
…消えるのか。
「ああ。流石にもう、な」
そうか。
とっとと地獄に落ちて詫び入れろ。
「ふ…そうさせてもらおう。そして最後にもう一度問う。お前はこの力、どう使う…」
…逝ったか。
傍迷惑な奴だが、その質問には答えるよ。
答え続けてやるよ。
俺は…
目覚めると、あれ?ジェットジャガーとかどこいった?
おっふ!?
なんだあのパツキンナイスバディな美少女は!?
「これくらいあれば不足なかろう」
揉んだ!?
揉んだぞ!?
自分で揉んだぞ!?
公衆の面前で揉んだぞ!?
痴女ですね分かります(歓喜)
「大きくなったところでッ!!!」
あ、翼ちゃんガチギレしてますわ。
俺は知ってるよ。
実は翼ちゃんが貧乳に悩んでいることを。
毎晩夜中にこそっと起きてバストアップのトレーニングをしていることを。
そんな寝不足になるようなことするから育たないんやで。
「張り合うのは望むところだッ!!!」
そしてクリスちゃんは強者の余裕ですかね。
敵の挑発に微塵も乗っていない。
これが持つ者と持たざる者の差か。
てかなんなん?あのシンフォギアっぽい奴。
直感だけだとシンフォギアに近いけど違うみたいな…
なんだろうこう…ライダーで言うところの疑似ライダー枠みたいな。
そんなことを考えているとあのパツキンの背後に二つの魔法陣、いや錬成陣?
どっちでもいいか。
とにかく赤いのと青いのが浮かびあがって…
どっせぃ!?!!!?!
なんだあれ。
一人が出すにはありすぎる威力だぞあれは!?
怪獣並と言えるか。
とにかく俺も戦線に参加するぞ!
「ピー助!大丈夫なのか?」
いけまっせ翼ちゃん!
「そうか。…?ピー助、右腕なんだが…ッ!?」
え?なに…いやぁぁぁぁ~!?!!?!?
なんか糸が、いや弦が!コンクリからガスタンクまで切り裂いて来やがった!
って、翼ちゃんが吹き飛ばされてッ!?
ヤバい。
あいつ、トドメを刺す気だ…
させるかよッ!
極太のビームみたいなのが翼ちゃんに迫る。
吹き飛ばされた衝撃で翼ちゃんは上手く動けないよう。
俺が、俺が…俺が守るッ!!!
「ピー助ッ!?」
くっ…熱いし、重い…
うおぉぉぉぉぉ!!!!!
ブラックキングさん!俺に力をぉぉぉ!!!
スペシウム光線を弾いた時みたいな力を!!!
え?会社が違うからダメ?
そんなぁ。
まあ、翼ちゃんは守れたみたいだしいっか…
光に包まれた俺はそのまま爆発の炎の中へ──
「ピー助ぇぇぇ!!!!!」
本部発令所。
戦線に復帰したピー助の映像を見たエルフナインがあることに気付いた。
「すいません!今のピー助さんの映像、拡大出来ますか?」
「え、ええ…これがどうかしたの?」
友里が拡大した映像を出し、それを食い入るように見るエルフナイン。
そして、エルフナインは確信した。
「やっぱりピー助さんは…」
「ピー助がどうかしたの?」
気になったマリアが声をかけた。
エルフナインはマリアに向き合ってから映像を一時停止して、ある部分を拡大させた。
「ピー助さんの右腕の上腕です。先程、ジェットジャガーの攻撃により表面の装甲が破損したようですが…」
「これは…ピー助の皮膚?」
マリアの問いにエルフナインは首肯した。
「それじゃあ、まさか…」
「はい。そのまさかです」
爆発が収まり、徐々に煙も晴れてきた。
ピー助は。
ピー助は無事なのか。
それだけが気がかりであった。
やがて、まるで煙を晴らすためだけに吹いたような突風がピー助の姿を露にした。
「ピー、助…」
腕はだらりと力無く垂れ下がり生気というものが感じられなかった。
そんな、まさか…
また、私を置いていってしまうの…?
「いや…ピー助…ピー助ッ!!!」
その叫びに、ピー助は呼応した。
ピー助を銀色の炎が燃やす。
この世のものとは思えないほどの美しさで燃える。
そして、眩い光がこの場全てを覆い尽くして…
光の中に、その姿はあった。
逆光に照らされる青い身体に黄金の鱗、そして翼。
だが、その輝きはかつてよりも増している。
鉤爪もその鋭さを増し、業物の如く光を反射している。
あれは…
この現象をオペレーター達は観測、照合していた。
「各部照合!一部、差違が認められます!」
「ピー助君から発せられるアウフヴァッヘン波形も以前とは比べ物になりません!」
「すごい…まるで、進化だわ…」
マリアの呟きを聞いた司令は、これまでの報告から推察し自身の見解を述べた。
「命あるものは常に前へと進む。昨日までのデータなど…」
「今のピー助さんに名称をつけるなら…
ガイガン…Version Second です!」
逆光の中、吼える。
(これが世界に誇る日本の特撮技術ッ!川北後光じゃあぁぁぁぁぁ!!!!!!!)
雰囲気ぶち壊しである。
ガイガンVersion Second
略してガイガンVS
見た目は多少の差違はあり翼などが角張りシャープで洗練された。より美しく、より強くなった姿。
もし、ガイガンがVSシリーズに登場していたらこんな感じかな?というピー助の中の人の妄想の姿でもある。
基本性能が大幅アップ。
登場シーンは昭和メカゴジラオマージュからの川北後光(川北監督という方の特徴的な演出。VSデストロイアのラストシーンとか川北監督リスペクトの田口監督が手掛けたジードのマグニフィセント登場シーンとかみたいなやつ)という豪華っぷり。
その実力や如何に…